【2024年最新】ABテストツール12選!無料・有料ツールを徹底比較! 高田愛 2024.09.06 2024/11/7 CRO CROCVR改善UIUXWEBデザインヒートマップ ABテストツールとは? ABテストツール選びのポイント 無料ABテストツール2選 有料ABテストツール10選 ABテストツールは、Webページやアプリ等で、デザインや機能、内容が異なるバージョンを比較し、どちらのバージョンのCV率(コンバージョン率)が高くなるかを測定することができるツールです。この記事では、 おすすめの無料・有料ツールの紹介はもちろん、ABテストツールを選ぶ際のポイントについても解説します。 ABテストを無料で試してみる ABテストツールとは? ABテストツールは、Webページや広告、メールマガジン(メルマガ)等のWebマーケティング施策において、異なるバージョンを比較し、どちらがよりCV率が高くなるかを測定するABテストを行うためのツールです。 この記事では、主にWebサイトの改善を目的として行われるABテストツールについて解説していきます。 参考記事:【初心者向け】ABテスト(A/Bテスト)とは?設計方法や事例などをわかりやすく解説 ABテストの種類 ABテストにも様々な種類があり、どのABテストができるかは、ツールによって異なります。以下の4種類は、ABテストの中でもかなり代表的で、多くのABテストツールに標準搭載されているテストです。 ABテスト(クラシックABテスト) 最も一般的なABテストの方法で、2つのパターンを比較検証します。Aパターンをコントロールグループ、Bパターンをテストグループと呼び、それぞれのグループの指標を比較することで、どちらのパターンがより効果的かを判断します。 なお、3つのパターンを比較する場合を「ABCテスト」、4つのパターンを比較する場合を「ABCDテスト」と言うこともあります。パターンをどれだけ追加できるかは、ツールによって異なります。 スプリットURLテスト(リダイレクトテスト) Webページのデザインを大幅に変更する場合などに用いられる手法です。異なるURLで全く異なる2つのページを用意し、それぞれのページにランダムにユーザーを誘導します。それぞれのページの指標を比較することで、どちらのページがより効果的かを判断します。 多変量テスト 複数の要素を同時に変更してテストを行う方法です。例えば、Webページの見出し、本文、画像をそれぞれ2パターンずつ用意した場合、合計で8つのパターンを検証することができます。 複数の要素を同時にテストすることができるだけではなく、それぞれの要素の相互作用も分析することができるので、一度のテストで最適な組み合わせを見つけることができます。 多変量テストは比較的複雑なテストなので、一部のABテストツールでは搭載されていません。 期間比較テスト ページを改修した前と後で比較する方法です。厳密にはテストとは言えませんが、実際にページを改修した後や、サイトリニューアルを行なった後の効果検証として用いられることも多い手法です。 ABテストツール選びのポイント ABテストツールを選ぶ際には、以下のポイントを考慮することが重要です。 PV数、セッション数、UU数などの制限があるか 多くの有料ABテストツールの場合、サイト全体やテスト対象ページ、実施済みABテストなどにおけるPV数、セッション数、UU数で料金が変わります。事前に、自社サイトやテスト実施予定のページのPV数、セッション数、UU数がどのくらいなのか、把握しておくと良いでしょう。Google Analytics 4(GA4)などで把握できます。 どんな機能がついているか ABテストツールを選ぶ際には、どんな機能がついているかも必ず確認しましょう。あくまで例ですが、以下の6つの機能は、標準的なABテストツールであれば搭載してあるものになります。これらがあるかどうかをまずはチェックしてみましょう。もちろん、ABテストを行う上で、運用の体制上必要がないのであれば、その機能がないツールを選んでも問題ありません。 1. どの種類のABテストが搭載されているか 前述したクラシックABテスト、多変量テスト、スプリットURLテストのうち、どれが搭載されているか確かめましょう。特に、クラシックABテストとスプリットURLテストは、ABテストの中でもかなり頻繁に使う機能なので、これらが標準搭載されているツールを選ぶことをおすすめします 2. どんな方法でパターン編集・テスト作成するのか パターンの編集方法やテストの作成方法も、ツールによって大きく異なります。クラシックABテストや多変量テストであれば、コーディングの知識がなくても編集できるかどうか、動的なページでも編集できるかどうかなどを確認しておきましょう。またツールによっては、ゴールの設定に手間取ったり、テスト作成のための事前準備に時間がかかる場合もあります。テスト作成の全体の工数が少ないかどうかなども合わせて確認しておきましょう。 3. セグメント化機能 特定のユーザーセグメントに対してテストを実施する機能です。デバイスやパラメータによるセグメントのほか、性別などの属性やブラウザ、特定のアクションをとった人などでセグメントできるツールもあります。ただし、あまりに細かくセグメントわけしたABテストは、全ターゲットにおける割合が低くなってしまうため、仮に結果がわかっても、サイトの本番環境に実装せずに終わってしまうことがほとんどです。セグメント機能の細かさだけでツールを選ぶことのないようにしましょう。 4. 配信割合変更機能 テストの各パターンの配信割合を「75%vs25%」や「60%vs40%」のように自由に変更できる機能です。効果が出るかどうか不安なテストや、膨大な広告費がかかっていて安易にABテストを行えないLPのテストなどにおいて、小規模にABテストを実施することができます。また、「100%vs0%」という設定にすれば、エンジニアに本番実装を依頼することなくWebページのアップデートを行うことができるという点でも、非常に便利な機能です。 5. 有意差判定機能 ABテストの結果が信頼できるものか否かを判定する機能です。本当に本番環境に実装しても良いのかどうか、もう少しテストを続けるべきかどうかなどを判定する際に用います。ツールによって計算ロジックが違う上、搭載していないツールも多いので、「あれば便利」くらいに考えておくと良いでしょう。 有意差については、こちらの記事で詳しく解説しています:【初心者向け】ABテストにおける「有意差」とは?結果が正しいかどうかを判別する方法を徹底解説 6. レポート作成 ABテストの結果やデータを、エクセルやspreadsheetの形で書き出しできる機能です。上司への報告が必要な場合や、クライアントに提示する必要がある場合に、非常に便利な機能です。 なお、機能はあれば良いというわけではありません。実際に利用するメンバーの知識レベルや経験の有無、それまでにどんなツールを使ってきたか、あるいはテストを行いたいサイトの特性によっても変わってきます。真に必要としている機能はどの機能なのか、トライアル等を利用しながらきちんと見極めるようにしましょう。 費用 ABテストに限った話ではありませんが、コストパフォーマンスはツールを選ぶ上で重要な要素です。ツールの価格は機能やサポート体制によって異なりますが、基本項目として、次の3点は必ず確認しましょう。 1. 初期費用の有無 有料ツールの場合、初期費用がかかることも多いですが、Webサイト等で初期費用の価格が公開されていないこともよくあります。予算が決まっている場合は、検討段階で、初期費用がかかるのかどうか、いくらかかるのかを必ず確認し、初期費用も含めた価格で検討するようにしましょう。 2. 契約形態 サブスクリプション型や一括購入型などによって、費用のかかり方が変わってきます。必ず確認しましょう。 3. 機能とコストのバランス 見落としがちなのが、提供される機能と料金のバランスです。どんな基準でプランや価格が設定されているかはツールによってバラバラなので、同じ機能なのに料金が全く違う、ということもよくあります。ABテストツールを検討する際には、複数のツールを検討することがおすすめです。 サポート体制が充実しているか ツールのサポート体制も、選定において重要なポイントです。特に、ABテストに慣れていない場合、テスト作成段階から結果の分析まで、様々な疑問と直面することになります。問い合わせできる窓口があるかどうか、レスポンスは早いかどうか、マニュアルや活用資料などのドキュメントが豊富にあるかなども確認しておくと良いでしょう。 また、そのツールを持っている会社が、CROコンサルティングサービスを提供しているかどうかも確認すると良いでしょう。ABテストやコンバージョン最大化のためのノウハウが豊富なので、実際のCROの流れに沿ってツールが開発されていたり、受けられるサポートの幅が広がったりといった、プラスアルファのメリットが考えられます。 セキュリティ ABテストツールのセキュリティも、選定時に重要な要素です。以下の点に注意を払うことが必要です。セキュリティ対策がしっかりしているツールを選ぶことで、データの漏洩や不正アクセスから保護され、安全にABテストを実施することができます。特に、cookieを通じて取得される情報については、確認しておいた方が良いでしょう。 また昨今、3rd party cookieの規制が厳しくなってきています。コンバージョンの追跡等で3rd party cookieを利用している場合、ABテストを行っても、正確なデータが取得できない可能性があります。チーム内で技術面に明るいメンバーがいる場合は、検討の場に同席してもらったり、ツールについて確認してもらうこともおすすめです。 無料ABテストツール2選 ここからは、実際におすすめのABテストツールをご紹介します。まずは無料ツール2選です。 VWO URL https://vwo.com/ 搭載しているテストの種類 クラシックAB、スプリットURL、多変量 セグメント化機能 【ターゲティング】 モバイル、UTMパラメータ、IP、OS、流入元など 一部ターゲティングは有料版でのみ利用可能 【結果のセグメント】 訪問者タイプ 訪問者があなたのウェブサイトにたどり着いたソース 使用デバイス 地理的位置 時間 配信割合変更機能 ◯ 有意差判定機能 ◯ レポート作成 無料版は印刷のみ。有料版であればCSV形式でのダウンロードおよびメールでの送付が可能 初期費用 無料 費用形態 無料版と有料版がある。有料版の場合、1ヶ月での料金が決まっており、年額・年契約または月額・月契約。 費用 有料版は月額353ドル〜 Optimize Next URL https://optimize-next.com/ 搭載しているテストの種類 クラシックAB、スプリットURL セグメント化機能 OS、デバイス、ブラウザ、参照元URL、パラメータ、cookieなど 全て無料プランで使用可能 配信割合変更機能 ◯ 有意差判定機能 ◯、ただし結果を見るためにGA4との連携が必要 レポート作成 × 初期費用 無料 費用形態 無料版と有料版がある。有料版の場合、月毎での料金が決まっている契約・支払いになる 費用 有料版の場合、月額30,000円〜 有料ABテストツール10選 ここからは、有料ツールをご紹介します。調査時点で不明のものは空欄になっているので、興味のある方は、添付してあるリンクから直接問い合わせてみてください。 ミエルカヒートマップ URL https://mieru-ca.com/heatmap 搭載しているテストの種類 クラシックAB、スプリットURL セグメント化機能 デバイス、UTMパラメータ。ABテストを利用できるプランであれば、全編集機能が利用できる。 配信割合変更機能 × 有意差判定機能 × レポート作成 × 初期費用 無料 費用形態 半年か1年での契約。ただし半年契約の場合、1ヶ月あたりの料金が割増になる 費用 月額49,800円〜 ミエルカヒートマップを無料で試してみる SiTest URL https://sitest.jp/ 搭載しているテストの種類 クラシックAB、スプリットURL、多変量 セグメント化機能 URLパラメーター 訪問者 Cookie IPアドレス OS 閲覧したブラウザ 閲覧したデバイス チャンネル チャンネル 地域 時間帯 曜日 テスト期間 配信割合変更機能 ◯ 有意差判定機能 ◯ レポート作成 CSV形式での出力が可能 初期費用 要問い合わせ 費用形態 原則1年契約 費用 要問い合わせ PTengine URL https://www.ptengine.jp/abtest/ 搭載しているテストの種類 クラシックAB、スプリットURL セグメント化機能 【ターゲティング】 ユーザー行動(過去のアクセス回数、クリックなどの条件)、Webサイト訪問時の流入元や、Webサイト内での行動、端末/ブラウザ/地域などの属性情報 【結果のセグメント】 表示ページ、デバイス、流入元、新規/再訪、地域など 配信割合変更機能 ◯ 有意差判定機能 ◯ レポート作成 初期費用 要問い合わせ 費用形態 年契約、年一括払い。月ごとの支払いもできるが、1ヶ月あたりの料金が割増になる。 費用 月額7,980円〜 Kaizen Platform URL https://kaizenplatform.com/ux 搭載しているテストの種類 クラシックAB、スプリットURL セグメント化機能 訪問回数/リファラー/日時・曜日 配信割合変更機能 ◯ 有意差判定機能 ◯ レポート作成 CSV形式での出力が可能 初期費用 要問い合わせ 費用形態 サイトの状況等によって料金が決まる制度。ABテストのPV数によっては追加料金が請求される。 費用 要問い合わせ DLPO URL https://dlpo.jp/ 搭載しているテストの種類 クラシックAB、スプリットURL、多変量 セグメント化機能 ネットワーク(企業/個人、端末、回線環境、ユーザーエージェント、ドメインアドレス)、導入アクション(曜日・時間、広告パラメータ、アクセス元URL、訪問回数)過去アクション(過去広告パラメータ、過去アクセス元URL、サイト内行動履歴、キャンペーン内行動)、ユーザー属性(年齢・性別、インサイト)など 配信割合変更機能 ◯ 有意差判定機能 ◯ レポート作成 PDF、Excel、ローデータ 初期費用 200,000円〜 費用形態 要問い合わせ 費用 月額100,000円〜 AB Tasty URL https://www.abtasty.com/ 搭載しているテストの種類 クラシックAB、スプリットURL、多変量 セグメント化機能 【ターゲット】 誰(who):キャンペーンを見るべき、または見るべきでないセグメント 場所(where): ウェブサイトのどのページにキャンペーンを表示するか 方法(how):キャンペーンをトリガーするために満たす必要のある閲覧条件とコンテキスト条件 いつ(when):キャンペーンがターゲットオーディエンスに表示される頻度 特定のオプション:ターゲティングを複製 およびターゲティングに追加 【結果のセグメント】 デバイス、ブラウザ、ロイヤリティ、日にち、ランディングページ、遷移先ページなど 配信割合変更機能 有意差判定機能 ◯ レポート作成 CSV形式での出力が可能 初期費用 要問い合わせ 費用形態 要問い合わせ 費用 要問い合わせ Repro URL https://repro.io/ 搭載しているテストの種類 クラシックAB セグメント化機能 イベントやユーザープロフィールなど 配信割合変更機能 ◯ 有意差判定機能 ◯ レポート作成 初期費用 要問い合わせ 費用形態 データ量による見積もり性の模様。データポイントの超過が発生した際に施策が制限される 費用 要問い合わせ Sprocket URL https://www.sprocket.bz/ 搭載しているテストの種類 クラシックAB セグメント化機能 流入元、ユーザー行動、ユーザー属性など 配信割合変更機能 ◯ 有意差判定機能 ◯ レポート作成 初期費用 要問い合わせ 費用形態 要問い合わせ 費用 要問い合わせ karte blocks URL https://blocks.karte.io/ 搭載しているテストの種類 クラシックAB、スプリットURL セグメント化機能 「来訪回数」「デバイス」など 配信割合変更機能 ◯ 有意差判定機能 ◯ レポート作成 初期費用 100,000円 費用形態 月額固定、PV数やオプション機能の有無なのでプラスで変動料金が発生する 費用 月額148,000円〜 Optimizely URL https://www.optimizely.com/ 搭載しているテストの種類 クラシックAB、スプリットURL、多変量 セグメント化機能 【ターゲティング】 流入元、ブラウザ、ランディングページなど 【結果のセグメント】 デバイス、ブラウザ、地域など 配信割合変更機能 ◯ 有意差判定機能 ◯ レポート作成 × 初期費用 要問い合わせ 費用形態 要問い合わせ 費用 要問い合わせ まとめ ここまで、ABテストツールについて解説してきました。 ミエルカヒートマップでは、一部プランにて、ABテスト機能をご提供しております。CROのプロの監修のもと開発した機能なので、無駄がなく、初心者の方でも使いやすい仕様になっております。ヒートマップデータと連携して、PDCAをスムーズに回せるようになっています。興味のある方はぜひ、無料トライアルをお申し込みください。 ミエルカヒートマップを無料で試してみる また株式会社FaberCompanyでは、CROコンサルティングもご提供しております。「コンバージョン率が上がらない」「ABテストがうまくいかない」「Webページの改善でつまづいているけれど、何からやれば良いかわからない」という方は、ぜひ一度ご相談ください! CROコンサルティングについて相談する 編集者情報 高田愛 株式会社Faber Companyに新卒入社した後、自社ソフトウェアの開発ディレクション業務に携わる。現在は、ミエルカヒートマップのUI・UX向上や、ABテスト機能の開発、リリースした機能のプロモーション業務を中心に担っている。 この記事をシェアする