イギリスブライトンにて年2回開催される、欧州最大規模のSEOカンファレンスBrightonSEO Octoberに、弊社の取締役鈴木謙一と、エンジニアチームPMの市川莉緒が参加してきました!今回の開催期間は2022年10月6日~7日の2日間。元々は1日のみの開催でしたが、数年前から2日間開催となったそうで、かなり人気で注目度の高いカンファレンスです。
本記事ではDay1の様子をお届けします。Day2の模様はこちら。
まずは会場の外の写真。ブライトンはイギリスきっての海辺の町で、カンファレンス会場はビーチの正面です。
会場の窓からは海が一望できます。
ビーチの側なので暖かいかと思いきや、日本の11月下旬くらいの気温で風も強く、常に上着は必須でした。さすがに海に入っている勇者はいなかったです…。
ただ天気はイギリスの秋冬にしてはいい方で、晴れの日が多かった印象です。
街はロンドンほど大きくないものの、ヨーロッパらしい昔ながらの建物もありつつ、古着屋さんなどヴィンテージショップも多く、若者が結構多いので活気にあふれていました。
ブライトンはカモメが多く飛んでいることからも、カンファレンスのあらゆる箇所でカモメが登場します。
カモメのイラストのグッズ
(レゴ可愛い!!!!!)
カモメ姿で登場し、オープニングトークをするBrightonSEO主催者のKelvin Newman氏
カモメと写真も撮れます(中はKelvinではないはず)
(左から弊社市川、鈴木、GoogleのLizzi)
講演会場は全てで6会場あり、最も大きいAuditorium1は約3000人収容できるとのこと。
ちなみに2019年に弊社の取締役鈴木謙一はここで登壇しています。当時の登壇レポートはこちら
同じ時間帯に6つのセッションが各会場で走るので、どのセッションに参加するか直前まで迷ってしまいます。
また、1セッションあたり3名のスピーカーがそれぞれ20分でプレゼンします。20分間に要点や事例がまとめられているので、聴いている側からすると飽きずにちょうどいい長さでした。
ちなみに海外のプレゼンではやたらとスライドの切り替えが早く、gifをたくさん使ったネタスライドを入れることも多いようでした。堅苦しくなくていいですね。
ビヨンセのgifを入れたスライド
「購買直後の気分が高まっているときにレビューを依頼しましょう」のスライドで「気分が高まっている」人の日本ではグレーなgif
1発目は”content management”を聴講しました。ここでは主に、効率を考えたコンテンツの作成、運用方法についての話でした。
中でもahrefsのCMO、Tim Soulo(ティム・ソウロ)氏とSnaptripのCEO、Anna Gregory-Hall(アナ・グレゴリーホール)氏のプレゼン内容がかなり興味深かったです。
コンテンツにおけるコンバージョン以外の価値の話や、コンテンツの数はトラフィックの増減に必ずしも比例しないことなど、コンテンツ管理者なら誰しもが悩むようなテーマを事例とともに示してくれていたので、聴いていてホッとする部分も多くありました。
コンテンツの価値は目に見えている「コンバージョン獲得」以外に、目に見えていない価値がある、とTim氏。
限られたリソースでセッションを増やすのに、コンテンツの数をただ増やすのは無意味であり、それよりも1つ1つのコンテンツの質の改善に注力すべきである、とAnna氏。
コンテンツの質関連で1つ。
現地のカンファレンス参加者何人かに、どうしてBrightonSEOに参加しようと思ったのか訊いてみたところ、一番多かった答えが「SEOやデジタルマーケティングの成功事例やTipsなど実践的な内容の情報収集をしたい」というものでした。
これはセミナー以外にも当てはまることではないでしょうか。例えば読み物コンテンツにおいても、読み手にとって身近で実践的な内容が、喜ばれるコンテンツの1つだと感じます。
それこそコンバージョンにばかり目が行きがちですが、ユーザーのためのコンテンツ作りを心がけたいですね。
セッションの詳しい内容や解説は後日別のコンテンツでお届けします。
昼食は現地のタイ料理屋にて。本場の味付けを知らないのでどこまで忠実なのかは定かではないですが、少なくとも写真の照り焼きチキンは甘さが強めな醬油風味という感じで、日本人好みの味つけでした。★★★☆☆贈呈。
実は、この時Google Search CentralのTech writerであるLizzi Sassman(リッジー・サースマン)氏と一緒にランチをしたのですが、SEOに携わっている人なら誰しもが参考にしているGoogle Search Centralの改善提案を鈴木謙一と一緒にさせていただきました。
例えば
・画像が少なくてイメージしづらいので、図解やキャプチャを増やせないか
・「なぜサイトがインデックスされていないのか」に関するFAQを作れないか
・「DOM」など、テクニカルな用語は解説を入れられないか
などなど、、、
実はLizziから鈴木謙一に改善提案をしてほしいと依頼があったそうで、早速少しずつ改善していくと言ってくれました。(使いやすくなったと感じたらもしかしたらそれは弊社のおかげかも…?(笑))
とてもフレンドリーでインタビューまで快く受けてくれました。
お礼にということで、Google Search Consoleの公式キャラGooglebotとCrawlyのステッカーをたくさん貰いました。かわいい!!
さて、午後も注目度の高いセッションが続きます。
例えば、WixのSEOスペシャリスト、Crystal Carter(クリスタル・カーター)氏の「オムニチャネルでのSEO戦略」と題したセッション。SNSなどGoogle検索以外のチャネルで自社のサービスを知ったユーザーをWebサイトに取り込むには、SERPs上でいかに早く、そして分かりやすい接点を設けるかが重要だと述べていました。つまりはリッチリザルトやAPIなどを駆使して、Webサイトに来る前の露出を検索結果上にも増やせるようにしよう、というものです。
とても当たり前のことではあるのですが、そこまで規模の大きくないビジネスや、グロース過程にあるサービスこそ、こういった接点を無駄にしないようにすべきだと感じました。
実は弊社は以前よりWixのCrystal氏とコネクションがあり、今年9月に日本のWixユーザー向けにウェビナーを共催したこともあります。それもあって、カンファレンス前日のディナーに招待いただきました。
(左から、弊社市川、WixのCrystal氏、鈴木)
実はこのディナー、あのGoogleのJohn Muellerも参加しており(写真右)、メンバーも食事もとても豪華なパーティーでした(お肉も美味しかった \(^o^)/ )。
食事中もやはりSEOやマーケティングの話がほとんどでしたが、中でもTikTokの話がよく挙がっていたことが印象的でした。昨年後半TikTokがドメイントラフィックランキングでGoogleを追い抜いた話は新しいですが、果たしてGoogleはTikTokに全てを奪われるのかどうかの議論も交わしました(Googleの内部の人と、笑)。
TikTokでの検索は、例えばカフェの検索や植物の植え方の検索など、日常生活の何気ないHowTo系が多いものの、風邪の症状の検索やビジネス系の検索などまだ多くの部分ではGoogleの方が勝っているので、そうすぐには覇権は取られないだろう、という見立てでした。そういう観点からも「ユーザー目線ではないコンテンツ」の取り締まりをGoogleは特に近年力を入れつつあるのかもしれないですね。
円安、物価高のダブルパンチで自腹では到底入れないような素敵なレストランに招待いただいて、Crystalには感謝です。
というわけで初日から色んな業界人に会い、オフラインカンファレンスの醍醐味を味わいながら、美味しいご飯もたくさん味わいました(うまい!w)。
Day2のレポートでは現地でのネットワーキングをもう少し掘り下げてお届けします。
その模様はこちら!
当社でも随時ウェビナーを開催してますのでぜひご参加ください!