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中古ドメインの活用方法やメリット、デメリットをSEO観点で解説

更新日:2023.8.16 公開日:2022.11.05

中古ドメイン

中古ドメインとは、過去に誰かが使用していたドメインで、現在は再登録可能な状態になっているものです。中古ドメインが以前の所有者によって構築されたバックリンクやドメインの年齢、検索エンジンでの信頼性などの要素を引き継ぐことがあるため、新しいウェブサイトが検索エンジンのランキングで早期に競争力を持つ可能性があります。

ただし、中古ドメインを使用する際には注意が必要です。以前の所有者がスパム行為や違反行為を行っていた場合、ペナルティを受けている可能性があり、新しいウェブサイトにも悪影響を与えることがあります。そのため、中古ドメインを選ぶ際には、過去の履歴や評価を十分に調査することが重要です。

この記事では主にSEOの観点から中古ドメインの扱い方を解説します。

中古ドメインとは

中古ドメインとは、これまでに使用履歴のあるドメインを指します。そもそもドメインとは、インターネット上での住所にたとえられます。

中古ドメインは所有者がサイトを運用していたものの、契約更新をせずに運用を終了してサイトを手放すことになり、現在使われていないドメインです。中古ドメインは所有権を手放されているため、インターネット上の土地が売りに出されていると考えるとわかりやすいでしょう。

中古ドメインのSEO効果

中古ドメインは、ドメインパワーや被リンク数などを引き継いでサイトを運用できます。ドメインパワーとは、引用や外部リンク、指名検索などサイトの評価を指し、被リンク数は外部サイトから貼られたリンク数を指します。ドメインパワーや被リンク数などは検索エンジンの評価に大きく影響するため、検索エンジンからの評価が高い中古ドメインであれば、検索結果で上位表示される可能性が高くなるわけです。そのため、中古ドメインを使用するとSEO効果が得られるでしょう。

ただし、スパムリンクなど低品質な被リンクの影響で検索エンジンからペナルティを受けているなど、ドメインの評価が低い場合もあります。ドメインによっては、悪い評価を引き継いでしまうため、中古ドメインを選ぶ際には事前に運用履歴や被リンクの質などを確認しておくことが大切です。

関連記事:SEOを成功させるためにドメインと評価方法・関係を理解する

新規ドメインとの違い

中古ドメインでのサイト運用は、すでに被リンクがついていたり、ドメインパワーが大きかったりするので、サイトが育っている状態から運用を開始できます。すでに運用歴があり、検索エンジンから評価されていれば、SEO効果が見込めるでしょう。

一方で新規ドメインは、ドメインを新しく取得して1からサイトを育てなければいけません。そのため、Googleなどの検索エンジンにクロールされ、評価されるまでに時間を要します。検索結果に反映されるまでに時間がかかることが多いため、運営開始時には検索エンジンからの集客が見込めません。ただし新規ドメインには、ドメイン名を企業名やサービス名に設定できるなど初期設定を自由に決められるメリットがあります。

関連記事:Googleが推奨するURLの付け方|URL構造の基礎知識とSEO観点での注意点

中古ドメインの活用方法

メインサイト

中古ドメインをメインサイトとして活用できます。とくにメインサイトとして使う場合は、アフィリエイトサイトとして使われることが多いです。

高評価されている中古ドメインであれば、新規ドメインと比較して短時間で集客を見込める可能性があります。SEO効果を発揮させるためにはジャンルの乖離がないように、なるべく同ジャンルの情報を発信していた運営履歴のあるドメインを選ぶのがよいでしょう。

サテライトサイト

メインサイトのSEO対策のひとつとして、中古ドメインでサテライトサイトを作る方法があります。そもそもサテライトサイトとは、サブドメインや中古ドメインなどメインサイトとは別のドメインでサイトを作成することです。

メインサイトと関連するコンテンツを配信して、メインサイトの被リンク数を増やすためのSEO対策の強化や、潜在顧客の発掘に主に活用されます。メインサイトとは別のドメインを取得したい際に、中古ドメインの購入を検討するのもひとつの手です。

ドメインの移行

中古ドメインは、ドメインを移行するときにも活用できます。

たとえば、自社サイトを運用しているものの検索エンジンからの流入が少ない場合に、中古ドメインを使うのが有効です。中古ドメインのドメインパワーを活かして、検索流入の増加を期待できるでしょう。中古ドメインの特性を活かした方法といえます。

中古ドメインのメリット

インデックスがされやすい

検索エンジンでの検索結果の順位は、主に以下の3つのステップで決められます。

  1. クロール:検索エンジンのロボットがサイトを巡回して情報を集める
  2. インデックス:収集した情報をデータベースに登録
  3. 分析して順位決定:データベースの情報を分析して順位を決める

検索上位を狙うためには、まずサイトの情報をクロールしてもらい、インデックスされなければいけません。

新規ドメインで新たにサイト運用する場合は、検索エンジンから評価されるまでに時間がかかるものです。一方で中古ドメインは検索エンジンからすでに認識されているため、新規ドメインに比べてインデックスされやすいメリットがあります。

参照:Google 検索セントラル「Google の検索エンジンの仕組み、検索結果と掲載順位について」

被リンク数を引き継げる

外部サイトに貼られたリンク数をあらわす「被リンク数」は、検索エンジンの評価に影響を与える指標のひとつです。外部サイトから引用や参照が多いサイトであれば、コンテンツの品質が高く、ユーザーから信頼されている情報が提供されていると検索エンジンから判断されます。

中古ドメインは運用元が変更されたとしても、これまでドメインで被リンクされた情報が蓄積されているため、SEO効果が期待できるでしょう。

しかし、以前にくらべて被リンク数の多さだけではなく、被リンクの質も検索順位に影響を与えているといわれています。低品質な被リンクが多い場合は、検索順位を落とす恐れもあるため、被リンクの質も考慮しておきましょう。

関連記事:外部リンクとは?被リンク・内部リンクとの違いやSEO効果・対策方法を紹介

時間をかけずに検索上位を狙える可能性がある

中古ドメインでサイト運営する場合は、これまでドメインに蓄積している評価を活用できます。とくにドメインパワーが大きいドメインであれば、短期間で検索結果の上位に表示される可能性が高いといえるでしょう。

一方で新規ドメインの場合は、検索エンジンに蓄積されている情報が少ない、または情報がない状態のため、評価されていないことが多いです。そのため、すでに評価されている中古ドメインであれば、検索順位がつきやすく時間をかけずに検索エンジンからの検索流入を見込めるわけです。

中古ドメインのデメリット

ペナルティを引き継ぐ可能性がある

中古ドメインは、これまで運用してきた情報が検索エンジンに蓄積されているため、うまく活用できればSEO効果が期待できます。しかし、ペナルティなどによる悪い評価も引き継いでしまう点がデメリットです。

Googleでは検索のスパムに関するポリシーを公開しています。たとえば、スパムリンクやキーワードの乱用、内容の薄いアフィリエイトページなどは検索順位の低下に影響すると提言しています。

ドメインの運営履歴やペナルティの有無を確認せずに、低評価を受けている中古ドメインを使ってサイトを運営しても思うようなSEO効果が見込めないでしょう。

評価が高いサイトは高額になる恐れがある

検索エンジンから高く評価されている中古ドメインであれば、販売価格が高額に設定されていることもあります。検索上位に表示されやすく、集客力があるドメインであれば、かんたんに手放したくない所有者も多いでしょう。

ただし、高額で販売されているからといって検索エンジンから高評価を受けているとは限りません。中古ドメインを購入する際は、ドメインパワーや運営履歴などをもとにSEO効果が期待できるドメインを選別する力が必要です。

ドメイン名を自由に決められない

新規ドメインは自由にドメイン名を設定できますが、中古ドメインを使う場合はドメイン名を自由に決められません。また、最適なドメイン名を見つける労力がかかる点も中古ドメインのデメリットといえます。

ドメイン名は、ユーザーにとってサイトのイメージに結びつきやすく、ドメイン名が自社の商品やサービス、発信したい情報のジャンルとマッチしていないと認知しにくくなり、ユーザーの利便性が下がります。

中古ドメインは、できる限り自社の商品やサービス、発信したい情報のジャンルに合うものを選ぶことが理想です。

中古ドメインの選び方

ドメインの運用履歴を確認する

中古ドメインを選ぶうえで、ドメインの運用履歴の調査は欠かせない要素です。たとえばドメインの運用履歴を見ることで、以下の内容を把握できます。

  • これまでどのようなジャンルのサイトを運用していたのか
  • サイトの所有者が頻繁に変わっていないか
  • 中国語やロシア語など日本語以外の言語で運用されていないか
  • スパムサイトを運営していなかったか

スパムサイトやサイトの所有者の変更が多いなど低品質なドメインを選んでしまうと、検索順位が上がらずに想定していたSEO効果が見込めません。

ドメインの運用履歴を確認するためには、アーカイブされているWebサイトの情報を閲覧できる「WayBack Machine」を利用するのがおすすめです。検索窓に運用履歴を確認したいサイトのURLを入力して調べられます。カレンダーの日付を選択すると、過去のサイト情報を把握できます。無料で利用できるので、運用履歴やドメイン年齢を確認したいときに利用するとよいでしょう。

これまでペナルティを受けていないか

中古ドメインを選定する際に、ペナルティを受けていたり、スパムサイトに該当したりしていないか確認しておきましょう。

たとえば、SEOツールの「Moz」でスパムスコアを調べることが可能です。会員登録すると30日間無料でツールを利用できるので、被リンクの質を調べるときに一度試してみてもよいでしょう。

また購入を検討している中古ドメインが、ブラックリストに入っていないかを確認しておくことも大切です。検索エンジンのガイドラインに違反しているなどブラックリストに該当していると、検索結果に表示されません。ブラックリストに入っているか調べるときは、ブラックリストツールを利用します。なかでも「MGT.jp」のブラックリストチェックは、無料で利用できるので、ドメインを選定する際に活用してみましょう。

被リンク数やドメインパワーをチェックする

検索エンジンからの集客を目的としている場合は、検索順位に影響を与える被リンク数とドメインパワーをチェックしておくことが重要です。

被リンク数やドメインパワーは、SEO分析ツールで確認できます。たとえば、SEO分析ツールの「Ahrefs」があげられます。被リンクは質も重視されるため、どのようなサイトから引用や参照されているのかも把握し、質の高い被リンクが多く、ドメインパワーがより大きい中古ドメインを選びましょう。

過去サイトとジャンルの親和性があるか

メインサイトとして中古ドメインを使用する場合は、高品質ドメインであっても、これまで運用していたサイトとジャンルが大きく異なるとSEO効果がうまく発揮できない恐れがあります。

たとえば、以前はクレジットカードなど金融ジャンルで評価されていたドメインが、ウォーターサーバーの紹介や比較するサイトを同じドメインで運用したとします。ジャンルが大きく乖離しており、これまでドメインに蓄積されていた情報では判断できないため、評価が下がりかねません。

過去に運用していたサイトとジャンルの親和性がある中古ドメインを選ぶことがおすすめです。

中古ドメインの探し方

販売業者から購入する

中古ドメインを探す方法のひとつとして、中古ドメインの販売業者から購入することがあげられます。高品質な中古ドメインを選び出すためには、運用履歴や被リンク数、ドメインパワーなど確認する要素が多く、自ら探し出すにはサイトの運用経験や知識がある程度必要です。

販売業者であれば、専門家が選定しているため、サイトの運営経験がない初心者であっても手間をかけずに選定できるでしょう。

期限切れになったサイトから探す

自力で中古ドメインを見つける場合は、期限切れになったサイトから探す方法があります。期限切れになったサイトを探す方法としては、期限切れになったドメインを検索できるサイトやツールを利用するのが一般的です。

ただし、なかにはスパムサイトが紹介されている可能性もあるため、初心者が質の高い中古ドメインを自力で探すことは難しいでしょう。すでに中古ドメインを選んだ経験があるなど知識と経験値を増やしてから自力で探すのがおすすめです。

ドメイン権を譲渡してもらう

ドメイン権を譲渡してもらい、中古ドメインを購入する方法もひとつの手です。ドメインを譲渡してもらう方法は、知り合いから譲渡してもらうか、仲介業者を頼むかの2つがあげられます。

しかし、ドメインを譲渡してもらうためには所有者と譲渡金額や条件などの交渉が必要になるので手間がかかります。ドメインを手放す可能性のある所有者とのつながりがない限り、仲介業者に依頼しないとドメインを譲渡してもらうのは難しいでしょう。

中古ドメインを活用するときの注意点

ドメイン名に商標が含まれていないか確認する

中古ドメインを購入する前に注意したいことが、商標についてです。ドメイン名に商標登録されているワードが含まれていると、ドメインの使用停止や賠償責任が生じる恐れがあります。

商標登録されているか調べるときは、特許情報プラットフォームで検索できます。中古ドメインを活用するときは、意図せず商標権を侵害しないように事前に調査しておくと安心です。トラブルを未然に防いで活用しましょう。

参照:経済産業省 特許庁「商標を検索してみましょう」

中古ドメインの活用目的を決めておく

事前にどのように活用するのかを決めておくと、目的にあった中古ドメインを選べます。たとえば、アフィリエイトサイトのメインサイトとして活用するのであれば、集客力がある商材のジャンルにあった中古ドメインを選ぶことが重要です。

一方でサテライトサイトとして活用する場合は、メインサイトのSEO対策のために中古ドメインを複数用意しなければいけない可能性もあります。

中古ドメインの活用目的にあわせて、中古ドメインを選定すれば効果を発揮しやすいでしょう。

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