ベルリンで開催された SMX Advanced Europe カンファレンス にて、GoogleのMartin Splitt(マーティン・スプリット)氏に弊社 鈴木謙一がインタビューしました。
内容は「JavaScript SEO」「ページインデックス」「コンテンツの質の向上」「AI Overview」についてです。
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JavaScript SEOに関する最近のアップデート
鈴木:まず、JavaScript SEOに関して、最近何か知っておくべき進展はありましたか?
Martin Splitt:特に新しいことはありません。プラットフォームの安定性と信頼性を維持することに重点を置いて開発しています。
鈴木:というと、GooglebotがJavaScriptを認識できているのであれば、問題はないということですね?
Martin Splitt:そうです。
ページインデックスが難しいのはコンテンツの質が原因?
鈴木:次の質問です。最近、ページのインデックス登録と表示が難しくなってきています。私は、コンテンツの質が低いことが原因ではないかと考えていますが、技術的な問題が影響している可能性もあります。この見解についてどう思われますか?
Martin Splitt:その通りだと思います。多くの場合、コンテンツの質が低いことが原因です。
鈴木:インデックスされるための(コンテンツの質の)基準が上がっているということですか?
Martin Splitt:質の高いコンテンツがますます増えてきているので、質の低いコンテンツよりも、質の高いコンテンツに焦点を当てたいというだけです。
鈴木:それはなぜですか?
Martin Splitt:質の低いコンテンツはユーザーに価値をもたらさないですし、インデックスされていてもトラフィックが生まれないページに大きな価値はないからです。
コンテンツの質の低さが原因であることはどう判断すれば良い?
鈴木:では、コンテンツの質の低さが原因でインデックスに問題が発生しているかどうかは、どうやって判断すればよいでしょうか?
Martin Splitt:非常に難しい問題です。そもそも、質の高いコンテンツを見極めるのは困難です。しかし、できることは、技術的な問題の可能性をすべて洗い出すことです。robots.txtの問題かもしれないし、IPアドレスやルーティングに問題があるのかもしれない。ライブテストでGooglebotがページにアクセスできていなければ、それはGoogle側の問題だと言えます。ライブテストでアクセスできるのにインデックスされていない場合は、通常は質の問題です。
鈴木:Googleサーチコンソールに、コンテンツの質を評価する機能を提供する予定はありますか?「このコンテンツは質が低い」「このコンテンツは質が良い」というふうに教えてくれる機能があると良いのですが。
Martin Splitt:今のところそのような予定はありませんが、どうなるかはわかりません。
鈴木:そういったツールを作ることは可能でしょうか?
Martin Splitt:可能ではありますが、問題は、そのようなツールが実際に意味を持つのかということです。なぜなら、仮にそのツールを開発しても、人々がそのシステムの抜け穴を探そうとするからです。
コンテンツの質を向上させるための考え方と質の低いコンテンツに共通するパターン
鈴木:コンテンツの質を向上させるための提案はありますか?
Martin Splitt:基本的には、そのトピックに何を新しく追加できるかを考えるべきです。まだ語られていないこと、まだ行われていないこと、専門家がより深掘りするようなことがないかどうかを探すべきです。なぜなら、ユーザーにとって有用かどうかがとても重要だからです。他のウェブサイトと同じ内容であれば、何の価値もないので、埋もれてしまいます。独自性があって、ユーザーにとって有用なものを提供することを心がけるべきで、それがどんな情報なのかは、ユーザーによって異なります。
鈴木:質の低いコンテンツに共通するパターンはありますか?
Martin Splitt:すべてを挙げることはできませんが、いくつかあります。例えば、他の人のコンテンツの言い回しを変えただけだったり、いくつかの記事をまとめたりしたものです。こういったものは、新しい価値を生み出していないので、良いアイデアとは言えません。また、過度にニッチなコンテンツも良くありません。「2024年のベストなローンチェア」のようなコンテンツにどれほどの価値があるでしょうか?昨年良かったローンチェアは今年も良いかもしれないですよね。
専門的な記事を書くなら、意味や価値があるトピックを探し出さなければなりません。例えば「スイスの最高の休暇先」や「2024年のスイスのベストホテル」などは、おそらく他の人がすでに記事を作成していると思いますが、新しい価値を生み出す可能性はあります。他の人が作った記事を見て、「シャレーや山小屋の情報があまりない」ということに気づけば、実際に自分で体験したり、すでに経験した他の人に記事を書いてもらうことで、独自のコンテンツを作成することができます。インターネット上で見つけた情報を寄せ集めて新しいコンテンツを作成するだけでは、通常は価値がありません。
今後、もっとクロールやインデックスされにくくなる?
鈴木:今後、もっとクロールやインデックスされにくくなると思いますか?
Martin Splitt:それはわかりません。ユーザーが求めているもの、良いコンテンツとは何かを、Googleも業界全体もより深く理解するようになってきていると思います。これまでにも多くの変化がありましたが、これはその一つに過ぎません。今回の変化も、今までの変化と同じように進んでいくと思います。
AI Overviewからのトラフィックを計測できるようにするには?
鈴木:最後の質問は、AI Overviewについてです。AI Overviewからのトラフィックはサーチコンソールに含まれておらず、通常の検索トラフィックと区別することができません。それはどうしてですか?私たちとしては、AI Overviewからのトラフィックがどれくらいあるのかを知りたいのですが。
Martin Splitt:Googleサーチコンソールのフィードバック機能でリクエストしてください。その機能をリクエストする人が多ければ、開発のロードマップに載る可能性が高くなります。それしか言えません。
鈴木:つまり、我々ができることは、たくさんリクエストすることですね?(笑)
Martin Splitt:はい(笑)。多くの人に、その機能をリクエストしてもらうと良いと思います。
鈴木:本日はありがとうございました。お話できて光栄でした。
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