ECサイトのSEO対策とは、電子商取引ウェブサイトが検索エンジンの結果ページで高い順位を獲得し、より多くの訪問者と売上を得るための戦略です。これには、ウェブサイトの構造最適化、キーワードリサーチ、品質の高いコンテンツ作成などが含まれます。
この対策は、ブランドの視認性を高め、目標の顧客に対して製品やサービスを効率的に紹介することを可能にします。また、SEOの改善はサイトのユーザビリティを高め、結果的にはコンバージョン率の向上につながります。
この記事ではECサイトのSEO対策について解説していきます。
目次
- 1.商品一覧ページだけだと検索結果の上位に表示されない?
- 2.商品一覧ページに載せるべきテキストの量や内容は?
- 長々としたテキストはGoogleを迷わせてしまう可能性
- 構造化データを使えばGoogleは迷わないのでは?
- ユーザー目線で必要な情報があれば短くてOK
- 3.良いECサイトの商品ページとは?
- きれいな写真
- わかりやすく正確な商品説明
- スムーズな決済の方法/a>
- 正確な送料の説明
- 4.ユーザーテストでページ改善を
- 5.ECサイト担当者様におすすめの事例
- コンテンツを強化してECサイトの客単価を約130%アップ|有限会社セレクト様
- 自社ECサイトの集客強化をしたい企業様の支援プラン
- ECサイトのSEOについて関連動画
商品一覧ページだけだと検索結果の上位に表示されない?
経済産業省が取りまとめた「令和2年度電子商取引に関する市場調査」によれば、新型コロナの影響もあって、CtoC‐EC(個人間EC)の市場規模は、2020年は1兆9586億円(前年比12.5%増)と急拡大しています。つまり競合がしのぎを削る状態です。どのようなECサイトを作れば、ユーザーの目に留まるでしょうか?
GoogleのJohn Mueller(ジョン・ミューラー)氏の見解としては「(アイテム詳細ページへの)リンク以外のコンテンツが何もないと、上位表示するのは難しくなる」としています。ただ、これは建前上の話。
実際の検索結果画面を見てみると、オリジナルのテキスト情報がない商品リストページだけのECサイトも、割と上位に掲載されているのを目にします。では、あまり有名ではないECサイトがこれに匹敵するような順位を維持したい場合、どうしたら良いでしょう。
商品一覧ページに載せるべきテキストの量や内容は?
商品ページを作るにあたって大切なのは、キーワードの選定です。その商品を調べているユーザーにとって、いかにコンバージョンにつながるキーワードなのか、まずはしっかり調べましょう。
商品ページであっても、やはりある程度のテキストコンテンツを追加して、単独ページとしての価値を持たせることが推奨されます。では「ある程度」とはどれぐらいでしょうか?
長々としたテキストはGoogleを迷わせてしまう可能性
情報提供のコンテンツでは3,000〜4,000文字のテキストが1ページに入っていることは珍しくありません。しかし、商品一覧に長々としたテキストがあると、Googleはこれを「記事コンテンツだ」と判断してしまう可能性があります。すると「何かを買いたい」ユーザーが調べた検索キーワードの場合でも、「このページは読み物ページだから違う」と検索結果に反映されないことも考えられます。
構造化データを使えばGoogleは迷わないのでは?
ユーザーに商品情報として検索してもらいたい場合、「Productマークアップ」をつけるとGoogle画像検索で商品にバッジをつけて表示することができます。
☑︎参照元:Product|Google検索セントラル
しかしGoogleは構造化データのみで判断しているわけではありません。他にも様々なシグナルを使って検索ランキングを決めているので、やはりテキストの内容を、ユーザーニーズに合致した状態にしておくことが推奨されます。
構造化マークアップについて詳しくは下記の記事をご参照ください。
☑︎【構造化データとは?】テストツールやメリット・デメリットを徹底解説
ユーザー目線で必要な情報があれば短くてOK
ユーザー目線で必要な内容が含まれていれば、テキストは短くても構いません。
たとえば新しいスプリングコートを買いたい場合、商品名と値段、写真だけでなく、以下のような情報があればユーザーは比較検討がしやすくなります。
- 着用感
- サイズ
- 素材
- 今年のトレンド/カラー
- コーディネートのヒント
- 店長のおすすめポイント
良いECサイトの商品ページとは?
ECサイトの商品ページには、次の2点が大切です。
- 基本的な情報を正確に記載すること
- ユーザーがほしがりそうな情報を組み合わせること
これらのページの構成は、ECサイトだけでなく、アフィリエイトサイトにも活かせる部分があると思います。
きれいな写真
高画質で、商品をいろいろな角度から見ることのできる写真が必要です。ファッションアイテムならモデルの着用感、横や背後から撮った写真、裏地やステッチなどの写真もあると、ユーザーは安心して買うことができます。
写真掲載時はalt属性(検索エンジンに対してその画像が何を意味するのか説明するテキスト情報)を必ず記載することをおすすめします。Googleのクローラが何の写真かを理解することによって、検索結果にも反映されやすくなります。alt属性を含む画像施策についてはこちらをご参照下さい。
わかりやすく正確な商品説明
その商品の価格はもちろん、届いてからの置き場所や保管方法、使用方法、使用期限が正確にイメージできるような説明が必要です。
- 商品名
- 値段(税金/送料)
- サイズ
- 重量
- 操作方法
- おすすめ度
- 使用期限
- 対象者の年代や属性
- 素材/成分
- 特典
- メーカーとそのポリシー
- Q&A
スムーズな決済の方法
カートや決済画面がわかりやすく、個数や色が選びやすいことは重要です。閲覧履歴からもすぐ情報が出るようになっているなど「ユーザーが迷わずスムーズに買える」工夫が必要です。
正確な送料の説明
お金や配送まわりのトラブルはユーザーの不信感を招きます。以下のような情報がしっかりと明確になっていることが大切です。
- 送料(遠隔地の場合なども明記)
- 配送時間
- 配送方法
- キャンセルポリシー
- ヘルプページ
ユーザーテストでページ改善を
有名なECサイトを見て、良い点・悪い点を観察し、購入もしてみて、それらの実体験を自社ECに活かすことも大切です。ページスピードが遅くないかどうかも、実際に操作してみなければわかりません。「評価を受ける側」としてユーザーテストもぜひ実施してみて下さい。一般ユーザーから被験者を集め、対象サイトに対してシナリオに応じた操作をしてもらうテストをするのです。
トップページからサイト内検索で商品一覧に入り、実際に購入してもらう様子を後ろから観察(今ならリモートで見せてもらうこともOK)してみましょう。 UI/UXがわかりやすいか、モバイルフレンドリーか、使いづらいところはないか、カートに入ったらスムーズに決済できるか…など、実際にそのECサイトを利用してユーザーがどう感じたかを改善に活かすことは効果的です。
ECサイト担当者様におすすめの事例
コンテンツを強化してECサイトの客単価を約130%アップ|有限会社セレクト様

ファッションECサイトを運営する有限会社セレクト様。自社ECサイト「Pierot」のドメイン配下で、ユーザーに寄り添ったコンテンツを掲載するオウンドメディアをリリース。キーワードの選定などを、弊社・Faber Company(ファベルカンパニー)のプロマーケターが伴走させていただきました。 アパレル知識に長けた社内スタッフの知見をもとに、ファッションに悩む方の求める情報を公開していった結果、〝30代 レディースファッション〟などのキーワードで検索上位をキープしています。
コンテンツ施策開始から1年でPVは月間80万ほどになり、メディア経由の売上が月間300~400万円ほど伸長、客単価も120~130%向上したのです。
ECサイトの担当者にとって、「Pierot」の成功事例はとても参考になるはずです。ぜひ、下記の事例記事でくわしい施策内容をご参照ください。
☑︎ファッションEC×オウンドメディアでも伸びる! コンテンツ制作のプロを相談役に
自社ECサイトの集客強化をしたい企業様の支援プラン
Faber CompanyではEC事業者様向けマーケティング支援ツール「ミエルカfor EC」を活用した自社ECサイト運営の集客支援サービスを提供しています。
「ショッピングサイトへの出店コストを抑え、自社サイトでのSEO集客・CVを強化したい」というニーズをお持ちの企業様を支援します。
まず、自社ECサイトのSEO状況を確認したいという企業様へは、無料サイト診断も行なっています。お気軽に申込みください。
ECサイトのSEOについて関連動画
ECサイトでお客様を呼び込む5つの具体的施策についての動画も併せてご覧ください。
- ①商品詳細ページの最適化
- ②カテゴリ設計
- ③構造化データマークアップ
- ④Google Merchant Cente
- ⑤集客コンテンツの作成
Faber Companyカスタマーサクセス コンサルタント・東真澄(ひがし ますみ)の解説です。
お客様を集客するためにやるべき施策5選
動画出演者PROFILE

株式会社 Faber Company 取締役 Search Advocate(サーチ・アドボケイト)。「海外SEO情報ブログ」の運営者。正しいSEOをウェブ担当者に習得してもらうことをミッションに掲げている。検索関連のカンファレンス/イベントの取材やセミナーでの講師が Faber Company での主な役割。最近では、海外カンファレンスでの登壇も経験している。海外SEO情報ブログは、日本では、最も有名な SEO をテーマにしたブログの1つ。Google 公式ヘルプコミュニティのプロダクトエキスパートとして認定を受けており、Google 社員とのつながりも深い。