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Webディレクターの業務をフリーランスに外注するメリットと採用の流れ、料金相場

更新日:2024.1.12 公開日:2023.02.14

Webディレクターの業務をフリーランスに外注するメリットと採用の流れ、料金相場

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Webディレクターの業務は基本的に「戦略」「設計」「制作」「運用・改善・保守」に分類されます。反面、この四工程全てに精通している人材は多くはなく、社内で育成するのも簡単ではありません。そこで優秀なフリーランス人材にWebディレクターの仕事を業務委託するのもおすすめです。

Webディレクターの仕事の種類は4通り
最大のメリットは、設計~制作までは社内で進めつつ、運用・改善・保守の工程は社外に切り出すなど、必要な時に必要な業務を外注することができることです。たとえば「分析」「要件定義」から各種制作、運用まで切り出しつつも「予算策定」「ベンダーコントロール」は社内で行うといった管理が可能。

一方で「Webディレクターへの外注が向かない仕事があること」も事実。また「人材の質がまちまち」といったデメリットも。今回はフリーランスにWebディレクション業務を外注するメリットや、採用のコツ、外注の進め方などを解説します。

フリーランスのWebディレクターに「依頼できること」と「依頼するメリット」

Webディレクターに依頼できることは、おおまかに「事業戦略」「企画・設計」「制作・実装」「運用・改善・保守」の4通りに分類されます。前者2つは上流工程、後者2つは下流工程に一般的に位置付けられます。

Webディレクターの仕事の種類とフリーランスの担当範囲
Webサービスの立ち上げ~運用に関わる「事業戦略」以外の部分は、概ねどの工程の業務もフリーランスのWebディレクターが担当可能です。下流工程を切り出すだけでなく、大まかな予算だけを社内で決めたら、フリーランスのWebディレクターに「分析」設計」から「運用・改善・保守」まで一任するといった発注の仕方も可能。

社内にWebサービスやWebメディアの立ち上げ経験があるメンバーが少ない場合などは、できるだけ上流工程に早い段階でフリーランスのWebディレクターを入れることもおすすめします。フリーランスは外部の制作会社に企画設計などを委託するより安く、なおかつ現場に併走する形で動いてくれることが多いためです。
このようにWebディレクターに外注するメリットは、自社のリソースが足りていない工程に対して「経験豊富なフリーランスがピンポイントで稼働してくれる」ことが挙げられます。なおかつ費用は変動費に計上できるため、給与など人件費が膨れ上がることもありません。

Webディレクターの業務をフリーランスに外注する基本的な流れ

Webディレクターの業務をフリーランスに外注する基本的な流れは以下の通りです。ちなみに「制作・実装」「運用・改善・保守」など下流工程の業務の切り出しを例としています。

ステップごとのより詳細な流れ

ステップごとのより詳細な流れは以下の通り。

  1. 自社のWebディレクション業務を「設計」「制作」「運用・改善・保守」に分類する
  2. 各ステップごとに「上流工程(正社員が行うべきもの)」「下流工程(外注化可能なもの)」を切り分ける
  3. 下流工程の業務を外注化するには「どのようなスキルセットの人材が」「何名必要か」まとめる
  4. 予算を確保する
  5. 必要なスキルセットを持つフリーランスと面談する
  6. 採用する

下流工程の業務の切り出しを行い、外注する場合によく利用されるのは「クラウドソーシング」。前述の通り「ワイヤーフレーム作成」や「記事執筆」などは、よくクラウドソーシングでフリーランスに発注される典型的な業務です。

フリーランスのWebディレクターに外注すべき業務、外注すべきでない業務

フリーランスのWebディレクターに、自社の業務を「どこからどこの範囲まで任せるべきか」と迷う方も多いのではないでしょうか。外注すべき業務、外注すべきでない業務の例は以下の通りです。

外注すべき業務 | 下流工程の業務

前述の通り「制作・実装」や「運用・改善・保守」は、フリーランスのWebディレクターに外注しやすい業務です。これらの業務では「ワイヤーフレーム」「追加する実際のコンテンツ」など、成果物の納品を伴うことも多いです。
よって、Webディレクターとの契約形態としては「請負契約」となるケースも多いです。

条件付きで外注すべき業務 | 企画設計

WebサービスやWebメディアの立ち上げに際して、上流工程での企画設計をフリーランスのWebディレクターに依頼するケースも多いです。社内にサービス立ち上げの経験があるメンバーが少ない場合「サービスを開発すること」自体の難易度が高いことが理由です。
「条件付き」で外注すべき理由は、上流工程での企画設計は工程が一層多岐に渡ること。

Webディレクションにおける企画設計業務の例
IT戦略の立案から計画策定、ガイドライン策定、要件定義からベンダー選定まで企画設計業務の幅は広いです。要件定義以降の設計・実装やテスト・リリースの工程にもディレクターが関わる企業も少なくありません。つまり上流の業務を外注すると「企画」から「テスト・リリース」までフリーランス人材が横断的に関わる可能性が高まります。

この場合、必然的にフリーランス人材が自社の機密情報に業務上触れる機会が増えてしまいます。フリーランス人材との秘密保持契約を結び、場合によっては「出社」をお願いするということもあります。

ちなみに筆者が把握している限り、銀行や投資会社など金融関連の企業ではフリーランス人材に「出社」を義務付けているケースが多いです。

外注すべきでない業務 | 機密性が高い業務(※リモートの場合)

Webディレクターに業務を依頼する場合、基本的にはリモートでの稼働となります。
一方でフリーランスのWebディレクターが上流から業務に参画する場合、必然的に多くの機密情報に接することになります。フリーランス人材が自宅で使っているパソコンから、機密情報が流出するリスクはないとは言い切れないでしょう。
そのため、機密性が高い業務は原則としてできるだけ内製化するのがおすすめです。

外部に切り出す場合は、高度なセキュリティを担保できるよう、「社用PCを貸与したうえで、自社の社内ネットワークにVPN接続した状態での業務遂行を義務付ける」といったことを検討します。

「出社」を義務付けるとなると、基本的にはフリーランスとのマッチング率は下がるため、そういった意味でもセキュリティ面が心配な業務は外注せず、内製化するほうがよいでしょう。

フリーランスのWebディレクターによるWebサービスの改善事例

フリーランスのWebディレクターによるサービスの改善事例には、株式会社メディアソフトのWebメディア「オトナライフ」のケースが挙げられます。

株式会社メディアソフトのWebメディア「オトナライフ」

「オトナライフ」は2018年にスタートしたメディアでしたが、リリースから2年弱の間は低迷。SEO施策をドライブできる人材の不足に直面していました。
そこでミエルカコネクトに相談した結果、フリーランスのSEOディレクターがジョイン。上流工程から下流工程まで一気通貫の改善施策を実行しました。「競合の流入調査など各種分析」から「重複コンテンツのnoindex化やリダイレクト」など記事内容以外の最適化に加え、コンテンツそのものの見直しを行い、3ヶ月でメディアの検索数1.8倍、約2年で売上24倍増を実現しました。
ウェブメディアの分野で上流から下流までをまとめてディレクターに発注したことで、実現できた改善施策の一例と言えるでしょう。

フリーランスのWebディレクターの採用の進め方

フリーランスのWebディレクターの採用の進め方は、基本的に「広告運用のディレクション」「SEO業務のディレクション」など、ディレクション範囲を細分化したうえで「小さな範囲ごと」に採用を行うのがおすすめです。

マーケターの支援可能な業務範囲

一方で「業務の切り出し」そのものの支援が必要な場合は、CMO・事業責任者級の人材をフリーランス採用。上流工程でコンサルティングを受けたうえで、切り出す内容を整理すると良いでしょう。

ミエルカコネクトではリクルーティングアドバイザーが現場の課題をヒアリングして「外部に切り出し可能な業務」を洗い出したうえで、確かな経験を持つフリーランス人材をご紹介します。
紹介可能な人材は一部上場企業での勤務経験のあるマーケターから、プロフェッショナルな広告運用/SEO人材、EC関連の専門家やデータサイエンティストまで多岐に渡ります。ミエルカコネクトでは常にご相談を受け付けています。お悩みの場合はぜひご相談ください。

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優秀なフリーランスのWebディレクターを採用面談で見極める方法

フリーランスのWebディレクターを採用する際は、優秀な人材を「採用面談で見極める」ことも重要。正社員の選考と異なり、フリーランスとの採用面談は1回~2回程度のオンライン面談で完了することが多いです。よって採用担当者には、少ない面談回数の中で相手のスキルや人柄を判断することが求められます。

フリーランスWebディレクターのキャリアの例
たとえばフリーランスのWebディレクターには「元スタッフ層」の人材もいれば、「元リーダー層」「元事業責任者層」の人材もいます。上流工程を外注したい際に「元スタッフ層」に案件を依頼するのは、ミスマッチが生まれてしまうリスクが高いでしょう。

「相手の経歴」と「それに見合うスキルを本当に所有しているか」を判断するには、仮説思考を問う質問を行うのが基本的におすすめ。たとえば自社サービスのURLとKPIを明示したうえで、面談中に「あなたならこのサービスをどのような手順で改善しますか」といった質問をしてみると良いでしょう。

仮説思考ができる人材であれば、面談中に与えられている少ない材料の中からでもいくつか仮説を組み立ててプレゼンテーションできるでしょう。
なおかつリーダー層以上の経験者であれば、「話の組み立て方」や「話し終わるまでの時間」にも特徴があるものです。
内容をコンパクトにまとめつつ、自分が話したいことばかりを話すのではなく「相手が聞きたいであろうこと」に焦点を絞って話ができているかもチェックしてみましょう。一定の人数、面談を行うと面白いほどに「話し方」と「仮説思考」に人材ごとの違いが見えてくるはずです。

ちなみにその他のポイントとしては「相手の面談の環境をチェックする」のも、意外とおすすめです。たとえば、筆者はかつてクライアント企業のフリーランス採用に立ち会った際、応募者の方が「カフェでノートパソコンを立ち上げた状態」でオンライン面談に参加されたため驚いたことがあります。
ある程度機密性が高い案件の場合は「カフェで重要な面談に参加している」時点でNGでしょう。公衆Wi-Fiを利用している可能性もあり、セキュリティへの意識が低いと推察されるためです。

フリーランスのWebディレクターに業務を依頼する際の「金額・報酬の相場」は?

Webディレクターに依頼する業務の難易度や工数、また「どの程度のコミットを求めるか」によって大きく報酬相場は変わります。
フリーランスマーケターやディレクターの人材紹介を手掛ける「ミエルカコネクト」では、以下の3つの要素の掛け合わせによって、人材毎に料金を設定しています。

料金

なお、料金の目安としては「週数日のフルリモート稼働」で、月20万円~30万円。週5日のフルコミットや出社を求める場合は、上記の倍以上の見積もりとなることもあります。

フリーランスのWebディレクターと契約する際の「契約形態」は?

成果物の納品を行うか否かで、フリーランスのWebディレクターとの契約時の「契約形態」は大きく異なります。
Webディレクターに対して「ワイヤーフレームの制作」「記事制作」など、成果物の作成を依頼する場合は請負契約を結ぶことが多いです。Webディレクターの業務としては下流工程寄りの契約内容に該当します。「有償で物を作る契約」の一種のため、契約内容が非常にシンプルになることがメリットです。

一方でWebディレクターの作業内容が上流工程寄りで、企画設計など成果物が発生しない業務に従事する場合は準委任契約を結ぶことが多いです。準委任契約では「成果物の完成責任」を相手に問うことはできないため、どのような業務をフリーランスに依頼するのか、業務の切り出し段階でしっかり決めておくことが大切です。

まとめ

Webディレクターは「事業戦略」「企画・設計」「制作・実装」「運用・改善・保守」を担う人材であり、前者2つは上流工程。後者2つは下流工程に位置付けられます。
上流から下流まで一括でフリーランスのWebディレクターに稼働を依頼することも可能で、下流のみを切り出すことも可能。

業務の切り出し方や発注のやり方次第で、Webディレクターのスキルを最大限に活用し、PV/UUや売上を伸ばすことができます。たとえばミエルカコネクトのWebディレクターがサポートしたWebメディアでは「3ヶ月でメディアの検索数1.8倍、約2年で売上24倍増」という実績が出ています。

Webディレクションの効率化や運用の最適化、社内のノウハウ不足などにお悩みの場合、フリーランスや副業のディレクターを起用してみてはいかがでしょうか。経験とスキルが豊富なディレクターが、積極的にプロジェクトにコミットしてくれます。
弊社が運営している人材マッチングサービス『ミエルカコネクト』では、業種や課題にあわせて、最適なディレクターをご紹介します。Webディレクションでお悩みの方は、ぜひご相談ください。

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著者PROFILE

関 和音(せき かずと)

コネクトマーケター/関 和音(せき かずと)

音楽ライターを経て、プログラミングスクールのオウンドメディアのSEOを担当。月間20万PVのサイトを月間100万PVにグロースさせた後、月間300万PVの女性向けキュレーションサイトのマネージャーを担当。独立後はフリーランスとして多くのクライアントのコンテンツマーケティングを行う。SEOはコンテンツマーケティング・DB型SEOの経験が豊富。他、広告運用、MA、サイト売買の知見や、趣味のプログラミングでSEOツールをPythonを使い自作するなど、エンジニア系集客や技術的知見が必要なものも執筆可能。

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