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オウンドメディア運用体制構築に伴走し、セッション対比150%、KGI105%達成~ツールを活用した社内編集チームと専門ライティング人材で作るメディア運営の最適解~

株式会社マイナビワークス 2025.04.08 2025/4/9

  • Webサイトのセッション数が約半年で150%成長
  • WebサイトのKGIも目標105%達成
  • ツールとリソース活用によるコンテンツ制作体制構築

Web・IT・ゲーム業界専門の転職支援サービス「マイナビクリエイター」。メディアの運営体制を刷新、強化することによって、SEOセッションを2023年11月から約半年で150%へと成長させた。さらにここ数年、コロナ禍の影響で低迷していたKGIである「求職者の登録数」も、目標105%を達成。

この成長の裏側にあったのは、SEOツール「ミエルカSEO」とWebマーケティング専門業務委託マッチング「ミエルカコネクト」による、社内編集チームの強化と専門ライティング人材の活躍だ。今回、「ミエルカSEO」と「ミエルカコネクト」を活用した施策の全容を、「マイナビクリエイター」のマーケティング統括・本郷氏、「ミエルカSEO」カスタマーサクセス担当の大平氏に聞いた。

感覚で行っていたコンテンツ制作にロジックをもたらすツール

「マイナビクリエイター」を運営する株式会社マイナビワークスは、人材紹介、人材派遣を中心とした人材サービス企業である。「マイナビクリエイター」は、Web・IT・ゲーム業界への転職支援サービス。求人情報の紹介やキャリアアドバイザーによるサポート、採用イベント等の他「クリエイターのためのお役立ちブログ」として、転職ノウハウやポートフォリオの作り方、各職種のスキルや年収などについてコンテンツ発信を行っている。

この「マイナビクリエイター」は、ここ2~3年ほどでSEO強化と良質なコンテンツの量産体制を整備し、SEOセッションを約9か月で150%、求職者の登録数を目標の105%を達成した。これらの成果を支えているのが「ミエルカSEO」と「ミエルカコネクト」だ。

実はマイナビクリエイターは、コロナ禍の2020年頃、セッション数や登録数が低迷していた。それに危機感を抱き、数値の改善、あるいはさらなる成長を目的として体制強化へと動き出した。

現在「マイナビクリエイター」のコンテンツマーケティング領域、本サイト運営を担当する本郷氏は、当時の運営状況をこう語る。

「オーガニック流入数や集客数の伸びが鈍化していることが課題でした。当時から記事コンテンツはそれなりにあったのですが、検索上位表示はできていませんでした。そもそもSEOに関する知見が浅いため、確固たるロジックを構築できないまま制作している状態でした。何をどうすればいいコンテンツが作れるのかわからないので、担当者の感覚だけで作ってしまっていたんです」(本郷氏)

SEOを強化する方法として、キーワード選定から執筆、リライトまでコンテンツ制作のすべてを外部に委託する選択肢もあった。しかし、「マイナビクリエイター」では、ユーザーを最もよく理解している社内メンバーがコンテンツ制作に関わることで、より質の高い情報を提供できると考えた。そのため、すべてを外注するのではなく、構成案などの上流工程を内製化し、ライティング部分のみ外部に委託する方針を採用。しかし、SEOに関する知見や運用の効率化が課題となり、適切なツールの導入を検討していた。

そんな中、グループ会社で既に導入していた「ミエルカSEO」を紹介される機会があった。

「グループ会社で、ミエルカSEOを導入しているところがあり、紹介されたことがきっかけでした。お話を聞いてみると、ロジックの立て方、データの見方などが視覚的にわかりやすいツールだなと感じました。また、他社様の場合は、最初に相対する営業担当者に対してはSEOのコアな話はあまりできなかったのですが、Faber CompanyさんはどなたもSEO知見をお持ちで、上流の課題からご理解いただけたので、それも導入の決め手になりました」(本郷氏)

ミエルカSEOにより社内での分析・キーワード選定、ミエルカコネクトにより執筆を委託と使い分ける

2020年6月にミエルカSEOを導入し、カスタマーサクセス(CS)の手厚いオンボーディングを受けてコンテンツ制作は軌道に乗り、よりロジカルに、的確なキーワード選定とともに記事を増やしていく。その中で、新たな課題として、記事作成数をより増やす必要が出てきた。

「記事をある程度量産する必要が出てきたので、自社リソースだけでは足らず、『外部ライターを増やしたい』と感じるようになりました。実は一度、広告担当者が退職する際に、その穴を埋めるべく広告運用業務をミエルカコネクトに依頼したことがありました。
そのときはミエルカのユーザー会(※)で紹介していただき、単に広告を回せる人ではなく、弊社サービスや人材業界についての知見もある方にお願いすることができました。その経験もあったため、今回もミエルカコネクトでライター探しを依頼することにしたのです」(本郷氏)

(※)ミエルカユーザー会とは

「ミエルカSEO」をはじめ、弊社のユーザー様による施策のノウハウや機能の活用法をシェアするイベント。昨年9月には本郷氏も登壇し、ミエルカSEOの活用事例や成果をお話いただいた。
>>本郷氏も登壇したミエルカユーザー会レポートはこちら
https://mieru-ca.com/blog/user-meetup-2509/

現在のコンテンツ制作体制はこのようになっている。基本的にはミエルカSEOを活用してキーワードを選定、記事の構成案を作成し、ミエルカコネクトでアサインしたライターに執筆を委託する。

毎月の定例ミーティングにおいては、ミエルカSEOの機能の1つである「SEOレポート」を活用して、読み合わせや総評などで前月を振り返る。そのうえで、コンテンツ制作における不明点や困りごとがあれば、カスタマーサクセスへ適宜相談を行う。

全体を統括する立場である本郷氏がミエルカSEOでよく使っているのは、キーワード戦略や効果検証に関わる機能だ。

具体的には、「サジェストインテンション」や「新規トピック分析」を活用し、構成案作成に役立てている。リライトを担当するチームメンバーは、「検索順位レポート」を毎日のようにチェックしているという。

新規トピック分析機能で検索上位サイト、Q&Aサイトの重要トピックを抽出

「週1で行う社内会議でも、最新の検索順位をもとにキーワードをグルーピングして、先月と今月のリライトキーワードを確認しています。CS担当の大平さんとの定例会ではサイトレポート機能でサイト全体の様子が可視化されているので、メンバー内で共通認識を持つのにとても役立っています」(本郷氏)

また、ミエルカヒートマップの活用は、より幅広い分野で進めている。

左からアテンションヒートマップ(熟読箇所の表示)、スクロールヒートマップ(離脱箇所の表示)、クリックヒートマップ(クリック箇所の表示)

コンテンツ内のCTA(※)の位置を調整したり、見出しの順番を入れ替えるなどのリライト施策にヒートマップ分析は大いに役立ちます。サイト運営の側面においてもニーズの把握、UI改修にも活用しています。ヒートマップは汎用性が高く、大変助かっております。」(本郷氏)
(※)「Call To Action」の略。Webサイトを訪問したユーザーに対して、何らかの行動を促す画像やテキストを指す。

ポートフォリオの作り方」を解説した記事では、ヒートマップ分析を活用したリライトを実施。CTA位置の調整、見出しの入れ替え、文章の削減などの改善を行った結果、「ポートフォリオ 作り方」のキーワードで検索3~4位で推移していた記事が数週間で検索1位を獲得した(※2024年7月時点)という。このように、「リライトを行った翌営業日に順位が2~3個上がっていることも少なくない」と本郷氏。

サイト全体のセッション数は2023年11月から約半年で150%まで伸びていますし、KGIにしているCVポイント「エントリー数」も2023年7月から2024年3月で比較するとオーガニックのみで2倍以上に成長しました。転職市場は1~3月が最もホットになる時期ですが、季節性を加味しても、前年比は大きくプラスになっています」(本郷氏)

マクロ戦略からミクロ改修まで、一人のカスタマーサクセスがワンストップで対応

現在このような成果を挙げている同社だが、目に見える成果が上がるまで、一定の期間を要した。

「2020年6月にミエルカSEOを導入しましたが、最初の1年はチームへのノウハウの蓄積、ツールへの慣れ、社内の体制構築に時間を使いました。
2021年終盤~22年にかけてコンテンツ制作に本格的に着手するようになり、2022年後半からは量産体制を築いてゴリゴリ作っていくフェーズに移行しました。
効果が出始めたのは2023年からで、目覚ましい成長を見せ始めたのは2023年9月あたりから。なかなか検索順位が上がらない時期を経て今があります」(本郷氏)

サイトが伸び悩んでいた際、ミエルカSEOのCS担当である大平はその都度、ヒアリングの上で助言を行った。例えば、新規コンテンツ制作とリライトのバランスだ。

「既に多くの記事が出ていて、それ自体も比較的品質の良いものでした。少し工夫してコンテンツの質をより高めていくリライトをコツコツ行っていけば、検索順位は上がっていくと思いました。そこで、新規制作中心だったリソースを、リライトの方に少し振り分けられないかという提案をしたんです。
もちろん新規記事も必要なので、事前に新規のコンテンツ構成案をいただいて『ここはこういう要素を追加した方がいいですね』など添削やアドバイスも実施しました」(大平)

このようなCS担当 大平の対応を本郷氏は評価する。

「大平さんには、毎回丁寧に答えていただきました。実際に手を動かすメンバーは特にリライト施策のときにかなり多くのアドバイスをもらっていて助かったと思います。
戦略の全体像といったマクロ部分から、1つの記事の構成やリライト等のミクロ部分まで、ワンストップで支援してくださったことは成果につながった要因として大きかったです」(本郷氏)

サイト運営やコンテンツ制作において、幅広く知見を持ち、クライアントの業種業態の理解もした上でCSにあたる大平の姿勢が、本郷氏やマイナビクリエイターの運営チームから信頼を得ているという。

最後に、サイトの今後について、本郷氏は展望をこう語る。

「引き続き『マイナビクリエイター』では、エンジニア、Webデザイナー、Webディレクター、PMなどの対象職種、ゲームやITといった対象業種の転職希望者のニーズに応えるようなコンテンツを発信していきます。必要な情報を届けるのはもちろん、サイトとしての数値も引き続き伸ばしていきたいですね」(本郷氏)

展望を話す中で話題は生成AIを活用して作成された量産記事に及んだ。これからのAI活用も含めて、どのような立ち回りをすべきか、本郷氏は危機感を抱く。

「AI記事が乱立する中で、我々はどのようなスタンスでいるのか、AIを使うとしても、どのように活用するのかという部分が非常に重要です。手段の目的化が起こらないよう、大きな目的の達成のためにAI、その他のツールを武器として持っていたいと思います。Faber Companyさんにも、活用アドバイスや事例のご紹介をいただけると嬉しいです」(本郷氏)

ミエルカSEOやミエルカヒートマップにもAIを活用した機能を搭載、ユーザーの皆さまの業務にお役に立てるよう企画・開発している。これからのWebサイトやコンテンツに欠かせない、本質的なAI活用方法を提案できるよう、ユーザーの皆さまとともに進化していきたい。

企業プロフィール

  • 社名
    株式会社マイナビワークス
  • 事業内容
    ・オフィス系・クリエイティブ系職種に強みを持つ総合人材派遣サービス「マイナビスタッフ」
    ・Web・IT・ゲーム業界専門の人材紹介サービス「マイナビクリエイター」
    ・若年層に特化したオフィス系メインの無期雇用派遣サービス「マイナビキャリレーション」
    ・効率よく最適なマッチングを実現する新卒採用に特化した人材紹介サービス「マイナビ新卒紹介」
    ・可能性を秘めた若手を確保する第二新卒・20代若手の人材紹介サービス「マイナビジョブ20's」
    ・WEB・映像・グラフィック等、クリエイティブに特化した制作アウトソーシングサービス「マイナビクリエイティブファクトリー」
  • サイト
    https://mynavi-works.jp/
  • 導入時期
    2020年6月
  • 担当
    本郷 孝太郎 様

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