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SEOでユーザーの意図分析に取り組み10ヵ月で約50倍の検索流入を達成

株式会社 朝日新聞社 2021.04.16 2022/12/21

  • 本格的にSEOに取り組み始めてから10ヵ月で自然検索流入50倍
  • 自然検索流入が19%から78%に増加
  • 図表を用いた解説記事で強調スニペットに表示

「読者のライフスタイルが変わっていく中で、自分たちも新聞社として変わっていかなければいけない。約3年前に『動くか』『動かないか』という検討があり、朝日新聞としては大きな決断でしたが、思い切って『動こう』となったのがバーティカルメディア(分野特化型)事業だったんです」(大野幸裕氏)。

朝刊発行部数約560万部。日本第2位の購読者数を誇る朝日新聞でもDX化が急速に進み、2018年春、新しい読者層との出会いを求めてバーティカルメディア事業を始動させた。中でも2019年9月にローンチした「相続会議」は、翌年2月から本格的にSEOに取り組んで以降、10ヵ月で約50倍もの検索流入数を獲得するなど、目覚ましい成長を続けている。

「相続会議」を軸に、同社のデジタル施策の今とこれからについても伺った。

お知らせ:SEO対策の基礎についてはこちらもお勧めです。

動画で事例を見る

分野特化型メディアで新規顧客層にサービスを提供

アメリカの名門紙「ワシントン・ポスト」紙が2013年にAmazonのジェフ・ベゾスCEOに買収されてDX化して息を吹き返した一件以降、紙のマスメディアにとっても、デジタル戦略は社運を左右するものとして意識されるようになった。 朝日新聞でもDXに取り組み、すでに朝日新聞デジタルは350万人もの会員を獲得している。2018年、新たに営業部門の直下にバーティカルメディアブランド「ポトフ」を新設したのは、やはり未来を見据えた成長戦略の一環だったという。

各バーティカルメディアをつなぐプラットフォーム「ポトフ」
各バーティカルメディアをつなぐプラットフォーム「ポトフ」では現在、ペットメディア「sippo」や、中小企業の経営者や後継者向けメディア「ツギノジダイ」など計11サイトを運用中

「新しい扉を開くって聞こえはいいですけど、やっぱり新規事業は面倒だし大変。でも社員90名、業務委託を含めて110名以上のリソースをバーティカルメディアに割くというのは、企業としての決心があったと思うんです」。2020年4月からメディアデザインセンターのセンター長代理に就任した大野幸裕氏は、そう語る。

メディアデザインセンター・センター長代理・大野幸裕氏
元銀行員で相続対策の融資も担当していたというメディアデザインセンター・センター長代理・大野幸裕氏

「事業目的は、従来の広告型ではなくサービス型メディアとしてしっかりマネタイズしていくこと。そして新聞社として培ってきた知見と多様性のあるコンテンツの創造力を活かして、これまでタッチできてこなかった読者層との接点を持ち、朝日新聞の魅力をより知ってもらうというミッションも背負っています。最初はバラ色の展開を期待して参入したものの、すぐにそんなに甘くはないなと気づきました。やはりWeb運用、特にSEOでは我々は素人集団だったと。私は当時、デジタルの知見を積むために関連会社に2年間出向中でしたが、事業立ち上げメンバーは本当に苦労したと思うんですよ。尊敬します」(大野氏)

記者としての自信が崩れるほど伸び悩んだ検索流入

朝日新聞の読者層と比較的近く、情報を深堀りすることで、メディアを中心にさまざまなビジネスを展開できそうな分野は何か。事業企画の中で挙がったのが「相続」だった。そして森祐美氏は、記者職から「相続会議」編集長に抜擢された。

「『相続会議』は、家族が円滑に相続できるようお手伝いするメディアとして2019年9月にローンチしました。読者は大きく分けて2つ。①自分自身が財産を子に引き継いでいく親世代、そして②財産を受け継ぐ相続人となる子世代です。例えば『遺言の書き方や相続税対策はどうすればいいか』『いざという時、慌てないために親の財産をどうやって引き継ぎ、きょうだいで分ければいいのか』といったお悩みに応えるコンテンツを制作しています」 (森氏)

「相続会議」
「想いをつなぐ、家族のバトン」をコンセプトに2019年9月に立ち上げた「相続会議」。相続手続き、家族信託、終活など、専門家が監修した質の高い情報が集約されている

ところが編集部はすぐに壁に直面してしまう。

「私は特に相続に詳しかったわけではないので、税金関係の書籍を読んで学ぶところから始めました。ただ20年近く新聞記者はしてきましたから、自分の経験で良いと思う記事を書けば、ある程度読者に読んでもらえるだろうと踏んでいたのです。ところがローンチして1ヵ月3ヵ月と経っても、自然に増えると聞いていた検索流入がなかなか増えず…」(森氏)

弁護士、税理士、司法書士など専門家に執筆を依頼するディレクションにも悩んだという。

「例えば『相続税の申告のことについて書いてください』とテーマをポンと渡すだけでは、当初想定したものとちょっと違う内容が返ってくることが多いのです。解説記事を頼んだつもりが、コラムのような内容で戻ってきたりして…。編集者としての手腕もGoogle AnalyticsGA)のアクセス解析ではっきり出ますので、かなり苦しい思いをしていましたね」(森氏)。

「相続会議」編集長・森祐美氏
「ローンチ後3ヵ月はGAを見ても閲覧数がごくわずかの日もあり、焦りました」と話す「相続会議」編集長・森祐美氏

「相続会議」は、ゆくゆくは相続で悩む人を税理士、弁護士などのプロとつなぐお悩み解決型サービスを展開する構想があった。まず読まれなければ、それも絵に描いた餅だ。伸び悩む検索流入を見て、ビジネスディレクター・鈴木祥弘氏はSEOに本格的に取り組むことを社内でこう提案したという。

「『ユーザーが求めている情報を、Web上では新聞販売店の人が届けてくれません。自分たちで届けるのがSEOです。例えば子どもが遊園地に行きたいと言っているなら、釣りや山登りじゃなくて、ちゃんと遊園地に連れて行ってあげるでしょう。そこで対象者が喜び、目的が果たせるからこそ、お金を払う。それと同じです』と。特に『相続会議』はニッチな部分に特化したサービス型サイトを目指しています。読んでおしまいではなく、使っていただかないと意味がありません。ある程度ニーズが顕在化したユーザーを検索から集客できるような体制を早急に作らないといけなかったのです」(鈴木氏)

ゼロからSEOに取り組む上で、どのメディアでもコストの話は避けて通れない。「相続会議」編集部は、外注するのではなく内製化し、自走する道を選んだ。その理由について鈴木氏は、「相続は専門性が高いテーマ。SEOを踏まえて指示できる編集者を雇い、記事を専門ライターさんに外注するとなると、ものすごくコストが高くなります。これはやっぱり自分たちで学んで内製化するしかない、という結論に達しました」と説明する。

ビジネスディレクター・鈴木祥弘氏
広告営業の経験を活かし、バーティカルメディアの収益性を高める施策に取り組むビジネスディレクター・鈴木祥弘氏

副編集長・松崎敏朗氏は、内製化のためのツール選びの段階で「内心ワクワクしていた」と言う。

「『相続会議』に携わる直前まで、弊社が現在推進している記者のデジタル実務研修を関連会社で受けていたので、SEOに抵抗感はありませんでした。当時はGAを見るのが苦痛なぐらい検索流入もPVも芳しくなかったので、記者時代にはなかった新しい手法にチャレンジできるのは楽しみだなという気持ちがあったのです」。

副編集長・松崎敏朗氏
記事企画から、ツールで検索意図を読み解いた構成案作成、GAのデータ分析まで担当する副編集長・松崎敏朗氏

一方で森氏は、複雑な心境だったという。

「ツールを使ってSEOに取り組むって、これまで記者としてやってきたことをどこか否定するような感覚と言いますか…。新聞記者って、現場に行って人に話を聞いて、情報を記者の目で精査して記事にすることが一番だと思っていたので、なんだか『パソコンを叩いて機械的に記事にする』ような偏見を持っていましたね」(森氏)

 “学べる場”と内製化支援もツール選定の決め手に

いくつかのツールを実際に体験して、編集部で導入を決めたのが「MIERUCA(ミエルカ)」だった。選定のポイントについて、松崎氏は「視覚的に理解しやすいところですね。どの数字を見ればいいのかもパッと分かる。初心者でも、説明書を読まなくても感覚的に使えるので」と評価した。また鈴木氏は「教育面を含めた内製化支援があったから」。「SEOは正直やりたくなかった」という森氏にとっても、“学べる場があること”で180度意識が変わったという。

Faber Companyの『ミエルカ大学』に参加して、検索意図分析を実際に体験したことで、目からウロコが落ちました。たとえば『インフルエンザ』という言葉で検索する人が知りたいことは何か、というテーマがありました。ツールで分析すると、『インフルエンザ+潜伏期間』というキーワードで検索する人は、まだかかり始めで自分の状態を知りたがっている人、『インフルエンザ+ワクチン』だと予防接種を受けたい人、『インフルエンザ+出社や風呂』だと、いつから外出や入浴をしていいか不安な人、というふうに全く違う背景があると理解できるのです。それだけでも『違うペルソナに沿って3本の記事が必要だな』と納得できました」(森氏)。

新聞記者は、長年取材やファクトチェックを繰り返してきたからこそ、ツールから知り得たヒントを元に、さらなる「深掘り情報」を発信できるのが強みだ。それに気づいた森氏は「SEOは機械の言いなりになるわけでも、他の記事を真似するわけでもないんだ」と積極的になれたという。

現在、編集部は4人。SEOのノウハウや自社独自の業務フローを動画で管理し、人材教育に活用できる「DEKIRUCA(デキルカ)」も併せて導入し、体制づくりを強化することも決めた。

「仮に編集部員が入れ替わったり、増えたりしてもすぐに平準化できるような仕組みが同時に作れるなと感じました」(鈴木氏)。

「教えることにわざわざ人的リソースを割くのではなく『デキルカのこの動画で自習して』と案内するだけで、ちゃんと共通認識を持って記事も構成案も作れる人材が育つ。1番大事なのが内製化ですから、これは助かりました」(松崎氏)

「デキルカ」の管理画面
「デキルカ」の管理画面。マニュアルの動画を順番に見ることで、作業手順を誰もが共有できる

「贈与税+ばれる」の分析結果から鮮明に見えたユーザー像

こうして20202月、検索意図を分析するツールと、その分析を記事に反映するノウハウ共有ツールを手に入れた3人は、SEOを意識した記事制作を開始した。するとすぐにヒットコンテンツが誕生した。20204月の公開から「贈与税+ばれる」のキーワードで翌年1月現在も1位をキープしている以下の記事だ。

「贈与税の申告漏れはなぜばれる? 税務署から「お尋ね」が届くわけ」

「検索意図からひらめいた」のは松崎氏だった。

「贈与税の検索意図をミエルカで分析していた時に、『贈与税+ばれない/ばれる』というキーワード群があったんですね。なんだろうってところから深堀りをしていきました。すると贈与を受けたことがばれたらどうなるのかと気にしているペルソナが一定数いることが分かりました」(松崎氏)

検索意図グループを発見
「贈与税」を検索するユーザーが何を知りたがっているかを分析した意図分類図から、 「ばれる/ばれない」の意図グループを発見。構成案を制作していった

正しい情報を、読者の知りたい流れで届ける

一歩間違えると“法の抜け道”指南にもなりかねないセンシティブなテーマだ。YMYL(幸福、健康、経済的安定、安全に影響を与える情報)領域では、特にE-A-T(専門性・権威性・信頼性)が検索順位に強く影響する。だがGoogleの方針以前に、記者として「読者に正しい知識を届ける」という矜持があった。

「森と相談して、元国税専門官のライターさんが、この問題については誰よりもお詳しいだろうと考えて執筆を依頼しました」(松崎氏)

依頼時には、ミエルカの検索意図分析から「書いてほしい内容」と「項目の順番」を指示した構成案を一緒に渡した。戻ってきた原稿の感想はどうだったのだろう。

「構成案通り、いや正直なところ、文句のつけようがない出来栄えでびっくりしました。元国税専門官だけに、読んだ瞬間に『ああ、親や祖父母からもらったお金を自分の口座に入れておくと、こんなふうに贈与されたと分かるようになっているんだ』と、流れが明快にわかりました。仮に虚偽の回答をして申告を免れようとした場合の重加算税、延滞税などペナルティの書き方も具体的です。記事の質にすごく満足感を得ていたのですが、配信後は検索順位もどんどん上昇して1位に。『これがSEOだ』と手応えをつかみました」(松崎氏)

検索意図を読み解く
ユーザーの検索意図を読み解きながら編集会議

話題になる前に「種まき(投稿)」を終え、目印の看板を立てる

記事配信がWebという広大な畑に種を植える行為だとすると、重要なのは種まきの時期だという。加えて、どこに何の種を植えたのか、読者にもGoogleにも、はっきり分かる「看板(タイトル、見出し、図表)」を掲げることも忘れてはならない。これらを意識して成功したのが、2020年3月に公開された2つの記事だ。

「配偶者居住権とは? 制度の概要と問題点をわかりやすく解説」
「配偶者居住権ってみんな手続きが必要? 登記設定の流れを解説」

41日に導入される新制度だったので、法改正直前に投稿しておくと流入が増えると考え、記事を準備していました。ミエルカで検索意図を調べると、まず『配偶者居住権+問題点』というキーワードから『新制度に期待感はあるけれど、問題点があったら自分は使うべきか?』と概要を知りたがっているニーズが分析できました。

もう一つ抽出できたのが『配偶者居住権+登記』です。『配偶者居住権での登記を進めていく手段、申告方法』を知りたいニーズでした。よく『SEOは網羅性が大事』といわれるので、最初はこれを1本の記事にまとめるべきか迷いましたが、ミエルカ式コンテンツ企画では『1検索意図1コンテンツ』が基本。ここでは検索意図が違うので2本に切り分け、1本は私が弁護士さんに取材し、節税の記事は専門の税理士さんに構成案を渡して執筆依頼したのです」(松崎氏)

「1ペルソナ1コンテンツ」を徹底した
「配偶者居住権」を検索するユーザーをグルーピング機能でニーズごとに分け、「1ペルソナ1コンテンツ」を徹底した

新制度はなかなか複雑で一般人には理解し難かった。そこで松崎氏が用意したのが、相関図やフローチャートだった。

「施策に伴走してくださっているFaber CompanyCS(カスタマーサクセス)坂口さんは、SEOの素人である私達が投げかける素朴な疑問、判断がつかないことに対し、常に素早く回答してくれています。この時も『この記事なら図表があったほうがわかりやすい。ユーザーフレンドリーですよ』とアドバイスいただいたので、関連会社デザイナーに作成を依頼しました」(松崎氏)

内容をパッと理解できるこの“看板”は功を奏した。検索結果上でより目立つ特別な方法(=強調スニペット)として表示されるようになった。 20211月現在、両キーワードとも表示され続けている。

協調スニペットに表示
テキストよりも手順や図、箇条書きの方がユーザーにとってわかりやすい場合、検索結果画面の最上位にこのように表示されるケースがある

投稿後も“意図ズレ”を見つけたらすぐ改善

同じく “看板”の一つである記事タイトルの付け方にも成功例が生まれている。分析結果から意図がズレている点に気付き、ちょっとした修正だけでメキメキ流入が増加。「相続+弁護士相談」で検索1位(20211月現在)になった。

相続で弁護士に相談できること 弁護士の選び方や準備も解説

ユーザーの気持ちに応えたタイトルに変更
一種の圧迫感のある「相談すべきこと」より、「弁護士にどこまで何を相談できるのか、相談前に何を準備すればいいか」というユーザーの気持ちに応えたタイトルに変更

こうして本格的にSEOに取り組んで以降、3ヵ月後約8倍、半年後に約32倍、10ヵ月後には約50倍と、自然検索流入は着実に伸びていった。

ミエルカ導入前の1月から12月までの自然検索流入(セッション数)の伸び
ミエルカ導入前の1月から12月までの自然検索流入(セッション数)の伸び

特筆すべきは202012月現在、「自然検索流入(SEO)が流入チャネルに占める割合が78%にまで上昇したことだ。しかも「朝日新聞」や「相続会議」などを含む指名検索ではなく、相続にまつわる一般キーワードから流入するユーザーが99%以上。つまり相続に関することで悩んで検索し、メディアにたどり着いた新規ユーザーとの出会いを、確実に創出できているといえる。

自然検索流入数 比較
2020年12月の内訳は自然検索流入(約78%)、サイト/ブログ経由(17%)

新しいユーザーとの出会いを創出
メディア名や朝日新聞系列だと知らない新しいユーザーとの出会いを創出している可能性が高い

「相続」単体キーワードでは依然、銀行、コンサル会社、国税庁などのサイトが検索上位を占める。しかし後発メディアにもかかわらず「相続会議」がほぼ1年で、検索10位前後の位置につけていることは、大きな成果といえるだろう。

「いい記事を悩んでいる人に届ける」新聞もSEOも根本は同じ

森氏はこの1年をこう振り返る。

「編集長として『相続関連キーワードでとにかく1位を取らねば!』と気負っていた時、坂口さんが『国の制度説明は国税庁が1位で当たり前。ここではこの5位のサイトが競合です。なぜなら…』とユーザー目線で具体的なポイントを示し、目標も提示してくれました。たぶんそれもあって発想を転換できたと思います。画面の向こう側に、相続について何かしら心配事や不安を抱えるユーザーがいて、どうやれば情報を届けられるのかを一心に考える。それってこれまで記者としてやって来たことと変わらないと。これからも質、信頼度ともに相続のナンバーワンメディアを目指したいですね」(森氏)

CSの坂口芽生と編集長の森氏
CSの坂口芽生(左)は「『相続』は専門性の高さが問われる難しい分野。読者のリアルな像をこれまでしっかり見てこられた記者さんだからこそ、スピード成長できたのでは」と語る

松崎氏はSEO未経験の記者から質問を受ける機会が増えたという。

「『僕の理解では、SEOってつまり、S=洗練して(検索意図を考えて)、E=選りすぐった記事を(構成案と記事を作成)、O=多くの人にお届けすること(検索エンジンでデリバリー)です』と伝えます。それでストンと理解してくれる人がいるんですよ。いい記事を悩んでいる人に届ける。今までと根本は同じなんだと」(松崎氏)

ツールを使いこなし、SEOの価値を伝える“社内伝道師”に

今後の展望について、ビジネスディレクター・鈴木氏は「弁護士検索20205月、税理士検索8月、土地活用のプラン請求は9月に、それぞれサービスを開始しましたが、ここまで規模が拡大してきたので、司法書士検索や、不動産売却の一括査定サービスなども実装していきたい」と力を込める。

「ミエルカとデキルカはもう完全に記事を作るフローのひとつ。良い意味で属人性を排除してくれているので、誰が来ても検索意図に応える記事制作ができ、集客から送客までのシステムを回せる体制が整いました」(鈴木氏)

朝日新聞のバーティカルメディア事業では現在、全4メディアでミエルカを活用している。CSの坂口は「すでに『相続会議』での知見が横展開され、最初から具体的にキーワードの設計をされ、SEOに取り組み始めるご担当者様が多い」と実感しているという。

統括の大野氏は今後、「エバンジェリストとしての活躍を『相続会議』のメンバーに期待したい」と言う。

「短期間でこの成果を出せたことは、やはりわかりやすい指標になります。彼らには、ツールを使いこなしたSEOのスペシャリストになり、今後はその価値を伝道師として社内に資産共有してもらいたい。朝日新聞全体のブランド価値を上げることに寄与できるよう、期待しています」(大野氏)

企業プロフィール

  • 社名
    株式会社 朝日新聞社
  • 事業内容
    新聞・デジタルメディアによるコンテンツ事業、展覧会などのイベント事業、不動産事業
  • サイト
    https://souzoku.asahi.com/
  • 導入時期
    2020年2月
  • 担当
    メディアデザインセンター センター長代理 大野 幸裕 様、『相続会議』編集長 森 祐美 様、副編集長 松崎 敏朗 様、ビジネスディレクター 鈴木 祥弘 様

担当CSよりひと言

記者として培ったご経験とSEOスキルが相乗効果を生み、見事に成功されたのが相続会議の皆さまだと思います。SEOというと無機質な印象をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。しかし、読者のことを第一に考えて必要な情報を届けるという本質は紙もWebも変わりません。
ユーザーファーストで書かれた相続会議の記事はとても分かりやすく、ひいき目なしによい記事だなと思います。今後も質の高いコンテンツをリリースできるよう、サポートさせていただきます。
(担当:坂口 芽生)

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