リスティング広告とは、ユーザーの検索キーワードに連動して表示されるテキスト形式の広告です。検索結果の上位に表示されるため、一定の露出とクリックを期待でき、即効性のあるマーケティング施策として注目されています。
本記事では、リスティング広告の基本的な仕組みから、メリット・デメリット、費用相場、効果が出やすい業界、運用のポイントまで詳しく解説します。初心者でも理解しやすい内容となっていますので、リスティング広告の導入を検討している方や、運用効果を高めたい方におすすめです。
目次
リスティング広告とは
「リスティング広告」とは、ユーザーの検索キーワードに合わせて検索結果に表示されるテキスト形式の広告で、「検索連動型広告」とも呼ばれます。下の画像でもわかるように、SEOで上位表示されたオーガニックな記事よりも上部に掲載されることが多いため、ユーザーの目に留まりやすいという特徴があります。
リスティング広告のメリット
リスティング広告は、実はたくさんのメリットがあります。
メリット①「比較的簡単に始められる」
実はリスティング広告は、オンライン広告の中でも、比較的簡単に始められる広告手法のひとつです。実際、Google広告やYahoo広告のアカウントさえ作ってしまえば一人でも始められますし、設定していく中で、広告予算の上限を決められるため、少額からスタートできます。
また、審査さえ通過すれば、設定したその日のうちに広告を掲載することも可能ですし、クリエイティブの制作も必要ありません。こうした点からも、リスティング広告は、「すぐに始められる」広告であると言えるでしょう。
メリット②効果が出やすい
リスティング広告は、きちんと運用すれば、かなりの効果を見込める広告であると言えます。
そもそもリスティング広告は、コンバージョン率が高いと見込まれる「顕在層」にアプローチすることが可能な広告手法です。その商品のニーズがあるユーザーが検索するであろうKWを選んで出稿したり、地域や性別などを絞って配信したりといった設定が可能だからです。
またリスティング広告は、SEOをはじめとするほかのマーケティング施策よりも、柔軟性や即効性が高いと言えます。なぜなら、広告配信に必要な「広告文」と「LP」を用意し設定した後、審査に通過されれば、すぐにユーザーに展開することができるからです(大体1営業日程度と言われています)。
またSEOのように、プラットフォームの評価を待つ必要がないため、すぐに効果検証をすることができます。広告を改善する場合、キーワードや広告文のテキストは管理画面からすぐに変えられますし、効果が出たかどうかは、その変更内容が反映されればすぐにわかるので、短期間でPDCAを回していくことができるのです。
リスティング広告のデメリット
リスティング広告には、デメリットもあります。
デメリット①潜在層へのアプローチに向かない
前章で、リスティング広告のメリットとして、顕在層へのアプローチに向いているというポイントをあげましたが、これは裏を返せば、潜在層のアプローチに向いていないということでもあります。
潜在層の特徴として、解決策を知らなかったり、そもそも課題を明確に自覚していないという点が挙げられます。例えば、「収益をもっと増やす必要がある」という考えは持っていても、「そのためにリスティング広告が有効である」ということまではわかっていない、という場合などが当てはまります。あるいは、「収益をもっと増やせる」ということすら気づいていない、という場合もあります。こういったユーザーに、「リスティング広告の運用を代行します!」という広告を表示させても、コンバージョンしてくれる可能性は低いと言えます。
デメリット②ビジュアルでの訴求ができない
リスティング広告は、テキストでの広告です。そのため、ビジュアルでの訴求ができないという欠点があります。例えば、アパレルや雑貨などは、言葉を尽くしてテキストのみで説明するよりも、実際の写真を見せた方が、魅力が伝わりやすいですよね。このように、商品の魅力を伝えるために視覚的なアプローチが効果的な商材の場合や、テキストのみで説明しても魅力が伝わらない商材の場合には、ビジュアルで勝負できるバナー広告などがおすすめです。
デメリット③初心者にはハードルが高い
リスティング広告は、すぐに始められる広告ではありますが、一方で、初心者には少々ハードルが高い広告でもあります。
まず、広告を出す際に、「このキーワードでの出稿で、想定している顧客獲得単価内でコンバージョンが得られるか」という大まかな予測ができる能力が必要です。この能力がないと、いくら広告費をかけても効果が出ず、無駄なコストだけを払い続けることになってしまいます。
また、広告を出稿した直後には、成果が良いものと悪いものを判別し、悪いものを削っていく細かな作業も必要です。この判別は、業界や商材で基準がかなり異なるため、経験も必要になってきます。
さらに、広告の良し悪しを判断するCPA(顧客獲得単価)の算出方法なども、慣れていない方にとってはやや複雑です。そのため、初心者にとっては効果検証がしづらく、PDCAが回しにくい施策であると言えるでしょう。
リスティング広告の費用相場
リスティング広告の運用にかかる費用は、業界や狙っているKW、あるいは自社運用か外注かによって、大きく異なります。また、「事業の観点から広告に注力することになり、広告費が増えた」ということもよくあるため、必ずしも一定の費用が継続的にかかるというわけでもありません。一般的には、1ヶ月あたり20万円から30万円程度を予算として始めるケースが多いと言われています。
業界による費用差
一般的に、リスティング広告を盛んに出稿するような業界の場合、他社よりも表示回数を多くしたり、他社よりも高い順位で表示させたりする必要があるため、出稿にかかる費用も高くなります。また、そうした業界の場合、様々なKWに広告を出稿していることからも、費用がかさみやすいと言えるでしょう。例えば、金融系や資格取得系の業界は競争が激しいため、広告費用が高くなる傾向があるようです。
KWによる費用差
特定のキーワードに多くの広告主が入札している場合、そのキーワードの費用が高くなります。例えば、「保険」や「ローン」といった、その商材にとって重要なキーワードや、「医療保険 おすすめ」のような購買意欲の高いキーワードは、競争率が高く、結果的に費用が高くなりやすいと言えるでしょう。
自社運用か外注か
当たり前ではありますが、運用を代理店に依頼する場合と自社運用(インハウス)するのかによっても、運用にかかる費用は異なってきます。
リスティング広告の出稿費用の決まり方
リスティング広告の費用の決まり方は、少々複雑です。実はリスティング広告の費用は、「予算」と「実際の費用」の2段階に分けて考える必要があります。
KWと掲載順位で「予算」が変わる
リスティング広告は、「クリック単価(CPC)」と「広告の品質」を判断基準に、オークション形式で掲載順位を決定します。
クリック単価(CPC)とは「広告1クリックあたりに支払う費用」のことです。クリック単価は競合が多いキーワードほど高騰するため、「保険」や「リフォーム」などのビッグキーワードで掲載順位を上げたい場合は、ある程度のまとまった予算が必要となります。つまり、リスティング広告に「必要な予算」は、KWの種類と掲載順位で決まるのです。
リスティング広告を出稿する際には、社内でリスティング広告に使うことができる「予算」が、出稿するKWと掲載順位によって算出された「必要な予算」をカバーできるかどうか、確かめる必要があります。
しかし、この時点ではあくまで「予算」で、実際の費用はかかっていません。実際の費用は、「クリックされた回数」で決まります。
クリックされた回数で「実際の費用」が決まる
リスティング広告は、広告の表示に対してではなく、ユーザーが広告をクリックするごとに費用が発生します。これを「クリック課金制(PPC、Pay Per Click)」といいます。逆に言えば、クリックされないうちは費用は発生しません。そのため、実際にリスティング広告にどれくらいの費用がかかったかは、出稿してみて初めてわかるということになります。
結局どう決めればいいの?リスティング広告の費用の決め方
前述した通り、リスティング広告の費用の決まり方は複雑です。そのため、費用をどう決めればいいか、混乱してしまう方も多いでしょう。そこでこの章では、費用の概算の出し方をいくつかご紹介します。
1. CPA(コンバージョン1件あたりの広告費)と目標コンバージョンから決める
まずは、コンバージョン1件あたりに最大どのくらい広告費をかけられるかを確認します。これを許容CPAといいます。そのうち、利益を考慮したうえで1コンバージョンあたりにかける広告費を決め、これを目標CPAと呼びます。
次に、月に何件コンバージョンを獲得したいのかを確認します。これは、事業計画などから、広告経由でどれくらい獲得すべきなのかを割り出します。
例えば、コンバージョン1件あたりにかけられる広告費(CPA)の上限が3,000円だとすれば、月にコンバージョン1,000件を目標とする場合、3,000円×1,000件=3,000,000円 の予算になり、多くのケースでこの算出方法が使われます。
2. 売上目標とCVRから決める
売上目標から広告予算を算出します。現状のCVR(コンバージョン率、コンバージョン数/広告のクリック数)の実績をもとに、売上目標を達成するために必要なクリック数とクリック単価を割り出し、予算を決定する方法です。
D2Cブランドの商材を例に考えてみましょう。
まずは、全体の売り上げ目標を達成するために、Web経由の売り上げがどのくらい必要かを割り出します。自社の過去のデータや、業界の相場などから、総合的に判断すると良いでしょう。
次に、Web経由の売り上げの中で、広告経由で獲得すべき売り上げがどのくらいかを算出します。同時に、その広告のCVRも確認しましょう。これも、自社の過去のデータや、業界の相場などから、総合的に判断することをおすすめします。
例えば、広告経由で商品を月100個売らないといけない場合、CVRが1%であれば、クリック数は10,000回必要です。したがって、クリック単価が100円だと、100円×10,000回=1,000,000円の予算が必要です。
3. 平均クリック単価と目標クリック数から決める
出稿するキーワードを決め、その平均クリック単価から予算を算出します。クリック単価は出稿するキーワードによって異なるため、「Googleキーワードプランナー」などで概算を調べながら予算額を検討することが必要です。
例えば、平均クリック単価が10円のキーワードで月10,000クリックを得たい場合、月の広告費は10円×10,000回=100,000円の予算が必要だとわかります。
ある特定の業界のキーワードで認知を深めたいといった目的でリスティング広告を配信する場合には、このような算出をすることもあります。
リスティング広告で効果が出やすい業界、効果が出にくい業界
リスティング広告で効果がでやすい業界は、「検索ニーズが多く、粗利額も大きい」商材・サービスを扱っている業界であると言えます。なぜなら、リスティング広告は検索されて初めて表示されるため、検索回数が多ければ多いほど、表示回数が多くなり、クリックされる可能性が高くなるからです。
例えば、下記のものが考えられます。
効果が出やすい業界・商材
- 客単価が高く、粗利も高いもの(例:不動産)
- 客単価は低いが、リピートが多いため粗利が高くなるもの(例:化粧品)
- ネガティブな課題やコンプレックスを解消する商材のもの(例:育毛材)
- 期間限定だが、一時的にニーズが高まるもの(例:バレンタインデー用のチョコレート)
- 上記の商材ではないが、競合の商品と比較した時に、圧倒的な優位性を持っているもの(知名度が高い、値段が安いなど)
効果が出にくい業界・商材
リスティング広告で効果が出にくい業界もあります。もちろん、時と場合によって、必ずしも効果が出ないというわけではありませんが、下記のような業界・商材の企業は、リスティング広告以外のプロモーション施策を考えたほうが得策と言えるでしょう。
- 低単価かつリピート性が低く、粗利が高くないもの(例:文房具)
- 認知や用途が限定的で、そもそも検索自体が行われにくいもの(例:用途が極めて限定的な部品)
- 類似商材が市場に溢れており、優位性が低いもの(例:書籍、CD)
- Web上で成果が完結しにくいもの(例:レストランやテーマパークなど(Web上での予約を除く))
リスティング広告運用を外注すべきかどうか? | 外注のメリット/デメリット
前述したように、リスティング広告は取り組みやすい反面、初心者にはハードルが高い施策でもあります。そこでおすすめなのが、リスティング広告運用の外注です。
リスティング広告運用を外注すると、社内の運用担当者の負荷を軽減できることや、専門家の知見を運用に活かせることがメリットです。また、リスティング広告はすぐに効果が出やすいぶん、外注によって効果が大幅に高まりやすくなります。
一方で外注費用がかかることや、社内でノウハウを蓄積しづらいことはデメリットでもあります。どちらが良いかは、企業の状況や、将来的に内製化するか否かなどを議論しながら、決めていくと良いでしょう。まずは外注を通じて最新の知見を得ながら、必要に応じてインハウス化(内製化)に取り組んでいく、という移行型もおすすめです。
リスティング広告の外注先は、広告運用会社やフリーランスに依頼できます。いずれの場合も、担当者の強みや対応力、情報共有のしやすさなどで選ぶと、自社に最適なリスティング広告を運用できるでしょう。
Webでの問い合わせ数が約2倍に!株式会社トリムさまの成功事例
リスティング広告は、初心者にはハードルが高い施策です。外注しプロの手を借りることで、効率よく運用している企業さまもたくさんあります。今回はその中でも、弊社サービスであるミエルカコネクトを通して、リスティング広告運用を外注された、株式会社トリムさまの事例を紹介します。
トリムさまは、自社開発したツールを用いて、オーダーメイド型の調査〜分析を一貫して提供している企業さまです。高い専門性や技術が強みのトリムさまですが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により、展示会などのリアルイベントが開催できなくなったことで、関連する調査の依頼や問い合わせ数が急落。このままでは経営が厳しくなってしまう、ということで、ミエルカコネクトを通じ、広告運用を含めたWebマーケティングを外注することを決定しました。
トリムでは以前からリスティング広告を配信していましたが、以前依頼していたコンサルティングに設定や運用を一任していたため、細かいことまで把握できていませんでした。そこで改めて調査をしてみると、5年前のアカウント状態でそのまま配信され続けていたことが発覚。Webマーケティングを任された担当マーケターの谷口氏は、アカウント構成の整備や、広告の質の向上に着手しました。
”特に力を入れたのは広告文の作成です。ユーザーに信頼してもらい、クリックしたいと思ってもらえる広告を作るためには、「具体的な数字やメリットを強調すること」や「自社の商品・サービスの強みを簡潔に伝えること」が必要です。”(谷口氏)
谷口氏はこれに加え、WebサイトやLPの改善も実施。広告に流入してきた人を確実にCVさせるための仕組みを作って行きました。
その結果、コロナ禍が収束しなかった2021年においても、Webでの問い合わせ数が昨年比で約2倍に。トリムさまの場合、リスティング広告そのものは以前から取り組まれていましたが、運用体制を見直し、最適化するだけで、ここまで効果を出すことができました。みなさんもぜひ、リスティング広告の運用を始めてみたり、見直してみることをおすすめします。
もっと詳しく知りたい方はこちら:社員9人のBtoB企業の経営危機を救ったのは「Webマーケティング」だった。コネクターに一任し、問い合わせ数2倍を実現
リスティング広告を自分で出稿するまでの流れ
今回はGoogle広告を題材に、基本的な出稿の流れを解説します。
基本的な流れは上記の7ステップの通り。Google広告アカウントを作成・設定したあとは、広告の目的や単価、キーワードなどを設定していけば、Google広告を出稿できます。
【1】まずはGoogle広告エントリーページにアクセスしましょう。ページ内の「今すぐ開始」ボタンを押すとアカウント登録がはじまります。Google広告のアカウント情報は、「⊕新しいGoogle広告アカウント」を選択するだけで自動作成されます。
【2-1】リスティング広告の目標を聞かれるので、希望のコンバージョン内容を選択してください。テスト的に出稿する場合は「ウェブサイトのトラフィック」を選択し、特定のLPへの集客を目的とするのがシンプルでしょう。
【2-2】キャンペーンタイプは「検索」を指定しておきましょう。また、画面下方に「目標をどのように達成するか選択」「キャンペーン名」という枠があるので、それぞれ「広告したいウェブサイトのURL」と「管理しやすいキャンペーン名」を入れておきましょう。なお前者は空欄でも広告を作成できます。
【3】広告の単価設定を行います。「重視している要素」は、迷ったらとりあえず「コンバージョン」にしておきましょう。自社で顧客獲得単価の目安が決まっている場合は「目標コンバージョン単価」も設定します。
【4】キャンペーン設定では、出稿先のネットワークを選べます。「ディスプレイ ネットワーク」をうまく活用すると、検索ネットワークより安くコンバージョンを獲得できます。一方で、テスト的にまず自分でリスティング広告を出稿したい場合は、とりあえずチェックを外しておくのがおすすめ。
なお「キャンペーン設定」では、出稿先の地域や細かなオーディエンスセグメントも設定できます。たとえば「埼玉県在住のユーザーのみ」を対象とした出稿も可能。とはいえ設定内容が多岐に渡るため、まずは出稿先の地域を「日本」にしたうえで、運用に慣れたタイミングで細かなセグメンテーションにトライするほうが無難です。
【5-1】キーワードと広告を設定します。出稿するキーワードは「キーワード候補を取得」か「キーワードの入力」で設定可能。出稿したいキーワードが決まっている場合は、「キーワードの入力」で手入力するのがおすすめ。ただしほとんどの初心者の方が、後述する「マッチタイプ」に苦戦するので要注意。
【5-2】実際の広告内容を作成します。「最終ページURL」や「表示URLのパス」「広告見出し」などを、プレビュー画面で随時確認しながら作成できます。
【6】広告表示オプションを設定します。広告表示オプションでは、リスティング広告に追加のテキストやリンク、電話番号などを設定可能。取り扱う商材にもよりますが、あらゆる手段で問い合わせを獲得したい場合は「電話番号」の設定がおすすめです。
【7】最後に広告キャンペーンの1日あたりの平均予算を入力し、「次へ」をクリックします。出稿内容を確認して問題なければ設定完了です。
ちなみに予算は1円からでもスタート可能です。ただし、1クリック1円のキーワードが1回クリックされたらキャンペーンが終了するため、出稿の意味がありません。
1つのキャンペーンに対する1日の最低予算は、Google広告の推奨値では2,000円程度。この場合、1か月あたりの広告予算は6万円~7万円が最低ラインとなります。ただし広告予算を「1日2,000円」程度に設定した場合、本来出稿したいキーワードの入札単価と広告予算が見合わず、広告を思うように出稿できないリスクもあります。
広告予算が少ないと「コンバージョンが得やすいキーワード」のデータを蓄積できないため、1か月30万円~50万円の予算を用意しておくのが理想的。なお実際の出稿時は、広告費の支払い手段も追加しておく必要があります。「ツールと設定」→「トランザクション」→「お支払い方法」から適宜設定しておきましょう。
リスティング広告の成果の計測方法
リスティング広告の成果を計測し評価するためには、以下のような指標を見ていく必要があります。
インプレッション数
Web広告が表示された回数です。広告の管理画面で確認することができます。
クリック数
表示された広告がクリックされた回数です。こちらも広告の管理画面で確認することができます。
クリック率(CTR)
広告がクリックされた割合です。クリック数 ÷ インプレッション数 × 100で算出されます。
クリック率が低い場合、広告文がキーワードとマッチしていない可能性があります。広告文の改善を検討すると良いでしょう。
コンバージョン数(CV)
ユーザーが広告をクリックし、商品の購入や問い合わせなど、その広告の目標としている成果とする行動を実施した数です。広告の管理画面以外にも、GA4などのアクセス解析ツールも活用して、成果を計測していくことが一般的です。
コンバージョン率(CVR)
広告をクリックしたユーザーのうち、コンバージョンまで完了したユーザーの割合です。クリック数 ÷ コンバージョン数 × 100で算出できます。
コンバージョン率が低い場合、広告文を始めとした広告そのものの改善はもちろんですが、LPにも課題がある可能性があります。コンバージョンに至るまでスムーズな導線が引けているかや、LPの記載内容が競合サービスと比べて魅力的であるかなど、見直してみましょう。
コンバージョン単価(CPA)
1コンバージョンを得るのに掛かった費用です。配信金額 ÷ コンバージョン数で算出されます。基本的にはCPAが高いほど、費用対効果が低くなるため、許容CPA内に収まっているかどうかを確認することが重要です。CPAを低下させるためには、広告文やLP、配信先の変更などの改善に取り組みましょう。
リスティング広告の運用で初心者が躓きやすいポイント
リスティング広告の運用で、初心者が躓きやすいポイントは以下4つです。
・キーワードのマッチタイプ
・除外キーワード設定の抜け漏れ
・ABテストがうまくできない
・遷移先LPの改善に手が回らない
キーワードのマッチタイプ | 完全一致と部分一致、フレーズ一致の違い
キーワードの「マッチタイプ」とは、出稿したリスティング広告と、実際にユーザーが入力した検索語句をどのように「マッチング」させるかを決めるものです。マッチタイプには以下4種類があります。
たとえばフレーズ一致で「コーヒー 豆」を設定した場合、たとえば自社が高級コーヒー豆しか扱っていない場合でも、「コーヒー豆 安い」で広告が出ることがあります。しかし、広告内容と遷移先が一致しないのでコンバージョンしません。一方で「完全一致」にすると、検索ボリュームが少ない場合は十分な検索流入数が得られません。
リスティング広告を出すときは、以上の点を踏まえてキーワードとマッチタイプを決めることが重要です。ただしここで躓く人は非常に多いので、少しでも「難しい」と感じたら専門家に相談しましょう。
除外キーワード設定の抜け漏れ | 出稿キーワードは常に細かくチェック
「除外キーワード」は、広告を表示させたくない検索語句を設定できる機能です。たとえば先ほどの例で「安い」を除外すれば、「コーヒー豆 安い」で広告が表示されなくなるため、自社が高級豆しか扱ってない場合でもコンバージョンを獲得しやすくなるでしょう。
このような除外キーワードの設定は、初心者のうちは手が回らないことも多いですが、できる限り管理しましょう。
遷移先LPの改善がうまくできない
リスティング広告のクリックをコンバージョンに繋げるためには、LPの品質も重要です。広告とLPの内容が異なるなど、ユーザーが不便・不安を感じると離脱されるため、魅力的で使いやすいLPを目指しましょう。LPにヒートマップツールを導入するなどして、ユーザーが多く離脱しているポイントを特定して、当該箇所の文言やデザインをブラッシュアップし続けるのがおすすめです。
ABテストがうまくできない | テストの目的を明確にする
「ABテスト」とは、2種類以上の広告を用意して「どちらの成果が高いか」を調べるための機能です。一定の検証期間を設けてテストすれば、クリックに繋がりやすい広告の傾向を把握できるので、どこを改善すべきかが分かります。一方で、初心者のうちはABテストといっても「何をテストしたらいいか」分からないことも多いです。「広告の文言を変えるべきか」「LPを変えるべきか」「両方変えるべきか」など迷った際は、こちらも専門家に相談しましょう。
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ここまで、リスティング広告の基本的な運用方法や、Google広告の設定方法、費用などについて解説しました。
リスティング広告は、効果の出やすい広告ですが、その一方で、初心者にはハードルが高い広告でもあります。リスティング広告を始めることに不安がある方は、経験豊富なフリーランスや副業ワーカーに依頼してみることをおすすめします。Web広告代理店の出身者や現役担当者が多く、確かな運用スキルがあるうえに、現場にメンバーとして入り込んで支援・伴走もしてくれます。
弊社が運営している人材マッチングサービス『ミエルカコネクト』では、業界や広告予算にあわせて、最適なマーケターをご紹介します。リスティング広告の運用にお悩みの方は、ぜひご相談ください。
著者PROFILE
音楽ライターを経て、プログラミングスクールのオウンドメディアのSEOを担当。月間20万PVのサイトを月間100万PVにグロースさせた後、月間300万PVの女性向けキュレーションサイトのマネージャーを担当。独立後はフリーランスとして多くのクライアントのコンテンツマーケティングを行う。SEOはコンテンツマーケティング・DB型SEOの経験が豊富。他、広告運用、MA、サイト売買の知見や、趣味のプログラミングでSEOツールをPythonを使い自作するなど、エンジニア系集客や技術的知見が必要なものも執筆可能。