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キーワードツール、SEOのプロはこう使う (無料ツールは限界あり)

更新日:2024.11.12 公開日:2021.07.29

SEO施策やコンテンツ企画の際にターゲットキーワードの検索ボリュームを調査し、施策の優先度を測る方は多いことでしょう。特にGoogle AdWordsの「キーワードプランナー」は無料で使えて検索ボリューム(月間検索数)を把握でき、最もポピュラーなキーワードツールと言えます。

他にもサードパーティが提供するさまざまな無料キーワードツールがありますが、総じて検索ワード候補を提示するツールが多く、検索ユーザーが求めているニーズを分析したり、隠れた欲求をあぶり出したりできるツールはありません。

この「ユーザーの検索意図の分析」に焦点をあてて開発された有料ツール「MIERUCA(ミエルカ)」の活用法を中心に、SEOのプロが有料キーワードツールをどのように使い倒して成果を上げているのか?を解説いたします。より高度なキーワードツール活用術をマスターしてください。

1.検索意図を読み解く

ここでは「キーワードツール」という検索ワードを題材として調べてみます。キーワードプランナーによると月間検索数は2900回。比較的ボリュームが多いことが確認できます。 (皆さんはこのページにどんな検索ワードでたどり着きましたか?)

▼キーワードプランナーを確認する

https://adwords.google.co.jp/KeywordPlanner

※出典:キーワードプランナー 2017年5月10日現在のデータ

▼サジェストワードから読み解く

検索窓にキーワードを入力すると、候補がサジェストされます。これは頻繁に検索されるワードの組み合わせをふまえて、検索エンジンの独自アルゴリズムでユーザーの検索意図を予測して提示していると、筆者は推測しています。
これらが検索意図を読み解く手掛かりになると考えられます。

※出典:Google、Yahoo、Bingでの検索2017年5月10日現在のデータ

実はこのサジェストワード、表層化しているのはごく一部。すべてを洗い出すと100個を超える組み合わせがあります。

※出典:Google、Yahoo、Bingからサジェストワードを抽出2017年5月10日現在のデータ

▼MIERUCA(ミエルカ)のサジェスト分析機能を使ってみる

ここでサジェストワードを分析する「サジェストキーワードネットワーク」機能を使ってみましょう。この分析図では独自の計算をもとに、ニーズの多さ(重要度)がわかるよう矢印の太さで繋がりを示しているため、直感的に素早くユーザーの検索意図を読み解くことができます。

※出典:MIERUCA(ミエルカ) 2017年5月10日現在のデータ

全体として以下のニーズが読み解けます。

  • 無料ツール、有料ツールそれぞれを探している人がいる
  • 特定のツール、ソースを指名検索している
  • おすすめのツールを紹介してほしい、比較したい
  • 使い方、活用法を知りたい

その中でも、特にニーズが多いのは、

  • Google AdWordsのキーワードプランナーを探している、使い方を知りたい
  • 無料ツールを探している

と考えられます。

他の分析も見てみましょう。こちらは検索タスク(ユーザーがその検索を通じて行いたいこと)をあぶりだす分析図「サジェストキーワードマップ」です。以下のニーズが読み解けます。

  • 使い方を知りたい
  • ツールを比較したい、人気ツールを知りたい
※出典:MIERUCA(ミエルカ) 2017年5月10日現在のデータ

▼MIERUCA(ミエルカ)のインテンション・グルーピング機能を使ってみる

上記のサジェスト分析機能はユーザーの検索ワードを手掛かりとする手法でした。ここからは検索エンジンがそのワードの検索意図をどう判断しているのか?を分析する機能を使ってみましょう。

昨今の検索エンジンは、ユーザー行動などのさまざまな手掛かりからシグナルを得て、ユーザーの求める情報を提供できるように進化しています。よって検索上位コンテンツを分析すると、“検索エンジンの考え”を垣間見ることができるのです。

下図は「インテンション・グル―ピング(競合流入数調査)」機能で抽出した分布図です。赤丸「キーワードツール」の周囲にプロットされたトピックが、ユーザーのニーズを示し、サジェスト分析ではあぶり出しにくい“隠れたニーズ”や気づきが得られるのです。
ちなみに円の大きさはニーズの多さ、距離の近さがニーズの一致度を表しています。
※下図は全体像から赤丸周辺を拡大したもの

※出典:MIERUCA(ミエルカ) 2017年5月10日現在のデータ

ここで注目したいのは赤い矢印で示したニーズ群です。

  • 「活用」:活用法も知りたい(円が近距離)
  • 「有料」:有料ツールに対するニーズは多い(円が大きい)
  • 「アプリ」:サジェスト分析では気づけないニーズ(おそらくアプリストア内調査ニーズ)

これらも念頭に置いて次に進みましょう。

▼Q&Aサイトの質問文から読み解く

単語間の繋がりから意図を推測するのが不慣れな方には、質問文の形式の方が素早く正確に理解できます。これを実現するのが教えて!gooなどのQ&Aサイトや各種掲示板です。思いがけない手掛かりを拾えるケースもありますので、一通りチェックします。

※出典:教えて!goo から引用「キーワードツール」に関する質問文例

▼MIERUCA(ミエルカ)のQ&Aサイト分析機能を使ってみる

ミエルカの「Q&Aネットワーク」機能を使うと、Q&Aサイトや各種掲示板での「キーワードツール」に関する質問文の中から特徴的に使われている言葉を抽出し、意図ごとに自動で分類できます。入力から数秒で表示されるため、質問文を読み込む時間を短縮できます。

※出典:MIERUCA(ミエルカ) 2017年5月10日現在のデータ

以下のニーズが読み解けます。

  • 検索ボリューム、月間検索数を調べたい
  • 信頼できる数値を否か知りたい

▼ユーザーの検索意図をまとめる

これまでの調査をまとめると検索意図は大きく5つであると考えられます

  • Googleのキーワードプランナーを探している(月間検索数調査ニーズ含む)
  • キーワードプランナーの活用法を知りたい
  • おすすめの無料ツールを探している+活用法を知りたい
  • おすすめの有料ツールを探している+活用法を知りたい
  • アプリストア内を調査できるキーワードツールを探している

検索意図の読み解きについて、机上で出来ることは以上です。本来であればフォーカス・グループ・インタビューなどでリアルな情報収集を行うことが必須ですが、ここでは割愛します。

2.ポジショニングを検討する

「キーワードツール」に関する検索意図が把握できたところで、皆さんならどのようなコンテンツを企画しますか? 

王道をいくならば、ニーズの多い「おすすめの無料ツール〇選!」や「特選:Googleキーワードプランナーの活用術」などが良さそうですが、既にこれらのコンテンツは供給されています。あるいは「16選、18選を超えてうちは30選でいこう!」と数で勝負するのは、マーケッターとしては技がありません(池袋ラーメン戦争では“46選”が登場しましたが、誰が見るのでしょうか・・・)。

※出典:Googleでの検索結果2017年5月10日現在のデータ

ここで、前段調査で判明した5つの検索意図を再確認しましょう。

  • Googleのキーワードプランナーを探している(月間検索数調査ニーズ含む)
  • キーワードプランナーの活用法を知りたい
  • おすすめの無料ツールを探している+活用法を知りたい
  • おすすめの有料ツールを探している+活用法を知りたい
  • アプリストア内を調査できるキーワードツールを探している

上から3つは既に供給されているサイト群に任せることとし、下2つの“未だ答えられていないニーズ”で独自のポジショニングを確立したいところです。ニーズがあるのに、コンテンツが供給されていない現状はチャンスです。

当社はアプリストア内でのSEOに実績はありませんので、必然的に以下一択に絞られます。

  • おすすめの有料ツールを探している+活用法を知りたい

既にお気づきかもしれませんが、皆さんがお読みのこのページは、今述べたポジショニング戦略を元に企画制作しました。この算段が外れていなければ「キーワードツール」というターゲットワードで上位にランクインされることでしょう(はず・・・)。

本来なら複数の有料ツールを利用し、レビューや活用法をレポートするのがベストですが、まず第1段階として「MIERUCA(ミエルカ)」に焦点をあててみました。

3.ローンチ後のチューニング法

Google Search Console(通称サチコ)を活用し、Googleがこのページをどう評価しているか?の傾向調査を実施。また、ページ内での「クリック」「熟読」「離脱」の箇所を可視化するヒートマップツールで読者の興味関心を探るなどして、チューニングを実施し、その経過をここで公開していきます。(2017年8月に実施予定)

まとめ

Google AdWordsの「キーワードプランナー」はWebマーケターにとって欠かせないツールですし、他にも無料ツールは多数あります。

しかしこれらはユーザーの検索ワード候補を抽出するもので、検索ユーザーが求めているニーズを分析したり、隠れた欲求をあぶり出したりできる機能はありません。
無料ツールの限界を突破できる有料のキーワードツールを活用し、成果を上げてみてはいかがでしょうか?

本記事の著者
ミエルカ研究所所長
ミエルカ研究所所長
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