SEO施策をするにあたって、どの検索エンジンを意識すべきなのでしょう?Google以外にもYahoo!やBingがありますが、それぞれ別個の施策が必要なのか?エンジン毎に検索結果画面が異なる理由にも触れつつ解説します。
「SEO施策=Google施策」ってこと?
アヤカ:「SEO施策=Google施策」って理解でいいんでしょうか?
スズキ:うーん、ほぼイコールかな。アヤカさんは検索エンジンは何を使っていますか?
アヤカ:Googleです。
スズキ:Yahoo!は?
アヤカ:あまり使わないですね。
スズキ:じゃあ、Bingは?
アヤカ:全く使わないです。
スズキ:日本の有名な検索エンジンは「Google・Yahoo!・Bing」です。GoogleとYahoo!は同じです。ただ、同じというと語弊があって、もともとYahoo!は独自の検索エンジンを持っていたんだけど、Yahoo!独自の検索サービスをやめようということで、裏側ではGoogleのデータを供与してもらっています。
Googleの検索結果をもらって、Yahoo!検索として表示させています。ただ、もらってくる情報は同じだけど、それをどのように表示するのかはYahoo!側で決めています。
たとえば、Yahoo!ページには独自のYahoo!ニュースやヤフオクの情報があったり、独自広告を差し込むこともあります。よって100%同じではない。同じ検索データベースを使っているとは思えないくらいです。
でも、少なくとも10本のオーガニック検索はほぼ同じと考えてください。なのでSEOにしてみれば、Googleに対して最適化するのは、Yahoo!の最適化にも繋がります。
アヤカ:では、BingはGoogleの検索エンジンではないんですか?
スズキ:BingはBingbotという独自のクローラがいてBing独自のアルゴリズムで検索結果に表示させています。なので、Googleの検索結果とBingの検索結果画面はかなり違っています。
検索結果画面は同じ?
アヤカ:オーガニック検索もそんなに変わるんですか?
スズキ:もう、全然違います。
アヤカ:Yahoo!にも、強調スニペットのようなものは表示されるんですか?
スズキ:強調スニペットも、おそらくYahoo!は同じ検索情報を使っていると思います。一部、違う箇所もあるかもしれませんが、基本的には強調スニペットもYahoo!には表示されていますよ。ただし、ナレッジパネルは、Googleで掲載されている情報とYahoo!とでは中身が違うと思います。情報の項目によって内容は異なります。
アヤカ:では、SEO施策をしたいなら、Google施策をしておけば問題ないですよね?
スズキ:そうですね。正確な数字は分からないけど、シェアで言ったら今はスマホが普及しているので、ほとんどのデフォルトの検索エンジンはGoogleになっています。昔はYahoo!の方がシェアが多くて7~8割がYahoo!でしたよ。
アヤカ:そうなんですか!
スズキ:そのころはYahoo!がまだ独自の検索エンジンを使っている時で、当時はYahoo!用のSEO施策をしなくてはいけなかった。Googleと全然アルゴリズムが違うから。でも今はすごく楽になりました。
国によってSEO施策は異なる
アヤカ:では、国によってSEO施策は異なるんですか?
スズキ:ヨーロッパの方ではもう断然Googleです。アクセス解析を見てBingからのアクセスもあるなら、当然Bingの施策をした方が良いです。あとはグローバルマーケットにウェブサービスを展開していて中国の場合は、「百度(バイドゥ)」と言って中国で最も有名な検索エンジンを使っています。
で、ロシアとか東欧諸国の場合は、「Yandex(ヤンデックス)」という検索エンジンで、韓国なら「NAVER(ネイバー)」という検索エンジンです。なので、日本向けのページならGoogle施策をすれば、イコールYahoo!施策にもなります。
アヤカ:SEO施策って国によって基準も変わってくるんですか?
スズキ:基本的には良いコンテンツを作ってクロールインデックスをしやすくするっていう意味からすると、根本的な考え方は変わらないんだけど、検索アルゴリズムによってどういったコンテンツの質が高いかの判断基準が違うんです。たとえば、僕が美味しいと思ったラーメンでも、アヤカさんにとってはあまり美味しくないこともあり得えますよね。
アヤカ:あ〜なるほど、そういうことですね。
スズキ:その国によって哲学があるので、検索エンジンに沿ったSEO施策というものは出てきます。結論としては、基本的にはGoogleの公式情報を読んでSEO施策をすれば、結果的にそれはYahoo!施策にも繋がってきます。
ミエルカチャンネル
「SEO初心者、Webマーケティング担当者、コンテンツマーケティングに取り組んでいる人、オウンドメディアを運営している人」向けにSEOの具体的な手順や手法の解説、Googleが発信した情報やガイドラインの解説、アルゴリズム変動速報を発信しています。
動画出演者PROFILE
株式会社 Faber Company 取締役 Search Advocate(サーチ・アドボケイト)。「海外SEO情報ブログ」の運営者。正しいSEOをウェブ担当者に習得してもらうことをミッションに掲げている。検索関連のカンファレンス/イベントの取材やセミナーでの講師が Faber Company での主な役割。最近では、海外カンファレンスでの登壇も経験している。海外SEO情報ブログは、日本では、最も有名な SEO をテーマにしたブログの1つ。Google 公式ヘルプコミュニティのプロダクトエキスパートとして認定を受けており、Google 社員とのつながりも深い。