2024年6月11日〜12日にSearch Engine LandがSMX Advancedというオンラインカンファレンスを開催しました。基調講演は、 Search Engine Landのエディターであるバリー・シュワルツ氏によるGoogleのエリザベス・タッカー氏へのインタビューです。
Googleの検索部門プロダクトマネジメントディレクターであるタッカー氏は、高品質な検索結果を提供するというGoogleのコミットメントについて語り、最近のコアアルゴリズムアップデートに関する洞察を共有しました。タッカー氏は、より良いウェブエコシステムを作る上でSEO専門家が果たす重要な役割を強調し、Googleのランキングシステムに関する一般的な誤解に対処しています。そして、ユーザーにとって有益で満足度の高いコンテンツを作ることに焦点を当てることの重要性を強調しています。また、検索品質評価ガイドラインを含む、Googleの検索品質評価プロセスに関する貴重な情報も提供してくれました。
この記事では、タッカー氏がインタビューで語った重要ポイントをまとめます。
- ユーザー重視が最優先:Googleの最優先事項は、有益で信頼性が高く、質の高い結果を提供することでユーザーの検索クエリを満足させること。コンテンツ作成者は、技術的なSEO戦略よりもこれを優先すべき。
- コアアップデートは不満足なコンテンツに対処:2023年3月のコアアップデートは、低品質で不満足、役に立たないコンテンツに関するユーザーからの不平に対処した。このアップデートは複雑さと様々なコアシステムへの影響を考慮し、45日間かけて段階的に展開された。
- ヘルプフルコンテンツアップデートがコアアップデートを推進:2023年3月のコアアップデートは、2022年のヘルプフルコンテンツアップデートから得られた知見に大きく影響された。このアップデートから得られた洞察が、高品質なコンテンツをより適切に識別し評価するためのコアシステムの調整方法に活かされた。
- SEOはウェブエコシステムに不可欠:SEO専門家をオープンウェブエコシステムの重要な一部と見なしている。彼らは、ユーザーフレンドリーでGoogle検索にとっても理解しやすいウェブサイトを構築するよう、コンテンツ作成者や出版社を導く重要な役割を果たしている。
- 技術的な詳細に囚われすぎない:SEO担当者は、特定の技術的な詳細や「裏技」に過度にこだわらないようにすべき。代わりに、ユーザーに満足度の高い有益な結果を提供するというGoogleの究極の目標を理解することに焦点を当ててほしい。
- 「即効性のある」手法に注意:短期間で改善を約束したり、料金を払えば確実にランキングが上がるなどと謳う手法には注意が必要。真のSEOの成功は、質の高いコンテンツとユーザー体験への長期的な取り組みから生まれる。
- Google検索は動的で複雑:Googleのランキングシステムは常に進化し、更新され、常に変化するウェブの状況に適応している。数年前の特定のシグナルや戦術に関する説明が現在も有効だと想定しないように。
- 透明性は重要だが限定的:Googleは検索システムについての透明性を高めようと努力しているが、悪意のある者による悪用を防ぐため、具体的なシグナルの開示には慎重でなければならない。
- 検索品質評価ガイドラインが品質を定義:Googleは検索品質評価ガイドラインで品質の正式な定義を示している。このドキュメントは、第三者の評価者が検索結果の品質を評価する際の基礎となり、コンテンツ作成者にとっても貴重なリソースである。
- 品質は文脈依存的で複雑:「高品質」には一律の定義はない。高品質なコンテンツの定義は、検索クエリやユーザーの意図によって異なる。
- 継続的な改善:Googleは継続的な改善に取り組んでおり、システムを常に更新し、小さな調整を行い、最適なユーザー体験を確保するために検索パフォーマンスを監視している。
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Googleとの対話とフィードバック:SEO専門家はGoogleと対話し、検索品質についてフィードバックを提供し、アップデートや変更について常に情報を得ることが推奨される。これによりGoogleはSEOコミュニティのニーズをより良く理解し、検索システムを改善することができる。
以上です。
基調講演インタビューの動画は一般公開されていませんが、SMX Advancedに登録することで録画を視聴できます(どこかのタイミングで登録を終了すると思われる)。