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新卒社員が人材系オウンドメディアを再生し、CV10倍を実現!社内賞も受賞したオウンドメディア活用術とは?

HRクラウド株式会社 2021.05.20 2022/5/12

  • 低迷していたオウンドメディアのPV・CVが、約10倍に成長!
  • ミエルカのサポートで、メディア運営の内製化に成功
  • オウンドメディアの成長で集客コストが大幅に削減

就活エージェントサービス「JobSpring」などを運営するHRクラウド株式会社様。2017年に立ち上げたオウンドメディアは低迷し、社内で塩漬け状態に。低迷するオウンドメディアの再生を任されたのは、当時新卒だった井上氏です。

井上氏の采配によりオウンドメディアは生まれ変わり、2年でPVとコンバージョンが約10倍へ成長。新人MVPという社内賞の受賞にもつながりました。成功した要因は、「オウンドメディア運営において、よくあるつまずきポイントを脱却できたこと」だったと言います。どのようなことを行ったのか、詳しく伺いました。

集客コストが高騰し、低迷していたオウンドメディアに再注目

―まず、運営されているメディアについてお教えください

井上様:弊社で運営する就活エージェントサービス「JobSpring」の利用者や認知度を高めるため、就活情報に関するオウンドメディア「JobSpring オンライン」を運営しています。2017年に立ち上げたものの、量産したような低品質コンテンツが多く、月間PV2000PVほど。オウンドメディアによる集客やサービスへの送客ができておらず、社内で放置されている状態でした。

―井上様はいつ頃からこのメディアに関わるようになったのですか?

井上様:2018年に内定者として携わるようになり、2019年に入社して以降はメディア主担当として、戦略策定から原稿の最終確認までほぼ全てを行っています。コンテンツ制作やWebマーケティングの経験はなかったので、右も左もわからないままに取り組みました。振り返ってみると非常に大変でしたね。(笑)

―なぜ低迷していたメディアに力を入れ始めたのでしょうか?

井上様:一番大きな要因は、弊社の就活エージェントサービスの集客コストが高騰していたことです。そこで目を付けたのがコンテンツマーケティングでした。

コンテンツであれば、長期にわたりユーザーの不安や疑問に答えるナビゲーターのような役割を果たしてくれます。なので、質の高いコンテンツを更新し続けることができれば、サービスの利用者を増やすことにもつながります。つまり、「広告などの外部集客だけに頼るのではなくて、インハウスでできるオウンドメディアに注力し、中長期的にコストを下げていく施策をシフトしよう」、と戦略を転換したということです。

新卒社員に立ちはだかる「Webマーケティング知識や経験不足」の壁 

―方針転換を決めて、メディアの再生を託されたのが井上さんだったのですね。取り組みを始めてすぐにうまくいきましたか?

井上様;いえ、全然うまくいきませんでした。やることはたくさんあって、色々としているはずなのに、成果になかなか結び付かない…。あれほど苦しいことはなかったですね。周囲に「こんなやっているのに成果出ない」と愚痴を言ってしましたし、何より知識や経験不足を痛感して焦りばかりが生まれていました。

しかし、これまでとは異なり、就活は大きく様変わりしています。就活時期の早期化やインターンの積極的な活用、働き方改革など、就活に関する正しく・深い情報を集めることが非常に重要になってきています。私自身も就活をしている際に情報不足を感じた経験もあったので、「このメディアは頑張ればまだまだ伸びるし、きっと多くの人にとって意味があるはずだ」と考え、諦めずに取り組んでいました。

―なぜうまくいかなかったのでしょうか?

井上様:当時を振り返ってみると、「そんなことしていたら当然オウンドメディアは成長しないよね」ということをしてしまっていたんです。
当時は無料ツールを使用して、関連するキーワードを取得。その後、競合サイトを目視しつつ、自分の就活経験から必要そうな情報を盛り込むという形で、自分の感覚頼りの制作フローでした。

そのため、評価されるコンテンツもある一方で、全然読まれないものもありました。しかし、違いが生まれる原因がわかっておらず、「再現性の低さ」に課題を感じていました。このまま続けていても限界が見えていたため、壁を破るために外部のチカラを頼ることにしました。

―その中で選んでいただいたのが、ミエルカだったのですね。どういう点にメリットを感じられたのですか?

井上様:オウンドメディアの内製化をしていくうえで、必要なものがすべて揃っていたことですね。ミエルカならリサーチや分析などで役立つ豊富な機能が揃っているだけでなく、オンラインセミナーも充実しています。SEOやWebマーケティングについて学ぶことができるので、ツールを使いこなせないということはなさそうだと感じました。
また、教育コストを下げられそうなことも魅力でした。

当時の私の業務がディレクションやライティング、集客やアフィリエイトの管理…と幅広くなってきてしまっていたので、新しいメンバーを入れたかったのですが、教育コストが課題でした。ゼロから業務を教えるのはかなりの負担ですが、「この機能とこの機能を使ってリサーチしてほしい」と具体的に指示すれば、ある程度のアウトプットが期待できます。ミエルカのデモを使ってみて、自分の頭の中ではさらに具体的に使えるイメージが湧きましたね。

―外注でコンテンツ制作をお願いする方法もあったと思います、なぜ内製化にこだわったのですか?

井上様:外注をしているだけでは、必要な知識や技術は社内に蓄積していきません。
特にライターさんへの原稿指示、競合分析などは、ディレクション側がSEOを理解していなければいけない。ツール導入にとどまらず、「体制を構築して自走できるよう伴走してもらえる」というのは、まさに求めていた内容でした。

オウンドメディア運営における、よくある3つのつまずきポイント。脱却した方法とは?

―今回の取り組みでは、どのようなことがポイントでしたか?

井上様:オウンドメディアが成長できた要因を私なりに分析してみると、3つのポイントがあったと考えています。この3つはオウンドメディア運営の担当者さんなら共感してもらえる、よくあるつまづきポイントだと思います。

リライトの指標を作ることで、狙いを持って分析と改善ができるように

―まず、どんなことを脱却できたのですか?

井上様:一つ目が、制作や分析において「何となく」を脱却できたことです。
特に「コンテンツの分析→リライト」のフローは格段に良くなりました。何となくリライトをしていたのが、狙いや根拠を持ってリライトが可能になったのは大きな変化でした。

―これまでは、どのようにリライトを行っていたのですか?

井上様:スプレッドシートで、自作の“改善シート”を作り、管理していました。離脱率、セッション時間などはGAから自動で表示されるように作っていたのですが、結局「そのページが評価されていない要因は何なのか?」は勘で予想するしかなく、どう改善していくかまでつながりづらい状態でした。
ただ、そうした状況を変えてくれたのがミエルカだったんです。ミエルカを使うことで多角的な分析ができるようになりました。

―リライトではどの機能をよく使用されていますか?

井上様:Google Search Consoleと連携できる「サチコミエルカ」という機能です。(機能の詳細はコチラ)この機能のおかげで。コンテンツを定点観測しリライトの指標や基準を設定することができるようになりました。特に、検索エンジンからクリック率(CTR)が低いページを発見し、SEO流入改善期待の高い順に施策を提案してくれる機能をよく使用しています。

(※平均CTR(赤色のグラフ)と自社ページCTR(緑バブル)を比較したチャート。緑バブルの大きさが自社サイトへのクリック数を表す。赤色のグラフラインより下部に位置するページが改善対象となる)

井上様:どのコンテンツをリライトすればいいか一目瞭然なので、スピードや質は以前とは比較になりません。タイトル要素の改善案など抽出したページへの打ち手を提案してくれるので、簡単かつ効果的に、リライトを行うことが可能です。おかげで「今月はCTRが平均より低い記事で、検索順位が上位のコンテンツをリライトしよう」と、計画を立ててリライトを行えるようになりました。

セミナーで知識やスキルを獲得し、コンテンツの執筆力アップ

―他に脱却できたこととはどんなことですか?

井上様;キーワード起点のコンテンツ制作から脱却できたことですね。ミエルカ導入以前は、ユーザーの検索意図についてあまり意識しておらず、キーワードを起点にして考えてしまっていました。
ユーザーの検索意図を充足させることが満足度の高いコンテンツ制作につながる…。コンテンツがあって初めてSEOに反映されるのであって、SEOのテクニックだけで検索順位が上がるわけではありません。そうしたことに気づけたことが、ミエルカを導入して一番良かったことかもしれません。

―何かきっかけがあったのですか?

井上様:ミエルカのオンラインセミナーがヒントを与えてくれました。SEOやコンテンツの基礎から応用まで自分自身で学ぶことができたので、こうしたセミナーに参加して知見やスキルを高めることができました。
また、オウンドメディアを運営していると、効率的なコンテンツ制作の仕方や成果に直結する施策など短期的なものを追いがちになってしまいますが、「メディアの方向性や戦略の立て方」「SEOの今後」など長期的な目線で視座を高めていけるセミナーが豊富なことも良かったです。そうしたセミナーを受けることで、SEO戦略やメディアの方向性など自社の長期戦略を考えるきっかけになっています。
(※現在開催中のセミナーはコチラ

―現在はどのようにコンテンツを制作しているのですか?

井上様:困っているユーザーをお助けするイメージでコンテンツは作っています。検索意図を読み解いて、「そのユーザーは一体何に困っているのか?」「どんなことを知りたいと思っているのか?」を深く考えるようにしています。

まず重要なのは、検索意図の分析です。例えば、「志望動機」というキーワードを例にすると、「例文」「面接での伝え方」「文字数の違い」「書き出しや締めの書き方」…などをユーザーは知りたがっているとわかります。

ミエルカの「サジェスト・インテンション」機能を使うと、検索意図を自動で分析・分類してくれるので、上位サイトを一つ一つ目視で調べていた導入前と比べて作業のスピードが格段に速くなりましたね。

 

(ミエルカの「サジェスト・インテンション」機能を使って、「志望動機」を調べたユーザーの検索意図を自動で分類・可視化した例。意味の近い関連トピックは近い位置に表れる)

ただ、これだけで終わらせるのでなく、ライターそれぞれの個別の体験談や経験からくるノウハウなどの一次情報を積極的に入れるようにしています。就活を経験した方ならご存知だと思うのですが、就活には様々なやり方や考え方があり、正解は1つではありません。だから、「こうですよ」とこちら側が押し付けるのでなく、それぞれに自由に書いてもらい、多様な視点を提供した方がユーザーにとってタメになるはずだと考えています。

編集部には、学生目線を入れられるように学生のインターン生に関わってもらっています。さらに就活生に寄り添う内定者ライターで「先輩の経験談」などのコンテンツも積極的に掲載して、どうしたらユーザーのためになるか?を考え、日々執筆しています。

書いて終わるのでなく、CVを高める工夫でCV数アップ

―CVを増やすための施策も行われそうですね。

井上様:ただコンテンツを制作して終わるのでなく、CVR(コンバージョンレート)を高めてCV数アップの施策も行いました。特に大きな成果が出たのはCTA(コールトゥアクション)ボタンの改修です。大幅な変更をしたことで、約5%だったCVRは、約10%にまで増加しました。

―CTAボタンの改修内容が気になります。どんな風に変えられたのですか?

井上様:もともとは「就活のプロに相談をしてみる、参加無料」という文言だけ書かれているCTAボタンでしたが、これだけだとあまり魅力的でないですよね。なので、具体的な流れやメリット(都合のいい日時を選んで簡単に予約できることや内定後もサポートすること)をイラスト付きで入れるようにしたんです。

そうすることでサービスを利用するイメージが湧きやすくなりますし、以前より訴求ポイント増やすことができたので、CVRが高くなったと考えています。

(変更前と変更後のCTAボタンの変化。変更したことでCV率が大幅に向上した)

―CTAボタンの例もそうですが、コンテンツ作りだけにとどまらず、ユーザーにとって使いやすいサイトを目指していらっしゃるのですね。

井上様:はい、よいコンテンツを作ることは当たり前なのですが、さらにサイト内部の回遊のしやすさやサービスの予約のしやすさ、魅力的なCTAボタンの設置など、サイト全体を常に進化させ続けていかなければ、ユーザーに評価され続けないと考えています。

以前ならコンテンツを作るだけで精いっぱいでしたが、ミエルカを導入したことでコンテンツにかける時間は30%ほど減少し、制作以外の業務にも時間を割けるようになりました。こうしたCTAボタンの改修などCRO施策まで手が回るようになったこともよかったと思っています。こうしたUI/UXは今後も改善を続けていく予定です。

PV・CV数がともに約10倍!成長を認められたことで、“新人MVP”の受賞も

―2年が経過して、どのように成果に結びついていますか?

井上様:PVやCV(就活エージェントへの登録者数)は、どちらも約10倍に増えました。最大級にうまくいった成果だと思います。また、指名検索数も以前よりも格段に増えています。様々なキーワードで検索上位を取れるにつれ、弊社の運営している「JobSpring」の認知度が高まり、指名検索数も比例して増加していきました。指名検索からCVに至る経路は、これまでになかったものです。

(PV数とCV数の推移)

―ここまでメディアを成長させて、社内からはどのような評価ですか?

井上様;:直属の上司からはかなり感謝されていますし、こうして実績を残せたからこそ、現在では上流にあたる事業全体を任せてもらっていると思います。また、今回の取り組みが社内でも評価されて、「新人賞」や「クオーターMVP賞」も受賞しました。ここまで大変でしたが、頑張ってきてよかったです。

―最後に、今後の目標について教えてください

井上様:今回の取り組みを通じて、サービス認知度は以前よりも格段に向上したので、今後は就活エージェントならではのメディアとしての独自性を確立していきたいですね。インタビューや調査レポートなどオリジナルコンテンツを色々と企画しているので、そちらに力を入れていきます

ミエルカはオウンドメディア運営における“アシスタント”のような存在です。一人でコンテンツマーケティングはできなくもないですが、やることが多いので時間はかかりますし、各人の感覚による部分も大きい。
しかし、ミエルカがあれば属人性を排除して、複数人でも共通理解でオウンドメディア運営が可能です。これからもオウンドメディア運営に伴走してほしいです。

―ありがとうございます!これからもミエルカのツールやウェビナーなどの学習コンテンツを有効に活用していただけると嬉しいです。

企業プロフィール

  • 社名
    HRクラウド株式会社
  • 事業内容
    HR Tech事業、新卒紹介事業
  • サイト
    https://jobspring.jp/
  • 導入時期
    2019年12月
  • 担当
    営業統括部 マーケティング事業 リーダー 井上 雄大 様

導入担当よりひと言

営業担当として導入を担当させていただきました。ご提案時に「オウンドメディア経由の問合せを10倍にしたい」とお話いただいた記憶が鮮明に残っており、その目標を実現できたことは導入担当者して嬉しい限りです。お客様だったお2人と、飲み仲間になるまで仲良くしていただき大変感謝しております。引き続きこれからもどうぞよろしくお願いします。 (営業・片山)

担当CSよりひと言

導入当初から掲げられていた目標の達成、おめでとうございます。井上様からは定期的に質問や相談をいただき、毎回非常に熱い想いを感じて私自身も刺激を受けておりました。サポートの担当者として「必ず成果を出していただきたい」と思いながら、伴走をさせていただきました。井上様の想いがあったからこそ、今回の成果に結びついたのだと思います。さらなる目標を達成すべく、ぜひ私もご一緒に頑張らせていただけますと嬉しい限りです。一緒に頑張っていきましょう!(CS・清水)

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