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【海外カンファレンス現地レポート】Conversion conference (Day1) 参加レポート

更新日:2024.11.12 公開日:2023.07.11

2023年6月19~22日(カンファレンスは20~ 21日)にアメリカのラスベガスにて開催された、CRO(コンバージョン改善)に特化したカンファレンス Conversion Conference に幣社の市川 (@RiRiIchikawa) と本田 (@hontaku) が参加しました。その時の様子をお届けします。

Conversion conference 参加レポート (Day1)

市川が登壇した Day2 の様子はこちら

Conversion Conference は2011年から毎年開催されており、CROに特化したカンファレンスとしては世界的にも最大規模かつ歴史のあるイベントです。

Conversion Conference を主催しているのは、アメリカの企業で CRO を専門にコンサルテーションを行っている SiteTuners です。世界的に有名な CRO の専門家であるTim Ash氏が創設者として関わっています。今回のカンファレンスでは、Tim氏は参加していませんでしたが、SiteTunersの代表である Martin Greif氏が主催者として全体を取り仕切りました。

カンファレンスはアメリカのラスベガスで開催。ラスベガスはカジノで有名な都市なので、海外カンファレンス初心者からすると「ラスベガスでビジネスカンファレンスをするの?!」と少し驚くかもしれません。しかし、ラスベガスでのカンファレンスは意外と一般的なようです。

ラスベガスの夜景

今回の会場は、ラスベガスの中心地である「ストリップ」から車で20~30分ほど離れた場所にあるRed Rock Hotel & Casinoというホテルでした。中心地から離れているため、とても落ち着いた雰囲気でした。

Red Rock Hotel & Casino

参加者は約200~300人程度で、多くはありませんでしたが、同じ時期に人工知能のカンファレンスも開催されていたため、会場全体はにぎやかでした。

会場の様子

会場の様子

カンファレンス初日のアジェンダはこちら。やはりAIを絡めた話が目立ちます。

初日のアジェンダ

7:30 とかなり朝は早めですが、まずは Registration(名札をもらう)から始まります。

Registration

名札はこんな感じ。常に首から下げておきます。今回筆者の市川は登壇者としてカンファレンスに参加したので、”Speaker” の文字が入っています。

市川の名札

一つ目のキーノートセッションまで時間があるので、交流がてら朝ご飯を食べました。海外カンファレンスではこのように朝ご飯を提供してくれることが多く、軽く食べ飲みしながら他の参加者と軽い雑談を交わします。

朝食の様子

朝食の様子

カンファレンスごとに出される食べ物の内容や質が大きく異なるので、こういうところもカンファレンスの醍醐味。ちなみに今回の Conversion Conference は質はいい方だと思います。フルーツもパンも美味しかった。

朝食をしっかり食べた後はいよいよ一つ目のセッションが始まります。まずは主催者の Martin 氏によるキーノートセッション。

Martin 氏によるキーノートセッション

「人間は動物であり、身勝手な生き物である」こんな言葉からプレゼンが始まりました。なんのことかと思いきや、人間は自分の欲求をもとに行動する生き物で、それはWebサイトに訪れるユーザーも同じである、と。

つまりは「ユーザーは自分が欲しい情報だけを求めているわけで、あなたのWebサイトであなたがどんだけ色んなことを主張してもユーザーにとっては知ったこっちゃない。ユーザーに考えさせるのはご法度だ」と。UX界隈では知らない人はいない程有名な、Steve Kurg 氏著作の本 ”Don’t Make Me Think” でも言われていることですね。

ユーザーがページにランディングした時に、ユーザーは次の3つのことを無意識に考える(感じる)そう。

  1. 1.求めていたページに来ているか?
  2. 2.サイトについてどんな印象をもつか?
  3. 3.ページに来た後、何をすればいいのか?

Martin 氏によるキーノートセッション

そのため、ユーザーが誤った印象を持たないようにするためには、情報をわかりやすく明確に記載し、ユーザーが考える必要がないような導線設計をすることが重要だと結論づけられました。

カンファレンスを通してセッションの多くはCROに特化した話やABテストが多いのですが、SEOと絡めた話も少しですがありました。SEOコンサルタントの Jake Bohall 氏のセッションがそのうちの一つです。

Jake Bohall 氏のセッション

SEOに携わっている人からすると、検索結果で上位表示させ、流入数を稼ぐことが一番の目的になっていることが多いのではないでしょうか?

そもそもWebサイトの運営において、SEOは売り上げを上げるための一つの手段でしかありません。もちろんサイトに訪れる人を増やすことは重要ですが、どれだけたくさんのページが上位表示し、1位になって流入数が増えても、そこから売り上げにつながっていなければ意味はありません。

したがって、コンテンツを量産してトラフィックを稼ぐことに集中するより、そのページがコンバージョンに寄与しているかどうかの視点でサイトを改善することが大切です。

また、CROはコンバージョンの手前となる行動の改善だけではなく、第一印象が肝心です。つまりは、検索結果に表示されるタイトルやディスクリプションから抱く印象からコンバージョンまでの道筋が作られるわけですね。コンバージョンまでのファネルを見直すのと同時に、第一印象の改善から始めてみましょう。

各セッションが45分なので、4つセッションを聴講すればランチタイムです。これもまた海外カンファレンスの大きな醍醐味。今回の開催地は先述の通り、お高いホテルなのでランチはホテルビュッフェです。野菜、肉、パン、デザートと色とりどりのメニューが並びます。

ランチのホテルビュッフェ

もちろんアメリカと言えばステーキ、肉に目がない筆者は大量に取り込みます。一緒に参加した弊社の 本田 (@hontaku) によると、海外カンファレンスのお昼ご飯は美味しくないことが多いそうなのですが、今回のはとっても美味しかったです。何よりこんなにたくさんのお肉を食べられることが最高ですね。

ランチのホテルビュッフェ

さて、腹ごしらえした後は午後のセッションです。

CROだけに限った話ではないですが、どのカンファレンスやセミナーにおいても、実践的な内容を含むセッションというのは注目度も満足度もかなり高いです。みんな求めているのは「考え方」ではなく「何をすればどれだけ売り上げが上がるのか」。事例やTipsが多く含まれているセッションは印象にも残ります。

今回のカンファレンスを通して最も印象的だったセッションがこちらの二つ。

Duane Sprague 氏による「コンバージョン改善に必要な7つの原則」。7つは以下の通り。

  1. 1.社会的な証明を入れる
  2. 2.希少性を主張し損失を回避する
  3. 3.おとりを使う
  4. 4.最初の印象による固定観念を利用する
  5. 5.少しずつステップを踏ませる
  6. 6.心理的な近道を取らせる
  7. 7.不確実性を減らす

改善結果を伴う具体例を含んだ詳しい解説はこちらのTwitterをご覧ください。

その後に続いたのが Brian Lewis 氏による「UXの6つの柱」。コンバージョン改善のためだけでなく、使いやすいわかりやすいサイトを作るための原則を紹介していました。

UXの6つの柱

▼ 詳細はこちら。

これで1日目のセッションは以上となりましたが、カンファレンスはこれで終わりではありません。セッション後のネットワーキングもカンファレンスの目玉の一つです。

ネットワーキングパーティの様子

大ホールにワインやビールなどの豪華な飲み物と、おしゃれなおつまみが並べられており、参加者同士で交流を深めます。

ネットワーキングパーティの様子

ネットワーキングパーティの様子

ネットワーキングパーティの様子

フリーワインに喜びを隠せない弊社の本田 (@hontaku)

ネットワーキングパーティの様子

お酒を片手に参加者と話しながら Day1 は終了です。翌日 Day2 はいよいよ筆者、市川の登壇なので明日に備えて早めにホテルに戻りました。Day2 の模様はこちら

カンファレンス会場から見える最高な夜景。

カンファレンス会場から見える夜景

本記事の著者
市川莉緒
市川莉緒
Web/ソフトウェア開発PM
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