導入する勤怠管理ツールを比較検討する中で「ジョブカン勤怠管理」に興味を持っている担当者の方もいるのではないでしょうか?
ジョブカン勤怠管理はこれまで20万社以上の企業が導入しているクラウド型の勤怠管理システムです。ジョブカン公式の発表によると、多数の有名上場企業への導入実績があります。
この記事では、そんなジョブカン勤怠管理とはどのようなサービスなのか、具体的な評判や料金プラン、導入メリットなどに触れながら、詳しく解説します。
自社に適したサービスかを見極めるために、ジョブカン勤怠管理を実際に導入するシーンをイメージをしながら読んでみてください。
2024年最新・勤怠管理システム厳選8社比較表
ジョブカン勤怠管理とは
ジョブカン勤怠管理とは、株式会社Donutsが運営する勤怠管理サービスの一種です。冒頭でも記載したとおり、2010年のサービス開始以来、大企業から中小企業まで10万社以上に利用されてきました。業界横断型で柔軟性が高いサービスとして高く評価されています。
ジョブカン勤怠管理は、勤怠管理に必要な機能がすべて一つにまとまっているプラットフォームでありながら、それでいてシンプルな操作性が魅力です。低コストでの運用が可能なため気軽に導入を進められる点も強みです。
また、ITトレンド年間ランキング2023(勤怠管理・就業管理部門)ではNo.1を記録した実績も持つなど、勤怠管理システムの代名詞ともいえる存在感を発揮しているサービスです。
(出典:ジョブカンの5サービスが「ITトレンド」年間ランキング2023で1位を獲得|ジョブカン)
(出典:ITトレンド年間ランキング2023勤怠管理システム・就業管理システム|ITトレンド)
ジョブカン勤怠管理の主な機能と特徴6つ
▼ジョブカン勤怠管理の機能と特徴6つ
以下でそれぞれの特徴について詳しく説明します。
1. 画面がシンプルで分かりやすい
シンプルなユーザーインターフェースを採用し、初めてシステムを導入する方でもスムーズに使い方を覚えられるのはジョブカン勤怠管理の強みです。
200種類以上の機能から必要な機能をピックアップして実装できます。かなり多機能ですが、すべての操作を把握する必要はありません。管理画面のカスタマイズ機能で画面表示をシンプルにできるので、管理者は少ない負担で操作ができます。
操作負担が軽減される分、本質的なマネジメントに集中できます。管理画面で各機能の表示・非表示をいつでも切り替えられる利便性も同製品の特徴です。
2. 8パターンの打刻方法から選べる
ジョブカン勤怠管理の醍醐味ともいえるのが、豊富な打刻方法から自社に必要なものを自由にカスタマイズして導入できる点です。8パターンの打刻方法を以下の表にまとめました。
機能 | 機能の説明 |
---|---|
ICカード打刻 | ICカードリーダーに対してNFC対応のスマホやICカードをかざすことで打刻できる機能 |
指静脈打刻 | 指の静脈パターンを読み取る専用端末を使用した打刻機能 |
PitTouch Pro打刻 | FelicaやMifare規格に対応した専用端末を使った、PC不要の打刻機能 |
モバイルGPS打刻 | スマホやタブレットといったモバイル端末を使用した打刻機能 |
LINE打刻/Slack打刻 | LINEやSlack経由で打刻ができる機能 |
PC/タブレット打刻 | PCやタブレットの専用アプリから打刻できる機能 |
顔認証打刻 | 専用のカメラとソフトを使用した、マスクを着用していても認識可能な打刻機能 |
ジオフェンシング打刻 | 不正防止に役立つ、位置情報を限定した遠隔打刻機能 |
スマホやタブレット、PCを使った打刻はもちろんですが、顔認証や静脈認証、ICカード認証にも対応しているのが特徴です。オフィスや工場への入室キーと連動して打刻ができる、スマートな仕組みの構築にも活躍します。
また、GPS機能を使った打刻機能や、位置情報を把握して打刻可能な場所を制限することにより、不正打刻の回避にも役立ちます。
3. 変形労働時間制に対応している
近年は働き方改革の一環として、変形労働時間制やフレックスタイム制を導入する企業が増えています。
ジョブカン勤怠管理は、このような変動幅の広い就業形態を採用している組織にも対応しており、従業員や企業の都合に合わせて自由に勤怠管理が可能です。
変形労働制やフレックスタイム制を導入している企業では、勤怠管理を手動で行おうとすると管理が煩雑になり、管理者の業務負担増大を招きます。ジョブカン勤怠管理があれば変動にともなう負担を最小限にし、質の高い管理が実現します。
4. 導入が簡単でサポートが充実している
新しい勤怠管理システムを導入するとなると、複雑な手続きが発生することを面倒に感じることもあります。
そんなとき、ジョブカン勤怠管理ならメールアドレスを登録するだけですぐに無料トライアルの導入ができます。このように極めてスピーディに試験運用ができるところも強みのひとつです。
お試し期間中はすべての機能を無料で利用できるだけでなく、あらかじめ用意されているマニュアルやヘルプページを参考にしながら、設定を進めることができます。
自力で解決が難しい場合も、電話やメール、チャットなどのサポートを使い分けて気軽に利用できるため、初めてシステムを導入する企業にも優しいサービスです。
5. シフトを自動作成できる
ジョブカン勤怠管理にはシフトの自動作成機能があります。毎月のシフト作成に悩まされている担当者にとっては、かなり重宝する機能ではないでしょうか?
具体的には、従業員が申請したシフトの情報を元に、ジョブカン勤怠管理が自動でシフトを調整してくれます。従業員はスマホやパソコンからシフト申請ができるので、シフトの希望を提出する側の負担も軽減できます。
従業員数が増えるとシフトのパターンも複雑化しますが、ジョブカン勤怠管理があればワンタッチで作成できるのがポイントです。
作成したシフト表は従業員向けのページですぐに公開できるだけでなく、必要に応じてエクセルやCSV形式でダウンロードし、運用することもできます。
6. 法改正に対応している
働き方改革に関する法律の改正は不定期ながらも頻繁に行われるため、その都度確認し対応するのは手間がかかります。ジョブカン勤怠管理では法改正にも自動で対応し、新しいルールに則ってフォーマットも更新してくれます。
長時間労働が大幅に規制される「2024年問題」への対応や、新たに定められた「産後パパ育休」に対応した機能もすでに追加されているなど、拡充が進んでいます。
現場で働き方改革が進まないのは、法改正に勤怠管理業務が追いついていないことも原因として考えられます。ジョブカン勤怠管理があれば、そのような問題を解消できるでしょう。
ジョブカン勤怠管理の良い評判・口コミ
ジョブカン勤怠管理は機能の多様さが大きな特徴ですが、具体的にはどんな機能やユーザビリティが評価されているのでしょうか。 ここからは実際に寄せられている口コミを参考にしながら、同製品の強みを把握しておきましょう。
画面がシンプルでモバイル・PCの両方で使いやすい
ジョブカン勤怠管理が高く評価されている機能の一つに、シンプルな使い心地があげられます。優れたUI(ユーザーインターフェース)を採用しているので直感的な理解がしやすく、マニュアルを読まずともすぐに使い始められる点が強みです。
PC版はもちろん、モバイル版も同様の使い心地で、PC操作に馴染みがなくスマホのほうが使い慣れているという人にも喜ばれます。
これまでPCやスマホ向けの勤怠管理システムを使ったことがない人にも優しい製品のため、DX化に取り組み始めたばかりの企業におすすめできるサービスといえます。
Slack上で打刻ができて便利
ジョブカンは、最近日本でも導入が進んでいるビジネスチャットツール「Slack」との連携が可能です。
Slackとジョブカン勤怠管理を連携させることで、Slackからのコマンド入力による勤怠打刻が可能です。打刻情報は自動的にジョブカンのデータベースに記録されるため、管理者や従業員は追加の操作をする必要はありません。
またSlack上での自動打刻機能を設定すれば、打刻のし忘れを回避できるメリットもあります。
休暇や有給の申請がペーパーレスで楽
従来なら書面での申請が求められてきた休暇や有給の取得も、ジョブカン勤怠管理があればペーパーレス化できます。
申請用紙を目的に合わせて使い分ける必要がなく、システム上で同一フォーマットを使用して申請ができるので、手続きの負担は最小限で済みます。書面を対面で渡す必要がないので精神的にも休暇取得がしやすく、有給の消化を促進する効果が得られるとのことです。
有給残日数もジョブカン勤怠管理上に自動で記録されるため、管理者の負担も最小限で済むでしょう。
ジョブカン勤怠管理の悪い評判・口コミ
ジョブカン勤怠管理には多くの肯定的な口コミが寄せられている一方、芳しくない評判もあります。導入ユーザーはどのような点で不便を感じているのか、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。
ログイン操作で迷いやすい
ジョブカン勤怠管理は、一度システムを利用し始めてしまえば利便性に優れるサービスですが、製品を立ち上げてからログインするまでの操作で迷ったことがあるという口コミが寄せられています。
というのもPC版とモバイル版ではログインの際に求められるID情報が異なるため、情報の確認に手間取ってしまうからです。また、打刻用のページと有給などの申請ができるページなど、利用用途によってもログイン情報が異なります。
このように、ログイン情報が一本化されていないことでログイン時に迷ってしまうユーザーがいるようです。
機能が多すぎて使いこなせない
ジョブカン勤怠管理は豊富な機能をカスタマイズできる点が強みの一つですが、自社にとって何が必要で、何が不要なのかを把握しきれず不便を感じる声もあります。
必要なものを絞り切ることができればシンプルな使い勝手を実現できる一方、そこに至るまでの設定負担が大きく、使いこなせないという問題です。
また、豊富な機能を備えている分不定期にアップデートが頻繁に行われるため、使用感がその都度変化することもユーザーによっては不便を感じることもあるかもしれません。
ジョブカン勤怠管理の導入費用と月額料金
ジョブカン勤怠管理は中小企業から大企業まで幅広く利用されるサービスです。ここでは導入時に発生する費用や、具体的な月額料金について解説します。
無料で導入できる
ジョブカン勤怠管理が中小企業にも採用されている理由の一つが、無料での導入が可能なことです。
導入にともなう初期費用や、トラブルシューティングに対応してくれるサポートの費用はすべて無料なので、設備投資を最小限に抑えられます。また、初めての利用の場合には30日間のトライアル期間が付属し、有料のサービスも含めすべての機能を無料で利用可能です。
勤怠管理システム導入の効果を気軽に試せるだけでなく、相性が良さそうならシームレスに有料プランへ移行できるため無駄がありません。
月額料金は使用する機能の費用しかかからない
ジョブカン勤怠管理の有料プランは、使用する機能の数とユーザーに応じてその料金が変動します。
基本的には1ユーザーあたり200〜500円/月を目安としており、機能が1つ増えるごとに+100加算されます。月額の最低利用料金は2,000円(税抜)のため、5人程度の従業員を抱えている小規模事業者の方でも利用しやすいサービスです。
また、さらに小規模にサービスを利用したいという方に向けて、別途無料プランも用意されています。機能制限こそ課されているものの、基本機能は利用できるのでまずは無料プランから始めてみるのも良いでしょう。
給与計算や労務管理サービスとの併用で割引がある
ジョブカン勤怠管理の特徴として、周辺業務の関連サービスも充実している点が挙げられます。
ジョブカン勤怠管理を含めた「人事労務バリューパック」には労務HRや給与計算のシステムも同梱されており、通常よりも割安にサービスを利用することが可能です。
月額1,000円からの利用になるところ、バリューパックであれば月額800円からの利用ができるため、関連サービスの導入も検討している方にとっては魅力的な選択肢です。
IT導入補助金の対象になる
ジョブカン勤怠管理は国内で広く普及している勤怠管理システムで、信頼性もお墨付きであることからIT導入補助金の対象にも選ばれています。
IT導入補助金は、中小企業が新たにデジタルサービスを導入する際に利用できる補助金制度の一種です。制度を有効活用することで、最大で年間350万円もの補助を受けることができるため、活用しない手はありません。
DXをためらう企業の中には、予算の都合上導入を進められないと嘆くケースも見られます。IT導入補助金を使うことで、そのような予算面の課題を回避できるため、DX推進のきっかけとして最適です。
ジョブカン勤怠管理の導入事例
ジョブカンシリーズの導入はすでに多くの企業で進んでおり、その効果も目に見える形で現れています。ここではジョブカンを導入した企業の事例を参考に、どのような導入効果が期待できるのか確認しましょう。
株式会社石橋楽器
楽器販売店の石橋楽器ではIT導入補助金を使ってジョブカンを導入し、強力なペーパーレス化を実現しました。
これまで同社ではオンプレミスのシステムを活用していたものの、ランニングコストや改修費用が高額で、業務も属人化しやすいことから負担の増大に悩んでいました。
そこでジョブカン勤怠管理をはじめとするシリーズ製品を導入し、人事労務に関する業務を一本化したことで、業務の属人化の解消と生産性の大幅な向上を実現したとのことです。
書庫を一段を埋めていた関連書類も一箱におさまるほど圧縮に成功するなど、高い効果を実感できています。
株式会社ネクストリンク
ネイルサロンを運営するネクストリンクでは、ジョブカン勤怠管理の導入による管理者と従業員の業務効率化に成功しています。
同社ではシンプルな打刻ツールを使用していたものの、機能がシンプルな分機能の不足を感じ、満足のいく勤怠管理ができていませんでした。また各種管理ツールも別個に運用し、データの連携などにも不便を感じていたそうです。
そこで導入したジョブカン勤怠管理は、勤怠管理に関する業務を一つのシステムに一本化することで、大幅な生産性向上を実現しました。ICカードを使った打刻など豊富な機能性も同社の生産性向上に役立ち、給与計算などの工数削減に貢献しています。
株式会社中組
広島県内で複数の事業を手掛ける中組では、紙ベースの打刻からクラウドベースへの切り替えの際、ジョブカン勤怠管理を採用することで大幅な生産性向上を実現しました。
同社では打刻が紙を使って行っていたため、打刻の負担が大きく、シフトの申請作業も店長が手動で作成していたことから、現場のリソースを割く原因となっていたということです。
そこでジョブカン勤怠管理を導入した結果、スマホやICカードを使った打刻に切り替えるとともに、シフト作成も自動化したことで、一気に負担を解消することができました。
社労士とのデータ連携も円滑になり、会社全体に良い影響を与えています。
ジョブカン勤怠管理の導入に適した事業者
これまで解説したとおり、ジョブカン勤怠管理はあらゆる業態で活用できるサービスです。
そんな中でも特にジョブカン勤怠管理の導入に適しているのは「現在事業が成長軌道に乗っており、今後急速に従業員が増えていく可能性の高い会社」です。ジョブカン勤怠管理はユーザー数に応じて柔軟に月額料金が変動するので、人員の変動があっても料金負担が大きく変わることはありません。
また、勤怠管理以外の労務管理業務のDXもまとめて検討している企業にとっても、魅力的なサービスです。周辺サービスが充実しており、割安での導入が可能な人事労務バリューパックも整っているため、コストパフォーマンスに優れたDX化を実現できます。
ジョブカンシリーズの主な種類
ジョブカンシリーズは、勤怠管理以外にも複数のサービスが存在します。各製品は相互に連携ができるため、DXの余地がある場合は以下の製品の導入も検討してみましょう。
ジョブカン給与計算
ジョブカン給与計算は、従業員の勤怠情報やその他条件を踏まえた給与計算を自動的に実施してくれる便利な製品です。
ジョブカン勤怠管理との相性が良く、勤怠情報をそのまま給与計算へ流し込み、シームレスに計算を行うことができます。
給与明細の発行もオンラインで行えるので、明細書の発行コストを削減したり、確認の負担を解消したりするうえで有効です。従業員はPCはもちろん、スマホから自身の給与を確認できるため、郵送を待つ必要もありません。
ジョブカンワークフロー
ジョブカンワークフローは、業務プロセスの管理を効率化するためのシステムです。これまでは紙の書類とハンコを使って実施していた決裁処理を、オンライン上で完結することができます。
ジョブカンワークフロー上で進捗状況の確認やタスクの確認、申請状況の確認などをまとめて行い、対面でのコミュニケーションコストを大幅に削減できる製品です。 タイトなスケジュールが多く発生する現場にとって、魅力的なツールとなるでしょう。
ジョブカン採用管理
ジョブカン採用管理は、その名のとおり採用管理業務全般の効率化を促すサービスです。複数の求人媒体を一括で管理したり、応募者との面談調整を自動化したりすることで生産性を高められます。
応募者とのやり取りだけでなく、採用担当者間の情報共有もジョブカン採用管理から効率的に行えます。採用業務にともなう事務作業を自動化・効率化することで、人材の選定という負荷の大きな業務にじっくりと向き合う環境を構築可能です。
ジョブカンを導入して勤怠管理のDX化を実現しよう
この記事では、ジョブカン勤怠管理とはどのようなサービスなのか、システムを導入することでどんなメリットが得られるのかについて解説しました。
ジョブカン勤怠管理は日本でも有数のポピュラーな勤怠管理システムであり、多くの企業が導入を進めています。利用に際しては注意すべき点もあるものの、IT導入補助金を使えるなどのコストパフォーマンスに優れていることから、初めてDX化に取り組む企業で活躍する製品です。
実際の導入事例なども参考にしながらジョブカン勤怠管理への理解を深め、自社への導入を前向きに検討してみましょう。
2024年最新・勤怠管理システム厳選8社比較表