サイテーションとは、リンクを伴わない自社や自サイト、商品サービスに対する言及のことです。Googleのランキング要因でもある被リンクは、自然な被リンク(良質な被リンク)を多く獲得すれば、よりGoogleに評価されます。ではリンクのないサイテーションにSEO効果はあるのでしょうか。
サイテーションは被リンクと比べて獲得ハードルは低く、自然検索でも効果があると言われていますが、Googleが公式発表したわけではありません。ただ、ローカル検索では順位改善の要素のひとつに“知名度”があり、サイテーションを知名度として評価を加味しています。少なくとも、あって損するものではありません。
被リンクとサイテーションの違い
スズキ:まず、被リンクからいきましょうか。被リンクは外部サイトから自サイトに向けられたリンクのことです。サイテーションはリンクはないけど、自サイトについて言及されること。
文字だけが書かれているだけの場合は、メンションとかサイテーションって呼びます。
SEO効果はどちらの方が高いのか
アヤカ:SEO効果はどちらの方が高いんですか?
スズキ:SEO効果という言い方は微妙なところだけど、Googleは被リンクをランキング要因にしています。被リンクを集めまくれば良いってわけではないんだけどね。で、サイテーションは微妙で、評価要因であるとはっきりと口にはしていませんね。SEOの世界の中ではサイテーションも見ているだろうと言われていますが、Googleとしてはウェブ検索に関してはサイテーションはランキング要因であると明確には言っていないはずです。
ローカル検索(Googleマップ)ではサイテーションは確実にランキング要因になっています。
例えば、「赤坂 ラーメン」について口コミなどに言及があれば、赤坂ラーメンのページにリンクしていなくてもGoogleが評価して上位表示の要因にはなります。
アヤカ:Googleマップの方ではランキング要因なんですね。
サイテーション獲得のためにできること
スズキ:普通のプロモーション活動と同じですね。良質なコンテンツ・商品・サービスを提供する。あとは宣伝やPR活動、SNSを活用したり。だからサイテーションを獲得するために何か特別なことをするっていう考え方ではやらない方が良いです。
サイテーション・被リンクの確認方法
アヤカ:サイテーションの確認方法ってありますか?
スズキ:100%正確かどうかは分からないけど、より精密に調べたいなら特殊な検索構文を使います。intext:<検索キーワード>というものがあります。
例えば、Faber Companyの場合(スペースがある場合は”で囲む)は、これで検索するとWebページの中に「Faber Company」という文字が書かれた記事を全部出してくれます。
で、プラスして今度は「-site:検索」を使います。 マイナスをつけることによってそのサイトを除外して検索結果に表示してくれます。
アヤカ:被リンクの確認方法はありますか?
スズキ:昔、「link:<URL>」というもので被リンクを検索できたんですよ。もう10年以上前になくなっちゃって、今はGoogle Search Consoleのリンクレポートを使ってください。
そうすると自分のサイトに貼られたリンクを全部取得できます。あとはサードパーティ製でMOZが出している「リンクエクスプローラー」だったり
あるいは、「ahrefs」だったり
あとは「MAJESTIC」とか
でもこういうツールはSEOを本当に突き詰めたい人向けの上級レベルのツールだから普通の人は使う必要性はないです。
サイテーション・被リンクの悪影響はあるのか
アヤカ:サイテーション ・被リンクが悪影響を及ぼす可能性はないの?
スズキ:サイテーションに関しては悪さをしたと聞いたことは僕はないですね。ただ、そのサイテーションが評判の良い言及とは限らないので、批判的な言及が多い場合は悪影響が出る可能性もあります。で、被リンクに関しては「自作自演のリンク」「有料リンク」はガイドラインに完全に違反しているのでよくないですよね。
それ以外で、競合が順位を落とすためにスパムっぽいリンクを貼るケースもあるんですよ。聞いた話によると、昔はそれによって実際に順位が下がったこともあったけどGoogleに言わせれば、今現在そう言ったものはないし、上手に悪質なリンクは対処していると言っている。最近ネガティブSEOで悪影響を受けたと聞かないし、仮にあったとしてもそれが本当にリンクによるものなのか調べようがないので、基本的に自分が関与していない限りは、悪意によるリンクで悪影響を受ける心配は不要です。
ミエルカチャンネル
「SEO初心者、Webマーケティング担当者、コンテンツマーケティングに取り組んでいる人、オウンドメディアを運営している人」向けにSEOの具体的な手順や手法の解説、Googleが発信した情報やガイドラインの解説、アルゴリズム変動速報を発信しています。
おわり
著者プロフィール

コンテンツ制作が三度の飯より好きな Faber Company のコンテンツ・エヴァンジェリスト。freeeのオウンドメディア『経営ハッカー 』 元編集長。2005年からブログを始め、会社員の傍らロードバイクメディアを運営中。趣味の自転車を中心に、エンタメ、育児、教育、ガジェット、ディープ過ぎる取材等、さまざまなwebメディアで企画・執筆に携わる。 2013年にITmediaに寄稿した「キモいお父さん」記事がネットをざわつかせ、それがキッカケで書籍出版を果たす。「お父さん キモい」で検索するとSERPsを自分が(ほぼ)独占してしまうのが目下の悩み。