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ホワイトペーパー制作の外注の費用相場と依頼できること、事前準備すべきこと

更新日:2024.10.22 公開日:2024.08.30

BtoBのリード獲得で重要視される施策の1つが「ホワイトペーパー」です。ホワイトペーパーは「認知目的」で制作されることもあれば、申し込み直前のホットリードに対して「コンバージョン目的」で制作されることもあります。

いずれにせよ見込み顧客に対して、質の高い情報を発信する必要があり、制作には一定の工数がかかります。加えて、ホワイトペーパー施策で成果を上げていくためには、どのようなターゲットにどのようなホワイトペーパーを作成すべきかというコンテンツ企画カスタマージャーニーの設計も求められます。

そのため、制作はもちろん、企画から制作までも外注を考える企業担当者の方もいるでしょう。

ホワイトペーパーの関する実態調査

そこで今回は、ホワイトペーパー制作の外注の費用相場や依頼できること、事前準備すべきことを解説します。

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ホワイトペーパー制作を外注する際、費用相場はどれくらい?

ホワイトペーパー制作の外注費用は、内容やページ数により異なりますが、一般的には1本あたり20万円~50万円、高い場合は80万円以上になることもあります。

費用に差が生じる大きな要因は、ページ数や図版の数、社内で用意できる既存のホワイトペーパーや各種資料の有無による制作工数の違いです。また、依頼先によっても費用は大きく変わります。

それでは、具体的にどのような要素が費用に影響を与えるのか、いくつかのケースをご紹介します。

ホワイトペーパーが「簡易的なものか」「調査レポートか」で大きく見積もりは変わる

ホワイトペーパーの内容が「市場調査レポート」などの場合、制作にあたってアンケート調査などが発生することがあります。するとホワイトペーパー自体の制作費に加えて、市場調査そのものの追加費用が生じる場合もあります。

たとえば弊社Faber Companyが作成したホワイトペーパーを例に詳しく見てみましょう。

調査レポートでは、「マーケ人材は足りている?2024年は何に注力する? マーケティングの取り組みに関する実態調査【2024年版】」というものを制作しています。このホワイトペーパーでは、様々な企業のマーケティング担当者85名にアンケート調査をしたうえで、統計的に集計し、レポーティングしています。

マーケ人材は足りている?2024年は何に注力する? マーケティングの取り組みに関する実態調査【2024年版】マーケティングの取組みに関する実態調査【2024年版】の資料DLはこちら

同調査は回答データについて、全体の数字の集計だけでなく設問ごとに務先の従業員数別や、「BtoB」「BtoC」別など、複数の切り口で集計しています。ホワイトペーパー作成に当たり、①アンケートの設問作成、②回答者への送付、③回答の回収、④集計、➄それにおける作成者の考察の記載…etc.など、多数の工程が発生しています。

こうした調査レポートは、資料そのものの制作に加え、調査費用が別途で発生します。よって1本50万円~というケースが多い傾向です。

他にも、ノウハウやハウツーを解説するタイプのホワイトペーパーがあります。たとえば弊社では「BtoBマーケティングの3フェーズ別基本施策まとめ」というノウハウ系のホワイトペーパーを発行しています。

BtoBマーケティングの3フェーズ別基本施策まとめBtoBマーケティングの3フェーズ別基本施策まとめの資料DLはこちら

ノウハウ系のホワイトペーパーの制作には、①企画、②構成作成、③執筆、④図版などの区制、➄全体のデザイン、などの工程があり、調査レポートタイプのホワイトペーパーと比べると、安価な見積額となるケースが多いです。

ノウハウ系の資料で重要なのは「そのノウハウが専門的かつ実用的であること」です。品質を担保するために、コンテンツの企画と内容に自社独自の情報を入れこむなど工夫が必要です。

その際、権威者に対してたとえば「インタビュー」「取材」などをする場合には、その分の工数と料金が、ホワイトペーパーそのものの制作とは別に発生することがある点は理解しておきましょう。

「一部内製」か「完全外注」で費用感は変わる

ホワイトペーパーの制作を「一部内製」する場合は、費用を抑えられるケースが多いです。
たとえば「ページデザイン(レイアウト)」は社内にテンプレートがある場合、外注先に依頼するのは「構成・テキスト」と「図版・イラスト」のみで十分でしょう。この2点の納品を受けたら、社内の担当者が納品物をそれぞれテンプレートに移し替えればホワイトペーパーが完成します。

どこからどこまで社内で行い、どこから外注するかは依頼前に検討しておきましょう。外注先にとって、大きくホワイトペーパー制作の見積もりが変わるためです。
ホワイトペーパー外注前に事前に検討しておくべきことは、後半でもより詳しく解説します。

ホワイトペーパー作成を外注した方が良いケースとは?

この記事をお読みの企業担当者の方の中には、「ホワイトペーパーは外注すべきなのか、内製すべきなのか」「外注するとしても少しでも費用を抑えられないか」とお考えの方も多いのではないでしょうか。
結論から言えば、以下のいずれかに該当する場合は、ホワイトペーパーの外注を検討する価値があるでしょう。

ホワイトペーパー作成を外注した方がよいケースとは?

ホワイトペーパーを社内で制作することが現実的に難しい

まず「ホワイトペーパーを社内で制作することが現実的に難しい」場合は、積極的に外注を検討すべきでしょう。ホワイトペーパーの作成ノウハウや、ライター、デザイナーなどの人的リソースがそもそも無い場合などが該当します。

ホワイトペーパーは「量」と「質」がどちらも求められる制作物です。単なる「自社サービスの紹介資料」では公式サイトを閲覧するのと情報の質が変わらず、ダウンロードに繋がりづらいです。しっかりダウンロードに繋げていくには、コンテンツの企画や内容に工夫することはもちろん、カスタマージャーニーを描くなど、専門的なノウハウが求められます。

加えて、ホワイトペーパーの役割として、見込み顧客のメールアドレスや電話番号など「連絡先」を入手するための貴重なタッチポイントでもあります。そのため、作ったホワイトペーパーの結果がどうなのか、思うようにリード獲得に繋がらない場合には、内容の定期的見直しなどPDCAを回していくことも必要です。

よって、ノウハウと人的リソースが無い場合は、ホワイトペーパー施策がうまく回らない可能性が高いため、外注を検討すべきです。

ホワイトペーパーを継続して複数本作り続けることが難しい

繰り返しですが、ホワイトペーパーは「量」と「質」が両方求められます。ホワイトペーパーは1本制作するだけでなく、複数制作することでより自社の顧客の顕在的なニーズを捉えられるためです。

当社のホワイトペーパーに関する記事でも、ファストマーケティング社の調べ(2020年12月に行った調査:N=2,402)では、ホワイトペーパーをDLするビジネスパーソンの割合は14.7%でした。
そのうえでホワイトペーパーをDLした経験があるビジネスパーソンは、月に2本~3本ほどのDLを行っている傾向があります。

ホワイトペーパーに関する実態調査1ビジネスパーソン(N=2,402)のうち、ホワイトペーパーをDLした経験がある人の割合は14.7%(参考・出典:ホワイトペーパーに関する実態調査

ホワイトペーパーに関する実態調査2ホワイトペーパーのDL経験があるビジネスパーソン(N=353)のうち、月に2本~3本DLする割合は41.6%でした。(参考・出典:ホワイトペーパーに関する実態調査

つまり、ホワイトペーパーは「14.7%の層」が「繰り返し情報収集やサービスの比較検討などに役立てている」ものです。顕在的なニーズを持つ層に対して、狭く、深く訴求する制作物だと言えるでしょう。すると「自社サービスについて知りたい人は、どの内容について狭く、深く知りたいのか」を把握したうえで、ホワイトペーパーを制作する必要があります。

たとえば自社がクラウドサービスを運営している場合、ホワイトペーパーを読む人は「そのサービスの導入事例を知りたい」のかもしれませんし、その手前の段階として「クラウドサービスの選び方」を知りたいのかもしれません。この2通りのホワイトペーパーを制作し、同期間掲載を行い、ダウンロード数を比較してみるとより自社の顕在顧客のニーズもつかめるでしょう。

よって予算との兼ね合いにはなりますが、少なくとも2本以上のホワイトペーパーを制作し効果検証を行っていくことが望ましいです。ホワイトペーパーを一本であれば内製できても、継続的に複数本の制作をすることが難しい場合は、外部リソースを活用するのが現実的です。

当メディア「ミエルカマーケティングジャーナル」では、ホワイトペーパーに関する記事も公開中です。合わせて参考にしてください。

ホワイトペーパー作成を外注する際、外注先に依頼できること

ホワイトペーパー作成を外注する際、外注先に依頼できることとしては主に以下の3点が挙げられます。コンテンツ企画やカスタマージャーニー設計、ホワイトペーパーを活用したマーケティング戦略を、自社でできる場合は「制作」のみの外注で十分でしょう。

逆に企画、設計、活用法まで一括で相談したい場合は、マーケティング支援会社等に相談の上、以下の3点を外注することをおすすめします。

コンテンツ企画やカスタマージャーニー設計

ホワイトペーパーは「その資料を作成すること自体」が認知の拡大やリード獲得に繋がるわけではありません。つまり見込み顧客が商品やサービスを認知し、比較検討し、実際に登録や申し込みに至るまでの一連の導線の中で、どの工程にホワイトペーパーを役立てるのかという目線が必要です。

ホワイトペーパーを役立てるフェーズ

たとえばホワイトペーパーを認知そのものに役立てる場合は、複数のニュースサイトなどに取り上げられるようなバリューがあるコンテンツ企画が必要となるでしょう。

一方で、既に比較・検討フェーズにあるリードに向けたホワイトペーパーであれば、申し込みに向けた最後の一押しとなるような企画が必要です。また、自社の見込み顧客が抱えている潜在ニーズ・顕在ニーズを可能な限り具体化し、そのニーズに沿ったコンテンツが必要ともなります。

こうしたカスタマージャーニー設計及び見込み顧客の潜在ニーズ・顕在ニーズを踏まえたコンテンツ企画は、ホワイトペーパー制作前の段階で必要となります。この工程に不安がある場合、マーケティング支援会社に外注することをおすすめします。

ホワイトペーパーそのものの制作

ライティングやデザイン、図版作成などホワイトペーパーそのものの制作も外注可能です。また本記事の前半でも触れた通り、制作に伴って発注する市場調査なども、ホワイトペーパーそのものと別見積もりになることが多いものの外注ができます。

ホワイトペーパーを活用したマーケティングに関する相談

ホワイトペーパーは「制作」だけを依頼する場合にはライターなどにも依頼できますが、例えば、マーケティング全般の支援をしている会社等に外注する場合、制作したホワイトペーパーをカスタマージャーニーの設計に沿う形でより多くの見込み顧客に届けるには、どのようなマーケティングが必要かという点についても相談ができます。

制作したホワイトペーパーのダウンロード数をより伸ばすためには、たとえば広告運用やSEO対策、プレスリリースの活用といった集客チャネルの拡大が必要となることがあります。マーケティング全般の支援が可能なベンダーならば、ホワイトペーパーのダウンロード数と実際の商談実施数、商談の成約率などに基づいて、資料の一ダウンロード当たりのCPA(顧客獲得単価)を算出したうえでダウンロード数を伸ばすための施策案を立案し、実行に移すことができるでしょう。

弊社サービス「BtoBマーケティングBPO」でも、ホワイトペーパーのコンテンツ企画・カスタマージャーニー設計から実際の制作、制作後のマーケティング施策まで一括して請け負うことが可能です。お気軽にお問い合わせください。

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ホワイトペーパー作成を外注する際、社内で事前準備すべきこと

過去に作成済みのホワイトペーパーがあれば参考資料としてまとめておく

過去に作成済みのホワイトペーパーがあれば、参考資料としてまとめておきましょう。既存のホワイトペーパーからデザインや言い回しを変更することで、転用できる内容もあるかもしれません。すると新規ホワイトペーパーの制作の工数が下がり、量と質をより担保しやすくなるでしょう。

また外注先が、「自社のサービスや製品に精通している」とは限りません。自社への理解を深めてもらえる参考材料になるでしょう。

「どの程度の品質を求めるのか」イメージを明確にしておく

自社の過去のホワイトぺーパーや、他社のホワイトペーパーで理想的な仕上がりのものがあれば「このようなホワイトペーパーを作りたい」と外注先に見せ、イメージのすり合わせや見積もりの参考として役立てることをおすすめします。

そのうえで、これから作るホワイトペーパーは「ターゲットはどのような企業なのか」「どの程度の量が必要なのか」「どのような市場調査や事前取材が必要なのか」などを外注先と相談しましょう。
過去のホワイトペーパーや他社のホワイトペーパーは参考資料に過ぎず、実際に作るべきアウトプットの理想的なページ数や内容は、施策の目的によっても変わるためです。

ホワイトペーパー制作の外注は、どのような企業に依頼すればいいの?

実際にホワイトペーパー制作を外注するとして、どのような外注先に依頼すればいいのか、選び方に迷うこともあるでしょう。
最後にホワイトペーパー制作を外注する際の、外注先の選び方を参考までに紹介します。

制作会社

制作会社にホワイトペーパー制作を外注する場合、依頼内容は制作そのものに特化した形となります。ホワイトペーパーそのもののデザインやライティングを主な作業内容として依頼する形となるでしょう。
デザインがきれいでかっこいいホワイトペーパーが完成する一方で、コンテンツ企画やカスタマージャーニーの設計、制作後の具体的なマーケティングも必要な場合、マーケティング全般の支援が可能な会社に外注する方が良いでしょう。

マーケティング支援会社

カスタマージャーニーの設計から見込み顧客の潜在ニーズ・顕在ニーズの特定とそれに伴ったコンテンツ企画などトータル設計から、実際の制作までをワンストップで外注したい場合はマーケティング全般の支援会社に依頼すると良いでしょう。

大手代理店やBtoBマーケティング専門の支援会社、最近ではホワイトペーパー制作専門の会社もあり、金額感も会社によって1本50万円程度から、大手だと1本100万円程度かかる場合もあります。金額や各社の強みなどを比較して選びましょう。

弊社サービス「BtoBマーケティングBPO」でも、ホワイトペーパーの制作を検討しているフェーズでの事前相談も無償で受け付けています。またホワイトペーパーを活用したマーケティングのトータル設計と実際の制作、その後の運用をワンストップで支援可能です。
ぜひお気軽にご相談ください。

プロフェッショナル人材活用(フリーランス・副業人材)

ホワイトペーパーの制作を個人事業主として請け負うフリーランスの方も増加しています。自社との相性が良いフリーランサーと出会うことができれば、企業への発注と比較して安価で、なおかつ一定の品質を伴ったアウトプットを納品してもらえることがあります。

ただし優れたフリーランサーを探す工程そのものに時間がかかってしまう場合もあります。スピーディーかつ安定した外注先を見つけたい場合には、企業に発注をした方が良い場合もあります。

ホワイトペーパー制作の外注なら「BtoBマーケティングBPO」

今回はホワイトペーパー制作における外注の費用相場や、外注先に実際に依頼できること、社内で事前準備すべきことなどを紹介しました。ホワイトペーパーの外注を検討する際は、そもそもホワイトペーパー施策は「作って終わり」ではない点にも注意が必要です。

  • 誰にどんな情報を届けたいのか
  • ホワイトペーパーの制作目的はリード獲得なのか、認知の拡大なのか
  • カスタマージャーニーの設計はできているのか

などを総合的に考え、外注を依頼するなら「制作会社に依頼すべきか」「マーケティング支援会社に依頼すべきか」「そもそもどこからどこまでを内製し、どこからを外注するか」などを考えましょう。

弊社サービス「BtoBマーケティングBPO」でも、ホワイトペーパーの制作はもちろん、カスタマージャーニー設計や企画、その後の有効活用・デリバリーまで、ワンストップで支援可能です。ぜひお気軽にご相談ください。

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本記事の著者
関和音
関和音
コネクトマーケター
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