株式会社GiftXのいいたかゆうたさんがインタビュアーとなり、様々な領域の「知」を求めて、有識者の皆さんと対談する連載「 #知の探索 」。
今回のゲストは、株式会社YOUTRUST代表取締役の岩崎由夏さんとCMOの大前宏輔さんです。YOUTRUSTは「信頼でつながる日本のキャリアSNS」を掲げ、日本の副業・転職市場に新たな選択肢を提示し続けています。
マーケティング施策もユニークなものばかりで、各地の駅広告を大胆にジャックしたOOH(家庭以外で接触する広告メディアの総称)施策は、大きな話題を呼びました。2023年2月にはカジュアル面談機能も追加するなど、今も進化し続けています。今回は、岩崎さんと大前さんにYOUTRUSTが生まれた背景や、プロダクト作り、マーケティング施策、組織作りで大切にしていることを詳しく伺いました。
(執筆・撮影:サトートモロー 進行・編集:いいたかゆうた)
日本の人材業界の根深い問題点
いいたか:
岩崎さんはYOUTRUSTを立ち上げたとき、人材市場の課題をどう捉えていましたか?
岩崎:
私は会社員時代、長らく中途採用を担当していました。転職市場には、エージェントフィーというものが存在しています。仮に35%という割合が設定されていると、年収1,000万円の転職案件に対して350万円のフィーが支払われるというビジネスモデルです。
こういうビジネスモデルなので、採用に積極的な企業間で「うちは50%支払います」「いやいやうちは80%です」という競りのようなかけひきが始まりました。エージェントは売上目標を達成するために、当然エージェントフィーの高い企業を転職者さんたちに紹介します。もちろん、転職者の方々は裏で動いている数字を知る術はありません。これは誰が悪いという話ではなくビジネスモデルの話です。自分がエージェントでも同じことをすると思います。
でも「本人の人生やのに、本人の知らないところで進路を誘導されるってどうなんやろう」という疑問を、私はずっと抱いていました。
現状を変えるには、2つの方法しかないんです。ひとつは、既存のエージェントを倒すこと。これは正直ないですよね。もうひとつは、エージェントより強い転職チャネルを作ること。私たちは後者の道を選び、「自分に何かできることはないか」と考えました。それが、YOUTRUST起業のきっかけです。
いいたか:
岩崎さんのおっしゃるとおり、エージェントフィーは転職市場の大きな課題のひとつですよね。
岩崎:
人材の流動性が高い諸外国において、エージェントは決して主要なチャネルではありません。終身雇用が前提の日本においては、一度転職するのさえ大きなチャレンジに感じる方が多いです。そのためちゃんとプロの話を聞きたい、転職活動を伴走してほしいという価値観が根強く、エージェントの存在が支持されていたわけです。
しかし現在、日本人の生涯における転職回数は約2.8回と言われています。この数は今後も増え続けていくでしょう。さすがに、10回以上も転職を経験するアメリカと同水準とはいかずとも、日本でも人生で4回、5回と転職することが当たり前になる。
そうなれば、転職リテラシーが高まり自分で会社を探す世界が来るはずです。その時、私たちが求職者の方々の片腕となれる場所になろうと思い、日々活動しています。
いいたか:
そもそも、日本とアメリカでここまで転職回数に差があるのはなぜなのでしょう? 根本的な文化の違いなのでしょうか。
岩崎:
文化の差ではないと思います。日本で終身雇用が浸透したのは戦後の高度経済成長期で、それ以前の人は当たり前のように職を変えてきました。
私の両親は定年までひとつの会社に勤めましたが、祖父は満州から帰国後、さまざまな商売をしていたようです。「ボーリングの玉を日本に初めて輸入したのは自分だ」と言っていました(笑)。
いいたか:
確かに。両親と祖父母の世代では、転職への意識が全く異なりますね。私も何度も転職しましたが、祖父母は「次はどこに行くの?」と、まるで意に介していませんでしたから。
日本でも転職回数が増えていくというのは、岩崎さんのおっしゃるとおりだと思います。その中で、YOUTRUSTは転職市場のあり方を変えようと奮闘しているわけですが、特に大変だと感じる部分はどこですか?
岩崎:
一番難しいのは、「日本で誰も解いていない問いである」という点です。これまでの転職市場は、近い将来会社を辞めるという人にアプローチしてきました。転職者は辞める前提でエージェントに相談することで、はじめて転職先の選択肢を見るわけです。
YOUTRUSTの場合、中長期的な視点で「自分にとっていい転職機会があれば話を聞きたい」という、転職潜在層の方々が日頃使うプロダクトでなけれねばなりません。今日まで、日本にそういうプロダクトは存在しませんでした。私たちも分からない中で、失敗したり成功したりしながら日々チャレンジしています。
いいたか:
キャリアについての考え方は、5年ほどで大きく変わりましたよね。副業などライトな選択肢が増えて、「個人が会社を選んでいい」という考え方が根付いてきた気がします。
岩崎:
だいぶ時代は変わったし、この動きは今後さらに加速すると思います。私は2010年頃に就職活動をしていましたが、まだまだ求職者より企業のほうがパワーが強い状態でした。
これからは少子高齢化で若い働き手が減り、パワーバランスはほぼ逆転します。直近でも業界によっては企業側が「転職意欲はなくてもいいので、一度お話させてください」とお願いする立場になりましたね。私たちは、この売り手市場を前提にプロダクトを作っているんです。
「誰も解いていない問いの解決」に挑戦したい
いいたか:
YOUTRUSTというプロダクトを作る中で、ここだけは外しちゃいけない、思想として大切にしていることはありますか?
岩崎:
「転職するぞ!」と決めている人たち専用のサイトにならないというのは、すごく大事にしています。
既存の大手転職サイトは、いずれも「ビフォーコロナの転職市場」仕様です。私たちは、アフターコロナで日本人の平均転職回数が増える、未来の世界にマッチしたプロダクトを作っています。
いいたか:
YOUTRUSTのプロモーションを見ていると、同業他社とまったく異なるなとよく思います。狙っている市場も戦い方も違うのだなというのは、すごく納得感がありますね。
岩崎:
あとこれは、完全に個人的な思いなのですが…。起業した以上、誰もが解いていない問いを解きたいんです。
いまある市場で、すでに誰かが解いた問いのなかで、ビジネスを成功させるのも戦略として素晴らしいことだとは思います。でも、自分で起業した意味や生きる意味を追求すると、やはり誰も解いていない問題にチャレンジしたいんですよね。
いいたか:
「誰も解いていない問いを解きたい」。いい言葉ですね、これはタイトル決定です(笑)。
ビフォーコロナ・アフターコロナという言葉が出ましたが、2020年からのコロナ禍でYOUTRUSTにはどんな変化が起こりましたか?
岩崎:
副業する人がものすごく増えたという点が、とにかく大きな変化でした。
ビフォーコロナは副業したい人に対して、副業案件が全くなくて。どうやって、副業文化を浸透させようか考えていたほどです。5年、10年スパンで波が来るのを待った方がいいのかもしれないという時に、コロナ禍が起きました。
人材業界は不況のあおりを受けやすいので、正直「終わった」と思いました(笑)。ですが、コロナ禍はまさかの追い風となりました。企業は先行き不安な中で、一気に副業を解禁し始めました。全日空さんが従業員に副業を奨励したことは、かなり衝撃的なニュースだったと思います。
個人の側から見ると、テレワークが浸透して通勤時間がなくなり、うかうか夜に会食することもできず、とにかく暇になってしまったんです。このタイミングで、将来への不安などから副業を始める人が一気に増えました。
いいたか:
副業したい人も、副業案件も急増したのですね。
岩崎:
この時期に、ユニークな副業案件をまとめた「すごい副業」という企画を展開したところ、ユーザー数がものすごい勢いで増えてました。時流をつかんだという感覚を、ひしひしと感じましたね。
いいたか:
外から見ていても、この時のYOUTRUSTの勢いはものすごかったです。逆にコロナ禍によるマイナスはなかったんですか?
岩崎:
むしろ、コロナ禍以前の方が大変だったんです。いわゆる「ゆでガエル状態」だったなと、今では思います。
これはすべて、私の責任だと痛感しています。これまで事業を作ったことがなく、数字を見ても順調なのか伸び悩んでいるのか、分からなかったんです。
少しずつ売上が積み増されている様子を見て、勝手に安心していたんですよね。周りのスタートアップを見て、「うちって全然伸びてないじゃん!」とようやく気づいて。そのタイミングで入社したメンバーからの声もあり、スタートアップとしてアクセルを踏まないといけないという気持ちに切り替わりました。
お金をかけずに成果を出す「一粒で二度三度おいしいマーケティング」
いいたか:
大前さんは2021年4月にYOUTRUSTへジョインしたのですよね。YOUTRUSTのどこに惹かれて、入社しようと思ったのでしょうか?
大前:
一言でいうと、バイブスが合ったんですよね。僕はもともとHR(人材系)出身でもなく、岩崎のように転職市場に強い原体験があったわけではありません。YOUTRUSTのことも、大学時代の後輩が在籍していて、社名を知っている程度でした。
コロナ禍に入り、その後輩からマーケティングを手伝ってほしいと言われ、YOUTRUSTで副業を始めたんです。働くうちに、岩崎の強い想いとそれに呼応して生き生きと働くメンバーに、興味を持ち始めて。ここで働いたら楽しそうだなと、思うようになっていきました。
岩崎の「誰も解いていない問いを解きたい」という言葉にも、すごく共感したんですよね。
大前:
YOUTRUSTで働く前の僕は、多額のマーケティング予算で競合とシェアを奪い合うマーケットで戦っていました。数十億の予算を扱うような仕事を担当したこともあります。
釣具屋で高い竿を上から全部買う。レストランで高い料理を順番にすべて頼む。それと似たようなことができたんです。それでも、成果が出ればいいという世界でした。TVCMの制作、全国数万店規模の小売チェーンを巻き込んだキャンペーン、タレントを起用したイベント…ありとあらゆる手段を経験させてもらいました。
そんな僕が次に興味を持ったのは、「お金を使わずに成果を出せるマーケターになること」でした。マーケターはWho/What/Howが大切だとよく言うのですが、予算があってWhoとWhatを定義できれば、Howはスペシャリストに任せることができるんですよね。
お金がない起業は、Who/What/Howの3つをパッケージ化できないと戦えません。そして、YOUTRUSTは「マネーゲームで戦わない人材サービス」を展開しようとしています。この会社のマーケティングに携わることは、自分のキャリアの幅を広げるという意味ですごく楽しそうだと感じたんです。
岩崎:
大前は、当時からずっと「僕はアイディアで戦いたいんです」と言っていて、潤沢な予算がない私たちと、相性がいいと思いました。
いいたか:
実際に、YOUTRUSTはさまざまなプロモーションを機動力高く展開していますよね。こうした企画を実施するときに、大切にしている考え方はありますか?
大前:
僕の視点でいうと、大きく3種類のパターンで考えることが多いです。
1つ目はすごくシンプルで、目標から逆算して企画をひねり出すというもの。「すごい副業」はこのケースで、新規ユーザー獲得のために立案しました。
2つ目は、岩崎から飛んできた”ハイボール”に応えるために企画を考え出すというものです。都内主要駅をジャックしたOOH施策がまさにこれです。この企画は、岩崎に「なにかすごい企画が欲しい」という無茶ぶりから生まれました(笑)。
こういう企画を考える時、マーケティング組織の目標だけを考えるとリミッターを外せないので、全社のさまざまな目標に効くようなアイディアを考えるようにしています。例えば、「この企画なら営業受注率も上がるし、採用候補者にもうちが魅力的に見えるから自社採用にも効くのではないか」という感じです。
一粒で二度三度おいしい企画を作りたいので、その時々の時代のエッセンスや、乗るべき流れとかけ合わせて企画を立案します。
なんと…‼️ユートラで都内主要駅にて広告ジャックしています✨😳✨
こちらは目黒駅です👇直接見に行けない方も多くいらっしゃると思うので、公式アカウントで現地の様子をお届けさせていただきます!たくさんの方に見ていただければ嬉しいです!
#すごい人はここにいる #YOUTRUST pic.twitter.com/pUfcDhT7bQ— YOUTRUST(キャリアSNS) (@YOUTRUSTinc) August 31, 2021
3つ目は、「この波に絶対乗った方がいい」と僕が判断したものを、勝手に意思決定してやってしまうというパターンです。創立5周年記念で行ったキッチンカーの企画は、まさにこのパターンに該当します。コロナも落ち着いて、オフラインで人と会う流れがまた出始めたタイミングですね。岩崎には事後報告で、「この企画をやりますね」と伝えました(笑)。
岩崎:
最近だとインフルエンサーのくみっきーさんとのコラボも、実施前日に知らされました。(笑)
くみっきーさん(@informationkumi)の新ブランドを共に盛り上げるプロジェクトメンバーの #熱募 始まりました!🔥🔥🔥
お見逃しなく!#YOUTRUST #くみっきー #熱募https://t.co/UmWe21e2u1
— YOUTRUST(キャリアSNS) (@YOUTRUSTinc) March 20, 2023
大前:
全社員に「AIラーニング費用」を支給すると発表したリリースもそうです。
こうした企画はスピード感が命で、一歩出遅れるとすぐに埋もれてしまいます。極端な話、役員会で僕が怒られるだけで済むような企画は、やってしまおうと思っています。会社が傾くリスクがあるものは、ちゃんと相談しますが(笑)。
岩崎:
以前、大前が「うちのマーケティングはGIVEですよね」と言っていたのをよく覚えています。確かに、YOUTRUSTの企画って「お土産感」を演出するのが上手なんですよね。
私は大前の企画に「これ、もうちょっと面白くならへんかな?」と、ふわっとした言葉で要望を出すことがあります。なぜそう感じたのか、これまでは言語化できずにいました。大前の言葉を聞いて、私の「面白くならへん?」は、GIVEやお土産感が足りないということだったんだと気づいたんです。
大前:
GIVEを大事にするスタンスは、岩崎だけでなく経営陣全員が共有していると思います。
いいたか:
企業文化として、GIVEの精神が定着しているのですね。とはいえ、面白い企画ほどそれがどの成果に寄与しているのか分からなくなりがちです。どうやって、それぞれの企画を評価しているのでしょうか?
大前:
今は僕ひとりでチェックしていますが、基本的に「全体感で見合っていればいい」という判断に集約させています。これは前職時代からの考え方で、すべての施策をひとつの指標で評価するのは不可能だと割り切っているんです。
全体感として目標に達しているかを見つつ、個別施策ごとに「AとBの目的をかけ合わせることで評価する」という具合で、ミクロな視点でチェックすることが多いです。
いいたか:
単一の指標では変化はないけれど、見えない部分でユーザーの態度変容を引き起こしていて、全体として数字が伸びているというケースは普通にありますね。
大前:
そうなんです。デジタル広告にしても、プラットフォームごとに計測ルールがまるで異なります。プラットフォームによっては、「2秒視聴したら1クリックとみなす」というルールが設定されていたりもするじゃないですか。
それなのに、ラストクリックベースのCPAだけですべての施策を評価するのは、あまりにナンセンスだなと思うんです。
時流に乗る。全社員、時にはお客様も巻き込む施策
いいたか:
YOUTRUSTは2月に「カジュアル面談機能」の追加を発表していましたね。プロダクトの新機能は、どのような観点で追加しているのでしょうか?
岩崎:
実現したい市場の姿から逆算して「こういう体験ができるようにしよう」と考えて、設定したKPIを伸ばすために機能設計をしています。
あと、私たちは「時流に乗る」ということも大切にしていますね。つい先日、ある方に「マーケティングには5W1Hが大切だけれど、YOUTRUSTはWhenが得意ですよね」と言われたんです。それを聞いて、確かに私たちはこれまで、無意識に「どのタイミングでやるか」をすごく大切にしてきたなと思いました。
採用市場における「募集」は、正社員募集はもちろん、副業募集やカジュアル面談など、多種多様なものとなっています。そうした時流に合うように、YOUTRUSTも変わっていかなければならないということで、タイミングを見計らいカジュアル面談機能をリリースしました。
そういう意味では、YOUTRUSTは超KPI主義的な会社ではないと思います。OOH施策だって、究極的には「どんな効果があったか分からないね」と言っているくらいですから(笑)。
でも、数字では見えてこない肌感覚でその効果を測っているという側面はあります。例えばOOH施策の後、母からLINEで「(広告を)見たよ!」と連絡があったんですよ。
大前:
身内からたくさん目撃報告をもらいましたね。
岩崎:
そうした世間や身の回りの反応から、「この施策はうまいこといったね」と感じる感性を大切にしています。現代のスタートアップの中では、珍しい会社かもしれません。
いいたか:
OOH施策やキッチンカ―など、YOUTRUSTのプロモーションは、すごく「手触り感」がありますよね。どこか親近感を覚えるというか。その理由が今の話で分かった気がします。
大前:
その中でも、キッチンカ―は仕掛けた僕たちが驚くほど効果を発揮しました。
岩崎:
キッチンカーでは、創業二百年の菓匠「丸三老舗」とコラボレーションしたオリジナルのどら焼き「ユーどら」を配布しました。1日約1,000人に「ユーどら」を配ったのですが、イベント期間中、新規ユーザーの流入数の数字がとてもよかったんです。
大前:
どら焼きひとつの原価は、およそ200円です。200円で新規ユーザーさんと直接話せると捉えたら、すごく効率的だと考えました。しかもSNSでシェアまでしていただけることもあるので。
岩崎:
大前のマーケティングの好きなところは、当然のように全社員を巻き込むという点です。キッチンカーでも、いつの間にかシフトが組まれていて、エンジニアもどら焼きを配りに駆り出されたんですよ。
その結果、全社員がB(企業側)・C(ユーザー側)のどちらのお客様とも話すことができました。お客様と直に対面できて、みんなテンションが上がっていましたね。
いいたか:
普段ペルソナという「架空の人間」を相手にプロダクト開発している人にとって、お客様と直接話せるのは大きいですね。
岩崎:
大前のマーケティングは、施策の副次効果も踏まえて練られているんですよね。キッチンカーでどら焼きを配るのだって、認知獲得だけでなく社員とお客様が直接会話できる場を設けるようにしているし。
大前:
この企画も、先ほども話した「一粒で二度三度おいしい」というのを結構意識しました。ちなみに、キッチンカーのシフトにはユーザーやお客様にも入っていただきました。
いいたか:
お客様も!?
岩崎:
現場に行ったらなぜか知らない人がスタッフをしていて。お客様だと気づいたときは驚きました(笑)
MAKE MOMENTUM。元気は利益。
いいたか:
全社員を巻き込んだ施策を展開するというのは、YOUTRUSTのチーム作りにも通ずる部分があると感じました。岩崎さんは組織作りにおいて、どんな点を大切にしていますか?
岩崎:
YOUTRUSTは4つのバリューを掲げていますが、そのひとつに「MAKE MOMENTUM」という言葉があります。MOMENTUMは「勢い、推進力」を意味する英単語で、自分たちを鼓舞する言葉としてとても大切にしています。
あと、私は「元気は利益」という言葉をよく口にしています。
前職のDeNA時代、創業社長だった南場智子さんに言われたんです。「岩崎はいつも元気でいいね。『元気は利益』だからね!」って。この言葉がすごく素敵だと思っていて、今も社内で使っています。
いいたか:
ポジティブさを大切にしていることが、すごく分かりやすいですね。元気を大切にしているYOUTRUSTは、今後どんな社会を実現していきたいですか?
岩崎:
私たちのプロダクトによって、働く皆さんが自分のキャリアの選択肢をフラットに把握できるようになってほしい。そして、現職を頑張るのか転職するのかを自由に選択できて、常に自分が一番輝けるステージにいられるような世界を作りたいなと思っています。
キャリアの選択肢の可視化は、YOUTRUSTに任せてください!そう言えるようになりたいですね。
いいたか:
YOUTRUSTが「こういう選択もあるよ」という道を提示してくれるようになれば、キャリアの考え方が大きく変わりそうですね。
大前:
いいたかさんがおっしゃるように、選択肢があると気づけるだけで、チャレンジできることの幅は大きく広がると思うんです。現職、転職、副業、独立と選択肢はたくさんありますが、僕たちのキャリアには、ゼロかイチではなくグレーゾーンの時期も存在します。
その中で、YOUTRUSTがキャリア形成のセーフティネット的な存在になれば、すごく嬉しいです。そういう世界を、僕はマーケティングの観点から作っていきたいですね。
いいたか:
実は僕、毎朝の予定に「YOUTRUST作業」という時間を設けているんです。そこで気になる人をフォローして、動向をチェックしているんです。実際に、YOUTRUST経由で知り合った方と何度か仕事をご一緒したこともあります。
岩崎:
え!すごい嬉しい!!
大前:
「きっかけはYOUTRUST」(YOUTRUSTが運営するオウンドメディア内のコーナー)の取材先ができました(笑)。
いいたか:
YOUTRUSTによって、「今の会社で働いてもいいし、キャリアを外の会社に広げてみてもいい」という、すごくいい選択肢が作られているなと。皆さんが作ろうとしている「キャリアの選択肢が可視化されている状態」というのは、今後の人材市場にすごくいい文化を形成すると思います。
岩崎&大前:
ありがとうございます。これからも、もっともっと頑張ります!