紙媒体を取り巻く環境変化を受け、ウェブメディア強化をしてきた朝日新聞社さま。新聞とウェブメディアで、読者の「読むことに対する意識」の違いをどうとらえて、対策してきたのか?2021年2月18日に開催されたミエルカユーザー会では、朝日新聞社の大内氏により「検索ユーザーの意図」に沿ったコンテンツの企画方法をお話しいただきました。
検索ユーザーの意図に沿ったウェブコンテンツの企画方法とは?
運営サイトである「Moovoo」は、ミエルカ導入後10か月でPV8倍にまで成長。サイトには”買い物をするときに、信頼できる情報をもとに、納得してモノやサービスを選びたい、楽しみたい。しかも、ウェブにあふれる膨大な情報の中から効率的に、スマートに。あなたのそんな思いに応えます。”と書かれており、各方面の専門性と分かりやすい表現へのこだわりを感じます。
プロフィール
検索エンジンではなく、読者のことを想ったメディアを目指して
検索する人が納得して「モノ選び」ができるウェブメディアであるために、大内氏が大事にしていることをお話しいただきました。
1.検索ユーザーの意図を読み解く 2.高品質な情報を載せる
1.検索ユーザーの意図を読み解く
コンテンツにする題材が決まったら、下記の手順でキーワードの調査を行い、検索ユーザーの意図を読み解いていくそうです。 2021年2月16日時点で「付箋ノート」検索1位のコンテンツを例に解説をいただきました。
・サジェストキーワードの月間検索回数の確認 ・検索ニーズを読み解き、同じ意図のものをまとめる ・ユーザーが知りたい順に構成をまとめる |
調査したサジェストキーワードを知りたいことが似ている=検索意図ごとにまず分類。色分けして整理していてわかりやすいですね。 次に意図分類したものごとに大まかなタイトルをつけて、どのような順番で語るとユーザーにとって分かりやすいのかを考えて目次(見出し)の構成を作っていきます。手順を具体的に教えてくれたので、明日からマネできそうです(笑) このあと執筆。こうした丹念な検索ユーザーの意図の読み解きがあるからこその成果なのですね!
2.高品質な情報を載せる
記事の品質を高めるため、検索品質評価者向けガイドラインにもある、E-A-T(専門性、権威性、信頼性)も意識されているとのこと。検索ユーザーにとっても、正確なコンテンツであることを理解してもらうため、有識者の監修情報をつけるようにされているそうです。※付箋ノートの記事の場合は、付箋ノートに関する書籍を執筆、数々のメディアにも取り上げられた実績のある達人に、活用術を取材しています。
紙メディア出身者にとっての追い風とは?
紙の編集部で、当たり前にやってきた裏取りの経験が、ウェブメディアでも、高品質で独自性のあるコンテンツつくりに活かされているとのこと。 2021年の媒体資料で、
とあります。 moovooを卒業された大内氏が新たに担当することになった「ミズノート」では、ユーザーニーズをさらに細かく読み解き、取材や独自調査などのオリジナルの情報を使って応えることにこだわっているのだそうです。それにより、読者の購買判断をサポートし、後押しする狙いがあるのだとか。今後の新たな取り組みにも注目です!
最後に
2週に渡ってお届けした「ミエルカユーザー会forメディア」ですが、コンテンツ作りそのものを生業とされるメディア企業ならではのワザやコダワリを実感する会となりました。次回のミエルカユーザー会も楽しみです。