CPR (Cost Per Response) とは?CPAとの違いや改善方法をわかりやすく解説 高田 愛 2025.02.27 CRO CPRとは CPRの計算方法 CPAとCPRの違い CPRを改善する施策5選 まとめ CPR (Cost Per Response)は、問い合わせやアンケート回答など、顧客からの反応1件を獲得するためにかかった広告費用を示す指標です。 この記事ではCPRについて、計算方法やCPAとの違い、改善のための施策などをわかりやすく解説します。 ミエルカヒートマップを無料で試してみる CPRとは CPR (Cost Per Response)は、問い合わせやアンケート回答など、顧客からの反応1件を獲得するためにかかった広告費用を示す指標です。 CPRは、購入などの利益に直結する反応だけでなく、アンケート回答や説明会申し込みなど、利益に直結しない反応も入れるのが特徴です。 CPRの計算方法 CPRは、以下の計算式で算出されます。 CPR = 広告費用 ÷ 獲得した反応数 例えば、資料請求をコンバージョンとしている広告で、以下の反応を獲得したとします。 ・500件の資料請求 ・100件のいいね ・20件のSNSシェア この場合、合計で620件の反応を獲得したことになるので、CPR(反応1件あたりの広告費用)は CPR=50万円÷620件=806円 となります。 CPRは顧客の質や成約率と照らし合わせて改善する CPRは、広告の費用対効果を測る上で重要な指標となります。 CPRが低いほど、1件の顧客反応を獲得するための費用が低いことを意味し、広告費用に対して効率的に反応を獲得できていると言えます。 ただし、CPRだけで広告効果を判断するのは得策ではありません。どれだけ顧客の反応を得られても、顧客の質が低かったり、その後の成約率が低ければ、施策としては赤字になるからです。 そのためCPRは、ただただ改善するのではなく、顧客獲得単価 (CPA) や顧客生涯価値 (LTV)、成約率など、他の指標も合わせて分析することが重要です。 CPAとCPRの違い CPRと似た指標に、CPRがあります。 CPR CPA 計算式 広告費用 ÷ 獲得した反応数 広告費用 ÷ 獲得顧客数 意味 顧客からの反応1件を獲得するためにかかった広告費用 1人の顧客を獲得するためにかかった広告費用 CPA (Cost Per Acquisition) とは、「顧客獲得単価」を意味し、1人の顧客を獲得するためにかかった費用を示す指標です。 例えば、広告費用として10万円を投下し、10人の顧客を獲得できた場合、 100,000円 ÷ 10人 = 10,000円 となり、CPAは1万円となります。 CPRとCPAの大きな違いは、その対象範囲にあります。CPRは、顧客からの反応を1つの成果として捉えているため、広告LPをSNSで共有したり、アンケートに答えたりといった、利益に繋がりにくいものも入ります。一方、CPAは、資料請求や商品購入など、利益に繋がりやすいコンバージョンを対象としていることがほとんどです。 ただし、CPRとCPAは、広告運用者や広告の仕様・デザインによって、ほとんど同じになることも少なくありません。広告を運用する場合は、何をCPR、何をCPAとして捉えるのか、指標の定義を明確にしておきましょう。 参考:CPAとは?下げる方法や業界ごとの平均、CPCとの違いをわかりやすく解説 CPRを改善する施策5選 この記事を読まれている方の中には「なかなかCPRが改善しない」という方も多いのではないでしょうか。そこでこの章では、CPRを改善する施策をご紹介します。 CPRを改善するには、以下の3つのポイントを意識することが重要です。 CPR改善のための3つのポイント 具体的な施策5選 【1】広告のクリック回数を増やす ①広告文やクリエイティブの最適化 ②ターゲティングの見直し 【2】ウェブサイトのCVRを高める ③LPの最適化 ④フォームの最適化 【3】コンバージョンポイントを多様化する ⑤ホワイトペーパーやメルマガ登録など、ハードルの低いコンバージョンポイントをおく それではここから、それぞれの施策について、順に解説していきます。 施策①広告文やクリエイティブの最適化 CPRを低くするには、広告をクリック、つまり顧客獲得のチャンスを増やす必要があります。広告文やクリエイティブを魅力的なものにすることで、広告をクリックしてもらいやすくなり、顧客獲得のチャンスが増え、結果としてCPRを下げることができます。 例えばリスティング広告の場合、検索されるKWと出稿KWの検索意図があっているかどうかを確認し、検索意図にあうように広告文やクリエイティブのコピーを改善したり、そもそも検索意図に合わないものを削除したりといった施策が考えられます。 施策②ターゲティングの見直し 広告での効果がなかなかでない場合、ターゲティングが適切ではない可能性があります。商品のペルソナやターゲットをもう一度見直し、広告が最も効果を発揮しそうなターゲットに広告を配信することが大切です。 施策③LPの最適化(LPO) LP(ランディングページ)とは、ユーザーが広告をクリックした後に遷移するページのことです。ユーザーが広告に期待した内容を、LPでしっかり訴求できれば、コンバージョン率を高めることができます。 具体的には、 ・その商品を購入することでどんなメリットがあるのかを明確にする ・その商品が信頼できるものである証拠を記載する(公的なグランプリでの受賞歴など) ・競合商品に対する強みをしっかり伝える ・購入ボタンなどの導線を目立たせる などの施策が考えられます。 こうしたLPの最適化を行う際には、ヒートマップを導入することをおすすめします。 ヒートマップは、ユーザーがLPのどこに注目し、どこをクリックし、どこで離脱したかがわかるものです。ヒートマップを用いることで、ユーザーが求めている情報は何か、ユーザーがなぜ離脱したのかなど、ページ改善のヒントを得ることができます。 無料で使えるツールもあるので、この機会にぜひ確認してみてください。 ヒートマップを無料で試してみる 施策④フォームの最適化 入力フォームまで到達したユーザーのほとんどが、最終的な申込みまで至っていないと言われています。業界や商品の単価、何をコンバージョンとしているかなどによっても異なりますが、入力フォームまで到達したユーザーが、フォームを送信(入力を完了)しないままページを離れてしまう割合(離脱率)は、平均でも40~50%、場合によっては70%程度まで上がると言われています。 フォームを最適化することで、コンバージョン率が上がり、結果としてコンバージョン単価を下げることに繋がります。 具体的には、 ・フォームタイトルに入力のメリットや簡単さを明記する ・入力項目の数を必要最小限にする ・CTAで入力後のアクションを明示する などの施策があります。 施策⑤ハードルの低いコンバージョンポイントをおく 一般的に、問い合わせや購入などは、コンバージョンのハードルが高いと言われています。問い合わせ内容を入力する手間や、コストがかかるという点がネックになるためです。 顧客からの反応を増やすためには、 ・資料請求 ・ホワイトペーパーダウンロード ・無料お試し ・会員登録 ・メルマガ登録 などのような、コストがかからずハードルが低いコンバージョンをおくと良いでしょう。コンバージョンする顧客のほとんどは潜在層ですが、長期的な視点で考えてナーチャリングを適切に行えば、成約や購入に繋がる可能性は十分にあります。 ABテストツールを使って、どんなCTAだとCPRが下がるのかを検証してみることをおすすめします。 ABテストを実際に作ってみる まとめ 顧客獲得の難易度が高まっている現在、CPRを少しでも下げることは、営業活動やマーケティングにおいて非常に重要です。 CPRの改善には、ヒートマップによるLP・フォームの最適化が不可欠です。この機会にぜひ一度試してみてください。 ミエルカヒートマップを無料で試してみる 編集者情報 高田 愛 株式会社Faber Companyに新卒入社した後、自社ソフトウェアの開発ディレクション業務に携わる。現在は、ミエルカヒートマップのUI・UX向上や、ABテスト機能の開発、リリースした機能のプロモーション業務を中心に担っている。 この記事をシェアする