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【企業向け】正社員とフリーランスどちらを採用すべき?費用・契約の違い

更新日:2024.1.12 公開日:2023.01.18

正社員とフリーランスの違いが理解できず、どのように使い分けるべきかお悩みではありませんか。正社員とは雇用契約を結びあらゆる企業の業務を任せられる労働力です。一方、フリーランスとは業務委託契約を結んで、即戦力で案件ごとに労働を提供してもらえます。

本記事では、正社員とフリーランスの違いやそれぞれのメリット・デメリットについて解説します。正社員とフリーランスのどちらを採用すべきかについても業務やシーンごとに解説しているため、参考にしてください。

【企業向け】正社員とフリーランスどちらを採用すべき?費用・契約の違い

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正社員とフリーランスの違い

正社員とフリーランスには、大きく3つの違いがあります。

・契約形態
・契約期間
・指揮命令権・監督権

3つの違いを押さえられれば、正社員とフリーランスの働き方の違いがよく理解できます。

契約形態

正社員は企業と雇用契約を結びますが、フリーランスは雇用契約を結ばずに業務委託契約を結びます。内容の違いは、以下の通りです。

雇用契約 労働者が企業に従事し、その労働に対して賃金を支払うことを約束する契約
業務委託契約 企業が業務の一部を外部に委託する契約

業務委託契約には、3つの種類があります。それぞれ内容が異なるため確認しましょう。

請負契約

請負契約とは、「当事者の一方がある仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを約することによって、その効力を生ずる」(民法632条)と定義されています。仕事を完成させるまでが契約に含まれていることが大きな特徴です。

委任契約

委任契約とは、「当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる」(民法643条)と定義されています。税理士に業務を委任したり、外部に売買行為を委任したりする場合に使われる契約です。

準委任契約

準委任契約は委任契約と民法上同じ内容が適用される契約ですが、委託できる内容が異なります。準委任契約では事実行為(事務処理)の委託をする契約です。広告・宣伝・市場調査などのマーケティング業務を委託する場合、準委任契約を用います。

契約期間

フリーランスとは案件ごとに契約を結びます。そのため、契約期間は定めず、案件が終了すれば報酬を渡して契約終了です。

一方、正社員は期間を定めない無期限契約を交わすことが一般的です。定年まで働き続けられることが正社員の条件として考えられています。ただし、「1年間の試用期間あり」のように期間を定めて雇用することは法律違反になりません。

フリーランスに対する指揮命令権・監督権

フリーランスに対して、企業は指揮命令権・監督権を持ちません。つまり、フリーランスに対して業務上の指示を行うことはできず、業務を行う場所や時間、仕事の進め方はすべてフリーランスに委ねる必要があります。

正社員の場合だと当たり前に行う以下のようなことは、フリーランスに対してできません。

・業務遂行方法に関する細かい指示を出す
・労働場所を指定する
・ほかの企業の仕事を受けないことを強制する
・勤怠管理(始業・就業時刻や1日の勤務時間、休憩時間の指定)を行う
・遅刻や早退に企業の許可を取らせる

以上のようなことを行うと偽造請負とみなされる可能性があります。

正社員を採用するメリット・デメリット

正社員を採用する場合、企業にとってメリット・デメリットの両面があります。メリット・デメリットを知っておくことで、どのような場合に正社員を採用すべきか判断できます。

順番に確認していきましょう。

メリット1:長期的な労働力を確保できる

正社員は期間を定めずに雇用契約を締結するため、長期的な労働力を確保できます。5年後、10年後を見据えて教育を行うことで、社員が成長して企業を支えてくれるでしょう。社内教育によって今まで培ってきたノウハウや技術を若い世代に伝えられます。

メリット2:組織文化を醸成できる

自社の社員の行動指針となる経営理念や目標、今後の目標、価値観などの組織文化は、正社員がいなければ醸成できないでしょう。直接雇用をされる正社員たちは「A社の人間である」といった帰属意識が高いです。研修や職場でのコミュニケーションを通じて強固な組織文化を作り上げられます。

メリット3:業務範囲を広く任せられる

正社員は業務範囲を定めずに労働してもらえます。たとえば、営業部門で働いていた正社員をマーケティング部門に異動させることは容易です。適材適所を見極めて業務を割り振ることで、社内の生産性が高まります。

また、部門ごとに数名選出して新しいプロジェクトを立ち上げたり、所属する部門とは別の業務を用命したりすることも可能です。

デメリット1:固定費が長期的にかかる

正社員には、毎月支払われる一定の給与に加え、社会保険料や福利厚生費が発生します。ほかにも、業務遂行にあたって必要なパソコンや事務用品は企業が揃えなければなりません。

正社員と雇用契約を締結している間、給与以外にも多くの固定費を企業が払わなければならないことを覚えておきましょう。

デメリット2:採用にコスト・時間がかかる

正社員の採用には、費用も時間もかかります。まず、採用コストとは、採用活動を通して発生した全ての費用のことです。具体的には以下のような費用が発生します。

・求人掲載費
・採用イベントの参加費
・採用パンフレットの印刷費
・採用担当の人件費

優秀なマーケターの採用には、800~1,000万円程度の採用コストがかかると言われています。

また、希望する人材の採用までに時間がかかることもデメリットです。今すぐ働き手が欲しくても求人掲載と同時に採用が決まるとは限りません。計画的に採用活動を行わなければ、社内の人手不足に悩まされるでしょう。

デメリット3:教育・研修が必要

正社員は長期的に雇用することを前提としているため、キャリアアップや組織文化に関する教育・研修をしなければなりません。

社内で求めるスキルを身につけるために必要なプログラムを中長期的に計画し、実施することが求められます。OJT(実施訓練)やOFF JT(外部研修)などが代表的です。正社員に教育を行うことが、企業の成長につながります。

フリーランスを採用するメリット・デメリット

つづいて、企業がフリーランスを採用するメリット・デメリットを確認しましょう。メリット・デメリットの両面を知っておくことで、フリーランスを採用すべきかどうかを判断できます。

メリット1:すぐに即戦力の人材を確保できる

フリーランスとは業務遂行に対する契約を結ぶため、即戦力の人材を確保できるメリットがあります。初めから求めるスキルや技術を持つフリーランスと契約をして業務を委託するため、企業が教育・研修を行う必要がありません。

採用スピードが早いため、自社の労働力が不足していると感じたタイミングで労働力を確保できます。

メリット2:社内にないノウハウを確保できる

社内にないノウハウをフリーランスで補うことが可能です。

たとえば、マスメディア広告しか行ってこなかった企業がWeb広告を実施しようとしたとき、Webマーケティングのノウハウが欠かせません。このようなとき、Webマーケティングの最前線で働くフリーランスと契約できれば新たなノウハウを確保できます。

メリット3:採用費を抑えられる

業務遂行のために必要な労働力をすべて正社員で補おうとすると採用費が高くなりやすいです。しかし、フリーランスを活用すれば低コストに抑えられます。

もちろん、フリーランスには社会保険料や福利厚生費もかからず、固定費の削減にもつながります。

デメリット1:長期的な雇用は難しい場合がある

フリーランスとは案件ごとに契約を結ぶため、長期的な労働力としてみなすことはできません。案件終了後も継続的に協力してほしいと思っても、新たに契約してくれるとは限らないからです。

同じスキルを持つフリーランスを新たに探すことに時間がかかる可能性があります。

デメリット2:社内にノウハウが蓄積されにくい

業務のやり方についてはフリーランスに一任されるため、ノウハウが社内に残りにくいケースもあります。専門性の高いスキルの提供が期待できるものの、全てを任せると正社員が成長しません。

ただし、正社員・フリーランス活用(半内製化)・完全外注の3つで並べたとき完全外注よりは蓄積されます。また、契約(業務)や人材によっては内製化支援でノウハウを蓄積することが可能です。

依頼前によくすり合わせておきましょう。

正社員・フリーランスのどちらを採用すべき?

人材を求めているときに、正社員とフリーランスのどちらを採用すべきか悩むこともあるでしょう。それぞれどのような場合に採用すべきか確認しましょう。

正社員採用が向いている場合

企業におけるコア業務には、正社員採用が向いています。たとえば、以下のように企業の利益に直結するコア業務は正社員にしか任せられません。

・営業活動
・経営戦略の立案
・人材育成・採用
・サービスや商品の企画・開発

利益を出したり企業の根幹を支えたりするコア業務は非定型的で高度な判断が必要です。組織の目指す姿や価値観を十分に理解している正社員に向いています。

フリーランス採用が向いている場合

業務遂行において、知識・技術が必要な業務にフリーランス採用が向いています。たとえば、以下のような業務はフリーランスに任せることで、自社にできないことが実現します。

・マーケティング業務
・エンジニア業務
・ライティング・執筆業務

ほかにも、タイトなスケジュールで業務をこなさなければいけない場合や、業務量に波のある場合にフリーランスの活用がおすすめです。必要なときに必要な分だけを依頼できるため、コストを抑えながら社内の仕事が効率良くまわせます。

フリーランスと良い関係を築くポイント

正社員と違って、フリーランスには指揮命令を行うことができません。そのため、正社員との関係構築よりも気遣いをする必要があります。フリーランスと良い関係を築くポイントは、3つあります。

・コミュニケーションを適切な頻度で行う
・早めのスケジュール管理を行う
・仕事の進め方や社内文化の共有を行う

順番に確認し、互いに心地良く仕事を進めましょう。

コミュニケーションを適切な頻度で行う

コミュニケーションは適切な頻度で行い、働きやすい環境づくりを目指しましょう。

方向性や進捗の確認はもちろん、企業側からの情報共有は大切です。とくにリモートで採用するのであれば、チャットやWeb会議を適切な頻度で行い、資料をクラウド上で共有することで業務に対する行き違いを減らせます。

また、人間関係が良好であれば連絡を取りやすいと感じてもらえます。自己紹介や雑談をしながら気軽に質問・相談をしてもらえる環境を作りましょう。

早めのスケジュール管理を行う

正社員と違ってフリーランスは他の企業との案件を抱えていることが多いため、早めのスケジュール管理を心がけましょう。正社員であれば「A案件の手を止めてB案件に集中して」と指示できますが、フリーランスには指示できません。

たとえば1週間でできる業務量であってもすぐに着手できるとは限らず、納期の1週間に依頼しても断られる場合があります。納期に余裕を持って依頼すれば、調整してもらえる可能性が高まります。

仕事の進め方や社内文化の共有を行う

お互い気持ち良く仕事ができるよう、仕事の進め方や社内文化の共有を行いましょう。同じ業務内容であっても、企業によって仕事の進め方や優先したい事項は異なります。たとえば、「完成物の2割時点で一度共有してほしい」という企業があれば「完成してからフィードバックをする」という企業もあります。

あとになって「こうして欲しかった」と伝えられることはフリーランスにとって気分の良いものではありません。事前にフリーランスに求めることを伝え、了承を得たうえで業務委託契約を交わしましょう。

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専門性の高い業務が必要だったり、一時的に必要な業務が発生したりした場合には、フリーランスの採用を検討しましょう。コストが抑えられるうえに、自社にないノウハウやスキルを提供してもらえます。

しかし、いきなりフリーランスを採用することは難しいと感じるかもしれません。どのように採用すれば良いのか分からない場合は、ハイスキルのWebマーケターを紹介する弊社が運営している人材マッチングサービス『ミエルカコネクト』をぜひご活用ください。ミエルカコネクトがフリーランスとの間に入って支援を行います。

どのような悩みを抱えているか、人材を求めているかなど、私たちにお気軽にご相談ください。

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著者PROFILE

酒井 啓太(さかい けいた)

コネクトマーケター/酒井 啓太(さかい けいた)

SEO歴5年。サイト設計からコンテンツマーケティング、CVR改善まで一貫して行う。2022年より法人化し、さまざまな業種のSEO・広告運用などを支援している。

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