PPC広告とは
PPC広告とは「Pay Per Click」の略語で、ユーザーがクリックしたときに費用が発生するクリック課金型の広告をさします。
PPC広告は、ユーザーがWebメディアに表示された広告をクリックし、LPなどのページに遷移した数に応じて費用を支払うため、ほかの広告よりも比較的費用を抑えて広告出稿することが可能です。
PPC広告を掲載する方法としては、以下の2つに大別されます。
- コンテンツ連動型広告
- 検索エンジン連動型広告
たとえば、Googleなどの検索エンジンで設定したキーワードを検索した際に、上位表示させる検索エンジン連動型のリスティング広告も、PPC広告のひとつです。
またWeb広告には、PPC広告以外に以下の3つの種類があります。
- 枠掲載型
- 成果報酬型
- インプレッション保証型
PPC広告との違いを覚えておくと、自社に最適なWeb広告を選定する際に役立つでしょう。
PPC広告のメリット
PPC広告を出稿するメリットは、以下の4つがあげられます。
- 出稿停止や再開などの対応がしやすい
- インプレッション数やCVRなどの効果測定ができる
- 費用対効果が高い
- 低予算で運用可能
PPC広告は、ユーザーのクリック数に応じて課金されるため、広告が表示されただけでは費用がかかりません。そのため、コストを抑えて興味や関心のあるユーザーに訴求できます。
また、インプレッション数やCVR、CPCなどの効果測定がしやすいため、広告の効果をみながら修正や広告の出稿停止の対応ができるでしょう。費用対効果が高く、低予算で運用できることがPPCのメリットといえます。
1. 枠掲載型
枠掲載型は、料金や掲載期間を設定して出稿する広告をいいます。たとえば、TVCMなどの施策を実施する期間にあわせて、Webメディアに広告を掲載することができます。
予算にあわせて出稿できるため、費用を把握しやすい点が枠掲載型広告のメリットです。
2. 成果報酬型
成果報酬型は、ユーザーが広告を経由して、あらかじめ設定した商品購入や資料請求、会員登録などをおこなった場合に、成果数に応じて費用が発生する広告をさします。また、アフィリエイト広告とも呼ばれています。
商品購入や資料請求など広告で成果を得られた分のみに費用がかかるので、効果を実感しやすい広告といえるでしょう。
3. インプレッション保証型
インプレッション保証型の広告は、広告を表示する回数(インプレッション数)の上限を設定して出稿し、広告が表示された回数にあわせて費用がかかります。インプレッション保証型のほかに、PV保証型やページビュー保証型と呼ばれることもあります。
広告出稿する期間内に設定してインプレッション数に達していない場合は、基本的にインプレッション数に達するまで、継続して広告掲載されることが多いでしょう。
ユーザーに何度も広告を見てもらうことで、商品やサービスの認知拡大に活用できます。
PPC広告の審査基準
PPC広告を出稿するには、GoogleやYahoo!など掲載するメディアの広告審査基準を満たしていなければいけません。
審査基準となるのは、以下の点です。
- 文言やクリエイティブが薬事法や景表法に触れていないか
- 広告のリンク先に情報不備がないか
- 使用できない文字を使用していないか
- ガイドラインを依頼していないか
リンク先のメディアと広告文がマッチしているかや、誤解を招くような表現がないかなど、細かい部分も審査されます。
GoogleやYahoo!などメディアによって審査基準に違いがあるため、広告出稿を検討しているメディアの広告審査基準を確認し、うっかりポリシー違反しないように気をつけましょう。
PPC広告の費用相場はいくらぐらいなのか
PPC広告の費用は、クリック数とクリック単価によって決定します。費用は「クリック数×クリック単価」で計算しましょう。
PPC広告の費用を大きく左右するのが、クリック単価です。
たとえば、クリック単価は、広告出稿する際に自社で設定することが可能ですが、より高い金額を設定している広告が検索エンジンで上位表示され、広告掲載する優先度が上がります。そのため、広告出稿する競合が多いキーワードほど単価が高くなると理解しておきましょう。
PPC広告の費用相場は、20万円~50万円程度となっていますが、ディスプレイ広告やリスティング広告、SNS広告などの種類によっても変動します。
PPC広告の主な種類
まずPPC広告を掲載する表示方法として、以下の2つがあります。
- コンテンツ連動型広告
- 検索エンジン連動型広告
コンテンツ連動型広告は、ユーザーが閲覧したコンテンツにあわせて興味や関心がある広告を表示します。一方で検索エンジン連動型は、ユーザーが検索したキーワードに関連がある広告が検索結果の上位に表示されます。
またPPC広告の種類は、大別すると以下の3つです。
- ディスプレイ広告(Google広告、Yahoo!広告、YouTube広告)
- リスティング広告(Google広告、Yahoo!広告)
- SNS広告(Facebook広告、Instagram広告、Twitter広告、Tiktok広告、YouTube広告)
PPC広告の種類について上記3つに加え、大まかなものを詳しく解説します。
PPC広告 その1. ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、Yahoo!などのサイトのサイドバーや上部などに掲載する画像や動画、テキスト広告をさします。
ユーザーの属性や閲覧履歴にあわせてターゲティングできるため、商品やサービスの認知拡大やブランディングなど潜在層に向けて訴求するときにおすすめの広告手法です。
ディスプレイ広告の費用は、基本的に高い金額で出稿した広告が優先的に表示されるオークション制となっていて、費用の目安としては1クリック50円~100円となります。
またディスプレイ広告は、クリック課金型のほかにインプレッション保証型で出稿することも可能です。
PPC広告 その2. SNS広告
SNS広告とは、FacebookやTwitter、InstagramなどのSNS上で掲載する広告をいいます。たとえばTwitterの場合は、ツイートの下部に「プロモーション」の表示があるものが広告です。
主に以下のSNSで広告出稿することができます。
- Facebook広告
- Instagram広告
- Twitter広告
- TikTok広告
- YouTube広告 など
SNSによってユーザー層に違いがあるため、訴求したい商品やサービスのターゲットにあわせて相性のよいSNSに出稿するとよいでしょう。SNS広告は、ユーザー属性だけではなく、ユーザーの興味のあるジャンルなどでセグメントして配信できるため、潜在層に向けて訴求できます。
またSNS広告の大きなメリットは、ほかの広告にくらべて広告感がなく、ユーザーによって拡散される可能性があることです。ほかの広告手法では、ユーザーによっては広告が避けられてしまうこともありますが、SNS広告の場合はコンテンツが話題となれば、ユーザーによって拡散されることもあります。
SNS広告の費用は、1クリック24円~200円が相場となっており、クリック課金型のほかに、インプレッション課金型やアプリのインストール課金型などもあります。
PPC広告 その3. Google広告
Google広告では、以下の2種類のPPC広告を出稿できます。
- リスティング広告
- ディスプレイ広告(Google ディスプレイ ネットワーク)
どちらの広告もオークション制となっており、高単価で設定した広告が優先的に上位表示されますが、Google広告ではクリック単価だけではなく、広告ランクや品質スコアの評価で変動します。
また、Google広告はYouTubeにも広告配信することが可能です。Google広告は、Yahoo!とくらべて若年層に対して訴求できます。
PPC広告 その4. Yahoo!広告
Yahoo!広告のPPC広告には、主に以下の種類があります。
- リスティング広告(検索広告)
- ディスプレイ広告(運用型)
Yahoo!広告は、オークション制で掲載位置が決まります。エリアなどユーザー属性を設定して、効果的に広告を配信できます。Yahoo!広告が提携する他社メディアにも掲載できるので、広告出稿することで多くのメディアに広告を配信できるでしょう。
PPC広告 その5. Facebook広告
Facebook広告は、Facebook上に掲載する広告のことで、主に30代~40代のビジネスパーソンに対して効果的に訴求できます。
広告を出稿する際には、主にニュースフィードに掲載されることが多く、以下の種類の広告を配信できます。
- 画像
- 動画
- ストーリーズ
- カルーセル
- スライドショー
Facebookは実名で登録するため、ユーザーの情報にあわせて広告をターゲティングできるため、届けたいユーザーに向けて広告を配信できるでしょう。
Facebook広告はクリック課金型での出稿も可能ですが、インプレッション課金型での出稿が一般的です。
PPC広告 その5. リスティング広告
リスティング広告とは、GoogleやYahoo!の検索結果の上位に掲載する広告をさします。検索エンジン連動型広告とも呼ばれています。
検索結果の上位に広告を配信し、多くのユーザーに訴求できるので、集客が見込める広告といえます。設定したキーワードに興味や関心がある顕在層に対してアプローチすることが可能です。
ただし広告出稿する場合の費用は、オークション制のため、競合が多いキーワードに関しては上位表示するためのクリック単価が高値になってしまうこともあります。
PPC広告 その6. コンテンツ連動型広告
コンテンツ連動型広告は、PPC広告の種類のひとつであり、ユーザーの属性や閲覧履歴、検索履歴などをもとに、ユーザーの興味や関心に連動した広告が表示されます。
たとえば、GoogleやYahoo!などの広告枠に配信できるディスプレイ広告も、コンテンツ連動型広告です。Googleのディスプレイ広告は「Google ディスプレイ ネットワーク」に出稿し、Yahoo!のディスプレイ広告を利用する場合は「ディスプレイ広告(運用型)」に出稿しましょう。
GoogleやYahoo!のほかに、それぞれ提携しているメディアにも広告が配信されます。
PPC広告 その7. Instagram広告
Instagram広告は、Instagramのアプリに配信する広告で、主に20代~30代の女性に向けて訴求できます。とくに、ファッション、グルメ、美容などのジャンルと相性がよい広告です。
Instagram広告は、以下の4つの広告枠に配信できます。
- フィード
- 発見タブ
- ストーリーズ
- リール
たとえば、フェード上で「広告」の表記がある投稿が広告となります。ユーザーに対して広告色を出さずに訴求できるでしょう。
また、Instagramでは以下の形式の広告を出稿することが可能です。
- 動画
- 静止画
- カルーセル
- コレクション広告
- アンケート広告
- ショッピング広告
広告形式の種類が豊富なので、商品やサービスに最適な施策を実施できます。
Instagram広告は、クリック課金型のほかにもインプレッション課金型やアプリインストール課金型、動画再生課金型を選んで出稿できるので、予算にあわせて選ぶとよいでしょう。
PPC広告 その8. Twitter広告
Twitter広告は、Twitter上のホームやトレンド、おすすめユーザーに広告を配信できます。Twitterは20代のユーザーが多いため、若年層のユーザーに向けて認知拡大やブランディングをおこないたい際に向いています。
Twitter広告は、以下の3種類の広告枠に配信可能です。
- プロモツイート:タイムラインに配信
- プロモアカウント:おすすめユーザーに配信
- プロモトレンド:おすすめやトレンドの上位に配信
プロモツイートやプロモトレンドは、ブランディングなどの施策に向いており、一方でプロモアカウントは、フォロワー数を獲得したいときに最適でしょう。またTwitter広告では、テキストや動画、画像、Twitterカードの形式の広告を出稿できます。
Twitter広告の出稿では、クリック課金型以外にも、以下の方法を選択可能です。
- インプレッション課金型
- フォロー課金型
- エンゲージメント課金型
- アプリインストール課金型
- 再生数課金型
広告出稿に迷ったときは、5,000円から出稿できるクイックプロモートを利用するのもひとつの手といえます。
PPC広告 その9. Tiktok広告
TikTok広告は、TikTok上で主にショート動画で訴求できる広告で、若年層のユーザーに向けて訴求する際に有効です。アパレルやコスメなどとのジャンルとマッチし、最近では金融やエンタメなどの出稿も増加しています。
TikTok広告は、大別すると以下の3種類あります。
- リーチプロダクト:Top Viewや起動画面広告など
- エンゲージメント:ハッシュタグチャレンジやブランドエフェクト
- オンライン運用型広告:CPCやCPAで出稿できる広告
ここではクリック課金型も選択可能で、少額から出稿できるオンライン運用型広告を解説しましょう。
オンライン運用型広告は、管理画面から入稿や入札などの出稿設定ができ、主にインフィードに配信可能です。配信できる広告の課金形式は、以下のとおりです。
- クリック課金型
- 最適化クリック課金型
- インプレッション課金型
- 最適化インプレッション課金型
- 再生課金型
なかでも最適化クリック課金型や、最適化インプレッション課金型はTikTok独自の課金形式でCPAを重視しながら調整するようになっています。
TikTok広告は縦型のショート動画でユーザーを効果的に引きつけることができます。
PPC広告 その10. YouTube広告
YouTube広告は、YouTubeのサイト・アプリ内や動画視聴時に配信する広告をさします。動画のため、ほかのSNS広告と比較して情報を多く伝えられます。性別問わず、幅広い年齢層にアプローチすることが可能です。
YouTube広告には、主に以下の種類があります。
- ディスカバリー広告:検索結果や関連動画に配信、クリック課金型
- バンパー広告:6秒以内にスキップ不可な広告、インプレッション課金型
- インストリーム広告:スキップ可能な広告、動画視聴課金型
ほかにも、YouTube広告にはおすすめ動画の上部に配信するディスプレイ広告なども利用できます。
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