YMYLとは、Your Money or Your Lifeの略語で「人の生活や人生に影響を与える可能性がある情報やページ」のことです。GoogleはYMYLに該当するコンテンツの取り扱いに関しては特に注意はらっています。よってSEO対策にも大きく影響する考え方ということになります。
ただし、定型的な対応方法はないので「E-A-T(専門性、権威性、信頼性)」を兼ね備えた高品質なサイトやページ作成を心がけましょう。検索品質評価ガイドラインには「Other(その他)」と記載もあるので、今ではほとんどのジャンルがYMYLの対象だと考えられます。
SEOにおけるYMYLとは
アヤカ:YMYLって言葉をよく聞くんですけど、どういう意味ですか?
コマル:これは、Your Money or Your Lifeの略語です。「財産、健康、安全、幸福、将来 …」 といった貴方の生活や人生に影響を与える可能性がある情報やページのことで、ズバリ「お金や健康」に関連する情報・物事といえばわかりやすいかと。
GoogleはYMYLに該当するコンテンツの取り扱いに関しては特に注意はらっています。例えば、もしGoogleを利用しているユーザー(検索しているユーザー)が誤った情報や嘘の情報信じて行動を起こしたら大変なことになるでしょ?
アヤカ:たしかに。
コマル:例えば「本当は食べてはいけない食材、食べたらお腹を下すような食材を、とあるサイトが「食べて大丈夫だよ」と紹介して、それを閲覧したユーザーが実際に食べてしまったら…」。これは極端な例だけど、そういった状況を回避するためにGoogleはYMYLに関連するコンテンツに関しては、特に厳しく品質評価をしていると考えてください。
そのため、YMYLに関連するコンテンツを扱っているサイト・運営者側も情報の質や信憑性・信頼性を担保する必要性が高まってます。
YMYLの対象ジャンルは?
アヤカ:YMYLの対象ってどういうものがありますか?
コマル:これも非常に沢山あります。
- ニュース・時事問題
- 国際問題や政治など重要な問題を扱うサイト
- 公共サービス・法律
- 一般的な市民生活を維持するために必要な情報を扱うサイトなど
- 金融・お金
- 投資や保険などを扱うサイトなど
- ショッピング
- オンライン上で商品購入などを行うECサイトなど
- 健康・安全
- 医療・病院関連・緊急時に使用するサイトなど
- 人・グループ
- 人種や宗教、性別などについて扱うサイトなど
- その他
- フィットネスや栄養、大学、就職などに関する人生の局面に関連するサイトなど
大枠で7つ紹介しましたが、これらはGoogleが発行している「検索品質評価ガイドライン(英語ではGeneral Guidelines)」に記載されているYMYLに関連するトピックの例です。 https://static.googleusercontent.com/media/guidelines.raterhub.com/ja//searchqualityevaluatorguidelines.pdf
この検索品質評価ガイドラインに関しましては、別コンテンツを用意してますので参照ください。今、紹介したのはあくまで代表的な例であり、これが全てというわけではありません。他にもたくさんあります。
わかりやすく言うと、個人情報を求めるページやクレジットカード番号や銀行口座番号を提供することがあるような、直接的なセキュリティ関わるページ だったり、法律的・資金的のように資産に影響与える、もしくは体の健康に影響を与えうる、医学や健康に関する情報を提供しているページ がYMYLの代表格です。 逆に、ゴシップや笑いをとるためのネタウェブサイトや娯楽に関するウェブサイトなどは含まれないと言われてます。
アヤカ:では、この7つに当てはまらなければYMYLは意識しなくて良いんですか?
コマル:そんなことはないです。先に紹介した内容はあくまで例であり、他にもYMYLに関連するコンテンツは山程あります。 例えば「ペットに関連するコンテンツ」は検索品質評価ガイドラインには記載されていませんが、子供の人格形成に影響を与える可能性があり情操教育とも言えるのでおそらくYMYLに含まれます。 検索品質評価ガイドラインには「Other(その他)」と記載もありますし、逆にYMYLに関連しないトピックを探すほうが難しいかもしれませんね。
アヤカ:ということは、ほとんどのジャンルがYMYLに当てはまると考えたほうが良いですね…。
YMYLの対策について
アヤカ:YMYLの対策はありますか?
コマル:まずは、YMYLコンテンツには「専門性」や「権威性」や「信頼性」が備わっている必要があります。これら専門性、権威性、信頼性を総称した概念として「E-A-T」という言葉があります。つまりYMYLコンテンツには高度なE-A-Tが必要ということです。 E-A-Tの概念に関しては詳しくは、別動画を用意しているので参照ください。 そして、YMYLにはYMYLスコアといったような明確は指標をGoogleは定めていません。基本的な考え方としては「人間がページを見た時にどのような評価を下すのか」が重要。 例えば、健康に関するコンテンツなのに著者が有資格者ではない(ただのブロガー)とか、情報が長らく更新されていなく極端に古いなどなど。こういう時に「専門性も薄いし、情報も古くこの情報信頼できないな」と感じるのが人間です。 Googleもこのような人間の判断と同じような評価をするし目指していると考えてください。つまり、YMYLに対しては定型的な対応方法はなく「E-A-T(専門性、権威性、信頼性)」を兼ね備えた高品質なサイトやページ作成を心がけるといった結論になります。
アヤカ:情報が古くて信頼できないとおっしゃっていましたが、記事内の一部分だけを変更して更新すれば公開日は変わるんですか?
コマル:これは、Google側が日付を勝手に変えてくれることはなくて、ウェブマスター側が記事の更新日を書く必要があります。例えば、タイトルの一番最初に【2020年最新版】を書くなど、ユーザーがいつ更新したのかを記載してあげたほうが良いですね。
だから、記事の公開日、更新日は僕は入れる必要があると思います。YMYL関係の内容であればなおさら。
ミエルカチャンネル
「SEO初心者、Webマーケティング担当者、コンテンツマーケティングに取り組んでいる人、オウンドメディアを運営している人」向けにSEOの具体的な手順や手法の解説、Googleが発信した情報やガイドラインの解説、アルゴリズム変動速報を発信しています。
おわり
動画出演者PROFILE
前職でSEOに出会い2010年にFaber Company入社し10年以上SEOに携わり続けてきた専門家。 内部SEO対策を中心にUX設計・セミナー講師などの職務を受け持ち、最新情報に加えクライアントの生の相談を元に培った深い知見を使いコンサルタント・SEO顧問として現在も活動中。 SEOコンサルタントとして分析してきたWebサイトは800を超える。
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