ユーザーインサイトとは? 意味や分析方法を事例付きで徹底解説 市川莉緒 2021.08.31 2024/1/15 UI/UX実例 CVR改善UXサイト改善ヒートマップ ユーザーインサイトとは ユーザーインサイトを得る重要性 ユーザーインサイトを得る方法 ユーザーインサイトとは ユーザーインサイトとは、ユーザー行動の背景にある心理や潜在意識を理解することです。 たとえばユーザーがWebサイトにて商品を購入した際に、何を求めてこのサイトに訪れ、何を考えて購入に至ったのかなどの、ユーザーの心理や潜在的なニーズを理解することを指します。 ユーザー本人も気が付かないような「なんとなく」の行動の裏にも、本音が隠されていることがあります。ユーザーインサイトを的確に把握できれば、Webサイト改善などのマーケティングに活かすことができます。 ユーザーインサイトを得る重要性 ユーザーインサイトを得てWebサイトに反映することで、ユーザーは欲しい情報にたどり着きやすくなり、コンバージョンの改善も期待できます。 実際に、ユーザーインサイトを得てLPの改善を行ったところCVが1.5倍になった事例をご紹介します。 ユーザーがどこで離脱しているかがわかる「スクロールヒートマップ」を用いてLPの内部を確認したところ、ファーストビュー(ページ冒頭)直後で離脱が多発していました。 内容をテキストだけで記述していたために理解しづらくなっているのではないかという仮説を立て、視覚的にわかりやすい漫画コンテンツを加えたところ、冒頭離脱を大幅に抑え、CV(コンバージョン)が1.5倍改善しました。 ターゲットとなるユーザーの行動や心理、背景にある潜在意識を理解し、それらに沿った内容を満たすことでユーザーの反応やページ内での行動が変化します。 UXデザインではユーザー本位でWebサイトを設計することが非常に重要です。ユーザーインサイトを得ることは、ユーザーに寄り添った「ユーザーフレンドリー」なWebサイトの構築に役立ちます。 >>無料のヒートマップを使ってみる ユーザーインサイトを得る方法 ユーザーインサイトを得る主な方法3つを難易度別にご紹介します。 ① ヒートマップ(難易度:低) ② キーワード分析、検索分析(難易度:中) ③ ユーザーテストとユーザビリティテスト(難易度:高) ① ヒートマップ(難易度:低) ヒートマップは、Webサイトやページに訪れたユーザーが、ページ内部をどのように行動しているかが分かるツールです。ページのどこをよく読んでいるか、どこで離脱に繋がったか、どこをクリックしているかが分かるので、ページ内部のユーザーインサイトを得るには最適のツールです。サービスサイトやLP、SEO記事など幅広い場面で活用できます。 サーモグラフィーのように誰にでも分かりやすくユーザー行動が可視化されるので、ユーザーの心理や行動を手軽に理解できます。 たとえば、ユーザーがどこまでページをスクロールしたのかを分析すれば、どこで興味を失ったのかが分かり、対象の箇所をピンポイントで改善できます。 ヒートマップを用いてユーザーインサイトの仮説を立てることで、Webサイト改善のヒントが得られ、CV数(コンバージョン数)を増やす施策にも繋がります。 属性ごとのユーザーインサイトも得られる ヒートマップを用いると流入元のユーザー属性ごとのユーザー行動を見比べることも可能です。 たとえば、リスティング広告とSNS広告ではどちらの方がページ内部のユーザー行動が優れているかなどです。属性ごとのユーザーインサイトを分析すれば、広告配信やWebサイト内を最適化するヒントが得られるでしょう。 ミエルカヒートマップは無料で使えて、誰でも手軽にユーザーインサイトを得られるので、是非使ってみてください。 >>無料のヒートマップを使う ② キーワード分析、検索分析(難易度:中) 検索エンジンで検索されているキーワードをもとにユーザーインサイトを得る方法です。主にはSEO記事の制作での分析に適していますが、サービス開発などにも役立てられます。 特に「サジェストキーワード」からユーザーの隠れたニーズを見つけられます。 サジェストキーワードとは、検索窓にキーワードを入れたときに表示される「候補キーワード」のことです。入力したキーワードに関連してユーザーがよく検索しているキーワードの候補を提案してくれるため、サジェストキーワードはユーザーが併せて知りたいことであると言えます。 自社のサービスにたどり着くためにユーザーが検索する可能性のあるキーワードや、そこから関連して調べられているサジェストキーワードを分析します。また、そのキーワードで上位表示しているページの中に書かれている内容から、一般的にユーザーがどういう内容を探しているのかを調査できます。 キーワード分析からユーザーインサイトを得ることで、ユーザーの検索意図に沿った内容を発信でき、SEOにも効果があります。 サジェストキーワードは、検索窓に候補が自動で表示されるため、特にツールを使わず、すぐに分析ができることがメリットです。 ただし、検索窓に表示されるサジェストキーワードの数には上限があり、すべてを手動で出すのは困難です。そこで、幅広くユーザーインサイトを得たい場合は、サジェストキーワードを一括取得できるツールやサービスを使うことをオススメします。 サジェストキーワードを出してくれる無料ツールから、上位表示しているWebサイトに流入しているキーワードも見られる高精度のツールなど、ページ流入前のユーザーインサイトを得るために活用できるツールが幅広くあります。 サジェストキーワードに関する詳細やツールについてはこちらの記事で詳しく解説しています。 ③ ユーザーテストとユーザビリティテスト(難易度:高) ユーザーテストとユーザビリティテストは集めたユーザーに実際にインタビューをして、ユーザーのニーズを引き出す手法です。 ユーザーテストは、サービスのコンセプトや価値を検証する方法で、ユーザビリティテストは、サービスの操作性や機能性を検証する方法です。 ユーザーテストでは、そのサービスは本当に必要とされているのか、そのサービスに反映すべき機能や情報にユーザーニーズとのズレがないかを調査します。 ユーザビリティテストでは、たとえばメニューボタンが押しやすい位置にあるか、購入完了までの導線に迷いがないかなどを検証し、ユーザーの「使いにくさ」をあぶりだします。 これらのテストを実施することで、ページ内でのユーザーの行動だけでなく、なぜそのような行動を取ったかなどの原因や背景まで観察、分析できます。 ただし、ユーザー本人もなぜそのような行動を取ったかわからない場合は、動機や心理まで理解することが難しく、深層にある動機やニーズを見つけるにはインタビューの経験と慣れが必要です。 ユーザビリティテストの実施方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。 ユーザーインサイトを得てWebサイトの改善に活かそう ユーザーインサイトを得ることでユーザーニーズとのズレを抑えられ、本当に必要とされているサービスを提供できます。 ユーザーインサイトを得るには、まず手軽に始められる無料のヒートマップを使ってみてはいかがでしょうか。ミエルカヒートマップは、期間に制限なく無料で利用できるため、Webサイトの改善やリニューアル等を進めたい方には最適です。 まずは無料のヒートマップを使ってユーザーインサイトを得てみませんか? >>無料のヒートマップを使う 編集者情報 市川莉緒 大阪大学卒。新卒でFaber Companyに入社後、 300近くの会社のヒートマップ分析に従事。 現在はミエルカヒートマップのマーケティングを担当。 大学時代1年休学し1人で世界を放浪。 グレートバリアリーフでのダイビングが最高の思い出。 監修者情報 玉飼 真一 この記事をシェアする