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文章の書き方のコツ10選。ビジネス文書を劇的に読みやすく、伝わるように書くには?【動画&例文つき】

更新日:2024.6.5 公開日:2022.03.23

コンテンツ・エバンジェリストの中山順司です。「ビジネス文書を劇的に読みやすく、伝わるように書きたいけど難しい」と悩んだことはありませんか?文才がなくても、読みやすいビジネス文章は誰にでも書けます。特に今やっているNG行為をやめれば劇的に読みやすくなるのです。「読みやすい文章」と「読みづらい文章」の差が生まれる理由とは?どうすれば改善できる?私の経験をまとめた「伝わるように書くコツ10選」を動画&例文で解説します。

☑︎文章を劇的に読みやすく、伝わるように書くコツ10選 – ミエルカチャンネルより-

伝わりづらい文章では速攻で「戻る」を押されてしまう!

誤解を恐れずに言えば、世の中の大半は読みにくい文章です。Webで検索して「これだ」とクリックした後、びっしりと文字が書いてある画面が現れたとしましょう。内容は悪くないかもしれない。でも読む気がしない。そんな残念な文章に出会ってしまったら、即「戻る」を押してしまう人も多いと思います。

読みにくい文章の特徴

  • 頭に入ってこない
  • 意味が分かりづらい
  • 読みづらい
  • 理解に苦しむ

読みにくい文章が読み手にもたらす結果

  • 同意ができない
  • 不信感が募る
  • 感情が動かない

例えば、このように一文でズラズラつながっている文章は読みやすいでしょうか?

読みづらい文の例
一文がズラズラ続き、「息継ぎ」がない文章の例

句読点や改行、行間を補ってあげると、文字数はほとんど変わっていないのに、一気に読みやすくなります。

句読点や改行を補った後の文例
句読点や行間があると、視覚的にも目に入ってきやすくなる

上記で心がけた改善ポイントは3つありました。

① 問いかけている
問いかけられると人間はイエス、ノーを頭の中で判断します。
② 共感する
分かりやすく改善するために、「そうそう、あるよなー」と思わせる文言を入れています。
③ メリットを提示する
読み手にとって何が得かを伝えれば、先を読みたくなります。特にタイトルや冒頭の文章(リード)では大事な点です。

2. なぜ読みやすく、わかりやすく意図が伝わる文章でなければならないのか

答えは「伝わらなければめちゃめちゃ損だから!」以外にありません。コンテンツが検索上位に表示されるには、企画、執筆、編集、リライトなどそれなりの努力を重ねているケースが多いですよね。「クリックしたけれどすぐ離脱されてしまった」では努力が水の泡。「読まれる」段階で終わってしまい、読み手の理解にも行動変容にもつながらないのです。

3. 文章を劇的に読みやすく“伝わるように書くコツ”10選

改善のコツ10選を紹介します。Before/Afterのどちらが読みやすいか、例文を比較しながらお読みください。

コツ10選の一覧
文章を劇的に読みやすく“伝わるように書くコツ”10選一覧

1.文節の重複

「〜が」「〜が」など、一文の中に同じ文節が重複しているケースです。まずは短く区切る。そして逆説の意味ではない文節は工夫して、他の言葉に言い換えてみましょう。

〜が、〜がと続く文章の例
文章はできるだけ短く区切ったほうが読みやすい。

2.過度なキーワード

SEOに取り組む人はイメージしやすいと思いますが、「キーワードの詰め込みすぎ」もよくあります。「この」「あの」「その」などの指示語より、具体的に名詞を書くほうがいいとも言われますが、例文のように「家電製品」が3回もあると不自然です。うるさくならないよう、人間の目でバランスをチェックしましょう。

キーワードが重複した例文
不自然なキーワードの重複はSEO上も効果的ではない。

☑︎関連記事:SEOライティングの5つのポイント|学習に最適な本も紹介

3.文末が丁寧すぎ

「いただきます」「いたします」「ございます」を何度もつける文末の処理。読みづらい文章にありがちです。
「ご来場に際しましては」⇨「ご来場の際は」や、「ご確認いただきますようお願いいたします」⇨ご確認ください」など簡潔に。意味を変えずにいかに短くするかを心がけましょう。

文末が丁寧すぎな例文
話し言葉ではさほど違和感がなくても、文章では読みづらさ倍増。

4.係り受けがあいまい

例文には登場人物が3人いるのに、誰が何をしているのかよくわかりません。読み手は「息子ってどっちの息子?」など、迷ってしまいます。このように「書き手だけが状況を理解しており、読み手が置いてきぼり」の場合、他人に第三者目線でチェックしてもらうと良いでしょう。文章術の本ではよく、「主語(誰が)と述語(何をした)を近い位置に置くこと」が重要と説明しています。ビジネスの場では特にそれを徹底し、誤解を生まないようにすることが大切です。

係り受けがあいまいな例文
5W1H(だれが・いつ・どこで・なにを・なぜ・どのように)が明確な文章か、再確認しよう。

5.漢字とかなのバランス

書くときにPCの変換機能任せにしていると、読む気が失せるほど漢字が盛りだくさんになってしまうことがあります。適宜ひらがなに変えたほうが、シンプルで読みやすいですよね。これも書き手のクセが出がちな部分なので、自分で読み返すだけでなく、第三者にチェックしてもらうことをおすすめします。

漢字が多すぎる例文
漢字で書くか、平仮名にするかは新聞の書き方が参考になる。

6.余計な一言

「いかがでしたでしょうか」「ぜひ参考にしてみてください」など、下に一覧で示したような言い回しが毎回入っているブログ、企業サイトのコンテンツは少なくありません。読者の時間を使って読んでもらっている以上、僕は「なくていいものを読ませる」のは失礼な行為だと考えています。文字数を稼ぎたいという邪なマインドは捨てて、削りましょう。

余計な一言の入った例文
「読み手に無駄な時間は使わせない」を徹底しよう。

7.意味のない長文

「お休みの日に」⇨「休日」や、「家に帰宅することに」⇨「帰宅」など、簡潔に書き換えるとダラダラした文章がすっきりします。例文では一段落の文字数が半分になりました。

意味のない長文の例
簡潔に言い換えたり、重複を削ればスッキリした文章に。

8.“可能”表現に頼らない

ビジネス文章でついつい使ってしまいがちな「可能」。あまりにも回りくどいと鬱陶しいですよね。「可能」を使わなくても短文でズバッと意図が伝わる言い回しに変えられるなら、それがベストです。

「可能」を多用した文章の例
「可能」が多用されていると、取扱説明書のような印象。

9.「こと」「もの」は減らす

「それっている?」と問い直してみると、実はいらない表現は多々あります。「〜することにより」「〜ものである」などはその代表格。「画面を指で触れることにより操作が可能になっています」⇨「指で画面に触れて操作します」など、シンプルに言い換えられます。

「こと」「もの」を多用した例文
ズバッと簡潔な表現に変えたほうが好印象。

10.つなぎ言葉は削る

ビジネス文章は小説などの文学作品ではありません。どうしても必要でない限り、「すなわち/つまり/要するに/言い換えると/言ってみれば/とりもなおさず/いわば/それはさておき/それはそうと/それにしても/であるからして」などのつなぎ言葉は削りましょう。かっこいいと思ってもシンプルなほうが伝わります。さまざまな文章術の本でも「なくても意味が通じる言葉は文章から削る」を基本ルールとしています。

つなぎ言葉を多用した例文
なくても前後がつながるなら、つなぎ言葉は不要。

以上の6〜10はすべて「削る」ことをおすすめしている項目です。 書き方の基本は小学生から学びますが、ビジネスで難しいことを説明する時、私はいつも「お客様の時間と脳のリソースは極力使わせない」「中学校3年生が読んで理解できる文章に」を心がけながら書くよう心がけています。 ビジネスライティングでは、「ありきたりな」「誰でも分かる」言葉を使うことが肝心です。なるべく短く、コンパクトな文章を心がけましょう。

4. 文章の書き方」関連動画

読みやすく、伝わりやすい文章でも面白くなければ読まれることもないでしょう。「面白くない文章って言われても…」「センスもない。文才もない」と諦めている方もいると思います。でも、人の心を揺さぶるコンテンツは誰にでも書けるのです。ぜひこちらの動画もご覧ください。

☑︎『刺さる&拡散されるコンテンツ』を作るために知っておくべき10の方法 – ミエルカチャンネルより-

動画出演者PROFILE

YouTubeコンサルタント・中山 順司(なかやま じゅんじ)

コンテンツ・エバンジェリスト&YouTube 『ミエルカチャンネル』事務局。freeeで税務/会計/人事労務領域のB2B オウンドメディア『経営ハッカー』を月間400万PVに成長させた後、株式会社 Faber Companyへ。 『ねとらぼ』『MarkeZine』等で連載。個人でYouTubeチャンネルも運営する。

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