👉🏻 2026年2月10日のAIニュース:全体の傾向
- AI検索での可視性は従来のSEO要因だけでは説明できず、ブランド力・信頼性・スキーマ構造化など新しい指標が強く影響している。
- AIボットはステルスクロールや独自のリランキングを行い、ログやGSCの数値を歪めるため、従来の指標だけでは実態を把握できない。
- 短期的にはAI生成コンテンツも露出するが、長期的な評価にはE-E-A-Tや独自性が必須であり、AI時代の最適化はSEO+GEOの統合戦略が求められる。
各ニュースリンク+日本語概要
❶ AI検索最適化チャンキングの是非とGoogle
翻訳概要:
SEO・AIO・GEO時代におけるLLM最適化 ― 自社サイトと第三者支援の考え方
- Google Search Relationsのジョン・ミューラー氏とダニー・サリバン氏は、AI時代における検索環境の変化を踏まえ、「いま本当にSEO担当者が必要なのか」「どう評価すべきか」という実務的な論点を議論した。
- AIやLLMの台頭によって検索の形は変わりつつあるが、だからといって従来のSEO知識や専門家が即座に不要になるわけではなく、目的や状況に応じた判断が重要だと指摘している。
- ダニー・サリバン氏は、サードパーティ製のSEOツールや「ドメインスコア」のような指標について、参考情報にはなり得るが、それ自体を過信すべきではないとの見解を示した。
- LLMに引用されやすくするために、コンテンツを拙速に「細切れ(bite-sized)」に分解することは推奨されず、ユーザーにとって自然で文脈のある情報提供を優先すべきだと述べている。
- SEO・AIO・GEOといった新しい言葉や概念に振り回されるのではなく、自社サイトの品質やユーザー価値を軸に考え、必要に応じて第三者の支援を活用する姿勢が重要だと強調された。
ポイント:
AI時代でもSEOの本質は変わらず、LLM対策を意識しすぎた小手先の最適化より、自社サイトの価値と文脈を重視した判断が重要だとGoogle側は示している。
❷2026年ニュース業界の技術動向と生存戦略
翻訳概要:
生成AIとクリエイター時代に揺れるニュース業界 ― 検索流入減少と「差別化」への大転換
- ロイター・インスティテュートが51か国・地域のニュース業界幹部280人を対象に実施した調査によると、ニュース業界は生成AIとクリエイター経済の拡大という二重の圧力に直面している。
- 検索エンジンからの流入は、今後3年で平均43%減少すると予測されており、GoogleのAI OverviewsやAI検索の普及が「ゼロクリック検索」を加速させている。
- 出版社は従来型のSEOや汎用的な記事量産から距離を置き、YouTubeやTikTokなどの動画、ニュースレター、イベントなど直接的な読者接点を重視する姿勢を強めている。
- コンテンツ戦略では、AIに代替されやすいサービス記事やエバーグリーン記事を縮小し、独自調査、現地取材、文脈的な解説、人間的なストーリーに注力する動きが鮮明になっている。
- 一方で、AI活用を前提にした自動化・省人化を進めるメディアも増えており、「人間の独自性」と「AIによる効率化」に二極化する可能性が示唆されている。
- 業界では、SEOに代わる概念としてAEO(Answer Engine Optimisation)やGEO(Generative Engine Optimisation)への関心も高まっているが、短期的な収益源になると見る幹部は少数派にとどまる。
- AI生成コンテンツの氾濫やディープフェイクの拡大により、人手で検証された信頼性の高いジャーナリズムの価値が相対的に高まるとの見方も半数を超えている。
ポイント:
検索流入の大幅減少を前提に、ニュース業界は「量と汎用性」から「独自性と人間性」へと舵を切り、AIに代替できない価値と直接的な読者関係の構築が生存条件になりつつある。
❸Google 検索と Gemini が個人情報と連携開始
URL:https://blog.google/innovation-and-ai/products/gemini-app/personal-intelligence/
https://blog.google/products-and-platforms/products/search/personal-intelligence-ai-mode-search
https://x.com/lilyraynyc/status/2009647290600878456
翻訳概要:
Google検索とGeminiに「パーソナルインテリジェンス」導入 ― Gmail/フォト等の個人コンテキストで最適化回答
- Googleは生成AI機能「AI Mode」を進化させ、「パーソナルインテリジェンス」として、ユーザーのGmail、Googleフォト、YouTube履歴、検索履歴などの個人コンテキストをGeminiと連携させ、個々人に最適化された回答や提案を提供する機能を発表した。
- この機能はユーザーの明示的な許可(opt-in)が前提であり、どのアプリやデータを連携させるかはユーザー自身が選択・オン/オフできる設計になっている。
- パーソナルインテリジェンスは、複数のデータソースを横断的に推論することで、旅行計画、商品選び、スケジュール管理、メール要約などの文脈に即した高度な支援を可能にする(例:過去の写真やメール情報を参照して提案を生成)。
- 現在、米国のGoogle AI Pro / AI Ultra購読者向けにLabs実験として提供されており、対象は個人アカウントに限定される(企業/教育アカウントは対象外)。
- Googleは、GeminiやAI Modeが個人のコンテキストを参照する際に、どのデータソースが使われたかを視覚的にアイコンで表示する仕組みも提供し、透明性を高める取り組みも進めている。
- プライバシー面では、連携データがAIモデルのトレーニングに使われないことやユーザーが制御可能な点が強調されているが、個人情報を活用する性質上、適切な管理と制御が重要である。
ポイント:
GoogleはGeminiおよび検索の「AI Mode」にパーソナルコンテキスト連携機能を導入し、ユーザーの個人データをAI回答に反映して最適化するパーソナルインテリジェンスを実験的に展開している。単なる一般的な回答ではなく文脈に即した個別最適化が進む可能性が高い。
❹Google検索のAI体験がシームレスに
URL:https://blog.google/products-and-platforms/products/search/search-ai-features-controls/
翻訳概要:
Google検索のAI体験が“つながる” ― AI OverviewからAI Modeへのシームレス移行と強化されたGemini搭載
- Googleは検索におけるAI体験を強化し、AI Overviews からAI Modeへの移行をシームレス化した。ユーザーは検索結果のAI Overviews から、文脈を保持したまま自然にAI Modeでの深掘り対話を開始できる。
- この変更により、従来の検索 → AIO → 詳細検索といった断片的なフローではなく、同一の文脈で情報探索と理解を続けられる体験が提供される。
- モバイル検索を中心にグローバル展開され、スマートフォンからの検索体験でもAI活用がより自然・直感的になっている。
- AI Overviews の標準AIモデルには最新のGemini 3が採用され、従来より複雑な問いや多段の推論に対しても、より高度な回答生成が可能となった。
- Googleはこのシームレスな流れを通じて、単なる一覧検索からの脱却と、対話的・文脈的な探索体験の強化を意図している。
ポイント:
Google検索はAI Overviews → AI Modeへの“つながる体験”とGemini 3の標準搭載で、文脈を維持したまま対話的検索と深掘りが可能になり、情報探索プロセスのシームレス化が進んでいる。
❺Googleの検索AI機能におけるサイト制御の今後
URL:https://blog.google/products-and-platforms/products/search/search-ai-features-controls/
翻訳概要:
Google検索AI機能におけるサイト制御オプションの検討 ― コンテンツ表示の個別オプトアウトを視野に
- 英国の競争・市場庁(CMA)が検索AI機能について協議を開始したことを受け、Googleはサイト運営者向けの新たな制御オプションの検討を表明した。
- これまで検索インデックス制御にはrobots.txtやGoogle-Extended(拡張インデックス制御)が用いられてきたが、今後は生成AI機能(AI Overviews/AI Mode等)へのコンテンツ表示を個別にオプトアウトできる仕組みの導入を模索している。
- Googleは、サイト側がAI生成回答への露出をより細かく管理できるようにすることを目的としており、検索体験とサイト側の管理権限のバランスを取る方針を示している。
- 現時点では提案・議論段階であり、具体的な仕様や導入時期は未確定だが、ガイドラインとツールのアップデートが今後予想される。
- サイト運営者の視点では、検索AIへの表示制御の柔軟性が強化される可能性がある一方で、オプトアウト設定が検索トラフィックや露出に与える影響を慎重に評価する必要が出てくる。
ポイント:
GoogleはCMAとの協議を踏まえ、robots.txt/Google-Extendedに加えて検索AI機能へのコンテンツ表示を個別に制御・オプトアウトできる新たなオプションの導入を検討している。
❻ AIブランド推薦の不整合性と可視化指標の妥当性
URL:https://sparktoro.com/blog/new-research-ais-are-highly-inconsistent-when-recommending-brands-or-products-marketers-should-take-care-when-tracking-ai-visibility/
https://www.suzukikenichi.com/blog/ai-tracking-tools-are-inconsistent-and-unreliable/
翻訳概要:
AIによるブランド/商品推薦の不整合性 ― 一貫性の低さと可視化指標の考え方
- 複数の調査・検証によると、LLMや生成AIは同じクエリに対してブランドや商品の推薦順位を一貫して出力する能力が極めて低い。
- 同一プロンプトでもまったく同じ回答になる確率は1%未満であり、順位リスト自体が確率的かつ変動性の高い結果である。
- AIの内部計算が確定的ルールではなく確率的な推論過程を持つことを示しており、特定のブランドが「◯位」といった順位を固定的に追跡することは妥当性に欠けると指摘される。
- 伝統的なSEOのように「検索結果の順位」をそのままAI出力に適用して追跡することは意味がないか、誤解を招く可能性が高い。
- 代替指標として提案されているのが、大量のプロンプト実行に基づく「可視化率(visibility %)」という統計的な割合である。これは何度も同一クエリを投げて、ブランドや商品が出現する頻度を統計的に測るもので、モデルの推奨傾向を把握するうえでより妥当性の高い指標とされる。
- 可視化率は、特定ブランドの露出傾向をモデルごと・カテゴリごとに比較する際に役立つが、サンプル数やプロンプト設計に影響されるため、設計と解釈には慎重さが求められる。
- AI推奨の出力は順位そのものより確率分布として捉えるべきであり、単回の回答を基準にした評価は信頼性が低いという結論が示されている。
ポイント:
AIによるブランド/商品推薦は一貫性が極めて低く、単一の順位追跡は意味をなさない。代わりに多数回の出現率としての「可視化率」を統計的な傾向指標として用いるべきであり、順位という概念をそのままAI出力に当てはめるのは妥当ではない。
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