マネーフォワード クラウド請求書は、請求書の作成や送付、受取などをまとめて管理できる請求書作成ソフトです。株式会社マネーフォワードが提供しており、請求業務における負担軽減やコスト削減が期待できます。
請求書業務の効率化を目指す企業のなかには、マネーフォワード クラウド請求書の導入を検討している企業もいるかもしれません。
しかし「使いやすさはどう?」「実際の評判や口コミを見てから導入したい」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、マネーフォワード クラウド請求書のリアルな評判・口コミを元に、基本機能や使い方についてわかりやすく解説します。導入費用や月額料金、他のマネーフォワードシリーズとの連携についてもまとめているので、ぜひ導入前の参考にしてみてください。
(2024年8月時点での情報です。)
マネーフォワード クラウド請求書とは
マネーフォワード クラウド請求書は、個人事業主や、中小企業で請求書業務を効率化したい方におすすめの請求書作成ソフトです。
請求書の作成・電子化を簡単に行えるほか、見積書や納品書、領収書にも対応しています。操作も分かりやすく、複雑なシステムが苦手な方でも導入しやすいでしょう。
作成した請求書はワンクリックでメール送付でき、請求書の郵送代行を依頼することも可能です。「送付済み」や「入金済み」といった請求業務のステータスの確認もできます。これにより売掛金の回収漏れや請求ミスを防ぎやすいのもポイントです。
また、マネーフォワードシリーズはさまざまなサービスを展開しており、拡張性が高いのも魅力のひとつです。
例えば同社サービスのマネーフォワード クラウド会計・確定申告と連携すれば、売掛金の仕訳を自動で作成できるようになります。請求から売掛金管理を一元化できるため、時間短縮やコスト削減も見込めます。
マネーフォワード クラウド請求書の特徴5つ
ここでは、マネーフォワード クラウド請求書ならではの特徴を5つ紹介します。
1. 4つの重宝に対応
2. レポートを自動作成
3. 請求書は自動発行も可能
4. マネーフォワードシリーズと連携できる
5. 代理郵送が可能
それぞれ詳しく解説するので、請求書ソフト選びで迷っている方はぜひ参考にしてください。
1. 4つの帳票に対応
マネーフォワード クラウド請求書は、請求書はもちろん4つの帳票作成に対応しています。請求書のほかに「見積書」「納品書」「領収書」に対応しており、必要な帳票をタッチするだけで簡単に作成できるのが特徴です。
表示される入力欄に必要な項目を記入するだけで、細やかな数値の計算や金額の算出は全自動で行われます。手作業と違って人的ミスが起こりづらく、再発行や修正にかかる工数を大幅に削減できるでしょう。
2. レポートを自動作成
マネーフォワード クラウド請求書には、便利なレポート機能が搭載されています。レポート機能は経営判断にも活用できるでしょう。
売上レポートの機能の活用により、システムから請求書を発行するだけで簡単に売上データを可視化できるからです。取引先ごとの請求額や売上推移のグラフ化など、売上データを多角的に分析することも可能です。
このような機能により現状をひと目で把握でき、経営者の意思決定をアシストするでしょう。
3. 請求書は自動発行も可能
毎月同一の請求書を発行している場合は、「毎月自動作成」機能も便利です。ひな形を作成してスケジュールを登録するだけで、請求書を定期的に自動発行できます。
ひな形をあとから編集することはもちろん、必要に応じて自動作成を一時停止したり、再開したりすることも可能です。
請求書発行業務の大幅な工数削減につながるほか、請求書の発行漏れや送付ミスなども未然に防げるでしょう。
4. マネーフォワードシリーズと連携できる
マネーフォワード クラウド請求書は、他のマネーフォワードシリーズと連携しやすいのも大きな特徴です。特にマネーフォワード クラウド会計・確定申告と連携させれば、作成した請求書をもとに「売掛発生の仕訳」と「入金予定の仕訳」が作成されます。
また、入金が完了したタイミングで請求書のステータスが入金済みとなるため、売上金管理をより効率化できるのも嬉しいポイントです。
5. 代理郵送が可能
マネーフォワード クラウド請求書は、代理郵送にも対応しています。
取引先のなかには、電子請求書ではなく「紙の請求書で送って欲しい」という要望を持つ企業もあるかもしれません。そういった場合に、宛名書きから印刷、封入、郵送までの一連の作業を代行してくれます。
請求書の作成後にワンクリックで依頼できるため、わずらわしい作業は不要です。
また、常に発送ステータスを確認できるため、取引先からの問い合わせにもスムーズに対応できます。
マネーフォワード クラウド請求書の良い評判・口コミ
請求業務を効率化できるマネーフォワード クラウド請求書ですが、実際に使っているユーザーからはどのように評価されているのでしょうか。ここでは、マネーフォワード クラウド請求書について寄せられている評判や口コミを詳しく解説します。
まずは、良い評判から見てみましょう。良い口コミに共通して見られるポイントは以下のとおりです。
・インボイス制度に対応している
・請求書の送信が簡単になった
・領収書・見積書・納品書にも対応している
インボイス制度に対応している
マネーフォワード クラウド請求書の導入効果として目立ったのが「インボイス対応の請求書を簡単に作成できるようになった」「インボイス制度施行にともなう悩みを解決できた」という声です。
マネーフォワード クラウド請求書には、インボイス制度に対応したフォーマットが搭載されています。また、一度見積書を作成してしまえば、ワンクリックでインボイス対応の請求書や納品書に変換することが可能です。
帳票記載項目の追加にも対応しているため、導入後に制度変更やビジネスの変化が生じた際も困りません。
また、同シリーズのストレージサービスであるマネーフォワード クラウドBoxとの連携により電子帳簿保存法にも対応できます。
マネーフォワード クラウド請求書は、法令を遵守した請求書を効率的に管理したいと考えている企業におすすめといえます。
請求書の送信が簡単になった
マネーフォワード クラウド請求書の導入により、「請求書の送信が簡単になった」という意見も多く見受けられます。
マネーフォワード クラウド請求書なら、請求書を含む帳票はすべてPDF出力が可能なうえ、メールでそのまま送付することが可能。Web上で請求書の入力から送信、管理ができるため、1つひとつの工程にかけていた作業時間を大幅に短縮できます。
また、取引先ごとに請求書のフォーマットを登録し、発行日を設定しておけば自動的に請求書を発行することもできます。メールの件名や本文もテンプレートとして登録できるので、毎回作成する必要がありません。
領収書・見積書・納品書にも対応している
また、各帳票の連動性の高さも評価されているポイントの1つです。
マネーフォワード クラウド請求書は請求書をメインとしたサービスですが、領収書・見積書・納品書にも対応しています。ベースとなる見積書をボタン一つで請求書や納品書に変換できるため、帳票作成にかかる工数を大幅に削減できます。
また、請求書の支払い期限はそのまま会計システムに登録できるため、入金漏れを防ぎやすいことも大きなメリットです。
マネーフォワード クラウド請求書の悪い評判・口コミ
良い評判の多いマネーフォワード クラウド請求書ですが、システムに対して不満や不便さを感じているユーザーも見受けられます。ここでは、マネーフォワード クラウド請求書の悪い評判・口コミを紹介するので、導入前にチェックしましょう。
・表示が遅い・エラーが発生する
・スマホで使いにくい
・カスタマイズ性が少ない
表示が遅い・エラーが発生する
マネーフォワード クラウド請求書はクラウド型のサービスですが、環境や使用タイミングによっては表示が遅いと感じるユーザーがいるようです。
公式情報によると、実際にサービスに繋がりにくくなる事象も過去に何度か発生しています。ただし運営元は再発防止に努めているため、今後は改善される可能性もあるでしょう。
スマホで使いにくい
マネーフォワード クラウド請求書は便利なサービスですが、2024年7月時点、モバイルアプリには非対応です。そのため「スマホで見づらい」「スマホから確認しづらい」といった声が見受けられます。
請求業務に関わる社員の外出が多い職場、スマホからの確認が頻発するケースでは不便に感じることもあるでしょう。そういった場合には、他のサービスも視野に入れて検討すると良いかもしれません。
カスタマイズ性が少ない
「フォントやデザインの自由度が少ない」といった意見もあります。いくつかのテンプレートが用意されていますが、それぞれのテンプレートを編集することはできず、色やフォント・配置の変更はできません。
マネーフォワード クラウド請求書でも取引先ごとに明細項目名の変更はできるものの、他の電子請求書システムと比較して不便に感じる場合があるようです。
また、操作画面がシンプルであるが故に「納品書と請求書の見分けが付きづらい」という声もありました。
マネーフォワード クラウド請求書の導入費用と月額料金
ここからは、マネーフォワード クラウド請求書の導入費用と月額料金について解説します。これから導入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
基本の料金体系
マネーフォワード クラウド請求書は、基本的に「基本料金+従量課金制」の料金形態となっています。使用人数や利用量、オプションなどに応じた追加料金が基本料金に加算される仕組みです。
プランによってオプション料金や機能の制限が異なるため、事前に自社の料金をシミュレーションをしてみましょう。
【プラン別】月額料金の目安
マネーフォワード クラウド請求書では、大きく分けて個人向けと法人向けのプランの2種類があります。また、企業の規模によって多彩なプランが用意されています。
以下では、各プランごとの料金について簡単に解説します。
個人向けプラン
個人向けプランは以下の3種類です。
パーソナルミニプランでは、取引先の登録数が15件以下、AI-OCRから入力が月5件以下、ファイル保存数の上限が1,000件までといった制限があります。各機能を制限なく使いたい場合には、パーソナルプランを選ぶと良いでしょう。
また、パーソナルプラスプランでは、電話によるサポートを受けられます。
プラン名 | 料金 | 対象者 |
---|---|---|
パーソナルミニ | ・年額プラン990円/月(年額 11,880円) ・月額プラン1,408円/月 | 副業などで確定申告をする必要のある方 |
パーソナル | ・年額プラン1,408円/月(年額 16,896円) ・月額プラン2,016円/月 | 自営業、個人事業主として確定申告をする必要のある方 |
パーソナルプラス | ・年額プラン3,278円/月(年額39,336円) ・月額プランなし | 確定申告の操作が不安で電話サポートを受けたい方 |
小規模事業者|月額3,278円〜
「スモールビジネスプラン」は、部門管理が不要な企業や、請求業務の少ない小規模事業者向けのプランです。3名まで(クラウド契約は1名まで)基本料金で利用できます。
年額プランの場合は月額3,278円から、月額プランの場合は4,378円から利用可能となっています。
中小企業|月額5,478円〜
「ビジネスプラン」は、バックオフィス業務全般を効率化したい、中小企業向けのプランです。4名以上(クラウド契約は2名以上)で利用する場合、ビジネスプランでの契約が必要となります。
年額プランの場合は月額5,478円から、月額プランの場合は6,578円から利用可能です。
IPO準備・中堅〜上場企業|要見積もり
大規模な企業やIPOに向けて準備中の企業には、成長企業のための「マネーフォワード クラウド請求書Plus」がおすすめです。顧客管理システム「Salesforce」との連携をはじめ、上流システムとシームレスな連携が取れる点が大きな特徴。
こちらは先に触れたプランとは異なり、別途見積もりが必要となります。自社に合ったプランを提案してもらえるので、まずは問い合わせてみましょう。
マネーフォワード クラウド請求書の導入事例
ここからは、マネーフォワード クラウド請求書の導入事例を3社紹介します。
- 合同会社エドゥカーレ
- 株式会社TVer
- シリウスビジョン株式会社
マネーフォワード クラウド請求書を導入したきっかけや導入後の効果などをまとめているので、導入イメージを深めるためにもぜひ参考にしてください。
合同会社エドゥカーレ
合同会社エドゥカーレでは、事業のキャッシュフローを常に把握できていないことが課題でした。そこで売上・経費の可視化をするためにマネーフォワード クラウド請求書を導入。
従来の表計算ソフトでは入力や送付、管理に時間と手間がかかっていました。しかしマネーフォワード クラウドに業務を集約することで、本業に集中しやすくなったといいます。
また、請求書の発行だけでなく、マネーフォワード クラウド会計との連携により、仕訳計上も自動で行えるようになりました。資金管理の効率化はもちろん、取引先にどれだけ貢献できているかを可視化できるようになったことにも大きな効果を感じているといいます。
株式会社TVer
株式会社TVerでは、リモートワークへの対応や業務効率化、標準化などを目的に会計ツールを導入。その一環として、マネーフォワード クラウド請求書も導入しました。
導入前は紙処理での請求業務をしていたため、リモートワークが進むコロナ禍においても出社が必要であったといいます。そこで、マネーフォワード クラウド債務支払を中心に、マネーフォワード クラウド経費、マネーフォワード クラウド請求書、マネーフォワード クラウド会計を導入しました。
導入作業は自社で行い、システム選定から稼働開始まで約2ヶ月で導入が完了。マネーフォワードシリーズの各ソリューションの導入により、業務の大半をリモートワークで実施できるようになったといいます。
シリウスビジョン株式会社
シリウスビジョン株式会社では、2021年に実施した機械製造領域の事業譲渡を皮切りに、全社統一のクラウド化に踏み切りました。そこで選ばれたのがマネーフォワード クラウドシリーズです。
導入前は、会計情報が経営サイドの意思決定に反映されるまでに時間がかかっていたといいます。そこで、グループ全社で「マネーフォワード クラウド会計Plus」をメインに、請求書、経費、給与、年末調整、EPR、社会保険などを同シリーズに統一。
自社のサイズやステージに合ったシステムを、一連のサービスの中から低コストかつ短期間で導入できる点が魅力に感じたといいます。同社ではマネーフォワードシリーズの導入により、決算早期化と業務効率アップを実現しました。
マネーフォワードシリーズとの連携
以下では、請求書以外のマネーフォワードシリーズとの連携について紹介します。より請求書業務を効率化させるなら、以下のシリーズとの連携が便利です。
- マネーフォワード クラウド会計
- マネーフォワード クラウド確定申告
それぞれ解説していきます。
マネーフォワード クラウド会計
マネーフォワード クラウド会計との連携で、売掛金管理の手間を大幅に軽減できます。マネーフォワード クラウド会計は、法人向けの会計ソフトです。
クラウド請求書と連携させることで、請求書の作成時に「売掛発生の仕訳」と「入金予定の仕訳」がクラウド会計に自動連携されます。
連携された仕訳や請求書の情報はクラウド会計から確認できるため、請求書発行から入金管理までをよりシームレスに行えるようになります。
マネーフォワード クラウド確定申告
マネーフォワード クラウド確定申告は、個人事業主向けの会計ソフトです。マネーフォワード クラウド会計と同様に、作成した請求書を取り込むことで「売掛発生の仕訳」と「入金予定の仕訳」を自動生成できます。
個人事業主の場合、税理士に依頼している場合を除いて自分で確定申告を行う必要があります。煩雑な会計業務にかかる工数を削減できれば、より本業に集中しやすくなるでしょう。
マネーフォワード クラウド請求書を導入して経理業務を効率化しよう
この記事では、マネーフォワード クラウド請求書の評判・口コミや導入事例を元に、基本機能や料金について詳しく解説しました。マネーフォワード クラウド請求書は請求書発行に加えて見積書や納品書、領収書の帳票を管理できる便利なシステムです。
マネーフォワードシリーズとの連携もできるため、同シリーズと合わせて導入することで、日々の請求業務をさらに効率化できるでしょう。
また、請求書発行システムはマネーフォワード クラウド請求書以外にも多くの種類があります。マネーフォワード クラウド請求書についてもっと詳しく知りたい方はもちろん、
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