SEOとは「検索エンジン最適化」を意味する、Search Engine Optimizationの略称です。
GoogleやYahoo!、bingなどの検索エンジンのランキングで上位表示を行うことで、検索結果(SERPs)からの流入や売上、リード獲得などの数値を大きく上昇させることが可能になります。なお検索結果画面の広告枠は対象とせず、それ以外のいわゆるオーガニック検索(自然検索)枠からの流入の量や質を改善することをSEOと呼びます。
SEOはマーケティング活動の一領域であり、他のマーケティング施策と共に実施されることも増えています。中でもWebマーケティングやコンテンツマーケティングの領域で行われる事が多いと言えます。SEOは主にウェブサイトのターゲット(顧客)を深く理解すること、そして検索エンジンの性質を理解することの両輪で成り立っています。
この記事ではSEOスペシャリストである株式会社ファベルカンパニーの小丸が「結果の出るSEO」について解説します。当記事を繰り返し参考にして頂くことで、SEOのコンテンツ施策、外部施策、内部施策の3つを理解し、必須の5つのSEO対策や、SEO対策のメリット・デメリット、費用など網羅的にSEOを理解頂けます。
またご自身のサイト改善に使えるオリジナルのSEOチェックリストを無料で配布しており、既に数百社様にダウンロードされております。ぜひご活用下さい。それではSEOの解説をご覧ください。
なおSEO初心者の方は当サイトの記事「SEO初心者向け!自分でできるSEO対策と無料チェックリスト」もお勧めです。
目次
SEO対策とは?(チェックリストあり)
SEO対策とは、Search Engine Optimization の略で〝検索エンジン最適化〟であり、自社サイトを検索エンジンで上位表示させるために行う施策というニュアンスで使われる言葉です。あたりまえのように利用される言葉ですが、厳密には正しい表現ではないと思っています。
SEO対策(検索エンジン最適化対策)と表現すると、適切な検索順位になるようGoogleなどの検索エンジン側が講じるものというのが、正しい日本語になるでしょう。そのため弊社では「SEO施策」と呼んでいます。(本記事では広まってしまっている「SEO対策」も併用します)
さて、前置きはこのくらいにして、本題です。まず、SEO対策は大きく3つに分類できます。
SEO対策の種類
1.コンテンツ施策 | 検索意図を満たせるコンテンツの制作 | 一次情報(独自の価値)の発信 | 専門性・権威性・信頼性(E-E-A-T)の担保 | 読みやすいUXの設計 |
---|---|---|---|---|
2.内部施策 | 検索結果に反映される要素の最適化 | ユーザー行動に反映される要素の最適化 | サイトの特性に合った各種機能の実装 | 検索エンジンに関連する要素の最適化 |
3.外部施策 | 外部に引用されるような高品質のサイト/コンテンツ設計 | 公式SNSアカウントの運用 | 関連ポータルサイトへの登録 | 関連メディアとの交流 |
コンテンツ施策は後述しますので、内部施策と外部施策について簡単に説明しておきます。
内部施策(内部SEO)
SEO対策における”内部施策”は、サイト構造・サイト設計やそれらにまつわる内部リンクの設計、タイトルタグ、メタ ディスクリプション、見出し(hタグ)の調整、パンくずリストの最適化、構造化データのマークアップなどWebサイトのHTML上での最適化を図るものです。robots.txtやサイトマップの扱いといったWebサイト管理に近いところから、コアウェブバイタルに関連するようなユーザビリティの改善もここに含まれます。
最適化されていることに越したことはありませんが、大半のWebサイトではこの内部タグ調整だけで大きなSEO成果を出すことは難しいと言えます。なぜなら検索エンジンはだいぶ性能がよくなってきていて、多少のタグの不備はSEO上関係がなくなっているからです。
ただ一部のオウンドメディアやポータルサイト、メディアサイト、ECサイトSEOなどの大規模サイト・DB型サイトにおいては、「テクニカルSEO」とも呼ばれる領域で、重要なSEO対策になってくるでしょう。サブドメインやサブディレクトリにおけるSEOでも同様です。
☑︎SEO内部対策に関するコンテンツ一覧はこちらから
☑︎SEO内部施策の参考事例:内部設計とUI/UXを見直して成果を出したバイク王&カンパニーさま
またWebページのURLの生成方法や301リダイレクトによるページ移転もある程度理解しておきたいところ。URL構造は社内やチームでルールを共有しておけると良いですね。
外部施策(外部SEO)
SEO対策における”外部施策”は、対象Webサイトのドメイン以外から対象Webサイトにたくさんのリンク(=被リンク)を集めることです。一昔前の自作自演リンクは通用しませんが、良いWebサイト運営ができていれば、様々なWebサイトから参考にされ、外部リンクも集まるはずです。有効な被リンク(=ナチュラルリンク)を獲得する活動は、昔から変わらず重要なことです。
☑︎SEO外部対策に関連するコンテンツ一覧はこちらから
☑︎SEO外部施策の参考事例:ナチュナルリンク獲得で成果の出たアジアンウェイさま(中古トラックEC)
最新SEO情報のキャッチアップとSEOチェックリストでのセルフチェック
鈴木謙一の運営する「海外SEO情報ブログ」では最新情報をキャッチアップできます。ぜひRSSなどで見逃さないようチェックください。各コンテンツにレベル設定があり、はじめは初級編だけでも読んでいくといいでしょう。
- 予想よりも早かった!? Googleのヘルプフルコンテンツアップデートが日本にも導入される
- Google、AIベースのSpambrainを使うリンクスパムアップデートを実施【December 2022 link spam update】
- E-A-Tに経験を加えたE-E-A-TがGoogle品質評価ガイドラインの2022年12月更新版で導入
さらに、ミエルカチャンネルでは毎月SEOニュースをまとめも配信中。他の動画も参考になるのでぜひチャンネル登録しておいてください。
☑︎ミエルカチャンネル>月刊SEOニュースの動画一覧はこちら
そして、自社サイトのSEO状況を確認してみてください。ご自身でチェックできるよう内部SEO・外部SEOなどの観点から全73項目記載しました。無料ですのでぜひダウンロードください!
ここまで解説した内部施策・外部施策ともにどれも実施するべき施策ですが、一度にすべてを実行するのは大変です。施策の優先度を決めるためにも、まず最新のSEOの考え方について触れましょう。
まず最初に行いたい効果の高いSEO施策10選
「今すぐ出来る特効薬的なSEOの小技を知りたい」と言う方のために、10個ほどSEOの短期改善に繋がる施策をピックアップしてみました。未着手の方はぜひ試して見てください。
- 1. 記事タイトル
- 2. メタ ディスクリプション
- 3. リード文
- 4. 最新情報
- 5. 共起語
- 6. 内部リンク1
- 7. 内部リンク2
- 8. 競合調査
- 9. 画像
- 10. 外部リンク
1. 記事タイトル
まず最重要かつすぐに手をつけられるタイトルタグから手を打っていきましょう。
- タイトルにターゲットとする
を入れるキーワード - タイトルが30文字前後を大幅に超えていたら30文字程度になるよう不要な言葉を削除する
- クリックしたくなる言葉を選ぶ。「失敗しない〜」の様に煽るものや「7つの方法」の様に数字を入れる
などが有効です。
2. メタ ディスクリプション
メタディスクリプション(Meta description)は検索順位に直接は影響しません。しかし検索クリック率に大きく影響するため、検索流入を増やすという意味でとても重要です。特にシンプルに引きの強い言葉でクリックさせる事が大事。長くても100文字程度が目安。100文字を大きく超える場合は100文字程度になるように不要な言葉を削除しましょう。
3. リード文
リード文はページの最上部にあり、検索エンジンが「ページ内のメインコンテンツで最も重要な箇所」と捉えている可能性が高い場所です。ここもテコ入れをしてみましょう。
- リード文で記事の内容を的確に要約する
- リード文ではリード文以降を読ませるために「読むと何が分かるのか」などメリットを簡潔に提示してあげる
4. 最新情報
記事リリース以降、重要だったり世間の関心を引きそうな最新情報が少しでもあるなら記事内に都度追記すると良いです。
5. 共起語
共起語、関連用語、専門用語の使用は記事の専門性や、ひいては信頼性を確立する上でとても大切な要素。共起語を調べて記事内に自然な文章になる範囲で追加していきましょう。検索結果でサジェストされる
6. 内部リンク
内部リンクが集中しているページは検索クローラが発見しやすく、かつ重要なページだと捉えられやすい傾向にあります。内部リンクを関連性のあるページから集中的に設置してあげると良いでしょう。
7. 内部リンク
重要なページ全てからの内部リンクを入れる。トップページやカテゴリートップ、全ページのグローバルナビゲーション、フッター、サイドバーなど。
8. 競合調査
これ、すぐ出来るのに意外と出来ていないサイトが多いのです。理由は面倒だから。ですが数十分の手間で検索順位が大きく改善するケースは少なくありません。競合のコンテンツ内容にあって、自社コンテンツ内容に無いものを全て自社コンテンツに取り入れてみましょう。
9. ビジュアル
ビジュアル要素は読む側にとっても印象に残りやすいためお勧めです。また独自の画像であれば一次情報として検索エンジンから評価される可能性もあります。その場合画像検索経由の流入獲得(いわゆる画像SEO)もバカになりません。関連する写真や図解などの画像や解説動画をできる限り増やしてみましょう。
10. 外部リンク
外部からのリンクは実は関係者に一言お願いするだけで獲得できる場合があります。でも実行する人は多くはありません。ですのでダメ元で関係各位へお願いするだけしてみましょう。例エバ記事にインタビューした会社やページ内で販売する商品の仕入れ先、ライターなどの関連するサイトにリンクを設置して貰える様に依頼してみると良いです。
最新のSEO対策、基本とは?Googleの考え方も理解しよう
近年のSEOでは、「ユーザーにとって価値のあるサイトであるかどうか」が特に重視されています。Googleのアルゴリズムの進化に伴い、いわゆる検索エンジンを攻略する類のSEO施策が意味をなさなくなってきているからです。
Googleが掲げる10の事実
みなさんは「Googleが掲げる10の事実」というコンテンツを読んだことがありますか?Googleが設立されて数年後に策定されたというこのリストには、次のような項目があります。(読んだことがない人はぜひご一読ください)
〝検索エンジンへ向けた最適化〟ではなく、その向こうにいる〝ユーザーに向けた最適化〟が基本となり、今後の正しいSEO対策の定義に着実になりつつあります。
ウェブマスター向けガイドライン と 検索エンジン最適化(SEO)スターターガイド と Google検索品質評価ガイドライン
Googleが公開しているドキュメントを確認しておくことも、Googleの考え方やSEOの基本を知る上で重要なことです。
-
Google 検索の基本事項(旧ウェブマスター向けガイドライン)
…GoogleがWebサイトを認識し、インデックスし、ランキングするプロセスをスムーズに行うために必要なことが網羅されています。クローキングなどやってはいけないNGなこともまとまっているので超基本中の基本です。必ず確認しましょう。
…SEOを実践していく上ではこちらのスターターガイドも重要です。インデックス登録の確認から始まり、パンくずリスト、コンテンツや画像の最適化、スマホ対応・モバイルフレンドリーであるかどうかなどなど基本がまとまっています。何度も立ち返りたいコンテンツですので、定期的なチェックをオススメします。
…クオリティレイター(評価者)と呼ばれる検索結果を評価する人たちがチェックするためのマニュアルです。中には「E-E-A-T」(Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の頭文字をとったもの)というコンセプトがあり、人の幸福とか人生、お金に関する「YMYL」(Your Money or Your Life)ジャンルでは特に高いE-E-A-Tが求められています。(詳しくは後述)
☑︎参考:【動画解説】Google検索品質評価ガイドラインとは?SEOに携わる人は読むべき
なお、Google以外にもYahoo!やBingなどのSEO対策の方法があり、それぞれ特徴が異なります。
検索順位が決まる仕組み(クロール・インデックス・ランキング)
基本的なことすぎてスルーしてしまうことも多いのですが、GoogleがWebサイトやコンテンツを認識し、どのように検索順位を決定しているのかを理解することも欠かせません。
クロール(クローリング)
クロール(クローリング)とは、Googleの検索エンジンロボットである「クローラ」がWebページを巡回してコンテンツの内容を認識することです。クロールしてもらわないとGoogleにページを認識してもらえません。
インデックス
インデックスとは、クローラの巡回によって認識したWebページがGoogleのデータベースに登録されることです。そのままWebページの状態で登録されるのではなく、検索エンジンが必要なときに必要な情報を取り出しやすいよう整理されて格納されます。
ランキング
最後にインデックスされたページは、Googleのアルゴリズムに従って分析され、検索結果が生成、ランキング(順位決定)するという流れになります。
☑︎詳細はこちら:検索エンジンとは|Googleの仕組みや上位表示を目指すSEO対策を解説!
これらの検索エンジン、SEOの基本を踏まえて、これから特に取り組んで欲しいSEO対策(検索エンジンを利用するユーザーへ向けた最適化)を解説します。
長期的に取り組んでいきたい5つのSEO対策の考え方
Webサイトの特性や状況によってSEO対策の優先度は異なります。しかし、どのWebサイトにも共通する重要な施策があります。それが次の5つです。これら1つ1つは取り組むのに時間がかかりますが、その分SEOへのインパクトは絶大です。またSEOに強いサイトは必ずと言って良いほど行っていると言っても過言ではありません。じっくり腰を据えて取り組んでいきましょう。
- ① 検索意図に応えるコンテンツを制作する
- ② E-E-A-Tを意識する
- ③ 一次情報を取り扱う・情報の鮮度(フレッシュネス)を意識する
- ④ ユーザービリティを意識する(ページスピード)
- ⑤ 指名検索を多く獲得する(サイテーション)
① 検索意図に応えるコンテンツを設計する
正しいターゲットキーワードの選定方法
検索を行うユーザーには、検索
自社Webサイトのサービスや商品を利用するであろうユーザーは、どのような
正しいコンテンツの設計
ユーザーの状況や知りたいことを深く分析し、それに応えるコンテンツを設計し、SEOライティングを意識した記事制作を行えば検索上位に表示されて流入増加が期待できます。このような考え方はコンテンツマーケティングの中の「コンテンツSEO」の考え方です。
検索意図の深堀りを自分だけで行うのは難しいものです。顧客と接する機会の多い営業部や販売部署、カスタマーサポートで働くメンバーにも協力を仰ぐとよいでしょう。ツールを使うことも有効です。SEO対策支援ツール「ミエルカ」であれば、インターネット上の膨大なデータから「ユーザーが
例として、「ミエルカ」で〝SEO〟という


1クリックでここまでユーザーニーズが分かる
☑︎検索意図の解説記事:検索意図(インテント)とは?SEOに大切な考え方と調べ方
☑︎検索意図の分析で流入増加した事例:SEOでユーザーの意図分析に取り組み10ヵ月で約50倍の検索流入に(朝日新聞社)
SEOに使えるアクセス解析ツールとしてもう1つ挙げておきたいのがヒートマップ。こちらは「コンテンツのどの部分が実際にどれだけ見られたか」を細かく視覚的に分析できるツールです。反応の良かった内容は残し、悪かったものは改善したり削除するといった使い方を繰り返すことでコンテンツをより検索ユーザーの求めるものへ近づけることが可能になります。
② E-E-A-Tを意識する
E-E-A-T(またはダブルE-A-T)とは以下を総称して略した概念・コンセプトのことです。2022年12月にこれまでのE-A-Tに加え新たなE(Experience)が加わりました。
- 経験(Experience)
- 専門性(Expertise)
- 権威性(Authoritativeness)
- 信頼性(Trustworthiness)
Googleがサイトの品質を評価するために設けた「General Guidelines(検索品質評価ガイドライン※)」に記載されている概念です。以下、ガイドラインからE-E-A-Tの考え方について抜粋します。
“経験、専門知識、権威、信頼 (E-E-A-T) はすべて、検索評価の重要事項です。 E-E-A-T の中心にある最も重要な要素は「信頼」です。”
“信頼性:そのページが正確か、誠実か、安全か、信頼できるか。
経験:コンテンツ制作者が、そのトピックに必要な実体験や人生経験をどの程度持っているか。
専門性:コンテンツ制作者が、そのトピックに必要な知識や技術をどの程度持っているか。
権威性:コンテンツ制作者やウェブサイトが、そのトピックに関する有力な情報源としてどの程度知られているか。”
これらの図や説明から分かる通り、E-E-A-Tは「信頼性」を中心に、経験、専門性、権威性の高いコンテンツやサイトかどうかが検索順位にある程度影響するということです。
また特にYMYL(Your Money or Your Life)と呼ばれる、人のお金や生活に大きく影響を与える可能性があるテーマのコンテンツ/サイトにおいては高いE-E-A-Tが必須です。
想像してみてください。
- 医療健康に関して専門家(医療機関)以外の情報を参考にしますか?
- 高額な品物を買う時に信頼できないWebサイトで購入しますか?
- 権威性の薄い情報源(ソース)を積極的に引用しますか?
Webページを閲覧するなど、何かしらの情報に触れているとき、情報元の経験・専門性・権威性・信頼性を考慮している人は実際少なくないはずです。
検索エンジンも同様です。評価対象のページにE-E-A-Tが備わっているか否かを様々なシグナルで判別しようとしています。近年のSEO対策においては、専門的で権威性があり信頼できる(とユーザーが感じる)コンテンツ・サイト構築が必須になりつつあります。
ユーザーの感性は千差万別ですし、サイトの特性ごとに必要な専門性、権威性、信頼性は異なるため、E-E-A-Tに対して「これをやれば正解」という純然たる対応方法はありません。参考までに、著者がE-E-A-Tを確保するために意識している点を3つ提示します。
☑︎ 情報源(著者情報・ソースなど)の透明性
著者情報やソース(情報元)を明確にすること。著者情報は設置すればよいというものではなく提示している情報に関連した、専門家・有識者を採用することが適切です。
外部の情報源を参照元とする場合は、できる限り公式・その道の第一人者の発言・著名な書籍といった権威性を感じるソースを選定します。
☑︎ 充実したAbout us(運営会社情報など)を明示
例えば著者が存在しない、アパレルなどのEC・求人サイト・不動産サイトなどは、著者情報を設置する必要性は低いかもしれません。しかし、どんなサイトでも欠かせない大切な要素があります。
それは、運営情報・会社概要・About us(サイトの運営会社についての記載)です。企業理念・CI(コーポレートアイデンティティ)、各種ポリシー、メディア掲載・受賞実績、などを記載すれば見た人の共感を得られるはずです。
そういった企業情報が充実しているサイトと、住所・電話番号などの必要最低限の情報しか載せていないサイト、ユーザーはどちらを信頼するでしょうか。比較すれば自ずと分かるのではないでしょうか。
☑︎ 方法論の透明性
方法論の透明性は、情報の審議検証に用いられるルールのひとつです。Googleがパートナーを組むIFCN(国際ファクトチェックネットワーク)が掲げるファクトチェック原則にも、方法論の透明性のコミットメント(A COMMITMENT TO TRANSPARENCY OF METHODOLOGY)と記載されています。
ー日本語訳ー
☑︎参照元:oynter:InternationalFact-Checking Network(IFCN)
つまり執筆・編集ポリシーを定めて可視化したり、下記例のように判定の根拠を明確化することが重要と解釈できます。
(例)特定製品をオススメする記事で明示するべき根拠
- 機能性 → 専門店の販売員 複数人に聞き込み調査した結果
- 利便性 → ユーザー数百名人のアンケート回答
- コストパフォーマンス面 → 編集部が責任を持って調査したスペック
まとめると、経験・専門性・権威性・信頼性を与える要素を可能な限りユーザーに示すことがE-E-A-Tを高めることに繋がるでしょう。検索エンジンも然り。Googleのジョン・ミューラー氏は次のようにコメントしたことがあります。
☑︎参照元:General Guidelines
☑︎EAT関連記事:E-A-Tを意識したSEO施策のススメ[プロが動画で解説]
③一次情報を取り扱う・情報の鮮度(フレッシュネス)を意識する
本稿での一次情報とは「自分が初めて発信したオリジナルの情報、自分が直接体験をすることで得た情報、自ら行った調査や実験で得た情報」といった自分が保有する独自の情報といった意味で利用しています。そうした情報を鮮度良く提供していくことも重要になるでしょう。
一次情報・オリジナリティ
オリジナルのプロダクトや、独自に作成した画像や動画なども含む、一次情報を発信するように心がけてください。第三者の一次情報(インターネット上にある情報)だけで作られたコンテンツは、ありきたりな情報だらけの低品質な記事になりやすいからです。PCさえあれば家でコタツに入りながら誰でも作れる、という意味で「コタツ記事」と揶揄されることもあります。
〝そのコンテンツでしか得られない情報〟の方が、価値は当然高いでしょう。前述のExperience(経験)にも通じるところがあります。
例として「絶対音感」というビッグ
- (1)「絶対音感」に関する定義
- (2)「絶対音感の
」を検索する人の悩みを解決できる自社プロダクトを提示キーワード - (3) 自社プロダクトに関わる権威ある外部メディア実績(海外の主要 日刊紙 など)
- (4)「絶対音感」に関してのオリジナル動画
- (5)「絶対音感」に関してのよくあるFAQ(よくある質問)
著者は、〝絶対音感〟の専門家ではありませんが、(1)(5)は書籍から知識を得たり専門家へのヒアリング等を実施すれば情報を用意することは可能です。(4)も手間やコストをかければ用意することは可能かもしれませんが、(2)(3)に関しては用意できません。
このWebサイトは競合と比べて、会社の知名度を考えても規模が大きなWebサイトではありません。しかし保有している自社プロダクトが専門的なので、権威あるメディアから紹介され、多くのユーザーに選ばれた結果として検索上位を維持できているのだと思います。もし自社プロダクトを用意できなくとも、例えば独自取材などで得た情報をいれたコンテンツは、少なくともコタツ記事にはならないでしょう。
独自の解釈や分析・研究結果を用意することがベストですが、難しい場合は、その分野の専門家にインタビューを行ったり、ターゲット顧客や顧客接点の多い社内メンバーとブレストしてみてください。一次情報の発信や、本質的な検索意図の理解に繋がる可能性が高まると思います。 漫然と記事を用意するのではなく、さらに一歩踏み込み 価値のある自社オリジナル情報を盛り込む方法を考えてみてください。
情報の鮮度(フレッシュネス)
合わせて考えておきたいのが、情報の鮮度(フレッシュネス)です。
制度や法律などが改正されて、自社コンテンツに記載している情報が古くなって(今となっては)間違っている、という状況は発生しないとは言えません。自社に関連する法律や制度の情報は定期的に見直して、情報をブラッシュアップしておきましょう。
法律のように厳密ではないようなジャンル、例えばマーケティング関連の情報なども日々アップデートされ、変化の早い業界です。こうしたジャンルでも情報をキャッチアップして、リライトしていき、情報の鮮度を保つような施策もコンテンツ担当者はおろそかにできない業務になります。
一次情報なんて無理?そんなときは…
何かしらの事業を営む企業には「文章までは書けないけど専門知識はある」という人が社内にいると思います。そういう方へ質問し、話してもらった回答を文字起こしするだけでも価値のある情報になり得るでしょう。弊社のお客様であるグロービス経営大学院さまは、そのようにしてコンテンツの量と質を担保されています。ぜひ、下記の事例記事も参考にしてください。
☑︎事例:グロービス経営大学院×ミエルカ|SEO未経験者が新メディアを月間50万PVに伸ばした理由
④ ユーザービリティを意識する(ページスピード)
ユーザビリティの定義は非常に広いのですが、本稿ではWebサイト訪問後にユーザーが感じる利便性・使い勝手のことを指していると考えてください。UX(ユーザーエクスペリエンス)とも同義です。Googleは、ユーザーの利便性を重要視していると明言しています。
サイトの特性・ユーザーの目的によって、必要なユーザビリティは異なる
情報収集が目的であれば最低限の文章が存在していれば事足りますが、図解やデザインなど視覚要素を工夫すれば、よりリッチな体験を提供できます。一方、ページの読み込み(ページスピード)が遅く、インタースティシャル広告など過剰な広告表示のような操作性を阻害するストレス要因があれば、素晴らしいコンテンツが備わっていたとしてもユーザーは満足しないのではないでしょうか。
☑︎関連記事:イラッとさせるUX阻害要因を取り除け!20201年6月運用開始のコアウェブバイタルとは?
☑︎関連記事:ページスピードを落とさないための4つの改善施策|ページスピードインサイト活用とSEOとの関係
サイトの特性や業界ごとに、意識するべきユーザビリティの例を2つあげましょう。
- 旅行、求人、賃貸情報系のサイト
- 各ページへのアクセス性や比較検討するための仕組みづくりに注力するべき。
(例)内部リンク設計、検索・履歴機能、お気に入り機能、…etc. ☑︎内部リンクの設計方法:【SEO専門家監修】最適化のコツや内部リンクの注意点 - 天気情報・言葉の定義などのKnow Simple(簡潔に知りたい)に応えるサイト
- 視覚要素も操作性も便利な機能も必要とされず、素早く回答を提示することが重要。
ユーザーが検索の目的を達成するまでのロードマップに沿ったユーザビリティを提供しましょう。それが優れていれば、良いユーザー行動が数字となって表れるはずです。
ユーザー行動を測る指標例
- 離脱率(または直帰率)
- イベントアクション(CTAボタンクリック、動画再生…etc)
- 滞在時間
- 回遊率
- 再訪問…etc.
上記はいずれも、Googleアナリティクスで確認可能です。 そして、次世代GoogleアナリティクスであるGoogleアナリティクス4ではエンゲージメントという定義も採用されています。
GA4のエンゲージメントの定義例
- セッションが10 秒以上継続
- 動画再生など、複数回のイベントが発生したセッション
- 2 回以上のスクリーンビューやページビューが発生したセッション
このような各種データを読み解きながら、ユーザビリティを阻害する要素がないか、優れたユーザビリティを提供するために何をすればよいか、意識し実現することが重要です。
☑︎GA4の解説記事: 動画付き|Google Analytics 4の基礎知識
☑︎GA4について参照元:【GA4】 エンゲージメント レポート
⑤ 指名検索を多く獲得する(サイテーション)
指名検索とは、社名・サイト名・サービス名といった自社に関連する固有名詞での検索や流入のことを指します。例えば弊社なら「ファベルカンパニー 」、もしくはサービス名の「ミエルカ」などです。
特定のサイトやサービスを〝指名〟しての検索ですので、基本的には検索結果1位に表示されるはずです。指名検索を増やすことは、ある意味”最強のSEO対策”と言えるかもしれません。一定の知名度がある企業やサイトであれば指名検索は勝手に集まりますが、ほとんどの場合は一朝一夕で獲得できるものではありません。
指名検索の獲得のためには、中長期スパンで知名度やエンゲージメントを向上させる努力が必要です。それによって自社に対する言及を増やすことが不可欠になってきます。(「サイテーション」とも呼ばれ、リンクを伴わない自社や商品サービスに対する言及、のこと)下記のような活動を通して、自社のファンを増やしましょう。
☑︎サイテーションについて詳しく:サイテーションとは?SEO効果の有無や被リンクとの違いも解説
知名度向上につながる活動・サイテーションを獲得する
オンライン・オフライン問わず露出の機会が増える程に、知名度は向上します。広告出稿、展示会出展、SNS運用、多くのチャネル(流入経路)を活用するほどに露出は増えていきます。コンテンツマーケティングを活用することによっても、自社Webサイトへの流入(露出)が増えてサイト名やサービス名を知ってもらうきっかけになることもあるはずです。YouTubeなどを使った動画SEOも併せてできると良いかと思います。
ミエルカ マーケティングジャーナル | |
ミエルカチャンネル | |
Web担当者フォーラム、マーケジンなどで登壇 | |
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MIERUCA(ミエルカ)君 | |
MIERUCA(ミエルカ)君 | |
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エンゲージメント向上につながる活動
ユーザーの熱量が高まれば、自社やWebサイトのファンが増えます。ファンが増えれば、再訪問による流入数増加にも好影響を与えるでしょう。SNSでの拡散の手助けにもなるはずです。 エンゲージメントを向上させる方法には、コンテンツの素晴らしさ・サイトの使い勝手など様々な要因が関わってくるはずです。
ここまで触れてきた「E-E-A-T・一次情報・ユーザビリティ」の有無、「多くのチャネルの活用・コンテンツマーケテイング運用」などが総合的にサイテーション獲得、エンゲージメント向上に繋がってくるでしょう。予算やリソースによって注力できる範囲は異なると思いますが、ユーザーニーズを深堀りして良質なコンテンツを作っていくことが王道であり、エンゲージメント向上の近道になります。
当社のミエルカユーザー会もエンゲージメントを高めるための施策の1つです。毎回多くのユーザーさまにご参加いただき、コロナ前はリアルで300名以上の方にお集まりいただきました。コロナ禍ではオンラインで開催しましたが、3日間でのべ600名を超える皆さまにお集まりいただくなど毎回好評をいただいています。
直近ではリアル開催を復活させ、改めてリアルコミュニケーションの大事さを痛感したところです。ここでも多くのUGCがTwitterなどにでました。「#ミエルカユーザー会」というハッシュタグで検索してみていただけると、その一端を感じていただけるかもしれません。
筆者の講演レポート記事で、本内容に近いコンテンツがあります。下記もぜひ参考にしてください。
☑︎筆者執筆:2021年 SEOの挑戦課題【後編】「ユーザーとの関係性作り」 ☑︎コンテンツマーケティングのメリット:指名検索が向上した事例
SEO施策を振り返るための分析ツールは、GoogleAnalyticsとSearch Consoleから
様々なSEO対策を実施した後、PDCAを回すためにも分析ツールの活用は欠かせません。ここはGoogleが出している無料ツールである Google Analytics と Google Search Console は活用できるようになって置く必要があります。
アクセス解析ツール「Google Analytics(グーグルアナリティクス)」
無料で使えるアクセス解析ツールで、多くのWebサイトの分析で活用されています。各ページのアクセス数やコンバージョン数、コンバージョン率などを把握して改善に役立てることができます。2023年には7月には現行Google AnalyticsであるUA(Universal Analytics)は計測停止、Google Analytics4(GA4)への移行がマストです。このあたりキャッチアップが大変ですので、早めの準備をオススメします。また検索経由の
☑︎関連記事:Googleアナリティクス4(GA4)への移行どうする?
検索エンジンでのパーフォーマンスを分析する「Google Search Console(グーグルサーチコンソール)」
GAでは、各検索
SEO対策のメリット・デメリット
ここまでやるべきことをお伝えしてきたものの、中々大変だなと思われましたでしょうか。会社としてSEO対策を進めていくにはメリット・デメリットを関係者に理解してもらって進めていくことが大事になります。簡単にメリット・デメリットを整理しておきましょう。
SEO対策に取り組むメリット
SEO対策に取り組む最大のメリットは、コンテンツが拡充し、ユーザーにとって使いやすいサイトになることで、自社Webサイトが”資産”となり、あらゆるマーケティング活動の起点となることだと考えます。それによってSEOチャネルが確立すれば、集客コストは徐々に減っていくことになります。
- 質の高いコンテンツが増える
多くのWebサイトはSEOを考えると「コンテンツ」を増やすことが必要になるはずです。SEOチャネルからのトラフィックを意識するのであれば、検索意図を把握してユーザーにとって有益なコンテンツを用意する必要があります。そうしたコンテンツが増えていけば、中長期的に見ても魅力的なサイト運営ができるようになると考えます。
- 1トラフィックを獲得するのにコストがかからない
SEOで順位がついてきて、1ページ目(10位以内)に入ってくればトラフィックも安定して稼げるようになっていると思います。このトラフィックを獲得するのにはコストはかかりません。(コンテンツ制作を外注すればコストはかかりますが)SEOによりWeb集客が一定の柱として成り立てば、プロモーションコストを抑えることにもつながります。
SEO対策に取り組むデメリット
一方、SEO対策に取り組むデメリットがあるかとも聞かれますが、基本的に”ない”と考えています。とはいえ、他の集客チャネルとは特性が違いますので、そこは理解して実施すべきでしょう。
- SEO評価が高まるまでに時間がかかる(即効性がない)
SEOは評価がつくまでに時間がかかる施策です。「明日すぐに問合せがほしい」のであれば、広告費を出せばすぐ露出できるリスティング広告を出すべきでしょう。中長期的にみた施策として進めるべきです。
- コンテンツ制作にリソースとコストがかかる
いいコンテンツを作るにはリソースとコストがかかります。企画を考えるにもセンスが必要なこともあります。ただ、マーケティングを担当するのであれば「コンテンツ・クリエイション」が最も重要な業務になるのではないでしょうか。ここにぜひ時間とリソースを投下してほしいと考えます。
SEOってどれくらい費用がかかるの?
デメリットも小さいとなると、SEO対策に取り組まない手はありません。自分で始めることもできるので、小さく始めてみることも重要です。とはいえ、なんの指針もなく闇雲に進めていくのは不安だし、本格的にやっていくとなった場合は外部のチカラを借りるのも最短で成果を得るためには必要です。その場合、どれくらいのコストがかかるのか、それぞれのSEO費用相場やSEOコンテンツ記事制作の費用相場を知っておきましょう。
上記が簡単な費用相場の一覧表です。実際に依頼する内容などで変わりますが、おおよそこれくらいの費用感を想定しておけば問題ないと思います。詳細は下記にまとめたので、どんな作業でどんなアウトプットがでてくるのかなどはこちらをご覧ください。
検索エンジンの進化で意味がなくなってきている3つのSEO対策
前述しましたが、大事なことなので改めて伝えます。”検索エンジンを攻略する”類のSEO対策は無意味になってきています。「最適化の意味がない」ということではなく、検索エンジンの仕組みを利用した隙間を縫うような施策のことです。例えば、以下の3つの施策は現在では効果が薄い、もしくは全く効果がない間違った施策・考え方です。
① キーワード 至上主義
SEO初心者のときは、「タイトル、見出し、本文の中に
含まれる
☑︎参照元:
Googleのセマンティックはここまで向上している
SEOはテキストの最適化からエンティティの最適化へ
言語を理解し作り出す、新技術 MUM がGoogle検索に導入される
② 自作自演の被リンク(スパム施策・スパムリンク)
検索順位ランキングの操作を目的としたリンクは、〝リンクプログラム〟(通称スパムリンク)といってGoogleのウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)に抵触する可能性があります。リンクだけを目的としたページやサイトを作ることはNG。リンクを売買することも駄目です。これらはいわゆるブラックハットと呼ばれるSEOスパムに該当します。SEOスパムはGoogleからのペナルティを受ける可能性が非常に高くなっています。
他社メディアに紹介(引用)されるような良いコンテンツを作成することです。
E-E-A-Tを感じ取ることができるサイトやコンテンツであったり、分かりやすい表や図解、然るべきデータに基づくグラフなどがあれば参照元として採用されやすく、正当な被リンクを得る可能性も高まるでしょう。 また、関連ポータルサイトなどへの登録も問題ありません。(※リンクを目的としてではなく、そこからの流入や知名度拡大を期待しての場合)。
☑︎参照元:Google検索セントラル|リンクプログラム ☑︎リンクプログラムの解説動画:コンテンツの自動生成・不正なリダイレクト・リンク プログラムって何?
☑︎参考記事:被リンクとは?SEOとの関係性・増やし方・チェックツールも紹介
③ 低品質コンテンツの量産(重複コンテンツ問題)
低品質コンテンツの量産は、まったくおすすめしません。もちろん、価値や品質の高いコンテンツを保持できるのであれば量産自体は問題はありませんが、手を抜いたり他Webサイトをコピーしたようなコンテンツを量産し、あわよくば検索流入を期待するような施策のことです。
低品質とは、重複、自動生成、釣り(誇張したタイトルや内容)、フェイク的な手法全般、手抜きコタツ記事のような記事は言わずもがな、前述したようなE-E-A-Tが備わっていないような信ぴょう性が薄いコンテンツ、一次情報が含まれていないようなありきたりなコンテンツも含まれる可能性があります。
コンテンツ作成のフロー(発注先やライティングルール)の見直しや、その道の専門家の介入(監修や内容のチェックなど)など行っていれば、悪意なく低品質コンテンツを量産してしまう可能性は下がります。たとえ、Webサイト内に価値の高いコンテンツが一部あったとしても、多くの低品質コンテンツが混在することで、ユーザーにとってWebサイト全体の信頼感を損ねる可能性もあります。
☑︎重複コンテンツ関連記事:重複コンテンツとは?SEOではペナルティ?|基準と記事配信における3つの重複対策
【SEO対策初心者向け】よくある質問と回答
Q1. SEO対策とは何ですか?










SEO対策とは、Search Engine Optimization の略で〝検索エンジン最適化〟であり、自社サイトを検索エンジンで上位表示させるために行う施策というニュアンスで使われる言葉です。
Q2. SEO対策 何をすればいい?










今すぐ取り組んでいきたい5つのSEO対策はこちらです。
- ① 検索意図に応えるコンテンツを制作する
- ② E-E-A-Tを意識する
- ③ 一次情報を取り扱う・情報の鮮度(フレッシュネス)を意識
- ④ ユーザービリティを意識する(ページスピード)
- ⑤ 指名検索を多く獲得する(サイテーション)
Q3. SEO記事の対策は?










SEO記事でやるべき内部対策13選は次の通りです。
- 1. ターゲット
の選定キーワード - 2. タイトルは
を入れつつクリックを狙うキーワード - 3. descriptionもクリックされるようなものにする
- 4. 見出しを決める
- 5. 段落ごとに文章を決める
- 6. 目次は見出しのh2〜h3程度までがおすすめ
- 7. 関連記事同士のリンクを設置する
- 8. パンくずリストを設置する
- 9. 画像altタグを適切に設置する
- 10. 一次情報を多く盛り込む
- 11. 画像や動画で解説する
- 12. データを表やグラフで表現する
- 13. 少しでも古い情報は常に更新する
Q4. SEO対策の種類を教えて下さい。










SEO対策の種類は大きく分けて3つあります。
- 1.コンテンツ施策
- 2.内部施策
- 3.外部施策
の3つです。
Q5. 記事コンテンツでは、文字数を増やせば検索順位は上がりますか?










答えはNOです。
コンテンツのテーマによって、必要な深堀り方は異なるはずです。それに比例して文字数は変化するものです。ユーザーの検索意図に向き合い、それに応えているコンテンツであれば、文字数が多くても少なくても上位表示を期待できます。
Q6.画像にalt(オルト)属性は必要ですか?










自社のオリジナル画像であったり、意味をもつ画像であれば必要です。alt属性は画像を利用できないときに代替テキストとして利用されるものです。
何かしらのエラーにより画像の読み込みに失敗した場合や、スクリーンリーダーのようなページの音声読み上げに利用される要素でもあります。また、Googleが画像の持つ意味を理解する手助けにもなるので、適切に設定することで対象画像が画像検索などに露出する可能性も高まります。
逆に、コンテンツとは関連しない視覚要素のみの画像などには必要ありません。その場合は、alt属性の値は次のように空白にしておきます(alt=””)。
Q7.SNSでブログの公開を告知するとSEOへ好影響があるんですか?










”SEOへの好影響”を検索順位としての意味で使っているのであればNOです。
もっとも、流入増加という意味合いであれば、SNS経由の流入増加は当然期待できます。
SNSで多くのユーザーの目についた結果、彼らの保有する媒体(ブログやメディアなど…)で紹介などされれば間接的に好影響はあるかもしれません。検索順位のみにとらわれなければメリットは多いはずなので、個人的には活用を推奨しています。サイテーションの獲得という意味でも価値はあるでしょう。
Q8.WordPressを使うとSEO対策になりますか?










利用するCMSによってSEOの優遇不遇はありません。WordPressは利用しやすいCMSではありますので、運用上の観点で考えるとよいと思います
Q9.商品ページをSEOで上げたいのに、コンテンツが上がってきており困ってます。カノニカル(商品ページへ正規化)するべきですか?それとも思い切ってコンテンツを削除するべきでしょうか?










特定の
Bページの内容が対象クエリと関連が強いと判断されて上位表示されているので、canonicalで商品ページに正規化したり、Bページを削除したりすれば検索結果にヒットしなくなる恐れがあります。
※そもそもAページとBページの内容が大きく異るであればcanonical自体をGoogleが無視する可能性もあり Aページを対象クエリの意図に沿うように考える方が健全です。もしくは、Bページ経由でAページをレコメンドする方法も採用できます。
SEO対策支援事例
ここまで最新のSEOの概念をお伝えしてきましたが、実際に施策を進めるとなると
①カオナビ様|3年で200万PVヘ!リード獲得コストが半減・受注額3倍に


人材情報の可視化サービスを提供する株式会社カオナビ様。もともと、①指名検索からサービスサイトでCV(コンバージョン)②リスティング広告 の2つでリードを獲得してきましたが、さらなるリード獲得の手段としてオウンドメディアを立ち上げ、SEOに注力されました。〝人事評価(月間検索数7,200)〟などのビッグワードで上位表示を達成した結果、広告費を半減でき、受注額を3倍に伸ばすことができています。
施策内容
SEO対策の費用対効果がイメージできるよう、2年以上の長期スパンでシミュレーションを作成。担当者の渡辺様は、流入数やCV(コンバージョン)数、制作予算や記事の公開本数を見積もりました。施策が走り出してからは、分業体制の記事制作フローを確立。カオナビ社内では、SEOツール「ミエルカ」を活用して検索意図を深掘りした記事構成案をつくり、難易度の高いSEO課題やGoogleの動きなどは弊社に相談をくださっています。
成果
・PVが3年で3万が200万に
・リード獲得コストは半減、受注額は3倍
②富士フイルム様|検索流入数が前年比172%、サイトからの注文件数114%


富士フイルムの年賀状サービスは、年賀状発行数が縮小傾向にある中、Webサイトからの年賀状注文を増加させることに成功。大きな勝因の1つが、SEO対策に注力されたことです。
施策内容
「年賀状 印刷」などの
成果
・自然検索からの流入数が前年比 172%に増加
・サイトからの注文件数が前年比 114%に増加
・広告費の削減に成功、売上がROI (投資収益率) で前年比2割アップ
これからのSEOで大事なこと
SEO対策に必要な要件や定義、関連する用語は年々変化していますが、〝ユーザーファーストで考えるSEO〟はいつの時代にも本流です。
すでに展開されているProduct Reviews Update(プロダクトレビューアップデート)や、2022年8月に発表されたHelpful Content Update(ヘルプフルコンテンツアップデート)は英語圏のみの展開のようですが、いずれ日本語にも適用されるでしょう。このような流れをみてもユーザーファーストであることが求められること自体は変わりません。当社 鈴木謙一がブログでも解説しているので、こちらも必読です。
☑︎Googleのプロダクトレビューアップデートは日本語にもすでに導入されているのか?(海外SEO情報ブログ)
☑︎More content by people, for people in Search(Helpful Content Updateに関するGoogle公式発表)
☑︎Helpful Content Updateとは?新しい検索アルゴリズムのアップデートを解説
きちんとWebサイト運営やコンテンツ企画に取り組んできたご担当であれば、心配することは何もないと思います。ユーザーに向けたコンテンツクリエイションができていれば、どのようなアップデートがあってもユーザーは評価してくれ、結果としてSEOでも成果を出せるようになるはずです。
本稿で紹介した5つの施策も当然〝ユーザーへの訴求〟を念頭においた施策を提示しました。既知な情報も含まれているでしょうが、今までもこれから数年先でもコンテンツやWebサイトの品質を向上させ(結果として検索順位を向上させ)るための有用な考え方のはずです、少しでもSEO対策実施の上で、参考になれば幸いです。
著者PROFILE


前職でSEOに出会い2010年にFaber Company入社し10年以上SEOに携わり続けてきた専門家。 内部SEO対策を中心にUX設計・セミナー講師などの職務を受け持ち、最新情報に加えクライアントの生の相談を元に培った深い知見を使いコンサルタント・SEO顧問として現在も活動中。 SEOコンサルタントとして分析してきたWebサイトを700を超える。
監修者PROFILE


株式会社 Faber Company 取締役 Search Advocate(サーチ・アドボケイト)。「海外SEO情報ブログ」の運営者。正しいSEOをウェブ担当者に習得してもらうことをミッションに掲げている。検索関連のカンファレンス/イベントの取材やセミナーでの講師が Faber Company での主な役割。最近では、海外カンファレンスでの登壇も経験している。海外SEO情報ブログは、日本では、最も有名な SEO をテーマにしたブログの1つ。Google 公式ヘルプコミュニティのプロダクトエキスパートとして認定を受けており、Google 社員とのつながりも深い。