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E-E-A-Tとは?E-A-Tに経験・体験(Experience)が追加、SEOへの影響は?

更新日:2024.5.17 公開日:2023.03.02

Googleは検索品質評価ガイドラインを2022年12月15日に更新しました。今回の更新で最も注目されたのは E-E-A-Tの導入です。この変化はSEOにどういった影響をもたらし、どのようなWebサイトやコンテンツが検索品質評価ガイドラインで高評価とされるのか?について解説します。

E-E-A-Tとは?E-A-Tに経験・体験(Experience)が追加、SEOへの影響は?

伊藤公助

解説:伊藤 公助 (いとう こうすけ)

株式会社Prompta. 代表取締役

出版社、学校法人広報、SEOベンダー企業を経て2013年に個人事業主として独立し2015年に法人化。9年間SEOコンサルティングのみで事業継続。マーケティング戦略立案、担当者育成やブランドマネジメントなども行う。数社のマーケティング顧問やアドバイザーとしても活動。

E-E-A-Tとは?

E-E-A-Tとは、今までのE-A-Tに新たにExperience(経験・体験)を加えたものです。読み方としては「ダブル・イー・エー・ティー」もしくは「イー・イー・エー・ティー」と読みます。

更新以前の検索品質評価ガイドラインでは、E-A-Tでは以下が用いられていました。今回の更新でもう1つのEとして Experience(経験)が加わりE-E-A-Tとなりました。

  • Experience(経験・体験)
  • Expertise(専門性)
  • Authoritativeness(権威性)
  • Trust(信頼)

の頭文字をとったもので、図にすると

E-E-A-Tとは?
図引用:https://static.googleusercontent.com/media/guidelines.raterhub.com/ja//searchqualityevaluatorguidelines.pdf#page=26

となります。

Experience(経験・体験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)の3つの円の中心にTrust(信頼)があることが特徴です。

この図からも分かるように信頼が最も重要で、Experience、Expertise、AuthoritativenessがあるからTrustが成立しています。経験があり専門性も権威性もあったとしても信頼されていなければE-E-A-Tがないとされます。資格や経験を大きく見せて犯罪行為を行っていた場合は信頼性がありません。

全ての要素は信頼されているかどうか?の判断材料として使われるので、E-E-A-Tのどれかに注力するのであれば「信頼」に特化することが重要です。

細かいところでは、信頼を表すTがTrustworthinessからTrustとなりました。どちらも信頼性と理解できますが、Trustの場合は信頼性、というよりも信頼というニュアンスになるのかな、と思います。細かい点ではありますが、E-E-A-Tと同様に変更があった要素ですので付け加えておきます。

Experienceとは

Experienceは、体験や経験を意味します。商品レビューを行う場合に実際に使用した事があるかどうかや、その場所へ行ったことがあるかどうか。専門的な技能を有するものであれば、その経験がある、といった点がExperienceとなります。

医師免許は持っているけれども、感染症についての臨床経験はない、といった場合は専門性や医師である権威性はあるけれども経験は無い、とされます。感染症について信頼されるのは、医師免許があり、感染症の臨床経験が豊富な医師の意見でしょう。

どういった要素が信頼されるのか、をより正確に判断するために経験という要素が追加されました

レビューであっても口コミであっても、専門的な技能であっても経験や体験をしている人の意見の方が信頼されることが多くあるため、そういった要素が検索品質評価ガイドラインに組み込まれました。今までの専門性や権威性だけだと評価されにくかった要素について調整された、とも考えられそうです。

E-E-A-Tのその他の要素

ここからは経験以外のE-E-A-Tの要素について解説します。

専門性(Expertise)とは

専門性(Expertise)は特定の分野に特化していたり、専門的な資格や経験が可視化されている状態です。特定の分野の情報について多くの知見が公開されていたり、専門的な知識を通して多くのユーザーの問題解決を行っている場合に評価されます。

E-E-A-T以前の検索品質評価ガイドラインにおいては専門性の要素は非常に重要なものでした。

そのページのトピックについて考えてみてください。目的をきちんと達成するためにどんな種類の専門性がそのページには求められるでしょうか。専門性の判断基準はそのページのトピックに依存します。

引用:Googleの検索品質評価ガイドラインが大幅改定、高品質サイトに求められるのは「E-A-T」

専門性がいかに重要であるか、について詳細に書かれています。

権威性(Authoritativeness)とは

権威性(Authoritativeness)は特定の要素について、多くの方、公的機関や専門家などから認識されており優れている、と見られているかどうか?の要素です。

専門家です、と自己紹介しても、同業から全く言及されていなかったり知られていなかったりする状況だと権威性がある、とは言いにくいです。他者や世間からどれくらい専門性を認識されているかどうか?が権威性と言えます。

信頼(Trust)とは

信頼(Trust)は専門性と権威性、経験から、そのサイトやコンテンツ、情報を信頼できるかどうか?を指します。E-E-A-Tの中で最も重要な要素とされています

E-E-A-Tはこの信頼を獲得するために何の要素が必要かを解説しているとも言えそうです。最終的に信頼されるために何をすべきか?がE-E-A-Tの観点から評価されるためには最も重要です。

GoogleのアルゴリズムにE-E-A-Tスコアのようなものは存在しない

E-E-A-Tは、信頼スコアや専門性スコアといったランキングに使われる要素ではありません。検索品質評価ガイドラインも「レイター」と呼ばれる、検索結果が良いものかどうか判断するための人間が見ているものです。

例えば「リンクの有無は権威性があると人間が判断する可能性が高そうだ」といった形でランキングアルゴリズムを調整するためにE-E-A-Tが使われている可能性はあります。ただしそれは権威性スコアはリンクで決まる、といったものではありません

ユーザーが検索結果を見た時に「高品質と感じるかどうか?」をE-E-A-Tという概念に照らし合わせて使うためのものです。あくまでも人間が見た時にどう感じるか?を調整する指標として定義された概念です

コンテンツに○○を追加したらE-E-A-Tのスコアが上がる、といった情報があるとしたら、それは間違っています。E-E-A-Tについてのよくある間違いの1つでもありますので注意してください。

アルゴリズムを調整し、人間に検索結果をテストしてもらい、そのテストの点数を良くするための指標として用いられているのがE-E-A-Tです。非常に重要な要素ではありますが、テクニカルな要素でどうにかなるようなものではありませんので注意してください

E-E-A-TとSEOの関係

E-E-A-Tはアルゴリズムでは無いと説明しましたが、アルゴリズムを調整する目的は検索品質評価ガイドラインに沿ったジャッジをした際に高品質な検索結果を返せているかどうか?を判断することです。

SEOにおいて検索順位の向上や検索トラフィックを増やしたいと考えた場合には、検索品質評価ガイドラインを理解し、施策に組み込むことが非常に重要です

年に数回あるコアアルゴリズムアップデートにおいては、ほぼ毎回YMYLとE-E-A-Tの要素が話題になっています。

E-E-A-Tの有無に関しては、特にYMYL領域においては非常に重要なものです。お金や人生、健康や幸福に関連する情報においては信頼の乏しい情報源を検索結果の上位には出すわけにはいきません。

概念的なものではありますが、ご自身のWebサイトや企業のサービスWebサイトが世の中の人に評価されているかどうかを意識し、信頼されるために何が必要か、を考えて施策化することがE-E-A-Tを気にする場合は重要です。

とりあえずコンテンツを作れば何とかなる、といったものでもない難しさはあります。だからこそ差別化要因になり得ますし、評価された時に大きなアドバンテージになります。

参考:成功するコンテンツマーケティングとは? 手順、事例をわかりやすく、簡単に解説

E-E-A-Tのために何ができるのか?

SEOのために行ってきた施策は変わらず重要です。その前提にプラスして、自分たちが何者であってどういう実績があるのか?の公開は重要になりそうです

E-E-A-Tは良質なコンテンツ評価の文脈のみで使われている要素ではありません。「誰が言っているか?」も含めて評価するために、検索品質評価ガイドラインに組み込まれています。ですのでコンテンツ以外にも、サービスや運営母体がどう思われているかは非常に重要です。

同業他社からの推薦やサービス利用者の声は専門性や権威性の裏付けになってくれる可能性があります。SNSでの情報発信やプレスリリース、取材をされたなどのメディア出演実績も信頼の獲得に貢献してくれる可能性があります。アーンドメディアでの紹介も有効な可能性がありそうです。

オンライン上にコンテンツが増えたこともあり、発信者のバックグラウンドも公開せず、それっぽい情報を発信するだけでは信頼を得ることが難しくなりました。オンライン上にある情報を無難にまとめたレベルのコンテンツはChatGPTのようなAIでも代替できるようになりつつあります。

自分たちの紹介をサイト内外で行いつつ、関係各所とコミュニケーションを取り、経験を元にしたコンテンツの提供や、それをフックに更に多くの方との関係構築とそのオンラインでの可視化は信頼獲得のための第一歩となります。

ミエルカは最初何をやっていたのか?

最後にミエルカがSEOやデジタルマーケティングのツールとして現在の規模となるまで、最初に何を行ったのかを事例として解説します。

ミエルカ初期UI

私は最初期からミエルカを利用していたユーザーの一人です。今のように機能が拡大する前の、ツールのUIもプロトタイプだった頃から使っていました。私がミエルカを使った理由は、ファベルカンパニーに務めていた同業の先輩からの勧めがきっかけでした
※押し売りではなく、良さそうだったら使ってみてよ、くらいの紹介でした。

信頼できる同業者の一人からの勧めもあり、日本発のSEOツールで凄いものができるかもしれない、という期待もあり利用しました。初期のミエルカは機能をこれから拡充するというフェーズでもありましたので、私自身も機能にフィードバックしたり、新しい機能を作って欲しい、といった要望を出しました。
※もちろん、取り入れてくれました!

私以外にも同様の経緯を経て利用した方がいたり、そういった方々が使い方や機能をブラッシュアップし、知人に広めたこともあって徐々に知名度が高まっていきました。今現在はSEOに限らず多くの機能を提供するツールになりましたが、最初期はコミュニケーションができる知人への紹介から徐々に広がっていました

このミエルカ最初期の利用者がジワジワ増えていく流れはE-E-A-Tでの評価向上にも応用できると感じませんか?まずは身近な知人、友人に信頼してもらい、彼らに紹介してもらえるようになることを目指すことが大切です。小さな信頼の積み重ねが複利を生み、それが大きな信頼へ繋がります

テクニック的なことを追いすぎず、自分がサービスを利用したきっかけや何かを信頼した理由を考えてみることでE-E-A-Tに良い影響がある施策が見つかるかもしれません。

Faber CompanyではWebサイト改善の無料相談も受け付けています。ユーザービリティ向上についても承っていますので、お気軽にご相談ください。

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著者PROFILE

伊藤公助 (いとう こうすけ)
伊藤 公助 (いとう こうすけ)

株式会社Prompta. 代表取締役
出版社、学校法人広報、SEOベンダー企業を経て2013年に個人事業主として独立し2015年に法人化。9年間SEOコンサルティングのみで事業継続。
マーケティング戦略立案、担当者育成やブランドマネジメントなども行う。
数社のマーケティング顧問やアドバイザーとしても活動。

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