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ChatGPTで記事を書いてみたらSEOに効いた

更新日:2024.11.12 公開日:2023.07.10

ChatGPT4で 記事を書いて SEOしてみた

SEOコンサルタントもしています大木です。ChatGPT(GPT-4)をSEO向けに活用してみました。2023年になって急激にAI関連の新サービスが盛り上がったのは周知の事実かと思います。

私も早速色々と触ってみており、SEOや日常業務に使える部分、使えない部分などが分かってきました。今回はその点について、限定的な視点ではありますがシェアしたいと思います。

ChatGPTとは何か簡単におさらい

ChatGPTとは言わずと知れたいわゆる会話型と呼ばれるもので、OpenAIによって訓練された人工知能言語モデルです。大量のテキストから学習し、自然な人間の言葉で応答する能力を持つことで、質問への回答や文章の生成などをしてくれます。まあまあ精度が高い回答が得られます。

記事作成だけでなく、様々なタスクを達成すべく、現在世界中で活用がゴリゴリに行われているツールです。2023年時点での最新バージョンはGPT-4です。3.5と比べて動きが不安定ですが私は主にGPT-4を使用しています。

ターゲットキーワード選定と順位推移

今回はこちらのミエルカマーケティングジャーナル様に掲載する記事を作成してみました。どのぐらい楽に記事執筆できるのか?SEOはどうなるか?をテストすることが目的でした。まずはSEOの結果から。

AI記事のSEO結果

比較的うまく行った記事の検索キーワード順位推移

キーワードそのものは伏せ字にさせて頂いておりますが、ChatGPT(GPT-4)で作成した記事の検索順位推移をまとめました。

これらはChatGPTから出力された記事を実験用に「ほぼそのまま」ウェブに上げています。ですので内容は多少粗いのですが、その状態でSEOで戦えるのか、ポテンシャルを図る意味でそのまま上げましたが、日本語の「てにをは」などを若干手直ししています。

また制作時間ですが、ゼロの状態から記事アップロード完了まででおよそ1時間前後、文字数は2,000文字です。これはまずChatGPT(GPT-4)の出力をいくつかのパートに分けて出力していること、ChatGPT(GPT-4)の出力が遅いことに加えて不具合で出力できない状態が結構あること、その他アイキャッチを作ったりhタグなど最低限の装飾を施しているためです。効率化になっていない感、あります。。

※計測時期の時点の話です。また圏外は計測の都合上51位としています。

検索順位の推移グラフ01

キーワードA

こちらは圧倒的強者のブログがありそちらが1位・2位なのですが、掲載から2ヶ月ほどで3位まで浮上。

「キーワードB」

こちらも多くのブロガーが狙うキーワードでしたが1位を獲得できています。実は最初、いわゆるGoogleハネムーン的な動きというか、いきなり10位ぐらいについたのですが、そこから2週間ほど40位前後まで落ちました。そして再度検索順位が上がり始めて今に至ります。

「キーワードC」

こちらは話題が落ち着いてしまっているキーワードのため競合性は低いとみられ、敢えて狙ってみましたが案の定好調でした。強超スニペット枠に現時点では掲載できています。

「キーワードD」「キーワードE」

こちらは最近上げてみたのですが、相互に近しいテーマのため内部リンクを繋いでおります。恐らく検索順位には影響しなかったと思われますが…。

あまり上手くいかなかった記事の検索キーワード順位推移

続いて検索順位が振るわなかったキーワードたちです。こちらも同じくChatGPT(GPT-4)で出力したものですが、ほぼそのまま使っているのが大半です。もちろん競合性が高いキーワードでもあります。

検索順位の推移グラフ02

これらは検索順位は最初から振るわず、コンテンツそれ自体と競合性の高さが要因となりそうです。個人的にも文章が非常に固く、表面的で、また情報も不十分と感じるものが多かったです。

AIライティングの考え方

さて、今回どのようなフローでキーワード選定や記事作成をしたかについて書いてみます。今回はテストが目的です。まずターゲットキーワード選定について。基本的にミエルカマーケティングジャーナルのドメイン内の他の記事と競合しないものをチョイスしています。記事の書き方は簡単。

使用したのは私個人が契約しているChatGPT(GPT-4)。3と違い動きがかなり遅い上に、このようなSEO関連項目ですと実際は3も4も対して記事の質っぽいものに影響はないと感じます。

そしてAIへの命令文というかいわゆるプロンプトについて。

これもシンプルにしました。というのもプロンプトって正直どれだけ凝ってもそこまで出力結果に対した差は無いんですよね。

また1記事まるまるを1度でChatGPT(GPT-4)にアウトプットさせることはできませんでした。いくつかの段落に分けて作ってもらうほうがより的確な内容を返してくれますね。

今回の目的として、どれだけ複雑なプロンプトや凝った作業工程をこちらが「せずに」1記事を完成させるかを試行錯誤しました。プロンプトでペルソナを出して貰ったり記事のリサーチなんかを行ったりも試しましたが、これがまあ精度が酷かったのでやっておりません。

あと他のサービスとの組み合わせは今回行っておりません。いくつか試しましたが、SEO関連カテゴリの記事執筆の品質や作成の効率化には対して影響しなかったので。

簡単だった点は?

何といっても「当たり障りのない概要」を書いてもらうのはとてもスムーズ、かつ内容も大体正確でした。最初はあまりの楽さに罪悪感が芽生えたものです。同時に、これは速攻でコモディティ化するな、とも感じました。

AI記事制作はここが難しかった

難しかった点は主に2つ。

1つはいわゆるハルシネーション、つまりAIがアウトプットの中にまことしやかに嘘を入れてくる現象です。これは「何かを書いた続きをAIが予測して書き上げる」といった使い方から始まった(だったような)ものなので、仕方がないです。

ここに目視でチェックを都度つど入れていくことが時間を食いますね。故に専門性ある人の監視がどうしても必要になります。

2つ目は、なんというか表現や言い回しが微妙というか、やや古い感じだったり、あとは明らかに海外のデータを食ってるなと思しき日本ではしない表現なんかも多くみられました。今回の記事作成では敢えてそのへんもほぼ全部残してあります。

今後は3ステップの記事制作になる…かも

今後AIを活用して記事を書く場合、主に3つのステップになると思います。

まずは記事をざっとAIに書いてもらうというフェーズ。

次、ステップ2では「ライターさんに」目視チェックをしてもらう点です。なんせステップ1で思いっきり最大公約数をとりに行った内容が上がってきますので、ステップ2では属人化の方向に振り切って貰う方が良さそうです。記事のアップはこの段階で行ってしまってよければ先にアップして検索順位を見るというのも良いかと思います。

そしてステップ3では一次情報、画像、動画、グラフ、図解、表、ライターのオピニオン、などなど「記事の個性化」に舵切りをした方が良さそうです。今後はAI製の無個性記事がまず先に生まれ、それに個性を宿す作業がSEOでも必要となるでしょう。

使い分けが必須になる未来

AIによる記事化は今後も色々試したいですが、記事という点ではChatGPT(GPT-4)の使い勝手が圧倒的かと思います。そして少しの効率化とともに思ったより大変でした。

ChatGPTはインプットが検索窓のようなところ1箇所なので、プロンプトの工夫だとかこちら側の目視チェックなどによる軌道修正が多すぎます。効率的に少しはなったかなという感じですが、さして従来と変わらないな、とも。

良いライターではなく「良い編集者」になるべし

最後に感想を。編集や編纂、校閲のような仕事が本当に増えました。

これ、個人ブロガーさんは従来通り普通に属人的に記事を書くみたいなことやってる方が今時点ではいいんじゃないかなとかも思います。これは数年でどうにかなるとはちょっと思えなかったですね。分かりませんが。

結論なんですが、これAIで土台となる文章を生成できる様になったということは、一次情報だとかアクの強い属人性だとかの差別化が必須になることは間違いなさそうです。むしろ土台をAIで作れる様になった分、より高品質なコンテンツのクリエイションが求められそうな予感しかありません。

今ライターさんと話していて、多くのライティング代行のメディア編集プロダクションや個人ライターさんなどは既にAIとの役割の棲み分けをしている所が急速に増えています。

優先度の低い記事、シンプルな内容で良い記事、概要のみを書ければ良い記事などはChatGPTなどのAIで実行。

個人の体験談、取材などによる一次情報、画像や動画などのビジュアル要素。この3つはライターが用意する。

という感じでもう固まってきていますね。名前も「ライター」とか「ライティング」じゃなくなる気がします。編集者は「エディター」とか「エディトリアル」、編集作業は「エディティング」のような語に置き換わるのではないかなと。

今後もAIを使用したコンテンツ作成やSEOについて折に触れ発信していきたいと思います。

本記事の著者
大木
大木
SEOコンサルタント・デジタルマーケター
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