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自然検索経由のEC売上が半年で3倍!「北海道の産直EC」の”脱キーワード詰め込み型コンテンツ”を解説。

ぎょれん販売株式会社 2022.08.01 2022/8/3

  • 自然検索流入からのECサイトの売上が3倍
  • ミエルカの機能を活用して隠れたユーザーインサイトを発見し、即成果を実感
  • 先進的な取り組みで制作したコンテンツは2ヵ月で検索順位1位に

「検索上位に表示するためにはキーワードを詰め込めばよい」と考える人もいるかもしれないが、それは誤りだ。過剰にキーワードを詰め込んでしまうと、ユーザーの利便性を下げるだけでなく、ペナルティを受ける可能性すらある。

ではどのようにすれば、検索上位に表示できるコンテンツを制作できるのだろうか。それを考えるヒントになる企業をご紹介する。北海道の新鮮な海産物の販売を行う「ぎょれん販売株式会社」。同社ではわずか半年間で、自然検索経由のEC売上が3倍に急増し、商品購入数はなんと5倍にまで増加した。

同社が成功した裏側には、キーワードを詰め込むだけでない先進的なコンテンツ施策があった。「キーワードから本当のニーズを探り出すこと」や「献立・食べ方などの専門的な情報を発信するために各種資格を取得」するなど、様々な取り組みを実施したという。同社の山田健太さまに、売上アップにつながったSEO施策について伺った。

“ツールの網羅性”と“価値観の一致”によって、ミエルカを導入

―まず、SEO施策に取り組み始めたきっかけについて教えていただけますか

弊社では2007年にECサイトをオープンしているのですが、当時からSEO施策の必要性は認識していました。ただ、どのくらい売上に結び付くか未知数だったこともあって、ずっと手を付けられずにいたんです。しかし、Web広告でだんだんと成果が出てたので、この勢いに乗って別の流入経路も確保しようと。そこで始めたのがSEO施策だったんです。

―どのようなことから取り組みをされたのでしょうか?

最初は自社でサイトの内部構造を整えることから始めたのですが、「構造化データ」(※)を実装したことによって、自然検索からの流入が大きく伸びました。ただ流入が増えただけでなく、比例して売上も上がっていたため、「本格的にSEOを推進していく必要がある」と思うようになりました。

※構造化データについては、こちらで詳しく解説しています。
【構造化データとは?】テストツールやメリット・デメリットを徹底解説

しかし、社内に詳しいメンバーがいませんでした。私も10年ぶりにECの担当に戻ってきたので、浦島太郎のような状態でしたね(笑)。時間もノウハウもない状態だったので、早々に社外の力を借りることに決めました。

―パートナーとして、なぜミエルカを選んでいただけたのでしょうか?

決め手は3つありました。

導入理由➀:
Faber CompanyのCAO(Chief Analytics Officer)である小川卓さんの著作を私自身が多く読んでいたため、サービス自体を信頼できたからです。

導入理由➁:
弊社は小さな会社でリソースが限られていたので、「ツール1つで網羅できるか」も重視していました。ミエルカは多くの機能が備わっているため、制作の精度やスピードが上がるイメージを持つことができました。

導入理由➂:
SEOに対する価値観が自社と一致したというのも理由の一つです。ミエルカは検索ユーザーの抱える課題を深くまで調査することが目的になっているので、自分たちの目指している方向性と合っていそうだなと。「〇〇のキーワードを〇個足したら成果が出ました」と未だに聞くこともありますが、そうではなく「ユーザーの問題を解決すること」「ユーザーが満足できるコンテンツを作ること」が最も大切だと考えています。そうしたコンテンツ制作における理想の状態をミエルカならを実現できそうだと感じたことも導入理由の一つでした。

ミエルカの分析で隠れたユーザーニーズを発見→2ヵ月で上位表示

―ミエルカ導入初期に制作された「いくらってなんの卵?」というコンテンツが、すぐに検索結果で1位に表示されるようになったそうですね。どんなコンテンツなのか伺えますか?

「いくらってなんの卵?」秋鮭いくらと鱒いくらの違いを教えます!
https://www.gyoren.net/ikura-whategg

このコンテンツでは一般的な“秋鮭いくら”だけでなく“鱒いくら”も題材にして、いくらの種類などについて解説をしています。「いくらって何の卵?」という問いは「鮭の卵」という短い答えで終わることもできます。

しかし、ミエルカで調査をしていくと「“鱒いくら”との違いを調べているのではないか」という仮説が生まれたため、“秋鮭いくら”と“鱒いくら”の違いにフォーカスしてコンテンツを制作していきました。結果的に、この対比が独自性に繋がり(=競合には書かれていない内容)、ユーザーに支持されたのかなと思っています。

―「いくらは何の卵?」というユーザーの疑問に対して辞書的な答えを返すのではなく、「普通の鮭のいくらと鱒いくらがどう違うのか?」という深い疑問に答えることができたわけですね。どうしてこのことに気づかれたのでしょうか?

“いくら”のサジェストキーワードをグルーピングしていたときに、“鱒”という言葉が出てきたんです。なぜその検索をしているかを考えてみた時に、弊社に対して「いくらの種類」に関する問い合わせが来ることを思い出しました。きっとユーザーは2つの違いや種類について知りたいのではないかなと。

結果として、「いくら 何の卵」(月間検索回数約960回)というキーワードでは、公開してから2ヵ月後に検索順位で1位になり、自信につながりましたね。“いくら”(月間検索回数約37000回)というビッグキーワードでも1ページ目に表示。予想以上に早く成果が出てので、嬉しい誤算でした。

ー素晴らしい成果ですね!他にはミエルカのどんなデータを参考にされましたか?

最近ミエルカに実装された「サジェスト自動グルーピング」(※)は、非常に重宝しています。検索意図の整理は欠かせないステップですが、一つ一つのキーワードを整理していくのは骨が折れる作業です。そんな作業をAIが自動で行い、調査結果を表示してくれるので、時間短縮につながっています。

(実際のツール画面)

※『サジェスト自動グルーピング』の機能詳細はコチラ

ーCSのサポートが役に立ったシーンはありましたか?

はい、特に導入初期は心強かったです。私の場合、コンテンツ制作はほぼ未経験だったので、何から始めればいいか右も左もわからない状態でした。
そんな中、CSの方に「まずこれをやってみましょう」と進めやすいところからアドバイスいただいたので助かりましたし、アドバイス通り進めていたら、大きな成果になっていました。

献立や食べ方などで、きちんとした情報を発信していくため、資格を取得

ーコンテンツには魚についての知見が散りばめられています。しかし、それだけでなく献立や食べ方など様々な情報も盛り込まれていますよね。コンテンツを作る際、気をつけられていることは何かありますか?

とにかく信頼性を高める努力をしています。水産業界に20年以上在籍しているので、魚については詳しく語ることができます。

ただ、一方でユーザーの知りたいことは、魚についてだけではないはずです。例えば、魚を使った献立や食べ方なども知りたいですよね。しかし、そうした内容を何も知らない素人が語ったとしてもユーザーから信頼はされません。そこできちんと勉強をして、2021年に食生活アドバイザーや中級食品表示診断士の資格を取得しました。きちんと専門知識を身に着けたうえで献立や食べ方などの情報も発信することで、信頼性が高く、より役立つ情報発信をしていくことを目指しています

また、「誰がこのコンテンツを書いたのか」「その人が発信する情報は信頼できるのか」ということもユーザーに認知してもらう必要があります。そのため、顔写真と名前はもちろん、所属や経歴、その他持っていた資格もコンテンツの上部に明記するようにしました。

(コンテンツの最上部に著者情報を掲載)

ー熱意がコンテンツにも表れているのですね。どうしてそこまで熱意を持てるのでしょうか。

自分の実体験があるかもしれません。家業が漁師だったので、実家にいたころは常に魚が食卓に出て、鮭や秋刀魚ばかり食べていました。実は高校生くらいの時は魚を食べすぎて、魚ばかりの生活が嫌になっていたんですよ(笑)。

でも、大人になって違う場所に行って鮭を食べた時に、「全然美味しくない!」とずっこけるほど驚いてしまったんです。地元との大きな差を感じましたし、その時に初めて自分が恵まれた環境にいたことに気が付きました。世間で食べられている平均的な魚の味を知ることで、「本当に美味しい北海道の魚の味を、もっと色んな人に知ってもらいたい」という思いに目覚めたんですよ。

一方で、美味しさはWeb上で伝えるのが難しいんですよね。人によっては何を食べても全部同じ、という人もいるのかもしれませんが、そうではないんだということを伝えていきたいです。そのためにまず、全国の方にWebを通じて弊社を知っていただき、一度手にとって(弊社の商品を)食べてみていただくことが第一歩になると思っています。

今後はSEOと並行したSNS施策へ

ーミエルカを活用したコンテンツマーケティングを推進して、影響を感じる瞬間はありましたか?

流入が上がったこともそうですし、お客様がSNSでコンテンツをシェアしてくださることもあるので、お客様の役に立っているんだなと喜びを感じます。

ーSNSでシェアしていただけると嬉しいですね!

たまにSNS内で検索して確認しています(笑)。今年から本格的にSNSを始めたので、ただ反応を調べるだけでなく、Webサイトと連携しながらお客様とコミュニケーションをとっていくことを目標にしています。初めてのキャンペーンでは4000以上のリツイートがあったので、これからはSNSでも成果をあげていけるようにしていきます。


ぎょれん販売さまのTwitterアカウント:@gyorennet

ー今後はどのような施策を進められる予定でしょうか?

SNSはもちろんなんですが、内製化の取り組みを進めていきます。自分が行っていたコンテンツ制作の業務フローを、他のメンバーも実施できるように整備する予定です。どんなメンバーがコンテンツ制作を行っても、「読み手に喜びを届けること」が大前提になるように整備したいと考えています。

ーSEOが売上につながったという実感はありますか?

間違いなくありますね。自然検索流入からの売上は3倍にまで増加して、ミエルカなしでこの成果を出すのはとても難しかったと思います。

弊社ではコンテンツ制作と同時に、集客したページのコンバージョン率を高める施策も行っていました。人を集めるだけではなく、その先のコンバージョンを高める施策に早い段階で取り組んだことも売上アップにつながった要因かもしれません。

\同社が取り組んだCVアップ施策とは?ミエルカヒートマップ活用事例/
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貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。

企業プロフィール

  • 社名
    ぎょれん販売株式会社
  • 事業内容
    海産物販売
  • サイト
    https://www.gyoren.net/
  • 担当
    2021年1月

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