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ユーザーが集い、交流し、知見を共有して成長できる場に|第7回ミエルカユーザー会レポート【後編】

更新日:2022.12.21 公開日:2019.11.14

2019年9月19日に開催された第7回ミエルカユーザー会の開催レポート後編です。後編の本記事では、前編に引き続き3社様によるテーマ別の分科会、パネルディスカッション、懇親会の様子をカスタマーサクセスチームの遠藤・大浪・清水がお届けします。 前編をまだご覧でない方はこちら

キーワード選定、CV設計などテーマ別の分科会を同時開催

基調講演後は、ユーザー企業3社による取組事例の講演です。3つのテーマ「キーワード選定・CV設計・コンテンツ企画」に分けて講演いただきました。初の試みとして、同会場で、同時に進行するサイレントセッション(参加者は聴講したいセッションをイヤホンで聞く)方式で行ないました。イヤホンをつけていないと講演者のかすかな声だけが聞こえる不思議な感覚です(笑)

【テーマ:キーワード選定】ターゲット層の分解と顧客視点からキーワードを発想

キーワード選定のセッションは、パーソルキャリア株式会社の塚本裕美様と弊社カスタマーサクセスチーム 中山順司とのトークセッション形式で行ないました。SEO未経験からオウンドメディアのSEO担当に着任され、はじめは右も左もわからなかったという塚本様。試行錯誤を繰り返しながら編み出した、塚本様ならではのキーワード選定方法と優先順位付けのポイントをお話いただきました。

 ご登壇者プロフィール
氏名 塚本裕美様
企業名 パーソルキャリア株式会社
運営メディア ダイレクト・ソーシング ジャーナル
ターゲット 企業の人事・採用担当者、社長
ミエルカ愛用歴 1年9ヶ月
塚本様のキーワード選定の手順は、下記の4STEP。
STEP1:ターゲットを3つのフェーズに分割 STEP2:3つの方法でキーワードを想起 STEP3:STEP2で発想したキーワードを一覧化 STEP4:工数対効果が大きいものから優先して選定

この中でも、塚本様オリジナルであるSTEP1とSTEP2のキーワード発掘方法にフォーカスしてご紹介します。

STEP1:ターゲットを3つのフェーズに分割

まずニーズ顕在層、潜在層、ニーズなしの3つに分けてその人がどんなシチュエーションにいるのかを定義します。 各フェーズでターゲットの置かれている状態が異なるため、その分欲しい情報も異なりますよね。記事を作成するにあたり「誰に向けた内容にするのか」を想定することが最初のポイントのようです。作成する記事が、即CVを取る目的の記事なのか、リードをナーチャリングする目的なのかなど、オウンドメディアの中でどんな役割を果たすための記事なのかをここでしっかりと可視化できるのも良い点ですね。

STEP2:3つの方法でキーワードを想起

情報収集サイト/担当業務/法改正・時事ニュースの3つの経路からテーマとなりそうなキーワードを発想するとのこと。 重要なのは、顧客視点に立って、各フェーズの人事担当者や経営者がどんな情報を知りたがっているのかを想像するということです。「このマトリクスに当てはめるとたくさん浮かぶのでネタが尽きることがない」と塚本様はお話されていました。一度この作業を行なうと、あとは優先順位を決めるだけなので向こう半年や一年の作業スケジュールが決まるそうです。今回ご紹介いただいたフレームワークは業界・業態問わず使えるので、ぜひ参考にしてみてください! ※パーソルキャリア株式会社様のミエルカご活用事例の詳細はこちら

【テーマ:CV設計】ユーザー行動の数式化と各項の細分化でCVアップ大成功

CV設計のテーマは、株式会社カオナビの渡辺佳彦様がご登壇。CV獲得施策を始めてから2年でオウンドメディアをトップのリード獲得経路に成長させた凄技をご紹介します!

 ご登壇者プロフィール
氏名 渡辺佳彦様
企業名 株式会社カオナビ
運営メディア カオナビ人事用語集
ターゲット 企業の人事、経営層
ミエルカ愛用歴 約3年

渡辺様はCVアップのための施策を考える前に、CVまでのユーザーの流れと、CVは何によって構成されているかを分解し数式化しているそうです。 このように数式化し分解することで、各項の数値を改善していくことがCVアップに繋がることが分かります。こうして分解していくと、何をすべきか具体的なアクションに落とせると渡辺様は言います。各項のどれかが2倍になればCVが2倍になるため、インパクトが大きいものや、すぐに取りかかれそうなことから優先的に始めることが効果的だそう。渡辺様は、まずはセッション数を伸ばすことを最優先に取り組まれたそうです。 どの項の数字アップをするか決める際に、セッション数の改善なら新規記事追加や記事リライト、回遊率の改善なら関連記事の設置・充実などを紐付け、それぞれの施策がCV導線上のどのKPIを向上させるものなのか分解して整理することがポイントです。 さらに「リンククリック率(CTR)」アップのために行なったバナーリンクのABテストも紹介いただきました。ページのどの部分に、どんなクリエイティブのリンクを挿入すべきか期間を設けてランダムにテストし、一番効果の高かったデザイン・場所にリンクを設置したととのこと。これにより、テスト以前よりも15倍のCVRアップに繋がったようです!

【テーマ:コンテンツ企画】ビッグクエリでの上位表示にはUX改善で競合サイトとの差別化を

コンテンツ企画のセッションでは、株式会社オークローンマーケティングの福崎真生様よりコンテンツ企画における差別化ポイントについてお話していただきました。福崎様が運営されている「ダイエットラボ」は、ECサイトの「ショップジャパン」への見込み客を獲得するために立ち上げたメディアです。本メディアでのユーザー体験を差別化するアプローチ法について教えていただきました。

 ご登壇者プロフィール
氏名 福崎真生様
企業名 株式会社オークローンマーケティング
運営メディア ダイエットラボ
ターゲット 健康管理に気を付けている人、興味のある人
ミエルカ愛用歴 1年10ヶ月
福崎様のコンテンツ企画ステップも4STEP。
STEP1. ターゲットを知り、ペルソナを作る STEP2. ターゲットクエリを洗い出し、コンテンツリストを作る STEP3. 競合を調査し、構成案を作る STEP4:STEP4. ユーザー体験を意識した工夫を加え、差別化する

4つのSTEPの中でも、特に重要な「競合サイトとの差別化ポイント」についてピックアップします。SEOを意識した記事を作る上で、競合サイトと似たような内容にならないかという心配が出てくる方も多いはず。ですが、ユーザー体験を差別化することで、ひと工夫できるという福崎様。 まず1つめのポイントは、競合にはないオリジナルのテーマを盛り込むということです。競合が共通して扱っているテーマだけではなく、ペルソナが知りたいことを1~2つ盛り込むことでユーザーの知りたいことをより満たせる記事にすることができ、順位アップにも繋がったのではないかとのこと。 2つめのポイントは、パフォーマンス(ページ表示速度)を上げるということです。ページの表示速度を上げることは、SEOやUXにおいて大切なことでユーザーの直帰率にも関係してきます。実際にダイエットラボは、ページ表示速度を改善したことで、直帰率がぐんと下がったそう。 ビッグクエリでの上位表示は様々な意図に網羅的に応えること以外にも、複合的な要素に対する施策が必要不可欠ですね。ユーザー体験の向上を目指したことが成果に繋がるということを証明していただいた事例でした。競合サイトとの差別化を図りたい、記事を作る上で1歩先を目指したい方は、参考にしてみてはいかがでしょうか?

パネルディスカッションでは施策の裏話も?!

分科会終了後には、ご登壇いただいた3名様と弊社社外取締役CAOの小川卓によるパネルディスカッションを開催しました。特別ゲストとして、基調講演を行なっていただいた株式会社IDOMの中澤様にもご参加いただきました。 パネルディスカッションでは「オウンドメディアを運営するにあたり、何をK・P・Tとしますか?」というテーマをもとにご登壇いただいた皆様にお話いただきました。

Keep・・・続けていきたいこと Problem・・・課題が残ったため今後はやらないこと Try・・・これから挑戦してみたいこと

株式会社オークローンマーケティング:福崎様

K:顧客のリアルな声をテキストマイ二ングしてペルソナを詳細に落とし込んだことです。これにより、そのペルソナが検索しそうなキーワードを想起しやすくなりました。 P:上層レイヤーの人を説得するために、わかりやすい流入数の指標ばかりを追いすぎてしまい、ユーザー体験を追う指標や施策をおろそかにしてしまったことですね。 T:ランディング後のユーザーの動き改善を進めていて、商品の認知を目的としているので、その中でどのようなKPI設計をすべきかを模索していきたいです。

パーソルキャリア株式会社:塚本様

K:記事作成は量よりも質を重視して月5本のペースでアップしたことです。丁寧に着実に上位表示できる記事を作っていけたことが良かったです。 P:記事URLを生成するときにディレクトリを区切っていなかったので、最初から整理すればよかったです。分析する時に大変です…。 T:記事の質も意識しながらも、これから沢山記事を作っていきたいです。

株式会社カオナビ:渡辺様

K:記事の制作体制ですね。6つのステップ(キーワード選定から記事公開まで)をパートに分けて担当を振り分けていて、この体制を作るまで実はとても大変でしたが生産的で効果的な制作体制だと思っているので続けていきたいです。 P:コンバージョンポイントの種類についてです。現在はホワイトペーパーのダウンロードと、カオナビ商品資料請求の二軸ですが、一時期資料請求だけにしていました。これだけでは、受注確度の低いリードが多くなってしまったので、同時配信でやっていればよかったですね。 T:今後はメール配信など、リードのナーチャリングにも力を入れていきたいです!

分科会で紹介いただいた施策の詳細や、苦労したポイントや反省点など皆様それぞれの思いをざっくばらんにお話いただきました。さらにご参加いただいたユーザーの皆様から質問やお悩みをその場で集めてのQ&Aタイムに。 「読み物コラムの直帰率は何%だと良いの?」「競合サイトの分析にかける時間は?」「オウンドメディアの立ち上げ時にどうやって上長を説得した?」などなど、沢山のお悩みにお答えいただきました。最後に、会場から「今後さらに成果を出すために取り組みたいことを教えてほしいです」というご質問が。中澤様の回答を紹介します!

株式会社IDOM:中澤様

現在チャットボットも取り入れていますが、自社メディア・Webサイトをどうやって”接客ツール”へと成長させていくか、これに力を入れたいと思います。また、指名検索数を増やすなどのブランディングもしていければと思っています。

ミエルカユーザー様同士が繋がる懇親会も大盛り上がり!!

毎回大盛況の懇親会も、300名規模となるとかなりの熱気です!!ユーザー会のリピーターの方の中には「懇親会こそがユーザー会の醍醐味だ」と太鼓判を押してくださる方々もたくさんいらっしゃいます。

スタッフを架け橋としてユーザー様の繋がりが広がっているのが嬉しいですね!

会場のあちこちで名刺交換会が行われます

同じ悩みを持った仲間が集う懇親会での情報交換が、自社にも活かせるネタがたくさん。スタッフもたくさんのユーザー様とお話させていただき、直接お悩みを伺える貴重な機会となりました。

ご参加いただいたユーザー様の声を一部紹介します!

懇親会では多くの方がいらっしゃり、異業種の方とお話できて非常に勉強になりました!
パネルディスカッションが特におもしろかったです。分科会も非常に参考になりましたが、パネルディスカッションで更に深く施策の裏側について知ることができたため収穫が大きかったです。
リソースが足らない中で各社試行錯誤しながらも、成果を出せている企業が多いことを知って励みになりました。

初の大規模ユーザー会を振り返って

ユーザー会やセミナーなど、ミエルカのツール以外の部分でも価値を感じていただけていることを実感でき、私たち運営側にとっても非常に有意義な機会となりました。今回はこれまでとはスケールの違う会となり、多くのユーザー様にもご参加いただけてメモリアルな会でした。わざわざ遠方からお越しいただいたユーザー様も多くいらっしゃり、本当にありがたい限りです。 ミエルカユーザー会は、ミエルカのファンでいてくださるユーザー様とお会いできる貴重な機会です。ミエルカユーザー会を第10回、20回…とユーザー様から長く愛され続ける会に成長させていけるよう、スタッフ一同、日々活動して参ります。引き続き、カスタマーサクセス担当が中心となって、ユーザー様と密なコミュニケーションができれば幸いです。 最後に、ご多用のところご登壇いただいた、中澤様、塚本様、渡辺様、福崎様、会場に足を運んでくださったユーザーの皆様、本当にありがとうございました!ミエルカカスタマーサクセスを代表して、改めて御礼申し上げます。今後ともミエルカのご愛顧をよろしくお願いいたします。   おわり  

著者PROFILE

遠藤 夏実(えんどう なつみ)

プホテルで顧客サービスを追究後、2019年6月ファベルにジョイン。「お客様の心に寄り添う」ことをモットーにCSチームで日々精進中。滝と旅とアボカドが大好き。

大浪 優希(おおなみ ゆうき)

大学卒業後、2018年に新卒4期生として入社。10月よりカスタマーサクセスチームに所属し、日々クライアント様の目標達成のために奮闘中。趣味は散歩と野球観戦。

清水 綾乃(しみず あやの)

大学卒業後、新卒第5期として2019年に入社。
カスタマーサクセスとして約70社ほどの施策支援を経て、主にウェビナー・イベントの企画実行に従事。顧客満足度向上のために日々奮闘している。
趣味は旅行、コスメ、音楽鑑賞。

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