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【海外の最先端SEO】1ヶ月でAIに30万記事を書かせた!? Pubcon カンファレンスレポート

公開日:2024.11.26

10/15 – 10/16 に米ラスベガスで開催された Pubcon Pro Las Vegas 2024 カンファレンスに、弊社取締役である鈴木謙一と、ミエルカSEO・ミエルカヒートマップのPMである市川莉緒が登壇しました。カンファレンスの中で印象的だったセッションや、SEOに関する最新情報、カンファレンス全体の雰囲気などについても語られているので、ぜひ最後までお読みください!

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鈴木 謙一
株式会社Faber Company 取締役(Search Advocate)鈴木 謙一Google 公式の検索セントラル ヘルプ コミュニティのダイヤモンド プロダクト エキスパート(アジア太平洋で初)。
新潟県上越市出身。新潟大学教育学部英語科卒業後、就職のため上京。ITトレーナーや情報システム管理者、ヒューマンスキル系社内講師などの会社員を経て独立。2007年に開設した「海外SEO情報ブログ」は、SEOに特化したブログとしては国内で最も多い記事数とアクセス数を誇る。2008年、当社入社。最新SEOの情報収集・情報発信、セミナー講師・イベントスピーカーが主たる職務。講演・寄稿実績多数。

海外SEO情報ブログ – SuzukiKenichi.COM: 海外SEO
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Web担当者フォーラム執筆記事
▶︎https://webtan.impress.co.jp/user/1730/articles
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市川 莉緒
株式会社Faber Company ミエルカSEOヒートマップ プロダクトマネージャー/PM 市川 莉緒株式会社Faber Companyに新卒入社後、クライアントのCROコンサルティングに従事。 その後自社のWebサイトのディレクションを担当し、1.5倍のCVR改善に成功。 現在は自社ソフトウェアの開発マネジメントまで幅広く担う。 2023年海外カンファレンス初登壇。
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印象に残ったセッション① 検索にAIを組み込んだBing

市川:早速ですが、謙一さん、印象に残ったセッションはどれでしたか?

鈴木:1番印象に残ったセッションは、実は、Bingなんですよね。

検索をAIに組み込むという点では、GoogleよりBingのが先に行ってる感じがするんだよね。Bing検索に関してはすごく面白いなと思ったんだけれども、いかんせん日本でのシェアがまだまだ低いという点で、ちょっと寂しいなという感じはした。

市川:そこに関しては、BingサーチのPdM、Fabriceさんが今回いらっしゃっていて、キーノート(基調講演)されたんですが、彼にインタビューをして、「Bingのシェアが世界的に低いがどう思ってるんだ」というちょっと突っ込んだ質問をしたりもしました(笑)。その回答については、別の動画でお届けする予定です。

印象に残ったセッション② バックリンク

鈴木:ちなみに、莉緒がいちばん印象に残ったのは?

市川:そうですね、私はなんだかんだバックリンクの話はやっぱり面白いなと思いました。私は海外のカンファレンスにいろいろ来させてもらってはいるものの、SEO歴はそんなに長くないので、バックリンクが盛んだった時代を知らないんですよね。なので、昔の話も含め、今のバックリンク施策がどうなっているのかという話や、今も変わってないところがあるという話は、すごく新鮮でした。

世界的に有名なJim Boykin(ジム・ボイキン)さんがGoogleに頼まれて、Googleからちゃんとお金をもらって、契約を結んでバックリンク作業をやっていた、という話もあって、「そんなことがあってよかったのか!?」という驚きもありました(笑)。Googleは否定してはいますけど、どちらにしろ、リンク獲得はいまだに重要だと感じましたね。

リンクに関しては、実際にエビデンスとなるデータがあって、実際にJim Boykin(ジム・ボイキン)さんの会社がされた最新の調査によると、検索結果の10位以内、トップ10にランキングしているページの約96%が1000以上のドメインからバックリンクを獲得しているそうです。逆に、トップ10でランキングしているコンテンツのうちバックリンクが50未満しかないコンテンツは0だったという調査結果があるらしいです。つまり、上位表示しているコンテンツのほとんどは、バックリンクの数が非常に多く、バックリンクが少ないコンテンツは1つも上位表示されていないという結果になったとのことでした。

鈴木:相関関係なので、バックリンクが絶対にランキングに関わっているとは言えないんだけれども、相対的に見てそういう傾向が絶対あるというところを考えると、やっぱりバックリンクは重要だよね。

市川:そうですね。もちろんそのバックリンクの話は、「スパムをやりまくろう!」みたいなものではなかったんですけど(笑)。Googleが指示するような内容に沿って、ナチュラルリンクを獲得するにはどういうコンテンツを作っていけばいいのかという点にフォーカスされた話でした。

やっぱりバックリンクと聞くと、いまだにちょっと若干スパムっぽい印象はあるんですが、スパムではなくナチュラルにリンクを獲得するにはどうすればいいのかという話をされていましたね。

鈴木:本当にリンクしたいと感じてもらえるようなリンクを作るにはどうしたらいいか、という話をしてたね。

市川:はい。その視点はとても面白かったなと思っています。

AIを自然に使う人が増えた

鈴木:あとは、Chat GPTができてから、AIに関するトピックやセッションが増えたんだよね。去年2月のオースティンでのPubconは、無理やりテーマの中にAIを入れているような印象があったんだけど、今回に関しては、AIが入っていることは変わらないけれど、上手にAIを使うようになったなという印象がすごくあった。

市川:そうですね、ナチュラルにAIを使っていたり、さらっとAIの話をしたり、といった感じでしたね。『AIごり押し感』がなくなって、当たり前にAIを使うようになっている印象がありました。

鈴木:そうそう。AIの上手な使い道をみんな覚えてきたなという感じがしたかな。自然に、SEOのワークフローの一部として、AI活用ができるようになってきたなとは思った。

市川:私のセッションの内容もそのAIを使ったコンテンツ生成の話でした。もちろん、スパムみたいに大量にコンテンツを作っていきましょうって話はもちろんないんですけど(笑)。AIを使ってコンテンツを作成する際に、どうやって時間削減できるか、人間が全部0から書いた時と比べてどのくらい時間削減ができるのか、といったところにフォーカスした話をしました。結果、色々な方から良かったよというふうに言っていただいたので、やっぱりAIに関するテーマに関しては、期待しつつ、手探りなところも結構あるなという印象を受けましたね。

それこそAI Overviewの今後の予測を勝手に話してる人もいた(笑)。

鈴木:あとは、1番初めのキーノートの、Julia McCoyさんという人の話が印象的だった。彼女は、AIにコンテンツを全て書かせる、BrandWell(以前の名称はContent at Scale)というツールを持っている会社のCEOで、彼女の会社のすごいところが、1ドメインで、1ヶ月に30万記事をAIで作らせていて、しかもしっかりトラフィックを稼いでるらしくて、2~30人分の人月をAIにやらせることができているらしい。

僕は20年間近く、自分の手でブログを書いていて、自分の好きなことや、読者がこの情報知っていたら喜ぶか、どんな情報をみんなに知ってほしいかという思いでやっている。でも彼女は、AIで記事を書かせて検索エンジンからたくさんトラフィックを集めている。結果的にそれがユーザーの役に立っていれば別にいいんだよな、とは思うんだけれども、ほぼ全てをAIに書かせて大量生産しているというのは、なんかちょっとモヤモヤするんだよね。

どう思う?(笑)最終的にもユーザーの役に立っているはずなんだけど、AIを使って、1ヶ月間に30万記事ボーンと出しちゃうというやり方(笑)。

市川:どうなんですかね(笑)。ちゃんと中身を確認していれば、論理上問題ないという気はしなくもないですけど、30万はやりすぎじゃないかという(笑)。

鈴木:あの会社はしっかりとした会社だから、スパムをやっているわけでもないし、その記事を読んだ検索ユーザーは、結果的には満足してるはずなんだよね。

市川:そこが証明できたらいいですけどね。AIで生成させた記事の離脱率が高いとか、全く読まれていないという話になってくると、どこかのタイミングで(順位が下落する日が)来る可能性はありますよね。

鈴木:それがね、ちょっとモヤモヤとしたところかな。

Perplexity、Bing generative search、SearchGPTなど、サーチ系のAI機能に注目

市川:やっぱりAI周りの話は結構多かったなと思っています。それこそサーチ系のAIで、今1番有名なPerplexity、あとはBingのサーチ機能であるBing generative searchの話もありました。Chat GPTのサーチ機能であるSearchGPT(現ChatGPT search)も新しく徐々に使う人が広まってきているらしく、私自身は自分の環境下で使ったことがなかったんですが、今回そのSearchGPTをすでに使われていて、実際にデモンストレーションしてる人がいました。

正直、自分で検索クエリを打って使ったわけじゃないので、それぞれを比較した時の特徴はあまりこう感じることはなかったです。強いて言うなら、冒頭でも謙一さんがおっしゃったように、Bingのgenerative searchが1番精度が高そうだなという気はしたんですけれども。実際に触ってみないとわからないというところではあります。

Bingのgenerative searchは、PerplexityやSearchGPTと違って、独自の検索エンジンと膨大なユーザー行動データを持っていて、それを加味した上で高品質な結果を生成できるというところが大きな特徴で、それはFabriceさんも主張されてましたね。現時点ではもしかしたら、そこまで大きな差は見えないのかもしれないですが、今後そういったBingのデータセットならではの強みなどが見えてくると面白いと思います。まあそこはGoogleもそこは対抗してくると思いますけど(笑)。

鈴木従来のように、クエリ・単語を打ち込んで検索するのではなくて、本当に自然な会話形式で検索するのが当たり前の世の中になっていくよね。

市川:そうですね。実際のこれまでの検索行動を元にしたユーザー行動データを使って、検査結果を最適化していくという点は、個人的にすごく期待しています。

鈴木:BingもClarityとか使って、ユーザーの全ての行動見てるからね(笑)。

市川:そうなんですよ(笑)。これも、別の動画の中で詳しく話せればと思うんですが、BingのSERPの部分も、本当に毎日ABテストしてるらしくて(笑)。

鈴木:ピクセル単位でテストしてるって言ってたね(笑)。

市川:すごくびっくりしました。「我々もそのくらいやらないとまずいな」と、お尻を叩かれるような思いで聞いてたんですけど(笑)。とにかく、Bingに関しては、Perplexityなどが持っているデータセットとは違う意味で、面白い結果が出そうだなという気がしています。

UXは今後ますます重要に

鈴木:Jim Boykin(ジム・ボイキン)との話の中でも、リンクとUXのどちらも大事だという話があったよね。BingもUXを高めるために毎日ABテストして、ピクセル単位でユーザー行動を高めてるって言ってたし、UXは本当にものすごく重要になってくるなというのは思った。

市川:どのソースからユーザーが多く来ているのかはもちろん見つつ、その各ソースからのユーザー行動で1番エンゲージメントが高いのはどこなのか、ユーザーが1番満足していると思われるような経路がどういう経路なのか、といった点はしっかり見ていきたいなという風に、カンファレンス全体を通して思いましたね。

それこそ、ChatGPTからの流入をGA4の参照元で確認した時に、ChatGPTからの流入は全体の流入における0.8%にしか過ぎないけれど、コンバージョン獲得全体の中でみた時には、ChatGPTからの流入はその10%を占めているというようなことをおっしゃっていた登壇者の方もいました。つまり、流入数としてのChatGPTからの流入はすごく少ないけれども、最終的な成果数としては、ChatGPTのパフォーマンスがかなり高いということですね。

単純に流入が多いところだけを最適化するのではなくて、ちゃんとユーザー行動を見て、全体的に最適化していきましょう、みたいな話は色々なところでされていたので、そこは面白かったですね。

鈴木:結局SEOもコンバージョンのためにやっているわけだからね。

市川:「1位になったから終わり」じゃないですからね。

鈴木:そうそう、1位になって流入もたくさん集めて、コンバージョンさせて、お金を儲けるというのが最終ゴールなわけだから。

最後に:カンファレンスの魅力

市川:ここまでPubconのリキャップをお届けしてきましたが、他に何かお伝えし たいことはありますか?

鈴木:話を聞くだけだったらブログ読んだりオンラインで見るだけでも別にいいけれど、直接会って話ができるというのが、カンファレンスの1番の魅力かなって思う。

市川:今回も「絶対言っちゃだめだよたいな情報が実は1つあって(笑)。Googleの関係者からぼそっと教えてもらえるような、「え、重要な話、言っちゃって大丈夫?」みたいな話を聞けたりするのは、カンファレンスの魅力ですよね。しかもそれは、カンファレンスに1回来ただけでは難しいと思います。

鈴木:顔見知りになって、”Hi, Rio / Kenichi” って呼ばれるようになると、そういったオフレコトークもしてもらえるようになるよね。

市川:そうですね、それを公開できないのはちょっと残念なところではあるんですけども(笑)。いずれは多分公開される情報だとは思いますが。そういった部分も醍醐味ではありますよね。

ミエルカチャンネルでは今後も、海外カンファレンスの様子や、そこで得た最新情報、オフレコギリギリの裏情報を投稿していく予定です!ぜひこの機会にチャンネル登録よろしくお願いします。

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監修者
鈴木 謙一
鈴木 謙一
取締役 Search Advocate
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