SNSによるSEO効果としてよく挙げられるのが「SNSからのリンク量の増加」や「SNSによるシェア」です。ここ最近はSNS運用をしている企業も多く、SNSからの流入も少なくないはず。では、実際にいいねやリツイートはGoogleに評価されているのだろうか。
SNSの「いいね」と「リツイート」ランキング対象外
アヤカ:SNSの「いいね」や「リツイート」はGoogleに評価されるものなんですか?
スズキ:Googleの公式の見解では、ランキング要因にはしていないです。
アヤカ:どうしてランキング要因ではないんですか?
スズキ:まず、色々と理由はありまして。その「いいね」ってどういう意図でいいねされたのか分からないですよね。本当に内容が良くて「いいね」する人もいれば、内容おかしいとネガティブな感じで「いいね」する人もいるし、読みましたという証で「いいね」する人もいます。その「いいね」がコンテンツを評価した「いいね」なのかを判断できないので、評価はしていないということです。
アヤカ:いいねだけではなくて「リツイート」も評価対象外ですか?
スズキ:そうですね。基本的にGoogleはソーシャルシグナルは評価対象にはしていないです。というのが、今のところの公式の発表ですね。裏側では実際にどうかは分からないですが。
あと、操作しやすいですよね。ボット(自動化されたプログラム)を使えば自動的にたくさんのSNSシェアを自作自演できるわけですし。
アヤカ:あーなるほど!
スズキ:基本的にソーシャルメディアについた「いいね」には「nofloow」属性がついているのでランキング要因としてはやはり対象外ですね。(一部例外あり) ※nofloowとは、リンク自体を存在させたまま、検索エンジンに対してページの評価を無効にさせる指示を出すこと スパムに利用されやすいという理由が一つと、あとはソーシャルメディアは不確定な部分があるんです。
アヤカ:どういうことですか?
スズキ:以前、FacebookはGoogleボットを完全にブロックしていたり、Twitterも今まではGoogleにインデックス・クロールを解放していたけど、なんの告知もなくGoogleをブロックしたことが過去にあったんですよ。
アヤカ:なんでブロックしたんですか?
スズキ:明確な理由はわかりません。例えば、Facebookにリンクがあれば外部に行ってしまいますよね?推測ですが、ソーシャルメディア内だけでユーザーを確保したいのかもしれないです。
アヤカ:確実ではないんですね。 スズキ:僕の憶測です。なので、ウェブ検索に関してSNSをランキング要因にするのは使いづらいんです。他社のものであってGoogleがコントロールできないから。Twitterの投稿はTwitter枠(専用のブロックのようなもの)内だけで掲載しています。
SNSでの拡散は間接的にはSEOにも影響を与える
アヤカ:ではSNSでGoogleから評価されないなら、SNSでのシェアは無意味なんですか?
スズキ:いえいえ、そんなことはありませんよ。SEOにとってもソーシャルメディアってすごく重要です。なんでかというと、直接的に検索順位に影響がなくても拡散されることで認知を広められるからです。それによってリンクが貼られるかもしれないし、Googleはユーザーの行動をなんらかの形でランキングシグナルとして見てるのかもしれません。明確には公表していませんが、可能性としては十分あり得るわけです。
だから、コンテンツやブランド、サイトなどの認知度の向上によって、間接的にSEOにプラスの影響を与える可能性はあります。それは巡り巡って間接的にSEOにもプラスの評価になってきます。
アヤカ:ふむふむ。
スズキ:だから取り違えて欲しくないんです。SNSで拡散しまくったりリンクを貼りまくればSEO的に効果があるよっていうのは大きな勘違いです。SEO効果を上げるためにSNSを活用するのではなくて、マーケティング活動の一環として捉えた方が良いですね。良いコンテンツを作れば当然ソーシャルメディアでも拡散されるだろうし、Googleもそれに気づけば自ずとランキングは上がってきますよね。
アヤカ:だから間接的ということなんですね。
スズキ:そうです。ダイレクトに直接何か跳ね返ってくるものではないけど、なんらかの形でお互いに良い影響をすることを伝えたいです。
おわり