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Google検索では、検索結果の上部に表示されるAI Overview(AIO)に加えて、会話形式で質問を深掘りできるAIモードが提供されています。AIOから「質問する」バーを経由してAIモードへ進む導線も用意されており、同じユーザーが続けて目にする面といえるでしょう。では、同じ質問に対して、AIOとAIモードは同じWebページを引用し、同じように企業やサービスの名前を挙げているのでしょうか。
Faber Companyでは、業界横断の1,700プロンプトを同じ条件でAIOとAIモードの両方に投げ、回答本文・引用リンク・本文リンクを突き合わせる調査を行いました。
その結果、同じ質問でも引用されるURLの約7〜8割は入れ替わり、ブランド名を挙げた回答の割合にも30ポイントの差があると分かっています。本記事では、調査結果の中から主要な項目を抜粋して紹介します。
| 調査名 | Google AI OverviewとAIモードの 引用構造・回答傾向 比較分析 |
| 調査対象 | 業界横断の1,700プロンプト(ユニーク1,698問)。 同一のプロンプトをGoogle AI Overview(AIO)と、 AIモードの両方に同時に投入 |
| 調査日 | 2026年8月3日 |
| 取得データ | AIOは有効回答1,613件、引用リンク11,837件。 AIモードは有効回答1,682件、引用リンク16,989件、本文リンク(本文アンカー)11,428件。 引用リンク合計28,826件 |
| 業界区分 | プロンプト文のキーワードから10業界+横断に自動分類 (複数業界にまたがる、または判定できなかった277問は「その他・横断」として集計) |
| 調査主体 | 株式会社Faber Company ミエルカGEO事業部 |
※本調査は業界横断の構造分析であり、特定企業・特定サービスの露出量を評価するものではありません。個別のブランド名は記載していません。
▼ 分析対象プロンプトの内訳
1,700プロンプトの業界別の内訳は次のとおりです。質問文に企業名・サービス名を含む「指名型」が338問(19.9%)、含まない「オープン型」が1,362問(80.1%)でした。
| 業界 | プロンプト数 |
| その他・横断 | 277 |
| 飲食・食品・小売EC | 210 |
| 金融・保険・不動産 | 195 |
| 製造・物流・エネルギー・環境 | 175 |
| IT・SaaS・システム開発 | 165 |
| 人材・HR | 162 |
| マーケティング・広告・制作 | 145 |
| 医療・健康・介護 | 119 |
| 旅行・レジャー・エンタメ | 94 |
| 美容・コスメ・アパレル | 85 |
| 教育・スクール | 71 |
▼ 本記事で使う用語
| 用語 | 意味 |
| 引用リンク | AIの回答の下部や横に表示される出典リンク。ユーザーが「情報源」として一覧で見られるもの |
| 本文リンク(本文アンカー) | AIの回答の本文テキストの中で、語句からハイパーリンクとして張られているリンク。AIモード固有のもの |
| 引用URL一致率 | 同じプロンプトに対して、AIOとAIモードが引用したURLがどれだけ重なっているかの割合(Jaccard係数)。両方が引用したURL数を、どちらかが引用したURLの総数で割った値 |
| ブランド言及率 | AIの回答の本文中で、企業名・サービス名・製品名などの固有名詞に言及した回答の割合。AIモードが本文中に表示する出典チップ(サイト名+「+N」)は除外して計測 |
| 指名型/オープン型 | 質問文に企業名・サービス名を含むプロンプト/含まないプロンプト |
1.AIOは「入口」、AIモードは「その続き」として設計されている
Google公式ヘルプによると、検索結果画面のAI概要(AIO)からAIモードへは、次の流れで進みます。通常のGoogle検索を実行すると、検索結果の上部にAI概要が表示され、その下部にある「もっと見る」を選ぶと詳細ビューが開きます。そこにある「質問する」バーに追加の質問を入力すれば、AIモードでの会話に遷移する仕組みです。元の検索のコンテキストが引き継がれるため、最初からやり直す必要はありません。

一方で、回答の作られ方には違いがあります。AIOは当該クエリの検索結果をもとに要約する「1ショットの要約」であるのに対し、AIモードは質問をサブトピックに分解して複数の検索を同時に実行し、結果を統合する「クエリファンアウト」という方式です。ランキングの基盤はどちらもGoogle検索のコア品質・ランキングシステムで共通していると、Googleは公表しています。
同じランキング基盤に乗っているため、「どんな種類のページを引用するか」の基準は同じです。一方でAIモードは候補となるページが広がるため、実際に選ばれるURLは入れ替わります。この回答生成プロセスの違いが、以降で見る回答の長さ・引用数・ブランド言及量の差につながっていると考えられます。
2.回答率・文字数・引用数・ブランド言及率、いずれもAIモードが上回る
まず、1,700プロンプト全体での主要4指標を比較しました。

回答が出ない割合はAIO 5.1%に対してAIモード 1.1%でした。AIOには、Googleが当該クエリでAI概要を表示しないケースが構造的に存在しますが、AIモードはほぼ必ず答えを返します。回答の平均文字数はAIO 535字に対してAIモード 1,075字と約2倍で、引用リンクも7.4件から10.2件へ約1.4倍に増えていました。
ブランド名に言及した回答は49.5%から79.5%へ、30ポイントの差があります。AIOが答えを出さない質問でも、AIモードなら名前が出る機会が増えるといえるでしょう。このほか、「最適」「ベスト」といった断定表現の出現率(AIO 22.6%/AIモード 33.2%)や、比較表形式での提示(0.2%/5.2%)など、回答の形式面でも違いが見られました。
3.同じ質問でも、引用されるページは7〜8割が違う
同じプロンプトに対してAIOとAIモードが引用したURLを突き合わせたところ、重なりは想定よりはるかに小さいことが分かりました。

引用URLの一致率は平均16.4%(中央値14.3%)でした。同じ質問でも、引用されるURLの約7〜8割は入れ替わっています。「AIOに引用されているからAIモードにも引用される」という前提は成り立ちません。
業界別に見ても、一致率は14.2〜19.1%の範囲に収まっており、業界による差はごく小さい結果です。特定の業界の事情ではなく、両者の設計の違いから生じている現象と考えられます。実務上は、AIOとAIモードを別のチャネルとして計測する必要があり、片方の結果を他方の代わりにすることはできません。
ドメイン単位で見ると、AIモードの引用にのみ登場したドメインが4,109(40.7%)、両方に登場したドメインが3,525(34.9%)、AIOの引用にのみ登場したドメインが2,474(24.5%)でした。AIモードはAIOの引用元を一部含みつつ、それ以外のページを広く引用しているといえます。
※業界別の一致率のグラフと、ドメインの出現パターンの詳細は、ダウンロード資料に収録しています。
4.引用元の種類はAIOとAIモードで同じ。本文リンクでは企業と公的機関が増える
引用されたページを、ドメインの種類(国内企業、一般・海外、動画、UGC、公的機関、団体)で分けて構成比を比較しました。

引用リンクの種類構成は、AIOとAIモードでほぼ同じです。国内企業が約半分、一般・海外ドメインが約3割を占め、動画やUGCは1割弱にとどまります。引用ページの階層の深さ(URLの「/」で区切られた階層の数)も、平均でAIO 2.39、AIモード 2.38とほぼ変わらず、トップページの割合はいずれも数%でした。どちらのAIも、会社のトップページではなく、その質問に具体的に答えている個別ページを引用していると分かります。
一方で、AIモードの本文リンクに限ると構成が変わります。国内企業が54.8%、公的機関が4.6%と割合が上がり、動画は3.1%、UGCは1.3%まで下がりました。引用リンクには載っても、本文からリンクされるかどうかはドメインの種類によって差があるようです。
5.AIモードのリンクは「引用リンク」と「本文リンク」の2段階
AIモードの回答には、回答の下に並ぶ「引用リンク」と、本文の語句に張られた「本文リンク(本文アンカー)」の2種類のリンクがあります。1プロンプトあたりの件数は、引用リンクが10.2件、本文リンクが6.8件でした。


本文リンクは引用リンクの中から選ばれており、引用リンクの43.6%が本文リンクになっています。逆にいえば、引用リンクに載ったページの半数以上は、回答の文章の中では触れられていません。ユーザーが読むのは文章のほうなので、引用リンクと本文リンクは別の指標として分けて数える必要があるでしょう。
また、約半数のプロンプトでは、本文の語句そのものがリンクになっていました。語句に張られた本文リンクのうち45.4%は、企業名・サービス名・製品名・制度名といった助詞を含まない14字以内の固有名詞です。AIモードが「○○というサービスがあります」と書くとき、その名前の部分をリンクにしていると分かります。
※ドメインの種類ごとの本文リンク化率(引用リンクが本文リンクにもなる割合)と、本文リンクを得るためのポイントは、ダウンロード資料で解説しています。
6.ブランド名を含まない質問では、AIモードのブランド言及率が高い
質問文にブランド名が入っている「指名型」(337問)と、入っていない「オープン型」(1,361問)に分けて、ブランド名を挙げた回答の割合を比較しました。

質問にブランド名が入っている指名型では、AIO 84.5%、AIモード 93.7%と差は9.2ポイントにとどまります。一方、ブランド名が入っていないオープン型では、AIO 39.5%に対してAIモード 75.6%と、差は36.1ポイントに広がりました。

名前を挙げて質問されれば、どちらのAIも名前を出します。差が出るのは、名前を挙げずに質問されたときに、そのブランドが選ばれるかどうかという点です。オープン型の質問では、AIモードのみがブランド名を挙げた回答が39.1%にのぼる一方、AIOのみが挙げた回答は3.2%でした。
ただし、AIモードが「ブランド寄り」というわけではありません。1,000字あたりのブランド名の数は、AIO 2.60に対してAIモード 2.85でほぼ同じです。AIモードで名前が多く出るのは、回答が約2倍長く、そのぶん触れるブランドの数も約2倍になるためと考えられます。
※業界別のブランド言及率(業界によって差は21.3〜37.7ポイント)や、両者が挙げたブランド名の一致・不一致の詳細は、ダウンロード資料に収録しています。
7.まとめ:AIOとAIモードを別々に計測することから始める
今回の調査から、Google AIOとAIモードは同じランキング基盤の上にありながら、実際に引用するURLの7〜8割が入れ替わり、ブランド名を挙げる機会にも大きな差があると分かりました。AIOでの露出を確認しているだけでは、AIモードでの見え方は分かりません。まずはAIOとAIモードを別のチャネルとして計測し、それぞれで自社がどう扱われているかを確認することが第一歩になるでしょう。
次に、AIモードでは引用リンクに載るだけでなく、本文の語句からリンクされる状態を目指すことが大切です。本文リンクは企業の公式サイトや公的機関に多く、企業名・サービス名そのものに張られます。名前で調べたときにたどり着ける公式ページを持つこと、名称の表記を統一することがその前提となります。
そして、差がつくのは質問にブランド名が入っていないときです。名前を挙げずに質問されたときに自社が選ばれるには、AIモードの長い回答の中で語られる材料となる一次情報を、自社サイトに用意しておく必要があります。
8.本資料のダウンロード(無料:フォーム入力不要)
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資料では、業界別の引用URL一致率とブランド言及率、ドメインの種類ごとの本文リンク化率、本文リンクが張られる語句の分析、業界別の主要指標一覧(無回答率・回答文字数・引用数・一致率・ブランド言及率)と、GEO対策での考え方を8項目にまとめた主要示唆を収録しています。せひ、お手元にダウンロードして、GEO対策に役立ててください。
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