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強調のstrongタグの正しい使い方とbタグとの違い、SEOへの影響

更新日:2022.8.30 公開日:2022.08.25

文字を太くして特定の言葉を強調するために使う「strongタグ」と「bタグ」は一見、同じような機能ですが、何がどう違うのでしょうか?どう使い分ければ良いのか、SEOの観点ではどちらを使うべきなのか。また似た機能のタグが他にもあるのかなど、鈴木謙一が解説します。

文字を目に止まりやすくするタグは2種類(strong・b)

html 上で文字を太くして読みやすくするタグには

  • 強調のstrongタグ
  • 太字のbタグ

の2種類があります。

strongタグとbタグの違い解説

見た目的には文字を太くして目立たせる点で似ているように感じますが、どんな点が違うのでしょうか。もともとの意味・目的をみていきましょう。

strong タグ

ページ内全体において、「ここは重要だ」と知らせる(マークアップする)タグです。単に強調だけでなく重要性、あるいは緊急性を意味することもあります。

bタグ

b=「ボールド」の意味。太くする・濃くする・太文字にするという意味を持つマークアップです。strongタグのように「強調する」意味はなく、見た目だけの変更です。ユーザーの目をひくために使用します。

この2つはブラウザ上の処理によって、たまたま同じように見えているだけです。

strongタグとbタグの見た目は差異がないことの解説

strongタグとbタグ、どう使い分けるべき?

「重要な部分を間違って太字指定のbタグで設定したら、Googleからその部分は重要だと認識しないのか?」と心配になる方もいるのではないでしょうか。

大丈夫です。Googleはhtmlをしっかり見て判断しているので、例えばh1=見出し、h2=中見出し、といった具合に理解します。これと同じようにstrongタグで囲うと「この部分は重要なんだ」と意識します。

しかし実は、Googleはbタグも同じように扱っています。あまり「使い分け」について心配する必要はありません。ユーザーから見た時のわかりやすさを軸に、統一の仕方を決めれば良いと思います。

☑︎参考記事:正しいSEO対策とは?SEOの基本施策をわかりやすく解説

strongタグがたくさんあればページの評価が上がる?

強調タグの使い方は検索ランキングに直接影響するでしょうか。また、ページ内にstrongタグで囲った部分がたくさんあると、ページの評価は上がるでしょうか?どちらも答えは「いいえ」です。

たとえば「クレジットカード」というキーワードで上位表示を狙いたい場合、ページに30個ある「クレジットカード」をすべてstrongタグで強調しても、Googleは「すごい!このページはクレジットカードと関連性が高いんだ」「上位表示しよう」とは、絶対になりません。これは勘違いしてはいけません(20数年前はたしかに「上位表示したいキーワードをたくさん入れて、strongタグで囲もう」というテクニックがありましたが、大昔のことです)。

どういう場合にstrongタグは有効?

では強調タグはいつ使えばいいのか。「ページ全体で、相対的に見て、この部分は重要である」という場合のみに使用することをおすすめします。あくまでも「ユーザーが流し読みする時に目に止まりやすくするため」です。

Googleにとっては、あくまでも「この記事の中でこの部分は重要だと書き手が言っている」とGoogleは認識するだけです。strongタグをいくつ使ったとしても、「他のページと比べて」重要性が増すわけではありません。優劣がつかないことは、2013年にGoogle側も発信しています。

Googleのマット・カッツ氏による2013年の解説動画

ユーザーからのstrongタグとbタグの使い分けに関する質問に対して、「Is there a difference between the “strong” and “b” tags in terms of SEO?」という動画の中で、カッツ氏はこう答えています。

Googleは、strongタグもbタグのどちらも、検索のランキング、スコアリング、あるいはインデックスの付け方において、同じように扱います。それは斜体フォントにする「emタグ」や、イタリック体にする「iタグ」でも同様です。 簡単に言えば「気にしなくていい」「Googleにとってはそんなことはどうでもよい」と言えるでしょう。

ほかにもある強調タグの種類

カッツ氏が動画で触れた4種類のタグは以下の通りです。

強調タグ
タグの種類
内容
strong
強調する
b
太字にする
em
強調する(storongより弱めに)
i
イタリック体にする

強調タグを入れるのはGoogleではなくユーザーのため

複雑な文章を読み慣れている人間の場合、別に太字で加工していなくても「ここはこの文章の中で重要な部分だ」と自分で見つけ出せますよね。現在のGoogleは賢いので、それと同じく、特に強調タグを入れなくても重要な部分は認識できます。

Googleのジョン・ミューラー氏による2021年の解説動画

カッツ氏のかつての動画を見返した上で、ミューラー氏も「English Google SEO office-hours from November 12, 2021」と題した動画で解説しています。

strongタグで強調することにより、Googleはそのページで重要な部分をより明確に把握できます。けれど、これは「ほかの部分と比べて相対的に」という意味です。全部を太字にしては意味がありません。選んで強調や太字を使うことは、そのページや文章について「この人(書き手)はこのように考えている」という明確なサインとして、特別な価値があります。

というわけで(繰り返しになりますが)、検索エンジン対策としてはそこまで区別を気にする必要はありません。極論、タグを使わなくても特に問題はありません。強調や太字タグはあくまでも、書き手が重要だと明示したい部分をGoogleに「再認識させる」手助けになるだけのイメージだと思ってください。

強調タグの使い方のポイントは、「ユーザーにとって」どこを目立たせるのが適切か、わかりやすいか、あるいは統一感があるかが最重要です。

タイトル周りのタグ設定に大切なことも学んでおこう

2021年8月のタイトルリンク生成のアルゴリズムが変更されました。それに伴い、titleタグやh1タグにどのようなテキストを入れるべきか、工夫すべき点を鈴木謙一が解説しています。

☑︎Google、タイトルリンクのTIPSを追加: はっきりとわかる目立つ見出しを1つだけ使う

ミエルカジャーナル内でもタイトルの付け方をまとめたコンテンツがあるのでこちらも合わせてご確認ください。

☑︎SEO施策「タイトルの付け方」文字数や設定手順を解説します

動画出演者PROFILE

鈴木謙一
鈴木謙一(すずき けんいち)

株式会社 Faber Company 取締役 Search Advocate(サーチ・アドボケイト)。「海外SEO情報ブログ」の運営者。正しいSEOをウェブ担当者に習得してもらうことをミッションに掲げている。検索関連のカンファレンス/イベントの取材やセミナーでの講師が Faber Company での主な役割。最近では、海外カンファレンスでの登壇も経験している。海外SEO情報ブログは、日本では、最も有名な SEO をテーマにしたブログの1つ。Google 公式ヘルプコミュニティのプロダクトエキスパートとして認定を受けており、Google 社員とのつながりも深い。

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