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ヘルプフルコンテンツ アップデート対策としてコンテンツ削除は本当に効果があるのか?

更新日:2022.11.15 公開日:2022.11.11

ヘルプフルコンテンツ アップデート対策としてコンテンツ削除の効果について

2022 年 10 月 6 日 〜 7 日に英ブライトンで開催された BrightonSEO カンファレンスに参加してきました。

※筆者補足: BrightonSEO はヨーロッパ最大規模の SEO カンファレンス。

現地レポートはこちらから ⇒ 1 日目 & 2 日目

 

カンファレンス中に Google の John Mueller(ジョン・ミューラー)氏にインタビューしました。

※筆者補足: ジョン・ミューラー氏は Google 検索リレーションチームのリーダー。スイスのチューリッヒオフィスに勤務。YouTubeでのオフィスアワーやツイッター、カンファレンスなどでSEOに取り組む人たちと積極的にコミュニケーションを図っている。

インタビューで筆者が質問したのは次の 2 つのトピックに関してです。

  • ヘルプフル コンテンツ アップデート
  • 画像検索

この記事では、ヘルプフル コンテンツ アップデートについてミューラー氏が述べたことを筆者の補足を交えながら解説します。

ヘルプフル コンテンツ アップデートの質問に対するミューラー氏の回答

ヘルプフル コンテンツ アップデートの概要

ヘルプフル コンテンツ アップデートとは、2022 年 8 月に Google が導入した新しい検索アルゴリズムです。ユーザーファーストの視点で訪問者の役に立つことに焦点を当てたコンテンツを高く評価します。反対に、検索エンジンファーストの視点で、検索トラフィックを稼ぐことだけを目的としたコンテンツの評価を下げるアルゴリズムです。

ヘルプフル コンテンツ アップデートに関してはこちらの記事で詳しく解説しています。

影響を受けた場合の対処はコンテンツの削除それとも改善?

ヘルプフル コンテンツ アップデートの影響を受けた場合の対処方法として、導入をアナウンスした公式ブログの記事で Google は次のようにアドバイスしています。

有用でないコンテンツ自体だけでなく、そうしたコンテンツを比較的多く含むと判断されたサイトにあるコンテンツも、表示すべきコンテンツがウェブの他の場所にあると考えられ、検索での掲載順位が下がります。そのため、有用でないコンテンツを削除することで、他のコンテンツのランキングが改善する場合があります

※強調は筆者による

ただ単純にコンテンツを削除するよりも、ユーザーの役に立つようにコンテンツを改善したほうがいいのではないかと筆者は考えたため、その点についてミューラー氏に尋ねました。

ミューラー氏は、削除するか改善するかどうかはサイトの状況によるとまず切り出しました。

削除するほうが簡単な状況もあるし、大幅に改善するほうが簡単な状況もある。

削除に際して注意すべき点をミューラー氏は挙げています。それは、不適切な指標に基づいて役に立つか役に立たないかを判断してしまうことです。コンテンツを実際に自分の目で見て確かめたうえで、役に立つか立たないかを判断することが重要です。あるトピックについてコンテンツを作ったということは、そのトピックについて詳しい知見を持っているはずです。それならば、役に立たないかを判断できるはずです。

自分自身で良し悪しを判断できないのであれば、そもそもそのトピックについてコンテンツを作るべきではないのです。

参考にすべきでない、不適切な指標の例としてミューラー氏は次を挙げました。

  • 検索からのアクセス数
  • ページの訪問者数

コンテンツが役に立つか立たないかをこれらの指標で判断することが不適切な理由は、たとえアクセス数や訪問者数が少なかったとしても、訪問した人たちには役に立つかもしれないからです。

そのため、検索アクセスやページ訪問者数が少ないからといってただそれだけを判断材料にして、盲目的にコンテンツを削除するのは間違ったやり方だとミューラー氏は指摘します。

検索トラフィックが少ないページは削除したほうがいいのでは? というのは筆者もよく聞かれる質問です。それだけを理由に無条件で削除すべきではないと、このミエルカジャーナルでもかつて解説記事を書きました。

今の時点ではアクセス数が少ないとしても、今後どこかの時点で再び興味を持たれてアクセス数が増えるかもしれません。もっともアクセスが少ない理由がコンテンツの品質にあり、品質が低いために公開当初から検査結果にまったく出てこないのであれば、削除は適切な対処方法です。

しかし、ある期間においてはアクセスがあったものの時間の経過とともにアクセスが減り、アクセスされなくなった理由が品質に起因するのでなければ、必ずしも削除する必要はないのです。

品質に問題があるかどうかは、ミューラー氏が最初に言ったように、ツールが提供する指標だけに頼らずに自分でも判断すべきです。

10 年間だれにも読まれていない記事はどうする?

将来またアクセスが増える可能性があるならば削除したほうがいいかもしれないとのことでした。それなら、10 年間トラフィックがほとんどゼロの記事はどうか? というちょっと極端で意地悪な質問を筆者はぶつけてみました。

ミューラー氏はこう切り返します。

10 年もトラフィックがないのなら削除してもいいかもしれない。

古いコンテンツに対しては、トラフィック状況を見て、扱い方の方針を Google でもミューラー氏たちは決めているとのことでした。定期的にトラフィック状況を監視しており、アクセスがとても少ないのであれば、ページを追加することもあるし、かなり古い情報でもう関連していないと判断した場合は削除することもあるそうです。

ただし、ヘルプフル コンテンツ アップデートのためにこうしたアプローチを実行しているわけではないとミューラー氏は注意喚起しています。ウェブサイト運営そのものに関連するものだからです。コンテンツを維持するにはお金も時間もかかります。サーバーの運営費用や技術的な問題、コンテンツの問題、広告などあらゆるものにコストが発生します。こうしたなかで、不要になったコンテンツは削除すればコスト削減になることもあるでしょう。

ヘルプフル コンテンツ アップデートの日本導入はいつ?

ヘルプフル コンテンツ アップデートは現状では、英語で書かれたコンテンツだけに適用されます。つまり、日本語のサイトには影響しません。

日本語にはいつ導入されるのでしょうか?

明確な回答は得られないことを承知しつつもミューラー氏に聞きました。 週明けの月曜日かな?(インタビューしたのは木曜日だった)とジョークを飛ばしつつ、英語以外のコンテンツへのヘルプフル コンテンツ アップデートの導入についてミューラー氏は説明してくれました。

ヘルプフル コンテンツ アップデートの多言語導入がいつになるかはわからない。なぜなら特に、言語の理解と大きなコンテキストと強く結びついているアルゴリズムについては、英語以外のコンテンツに導入する前にはテストにかなりの時間を費やすからだ。
だから、日本語への導入には相当時間がかかるんじゃないかと、個人的には推測する。

リンクやモバイルフレンドリー、コア ウェブ バイタルのように言語に依存しないシグナルであれば、そうしたシグナルを利用するアルゴリズムはグローバルで一斉展開することが多いと言えます。しかし、ヘルプフル コンテンツ アップデートはコンテンツが評価対象です。言語理解に関しては英語が起点になるので、多言語への展開はどうしても時間がかかるのが常です。

もしあなたがSEO に長らく取り組んでいるなら、パンダアップデートというアルゴリズム更新を覚えていることでしょう。高品質なコンテンツを上位表示し低品質なコンテンツを検索から排除するという狙いはヘルプ フルコンテンツ アップデートに酷似しています。2011 年 2 月に英語のコンテンツを対象にリリースされたパンダアップデートが日本語にも導入されたのは、2012 年 7 月です。1 年 5 か月かかりました。ヘルプ フルコンテンツ アップデートの日本語導入もひょっとしたら 1 年以上かかるかもしれません。

※筆者注: パンダアップデートは現在はコア アップデートに組み込まれている

ヘルプ フルコンテンツ アップデートの導入がいつになるにせよ、今から準備しておくのは悪いことではないとミューラー氏はアドバイスしています。ヘルプフル コンテンツ アップデートが評価するユーザーファーストのコンテンツ作成アプローチについては、検索セントラルに公開されているガイダンスが役に立ちます。

インタビュー動画

ミューラー氏とのインタビュー動画はこちらです。ヘルプ フルコンテンツ アップデートともう 1 つ、画像検索についても質問しました。こちらも興味深い内容になっています。字幕も付いているので、ぜひご視聴ください。

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著者PROFILE

鈴木謙一
鈴木謙一(すずき けんいち)

株式会社 Faber Company 取締役 Search Advocate(サーチ・アドボケイト)。「海外SEO情報ブログ」の運営者。正しいSEOをウェブ担当者に習得してもらうことをミッションに掲げている。検索関連のカンファレンス/イベントの取材やセミナーでの講師が Faber Company での主な役割。最近では、海外カンファレンスでの登壇も経験している。海外SEO情報ブログは、日本では、最も有名な SEO をテーマにしたブログの1つ。Google 公式ヘルプコミュニティのプロダクトエキスパートとして認定を受けており、Google 社員とのつながりも深い。

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