CPOとは?CPAとの違いや計算方法、改善施策をわかりやすく解説 高田 愛 2025.02.27 2025/3/4 CRO CPOとは CPOの計算方法 限界CPOとは CPOとCPAの違い CPO改善のための施策4選 まとめ CPO(Cost Per Order:顧客獲得単価)とは、実際に利益が発生する顧客1人を獲得するのにかかった広告費用のことです。この記事ではCPOについて、計算方法やCPAとの違い、CPOの改善方法などをわかりやすく解説します。 ミエルカヒートマップを無料で試してみる CPOとは CPO(Cost Per Order)とは、顧客獲得単価とも言い、顧客1人を獲得するのにかかった広告費用のことを指します。 ここでの顧客とは、「実際に商品を購入した人」のことを指しており、資料請求や問い合わせなど、利益が発生していないコンバージョンは含まれません。 CPOは、Web広告やマーケティング活動において、利益や収益を基準として広告の効果を測ることができる重要な指標として広く使われています。 CPOを設定する理由と目的 CPOを計測・把握することは、以下の2つの理由から重要であると言われています。 ①広告投資が適切かどうかを判断できる CPOは、購入や契約など、実際の利益の発生にどれくらいコストがかかったかを測る指標です。そのため、CPOが高いか低いかをみることで、その広告投資がコストの中でどのくらいの割合を占めているのか、あとどれくらい広告費を増やせるのかなどを判断しやすくなります。 ②利益を守ることができる 広告のコンバージョンを、資料請求や問い合わせなどのリード獲得にしている場合、どんなにリードが獲得できていても、その後の成約率が低ければ、CPOは高くなり、結果として赤字になってしまいます。コンバージョン1件にかかるコスト(CPA)だけでなく、購入や契約など、実際の利益の発生にどれくらいコストがかかったか(CPO)も把握することで、赤字になるリスクを避け、適切な範囲で広告を運用することができます。 CPOの計算方法 CPOは下記の計算式で算出することができます。 CPO = 広告費用 ÷ 獲得顧客数 この「顧客」は、資料請求や問い合わせなどのリード数ではなく、注文や購入、契約など、実際に利益を発生させた顧客数を指します。 例えば、あるSaas企業において、1ヶ月にかけた広告費用が10万円、獲得契約数が10社の場合、 CPO = 10万円 ÷ 10社 = 1万円 となるので、1ヶ月の平均CPOは1万円となります。 限界CPOとは 限界CPOとは、ビジネスを継続するために許容できる最大CPOのことです。限界CPOを超えてしまうと、顧客獲得費用が収益を上回り、赤字になってしまうため、ビジネスの持続可能性が危ぶまれます。 限界CPOは、以下の要素を考慮して設定する必要があります。 ・顧客生涯価値(LTV): 顧客1人が生涯にわたって企業にもたらす利益 ・粗利率: 売上高に対する粗利益の割合 ・CPOとLTVの関係 CPOとLTV(Life Time Value:顧客生涯価値)は密接な関係があります。LTVとは、顧客1人が生涯にわたって企業にもたらす利益のことです。CPOを改善し、顧客獲得単価を抑えながら、LTVを高めることが、企業の収益拡大には不可欠です。 参考:「LTV(ライフタイムバリュー 顧客生涯価値)」とは?言葉の意味や重要性、計算方法、事例まで詳しく解説 CPOとCPAの違い CPOと混同しやすい指標として、CPA(Cost Per Acquisition)があります。どちらも顧客獲得単価と訳される指標ですが、厳密な定義は異なります。 CPO CPA 意味 購入や注文、契約など、実際に利益が発生するコンバージョン1件に対してかかったコスト 広告のコンバージョン1件にかかったコスト。CPAにおけるコンバージョンは、資料請求や会員登録、問い合わせなどの利益に直結しないコンバージョンから、購入や契約など利益が実際に発生するコンバージョンまで幅広い。 CPAは、資料請求や会員登録数から購入まで、利益に繋がるか否かにかかわらず、幅広い「獲得」を対象とします。一方CPOは、あくまでも商品購入やサービス契約など、収益に直結する「コンバージョン」に焦点を当てた指標です。 広告運用においては、どちらも計測しながら、それぞれの目標値に近づくよう広告を改善・最適化していくことが大切です。 参考:CPAとは?下げる方法や業界ごとの平均、CPCとの違いをわかりやすく解説 CPO改善のための施策4選 CPOを改善するためには、CV数を増やして、同じ広告費でより多くの顧客を獲得するか、1つのコンバージョンから得られる利益を増やすことが必要です。 今回はその中でも、王道と言われる施策を4つご紹介します。 ①広告文や広告クリエイティブを改善する ②LPを改善する ③広告のターゲティングを工夫する ④単価を上げる ①広告文や広告クリエイティブを改善する リスティング広告の場合は広告文、ディスプレイ広告の場合はクリエイティブなど、広告をクリックさせる入口となる部分を改善することで、流入数が増え、CVを増やすことに繋がります。CVが増えれば、注文や購入・契約に繋がる数も多くなるため、まずは流入数を増やすことに注力すると良いでしょう。 ②LPを改善する 広告の受け皿となるLPを改善することによって、商品のメリットやアピールポイントが確実に伝わるようになり、CVRを上げることができます。CVを増やすことができれば、注文や購入・契約に繋がる数も多くなり、結果としてCPOを改善することにつながります。 例えばヒートマップを使って、LPの中でコンバージョンを妨げているポイントを確認・改善すれば、広告費を増やすことなくコンバージョンを増やすことができるので、顧客獲得の費用対効果を大きく上げることができます。 無料で使えるツールもあるので、この機会にぜひ確認してみてください。 ヒートマップを無料で試してみる ③広告のターゲティングを工夫する CPOを改善するためには、「広告で訴求している商品を買うことができる層」にアプローチすることも大切です。 例えばGoogle広告では、広告を表示させるターゲットの年収を、出稿側である程度指定することができます。表示回数が減るので、CV数は減るかもしれませんが、商品の購入率は上がるので、無駄な広告費を減らすことができます。 ④単価を上げる CPOは1件の購入・受注にかかったコストを指しているので、単価を上げれば、コストが占める割合は相対的に下がります。 商品単価を上げることはもちろん、1回の注文でより多く注文してもらえるようクーポンを活用したり、他の商品も一緒に購入してもらうようにポップアップ等で工夫することも効果的です。 まとめ CPOは、利益を守りながら効率よく広告を運用するために重要な指標です。CPA(1件のコンバージョン獲得にかかったコスト)だけでなく、CPOもあわせてみることで、広告を適切に運用することができます。 前述したように、CPOを改善するには、LPの改善が不可欠です。「利益になるCVがなかなか発生しない」とお悩みの方は、ぜひこの機会にヒートマップを導入し、LPの中でどこが課題なのか、確かめてみてください。 ミエルカヒートマップを無料で試してみる 編集者情報 高田 愛 株式会社Faber Companyに新卒入社した後、自社ソフトウェアの開発ディレクション業務に携わる。現在は、ミエルカヒートマップのUI・UX向上や、ABテスト機能の開発、リリースした機能のプロモーション業務を中心に担っている。 この記事をシェアする