キーワードマップ(英:keywordmap)とは、SEOの文脈でいうと〝起点となる検索キーワード〟を軸に、そのサジェストキーワードなどをユーザーの知りたいことベースでまとめた表、図のことです。マインドマップ風に整理されることもあり、コンテンツ戦略を考える上で重要なものです。このキーワードマップを無料で作る方法、ツールだけに頼った場合の問題点などについて整理していきましょう!
目次
キーワードマップをツールでだす問題点とは?
今回はコンテンツ制作の起点となるキーワードマップを自分で、しかも無料で作る方法をお伝えします。
いきなり自分たちを否定するようで変な感じですが(笑)、キーワードマップを自動でだしてくれるツールはいくつかあります。ただ、それだけに頼っていると問題があるのです。それは「キーワードベース(同じ文字列を含むという点)でしか整理されない」ということ。 つまり、よくも悪くも「同じキーワード」ということを起点にしか整理されません。以下のキーワード例をご覧ください。
下記の3つのキーワードを人間が見れば、どれも似た検索意図だと想像できます。ところがツールでこれを分類すると、キーワードベースでしかまとめられないので、別々に分類されてしまうでしょう。
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図で表すと以下のような差が出ます。
このキーワード分類の結果をもとにコンテンツを作り出したら、同じようなコンテンツを複数作ってしまい、多くの無駄が発生することになりますよね?すごく単純な例で説明したのですが、判断の難しいキーワードの場合、重複コンテンツになったり、カニバリが発生する可能性は高まります。
これがツール”だけ”に頼る問題点です。やはり自分で作ってみることが大事なのですが、その手順について次の章でまとめてみました。
無料でできる!キーワードマップの作り方・作成手順
まずは、自分で検索意図を考えながらサジェストキーワードをまとめていき、キーワードマップを作ってみるのが大事です。やっていくうちに「このキーワードで検索してるならこんなニーズかなー」という語感(みたいなもの)が養われる効果も期待できます。何より自分でやれば〝無料(タダ)〟ですからね!
月岡なりのキーワードマップの作り方を4つのステップで紹介します。
- 1.サジェストキーワードを集める
- 2.ざっくり検索意図が似ていそうなキーワードをまとめる
- 3.検索結果を確認してまとめの精度をあげる
- 4.検索意図は定期的に変わる&生まれるのでメンテナンス
それでは、1ステップごとに解説します。
1.サジェストキーワードを集める
これは簡単。まずは自分のビジネスに関連する起点キーワードのサジェストキーワード(オートコンプリート)を集めてExcelなどに整理します。サジェストキーワードを集めてくる無料サービスはいくつかありますが、なんでも大丈夫です。
余裕があれば月間検索ボリュームも調べておいて、ニーズの総量を確認しておくことも有用です。1つのサジェストキーワードでは検索数が少なくても、いくつかのキーワードをまとめていくと意外とまとまった検索ボリュームになることもあります。検索ボリュームはGoogle広告の運用ツールの中の「キーワードプランナー」を使うと調べることができます。
2.ざっくり検索意図が似ていそうなキーワードをまとめる
さきほどの「軽自動車」のキーワード例のように、サジェストキーワードごとに「ユーザーの知りたいことが似ていそうだな」と思うものを整理し、まとめていきます。その中でも検索ボリュームが一番多いキーワードがメインキーワードになります。それ以外はサブワードとして整理しましょう。
これはキーワードマップ(Excel版)のイメージです。検索ボリューム、現在の検索順位、ランディングページのURLなどが最低限必要でしょう。同じようなフォーマットであれば、どのように整理してもOKです。
3.(上記を元に)検索結果も確認して精度をあげる
はじめは精度6割くらいで良いので、大雑把に整理しますが、ここから精度をあげていくのが大変です。意図分類が曖昧なもの、判定が難しいものなどは、実際にそのキーワードで検索し、検索結果に表示されるコンテンツページ(URL)がどれくらい同じかに注目してください。
キーワードA で検索したときと、キーワードB で検索したときの検索結果に出るページ(URL)を比較し、表示されているページが似ているほど検索意図が近いと判断します。「検索意図分析」ですね。
以下の画像は「緑ナンバー」と「営業ナンバー」で検索したときの検索結果画面です。上位6位までで、順位の差はあれど3つのページ(URL)が同じです。検索上位の多くのページが同じなら、検索意図は近いと考えられるでしょう。
検索結果が似ているので、検索意図が近いと判断できる。
4.検索意図は定期的に変わる&生まれるのでメンテナンス
検索意図は定期的に移り変わります。時勢やトレンドの変化によって新しいサジェストキーワードが生まれていたりもするので、3ヶ月スパンくらいで見直したいところです。
※変化の早い業界であればもっとスパンが短いこともあるし、新しい概念が生まれにくい業界(BtoB周辺のニーズなど)は6ヶ月くらいの見直しでも良いかもしれません。
☑︎より詳しい検索意図の解説記事:検索意図(インテント)とは?SEOに大切な考え方と調べ方
キーワードマップを作るならマインドマップツールが便利(無料あり)
さて、上記のExcelをみてマップ上の整理されていないので「キーワードマップじゃない!」という声もありそうです(笑)。Excelで事足りるというケースもなきにしもあらずですが、よりキーワードマップとして整理しやすいのはマインドマップツールです。マインドマップツールを使うメリットは、大きく分けると以下の2点です。
- キーワードの移動が楽
- 視覚的に理解しやすいので共有が楽
キーワードマップをマインドマップで自作(XMindを使用)
これが、マインドマップツールを使うとキーワードをドラッグ&ドロップするだけで、別のノード(分類)に紐付けることができるので楽なんです。また、マップ上に整理すると「このキーワードの周りには大きな検索意図が5つあるな」とか全体像を把握しやすくなりますし、視覚的に分かりやすいので他メンバーや社外のライターさんにも共有しやすかったりします。
キーワードマップ作成に使える無料マインドマップツールを紹介
いくつかマインドマップツールもあって、好きなものを使えばOKですが、無料で使えるものを紹介しておきます。
ちなみに、ミエルカはこの意図分類をキーワードベースではなく、検索意図ベースで自動分類してくれます(宣伝)。上記手順のステップ②(似た検索意図をまとめる)のところまで、全自動で表示される仕様。精度は6~7割でかなり高いな、という印象です(自画自賛w)。時間も短縮できるし、誰でもできるので圧倒的に便利ですね。
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キーワードマップの使い方、コンテンツ戦略を立てよう!
最後にキーワードマップの使い方です。これまでにも述べていますが、大きく3つの使い方があると思います。
- 【明示】運営メディアでどのようなキーワード群を意識しているか明示
- 【共有】(上記を)運営メンバーや外部ライターさんなどと共有し、 認識統一&役割分担する
- 【回避】(それによって)テーマかぶり、コンテンツ重複を防ぐ
1人で運営しているならまだしも、多くのメンバーで運用するとなるとドキュメントで伝える必要がでてきます。キーワードマップはどのようなテーマ群でコンテンツを作成していき、どこまで対応済みなのかを視覚的に分かりやすく伝え、共有する使い方が最もメリットがあるんじゃないでしょうか。
これらがブレてしまったり、後任に伝わらなかったりするとコンテンツ重複が起きたり、同じような記事をまた作ってしまったり…ということが発生していしまいます。時間は有限、ここは避けたいところですね。
ブログでもオウンドメディアでも好きに書き散らしていては、どんなに良いコンテンツでも見てもらえないということ(アクセスなし)になりかねません。SEOや自然検索流入を狙うのであれば、きちんと検索意図ごとにキーワードを整理して、「1検索意図=1コンテンツ」で計画的にコンテンツ制作を進められると成果も早く出るのではないでしょうか。
☑︎より詳しいSEOの解説記事:正しいSEO対策とは?SEOの基本施策をわかりやすく解説
最後に、「もっと詳しく知りたい」「実際どうやって進めていけばいいのだろう」というご要望に応えるウェビナーも定期的に実施しています。以下バナーをクリックすると、開催中のウェビナーが一覧になっています。ご自身のSEOやコンテンツマーケティングの状況に合いそうなウェビナーにお気軽にご参加ください。お待ちしています!