国際SEOコンサルタントであり、「SEOFOMO」をはじめとした様々なチャネルでSEOについての情報発信を行うアレイダ・ソリス(Aleyda Solis)氏に、弊社執行役員の鈴木謙一がインタビュー!
今SEO業界で注目されているブランディングはもちろん、SEOコンサルタントとしてAIとどのように向き合っていくべきかについてもお話しいただきました。ぜひ最後までお読みください!
※この動画は、2025年4月に公開されたものです。
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鈴木:みなさんこんにちは。今日は、シドニーで開催されているSydney SEO Conference 2025に来ているのですが、世界的に有名なSEOコンサルタントのアレイダ・ソリス(Aleyda Solis)さんにインタビューしてみたいと思います。
今日は来てくれてありがとうございます。
Aleyda Solis:このような機会をありがとうございます、Kenichi。またあなたと話すことができて本当に素晴らしいですし、世界中のいろんな場所であなたに会えるのが本当に嬉しいです。イベントに行く中で、いつも楽しみにしているハイライトのひとつです。
鈴木:そう言っていただけて嬉しいです。
なぜSEOにおいてブランドが重要なのか
鈴木:では、SEOについていくつか質問させてください。
Aleyda Solis:はい。
鈴木:まず最初に、あなたのセッションでブランドについて話していましたが、SEOの観点から見て、ブランドとは正確には何ですか?それは評判や信頼のようなものと似ていますか?なぜブランドはSEOにとって大切なのでしょうか?
Aleyda Solis:ブランドとは、私たちが認識し、つながり、信頼し、知っている「エンティティ(存在)」のことです。具体的には、自身にとって利点やメリットがあると感じられる組織や製品、人などを指します。私たちは、そうしたエンティティをよく知っていたり、他のものよりも好きだと感じたり、信頼できると感じたりといった、ある種の「バイアス(偏り)」を持つようになり、その結果として、より積極的にそれらのエンティティに関わろうとします。
私たちはどこにでもブランドを見つけることができます。たとえば、チョコレートを購入するためにお店に行ったとき、すべてを試すのではなく、いつも自分が選んでいるものを手に取りますよね。それは、過去に使ったり食べたり、試してみたことがあって、そのチョコレートに満足したことがあるからです。あるいは、信頼している誰かがそれを薦めてくれた、ということもありますよね。
そしてSEOにおいては、このブランドと似たような考え方を、Googleのような検索エンジンが、ユーザーが好み、価値を感じ、最終的にクリックするものを提供するために使っているということを認識する必要があります。検索エンジンは、このブランドの考え方を使って、私たちのニーズや期待、信頼に合致した情報を調査して提供しようとしているのです。
ブランドを使うというのは、いわば「常識的なこと」であり、私たちがすでによく知っておくべきことでもあります。なぜなら、2009年か2008年くらい、かなり前になりますが、そのころにGoogleのEric Schmidt (エリック・シュミット)氏が「ブランドはウェブサイトをフィルタリングするための解決策だ」と発言していたからです [1]。インターネット上にはたくさんの雑多な情報や誤情報がありますが、それらをふるい落とすための非常に簡単な手段のひとつがブランドなのです。もちろん、そのフィルターは私たち自身が判断しているものではないので、正確ではないのですが、検索エンジンが、私たちが好むであろうものを確実に提供するために、フィルターとしてブランドが使われています。
[1]Googleアルゴリズム、ブランドサイトを強烈にプッシュ開始 | 海外SEO情報ブログ
最近特にブランドの重要性が増している理由
鈴木:以前からブランドの認知は重要でしたが、最近はより重要になっていると感じます。それはなぜですか?
Aleyda Solis:ひとつには、検索結果ページ(SERPs)がどのように構成されているか、という理由があると思います。今では「青いリンクが10個並ぶだけの、テンプレート通りのページ」は存在せず、画像結果の差し込みのような多くの要素があり、検索結果は以前よりもずっとブランド化され、統合されています。ある時には、同じ行に4つや5つの製品が並ぶような形式で表示されることもあります。
では、その中でユーザーはどれをクリックするでしょうか?エンゲージメントを獲得し、トラフィックを与え、最終的に売上やコンバージョンにつながるのはどれでしょうか?同じような見た目で、同じ行に5つ並んでいたとしたら、おそらく私たちは、自分が信頼していたり、何かしらの繋がりがあったり、すでに知っていて関心を持っている、つまりバイアスを持っているブランドをクリックするでしょう。だからこそ、ブランドを使うこと、ブランドを考慮することが、SEOにおいてこれまで以上に重要になっているのです。
これほどまでにブランドへの意識が高まったのは、Rand Fishkin や Mike King によってリークされた一連の情報が大きな要因だと思います。[2]
特に記憶に残っているのは、ブランドが強いとナビゲーション検索(特定のサイトを探す検索)が多くなる、すなわちそのサイトが信頼されているということが、データによって明確に示されていたことです。Mark Willams-Cook による2回目のリークでも、ナビゲーション検索とブランドの関連について、非常に明確な根拠が示されていました。
その後、多くの人がさらに調査を進めて、実は以前から存在していたにも関わらず見落とされていた多くのヒントやシグナル、情報が存在すること、そしてそれらが以前にアメリカ司法省(DOJ)の裁判資料の中に含まれていたことも明らかになりました。
アメリカで行われた裁判に提出された資料の中では、「検索順位を決める際に何を考慮しているのか」ということについて、非常に詳しく書かれていました。例えば、
- 1. 自社コンテンツの中で、自分たちについて何と述べているか
- 2. 自社コンテンツでどんなトピックを語っているか
- 3. 他のウェブサイトが自分たちについて何を言っているか
- 4. 被リンク
- 5. ユーザーの反応(エンゲージメント)
などです。
これらはブランドと非常に関係が深い部分ですし、最近明らかになったブランドに関するニュースや情報を見ていても、これまでのSEOの流れとしっかり結びついていると実感しています。ここ数ヶ月の間で、私たちの多くがこうしたことについて「ずっと前から存在していたけれど、見落としていたのではないか」と気づいていると思いますし、ブランドを強めるために何らかの対応を取らなければならないと感じているはずです。
[2]Google検索のランキングシステムのソースコードが流出!? | 海外SEO情報ブログ
最も効果があったブランド構築のやり方
鈴木:アレイダさん自身が、SEOコミュニティの中で強いブランドを築いていることはよく知られていますが、そのブランドはどのように築いたのでしょうか?セッションでも、ブランド構築とそのトラッキング(追跡)のための様々な戦術やツールを共有していましたが、その中であなたにとって最も効果があったのはどれでしたか?
Aleyda Solis:私自身がしてきたことの中で最も大きかったのは、自分の経験、つまり歩んできた過程をたくさん共有することだったと思います。ある意味、ブランドを築けたのは、その活動を継続してきた結果生まれた副産物のようなものでした。実際私は、「SEO業界でブランドを築きたい」という目標やゴールがあったわけではありません。SEOに携わる者としての自分の歩みを共有し続けたことの結果として、自然にブランドが構築されていきました。
私の場合、SEOを始めた当初は、当時のTwitter(現X)やフォーラム(SEOの掲示板)で発信していましたが、やがて自分のブログで情報を共有したり、業界で有名な他社ブログに寄稿したり、そこからカンファレンスで話すようになり、ウェビナーなどでも登壇するようになりました。そうした活動が、自分の持つノウハウと結びついたブランドを自然と構築していったのだと思います。
最初はグローバルSEO(International SEO)について多くの情報を共有していたので、自分のブランドはその分野と非常に強く結びついていました。なぜなら、私自身が所属していた分野がグローバルSEOだったからです。そのため、当初は「グローバルSEOと言えばこの人」と認識されていたし、私自身のブランドもグローバルSEOと密接に結びついていました。グローバルSEOについてたくさん発信し、そこから信頼やエンゲージメントを積み重ねるうちに、人々が「SEOについて知識があり、経験があり、信頼できる人」として私を認識してくれるようになったのです。このように、当初は特定の分野に特化したブランドでしたが、数年後には、より多くのことに取り組むようになり、より幅広い情報を共有するようになりました。その結果、ブランドが自然な形で他の分野に広がっていったのだと思います。
今は、ECサイト向けのSEO、つまりオンラインストア向けのSEOに携わっていますが、その一方で、SEOに関するニュースや最新トレンドなども積極的に発信しています。そこから、「SEOの最新情報と言えばこの人」というふうに認識してもらうことも増えました。
なので私は、ブランドは自然に成長するものだと考えています。つまり、「あなたが何で知られたいか」「あなた独自の強み(ユニークなポジション)は何か」「日々やっていることの中で、他の人の役に立つ有益なものは何か」を意識し、それに沿って情報を発信していくことが大切です。そうすることで、周囲にも自然と「この分野と言えばこの人」と認識してもらえるようになります。
私にとってこれまで最も効果があったのは、間違いなくSNSへの関与でした。昔はTwitter(現X)がSEOにおける中心的なプラットフォームでしたが、今はLinkedInもSEO業界のプラットフォームとして大きな存在になっていると思います。
情報を発信する際に大切なのは「本物であること」「正直であること」「AIによる投稿に頼らないこと」です。とくにAIによる投稿は、自分が本当に知っていることを正直に共有するものではないため、やらない方が良いと考えています。自分の経験や日々のことを共有するだけで、それは大きな効果をもたらします。
また、SNSでの活動を補完するものとして、「話すこと(登壇)」もまた自身の歩みを共有する別の方法だと思います。自分のブログや他のブログで分析やインサイトを投稿するのも、SNS投稿より長文のフォーマットとして、また異なる価値があります。どちらも同時にやることができるので、ブログで投稿したことをSNS用に再構成して発信するという流れも非常に有効だと思います。もし私が、今ゼロから情報発信を始めるとしたら、いま最も魅力的で流行のプラットフォーム、例えばLinkedInなどを使いながら、自分のブログでの共有を同時に行う手法をとるでしょう。
今は、個人のブログであっても、本当に面白くて魅力的で役に立つ内容であれば、自然に多くの人の目に触れる可能性が高いのが非常に大きな利点ですよね。なぜなら、たとえ自分のブログであっても、質の高いコンテンツであれば「The Foreword(ザ・フォーワード)」のような優れたニュースレターが取り上げて共有してくれるからです。
ですので、有名な場所や有力なブログに投稿する必要は必ずしもありません。最初はそういったところに載せるのは難しいかもしれませんが、正直で本当に役に立つものを、あなた自身のプラットフォームや場で共有し始めることで、だんだんと積み重なっていきます。
そして最終的に、それが自分がやりたいことであり、楽しく続けられるものであれば、自身が発信した情報やブログ記事を元にしたセッションやイベントに登壇する機会も自然と生まれてくるでしょう。何よりも大切なのは、自分自身が楽しいと感じられるか、無理なく自然体でいられるかどうかです。これが私からの「始めるためのヒント」です。自分の日々の体験を共有することであれば、誰でもすぐに始められると思います。
SNSや登壇などの活動をどう両立しているのか
鈴木:あなたは、XやLinkedInなどのSNSの他にニュースレター(The SEOFOMO)やポッドキャスト(Crawling Mondays)など色々なメディアで活動されていますし、こういうカンファレンスにも頻繁に登壇されていますが、これらの複数の活動をどうこなしているのですか?誰がサポートしてくれるメンバーと一緒に活動しているのですか?
Aleyda Solis:まず、私はSEOコンサルタントなので、私にとってのメインの収益源はSEOコンサルティングになります。それに加えて、ニュースレターもやっているのですが、それも広告で収益化しています。あとは、「Crawling Mondays」という、SEOの情報をまとめているYouTubeチャンネルやポッドキャストも配信しています。こうした活動は、広告収入を得ているものもありますが、今でもメインはSEOコンサルティングです。
私と一緒に協力してくれる人たちはいますが、私はいわゆるエージェンシーとしての形態はとっていません。アドバイスや提案や業務プロセスをパーソナライズし、全ての案件に私自身が関与するためにも、同時に受け持つクライアントは少数です。このような形をとっているのは、クラウアントが私個人の知見や経験に基づく助言を求めてくださっているからです。なので、一度にお引き受けするプロジェクトの数を限定し、品質を保てる体制を維持できるよう、常に気をつけています。
そのうえで、先ほどの話にもあった通り、SNSやイベント登壇などの活動にも取り組んでいるのですが、それらは私自身が楽しんで取り組んでいるからこそ続けられているのだと思います。もし楽しめていなかったら、そうした活動に取り組むことをとても大変な作業だと感じていたでしょう。でも実際には、私自身の日常の一部として、日々の仕事の中で気づいたことやトレンドを共有しているだけなので、とても自然な形で取り組めています。「来週のために投稿を全部スケジュールしなきゃ」みたいに、深く考えたり計画したりしているわけではありません。
「SEOFOMO」やニュースレター、「MarketingFOMO」、「AI Marketers」に関しては、私を手伝ってくれるとても優秀なライターがいて、制作プロセスをスムーズに進めてくれています。しかし、最終的な編集や内容のキュレーション、どの情報を発信するかといったトピックの決定などは、全て私が担当しています。私は全てを他人に丸投げしてしまうスタイルではないので、自分自身も積極的に関与するようにしています。もちろん業務量は多いので、多くの人が「どうやってやってるの?」と聞いてくださいますが、ただ私は一生懸命働いているだけですし、そういうふうに育てられてきたのだと思います。
こうした様々な活動は、今でも楽しんでやっていることですし、取り組めていること自体をとても嬉しく思っています。なぜなら、これは私がコミュニティに恩返しをするためにやっていることでもあると思うからです。
今では、かつて私がSEOを学び始めた頃に「こういう情報があればよかったのに」と思っていた情報を、たくさん共有しています。若い人向けのSEO学習コンテンツを制作したこともありましたが、それもかつての自分が必要としていたリソースだったからです。
そうした思いから、必要なリソースや時間などをなんとか確保し、優先順位をつけ、やりくりしながら形にしています。振り返ってみても、これは私自身にとってきっと役に立つものだと感じることができています。
鈴木:なるほど、とても感銘を受けました。
ブランド構築以外に、2025年に注目すべきSEOポイントとは
鈴木:では次の質問です。ブランディングのほかに、2025年において特に注目すべきSEOのポイントは何だと思いますか?
Aleyda Solis:もちろん「ブランド構築」もとても重要ですが、その一方で、AIやLLM(大規模言語モデル)の最新トレンドを、顧客とのコミュニケーションの中でうまく「ナビゲート(伝達)」することも大切になってきていると考えています。
「最適化する」とは言わず「ナビゲートする」と言っているのは、実際のところ、正しい方法でSEOに取り組んでいれば、LLMに対してもすでに99%は対応できているからです。むしろ相性が良いとも感じています。根本的に大事なのは、技術的にあまり詳しくないクライアントや意思決定者とうまくコミュニケーションを取ることです。
彼らはが受け取る情報は、「AIはすごい」「ChatGPTが新しいGoogleになる」「SEOは終わった」といった類のものが多いので、そういった認識に対して、証拠やデータを用いて、Googleがすぐにはなくならないことを示す必要があるのです。
たとえユーザーの行動に変化があったとしても、それは特定のユーザー層やニーズ、検索クエリに限った話です。ChatGPTの利用が増加しているとはいえ、Googleの全てがChatGPTに代替されるわけではありません。実際の利用統計を見ても、Googleに対する手法とChatGPTに対する手法の間には様々な共通点が見られます。全体として急激な変化が起きているように見えても、実際には特定の分野や領域に限った変化の場合も多く、全ての領域が同じように影響を受けているわけではありません。例えば売上に直結するような商品検索、ローカル検索、サービスに関連する検索といった領域では、今でもSEOが非常に強力に機能しており、Googleはこれからも存続していくでしょう。Googleは、非常に強固な検索エコシステムを築いており、構造化データやサードパーティとの連携などの点で、依然として支配的です。なので、LLMがGoogleを完全に置き換えるというシナリオは現実的には非常に考えにくいと考えています。
最近Googleは、AI Overviewを始めとしたAIモードにおいて様々なテストを進めていて、今後もその動きが加速するものと見ています。しかし私の見解では、今後は特定の業種や領域に特化したAIエージェントが主流になっていく可能性が高いと考えています。その結果としてユーザーとより自然な対話が可能となるAIインターフェースが新たに加わり、検索体験に新たな層が加わることになると思います。そのような変化が起きても、ユーザーが情報にアクセスする手段が効率化されただけであり、従来のSEOで最適化されてきた情報の価値が失われるわけではありません。なぜなら、その情報はすでに検索エンジンを通じてユーザーに届く形で最適化され、公開されているからです。
だからこそ、クライアントの不安を取り除き、実際に起きていることを確実に理解してもらうためにも、これらのトレンドを「ナビゲートする」ことがとても重要なのです。
現在のSEOの現場では、予算の凍結や長期的な施策の承認が得られにくくなるケースが増加しているように感じます。その背景には、「AIが進化したら今後どうなるのか」「LLMがSEOに取って代わるのではないか」といった不安が広がっていることが挙げられます。だからこそ、こうした懸念に積極的に向き合い、「自分たちの価値をいかに伝えるか」「技術的な知識のないビジネス層に対してどう説明するか」といった課題に取り組むことがとても重要なのです。最終的に予算を握っているのは彼らであり、施策に投資するかどうかを決めるのは彼らです。技術に詳しくない層にもSEOの価値を正しく伝えられる力が、これまで以上に重要になってくると考えています。
もう一つの重要なポイントは「プロダクト」です。このカンファレンスでも、昨日の私のプレゼンでその話をしました。昨日はブランドについて話しましたが、SEOの中でもプロダクトは大きな柱の一つです。プロダクトに関わる要素は多岐に渡っていて、技術的な実装、インデックスのしやすさ、プロダクトマネジメント、UI・UXの整合性、実行力、可視性に関する課題解決など、あらゆる観点でSEOに影響を及ぼします。レンダリング、構造化データ、ページエクスペリエンスといった技術的な要素は、小さなサイトでは最適化すべきページも限られているので、そこまで問題にならないかもしれませんが、一定の知名度やドメインオーソリティを有するブランドの場合、むしろ残された課題は技術的最適化やオペレーション面に集中してきます。大きなブランドやマーケットプレイス、巨大なECサイト、大規模サイトの場合は、最適化やワークフロー、システム統合において高い質が求められます。
特に大企業の場合、組織構造が官僚的でワークフローも複雑なので、こうした最適化を進める上での内部調整が非常に困難です。
だからこそ、私が常に強調している「プロダクトに起因する課題の解決」が今まさに重要視されるべきテーマなのです。大規模なブランドや大規模サイトに関する仕事をする上では、間違いなくこの領域は優先的に取り組むべき柱の一つだと確信しています。
最後に、SEOの「成果の測定方法」を見直すことを強く勧めたいです。現在のSEOにおける最大の課題の一つは、アトリビューション(成果の帰属)です。つまり、SEOやオーガニック検索による成果や目標達成を、どう評価・測定すべきかという問題です。これらが明確にならない限り、予算の獲得は難しくなります。だからこそ、何を持って成功とするのか、どう成功を測定するのかという基準の見直しが非常に重要になってきます。
順位だけが全てではありません。検索市場におけるシェアやブランドの視認性といったより包括的な視点から評価すべきです。最終的に重視すべきなのは、特定の領域で売上やコンバージョンがどれだけ得られているかという成果に直結した指標です。
検索順位やトラフィックのためだけにそれらを追いかけるべきではありません。現在ではあらゆる仕組みが複雑かつ高度化しているからこそ、どう測るかがこれまで以上に重要になっています。
単に検索順位だけでなく、検索結果ページで実際にどれくらいの視認性があるのかをピクセル単位で出したり、どのような検索機能に表示されているかなどの観点も含めて評価していく必要があります。1位に表示されても、それが見られているとは限りません。広告やマップ、カルーセルなどの影響で、3回スクロールしないと見えないこともあります。
だからこそ、どこにビジネスチャンスがあるのか、施策は成功したのか否かを明確に示して意思決定の材料として活用することが重要です。こうした観点こそが、今後のSEOで重視すべき重要なテーマだと考えています。
日本でもミートアップを開催したい
鈴木:今は世界中でミートアップを開催していますが、日本での開催予定はありますか?
Aleyda Solis:はい!ぜひKenichiの協力で実現したいですね笑。日本は大好きです。東京、京都、奈良、鎌倉に行ったことがありますし、東京の会社とも過去に一緒に仕事をしたことがあります。今後も日本に戻る機会をぜひ増やしたいと考えています。
ぜひまた日本に行って、「SEOFOMO Meetup」を開催したいです。これは私が世界中で開催している「SEO無料カップルシリーズ」というイベントの一環で、現地のコミュニティとつながって、初心者が参加しやすく、参加に伴う課題を可能な限り軽減することを目的としています。
同じ志を持つ仲間と学び合いながら、まだ発展途上の市場にも情報を届けられるように、あなたの近くでもイベントが開催できる機会があればと願っています。
鈴木:最高ですね!日本に来るときは、全力でお迎えします!
Aleyda Solis:ぜひ実現しましょう!2025年の開催を目指して調整しますね!
鈴木:今日は参加してくださってありがとうございました。お話できて本当に良かったです。アレイダ:こちらこそありがとうございます。いつも最前線で活躍しているのを見るのが励みになっています。また世界のどこかで、あるいは日本で会えることを楽しみにしています!
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