「X（以下、Twitter）キャンペーン」の活用はされていますか？ 東京オリンピックにおいて、日本勢が銅メダル23個目を獲得した記念として、2021年9月5日限定で実施されたTwitterキャンペーンでは、79,000リツイートを記録し話題になりました。日本・東京開催のオリンピックであり、国民の関心も高かったということもあるとは思います。Twitterキャンペーンは、自社だけではなく、イベントや他企業とコラボして実施すると上手くいくという良い実例です。

Twitterキャンペーンは正しく運用することで、新規フォロワーを獲得できるだけでなく、自社商品やサービスなどのファン＝顧客の増加に繋がります。本記事では、Twitterキャンペーンの具体的な実施例を用いながら、キャンペーンの運用や仕組み、コツなどをわかりやすく解説していきます。

X(Twitter)キャンペーンとは？ 種類ごとの仕組みやポイント

Twitterキャンペーンの大きな目的は下記の4点です。

• ブランド力向上
• 自社商品及びサービスの認知度拡大
• 売上の増加
• 新規フォロワー＝顧客の獲得

これらの目的を達成するためには、Twitterキャンペーンの仕組みを正しく理解し、運用することが重要となります。基本的なTwitterキャンペーンについて、種類ごとの仕組み及びポイントを詳しく解説していきます。

①通常のTwitterキャンペーン

Twitterキャンペーンは、企画毎に参加条件が設けられます。参加条件を満たした応募者の中から後日抽選を行い、当選者のみDMにて賞品などの送付を行うことが一般的です。

このタイプのキャンペーンでは専用ツールを使用する必要がなく、運用が低コストで済む点が企業にとってメリットとなります。一方で、「抽選作業に手間がかかってしまう」というデメリットもあることを認識しておきましょう。主なキャンペーンとしては下記の3つが挙げられます。

• フォロー＆リツイートキャンペーン
• フォロー＆いいねキャンペーン
• フォロー＆ハッシュタグ投稿キャンペーン

それぞれの参加条件及び特徴については、下記の表を参照して下さい。

上記3種のTwitterキャンペーンは、前述した通り、専用ツールなどを使用せずとも実施可能です。

②インスタントウィンキャンペーン

参加後すぐに当選か落選かがわかるキャンペーン方式です。仕組みとしてはインスタントくじに似ています。

一般的には専用ツールを使用することが多く、ツール利用料がかかりますが、その分抽選作業などが自動化されるため、企業側の手間がかからないというメリットがあります。また、インスタントウィンキャンペーンは、下記の2種類に分類されます。

• リプライ型
• URLログイン型

それぞれの特徴やメリット、デメリットなどについては、下記の表を参照ください。

＜リプライ型＞

参加方法

企業アカウントをフォローし、指定ツイートのリツイート及び#ハッシュタグ付きのツイートをする

特徴

参加直後にリプライが送付され、当選結果がわかる

メリット

参加者を増やしやすく、毎日抽選も可能

デメリット

企業側の運用のハードルが高い、ある程度の費用がかかる

＜URLログイン型＞

参加方法

企業アカウントをフォロー＆指定ツイートをリツイートし、応募したTwitterアカウントで指定のURLにログイン

特徴

指定のURLにログインすると、当選結果がわかるト

項目

指定のURLにログインすると、当選結果がわかる

メリット

アカウント制限なく実施可能、実施費用が安い

デメリット

参加者としては結果を見るのに手間がかかるため、リプライ型と比較すると参加率が下がる

上記の通り、リプライ型とURLログイン型にはそれぞれメリットとデメリットがあります。また、どちらもすぐに結果がわかってしまうという点から、参加者を募りやすい一方で、結果が分かった瞬間フォローを外されてしまう可能性も大いにあります。参加者にフォローし続けてもらうためには、キャンペーン後のフォロワーとのコミュニケーションをきちんと行う必要があります。

③抽選はツールで行うことで効率化可能

前述してきたTwitterキャンペーンには、運用を効率化できる専用ツールがあります。ツールを利用することで効率よくかつミスを少なくキャンペーンを実施できます。
運用ツールに搭載されている主な機能としては、下記のものが挙げられます。

• キャンペーン参加人数の制御
• キャンペーン期間終了後の抽選
• 当選連絡

ツールによって、Twitterキャンペーンに応募したユーザーが行ったリツイートや＃ハッシュタグ付きツイートなど、取得可能な情報や数は異なります。ツールを選ぶ際には、想定応募人数よりも多くアカウント情報を取得できるツールを選びましょう。 ツール利用料については月額制のものもあれば、利用日数や利用サービスの数によって値段が変わってくる従量制のものがあります。自社運用に適したTwitterキャンペーン専用ツールを選択することが重要です。

④要チェック！ Twitterキャンペーンのガイドライン

Twitterキャンペーンを実施するにあたり、重要なことの一つとして、Twitter社が定めているキャンペーン実施に際してのガイドラインを遵守することが挙げられます。キャンペーン実施に際しての主なルールは下記の通りです。

• 同一ユーザーによる複数アカウントでの応募の禁止
• 複数回同じ内容のツイートをさせない
• Twitterルールに準拠

同一ユーザーによる複数アカウントでの応募の禁止

Twitterでは、同一ユーザーが複数アカウントでキャンペーンに何口も応募してしまうと、応募者の全てのアカウントが凍結される可能性があります。そのため、キャンペーン実施時には、注意事項として、同一ユーザーによる複数アカウントでの応募は当選資格を失う旨を明記しなければなりません。

複数回同じ内容のツイートをさせない

内容が全く同じ、もしくは、ほとんど同じ内容及びリンクを投稿することはTwitterのルールに違反します。そのため、キャンペーンを実施する際には、同じツイートを複数回投稿するようなルールを設定しないこと、さらに同一アカウントで1日に複数回応募した場合には、応募自体が無効になるといったようなルールを設ける必要があります。

Twitterルールに準拠

Twitterキャンペーン実施に際してのガイドラインだけでなく、Twitter社が定めているルール及び検索のベストプラクティスもきちんと把握し、全てのルールに違反しないように注意しましょう。 Twitterキャンペーンを実施する企業側、参加するユーザー側双方ともに、意図せずにTwitter社の定めるガイドラインに違反してしまうことがないよう、きちんと企業側が上記ガイドラインを把握した上で、キャンペーンを実施しましょう。

出典元：Twitter公式サービス利用規約

実施されているキャンペーンの調べ方

他社ではどのようなキャンペーンを行っているのかをリサーチすることで、自社のキャンペーンの参考にすることが可能です。調査方法としては、下記の2点が挙げられます。

• Twitterの検索欄で「＃キャンペーン」などハッシュタグ検索
• Twitterキャンペーンのまとめサイトなどをチェック

①Twitterの検索欄で「＃キャンペーン」などハッシュタグ検索

Twitterの検索欄で「＃キャンペーン」や「＃RTキャンペーン」、「＃リツイートキャンペーン」や「＃プレゼントキャンペーン」などといったハッシュタグで検索を行うと、簡単に他社で実施しているTwitterキャンペーンがヒットします。

②Twitterキャンペーンのまとめサイトなどをチェック

Twitterキャンペーン情報のまとめサイトをチェックすることでも他社が実施しているキャンペーンをチェック可能です。例えば、検索エンジンで「Twitter キャンペーン まとめ」などというワードで検索を行うと、様々なまとめサイトがヒットします。

特に競合企業や、顧客のターゲット層が同じ企業のキャンペーンを参考にするのがおすすめです。

Twitterキャンペーンの事例、10選

ここからは、実際に各企業が実施しているTwitterキャンペーンの事例について、厳選したものを紹介していきます。

①ローソン

https://twitter.com/akiko_lawson/status/1461106879241850882

②キリン

https:twitter.com/Kirin_Company/status/1459053351211991042<

③マクドナルド

https://twitter.com/McDonaldsJapan/status/1456848823452643329

④サントリー

https://twitter.com/suntory/status/1461106883176001536

⑤グリコ

https://twitter.com/GlicoPRJP/status/1377100842298265613

⑥コカ・コーラ

https://twitter.com/CocaColaJapan/status/1434432241409560576

⑦ケンタッキー

https:twitter.com/KFC_jp/status/1460412303325626369

⑧デニーズ

https://twitter.com/Dennys_PR/status/1461227676736581632

⑨ジョージア

https://twitter.com/GEORGIA_JAPAN/status/1376368518921355264

⑩レッドブル

https:twitter.com/redbulljapan/status/1442504303760007169

4．他にもある面白いTwitterキャンペーン

ここで紹介したTwitterキャンペーン以外にも、様々な種類のキャンペーンが実施されています。本項目では「大喜利キャンペーン」と「性格診断キャンペーン」を紹介していきます。

①大喜利

Twitterキャンペーンにおける大喜利キャンペーンとは、その名の通り、企業がお題を出し、ユーザーがそのお題に対して大喜利を行うというシンプルながら、話題性とユーモアのあるキャンペーンです。

ままごとキッチンtonton@浜松

https:twitter.com/tonton_kitchen/status/1041622371315068929

②性格診断

Twitterにおける性格診断キャンペーンは、対象ツイートをフォロー＆リツイートするだけで性格診断結果が自動で返信されたり、対象ツイートから性格診断のリンク先で性格診断を行い、その結果をシェアすると賞品がもらえたりするキャンペーンです。

恋するコーデペアリウム

https://twitter.com/pairium_info/status/1453237638450843661

Twitterキャンペーン企画を成功させるためのコツ

せっかくTwitterキャンペーンを実施しても、キャンペーン終了後にフォロワー数が激減してしまったということも少なくありません。キャンペーンで獲得したフォロワーをいかに維持できるかが重要であり、なおかつ困難なことと言えます。

フォロワー数を維持し続けるためには、Twitterキャンペーンの企画の際に、キャンペーン終了後のフローまできちんと計画し、さらにその次の企画まで見据えておくことが必要です。

①キャンペーンの目的を決める

Twitterキャンペーンを実施する際に、まず明確にするべきなのは、キャンペーンの目的です。フォロワーの獲得が目的の場合もあれば、自社の商品及びサービスの認知度拡大や、販売促進などが目的となる場合もあるでしょう。
目的をきちんと設定することで、具体的な賞品も選定できます。例えば、新商品のプロモーションを行うことが目的ならば、賞品は新商品そのものが良いでしょう。また実店舗への誘導が目的なら、賞品は実店舗で使用可能なクーポンなど、目的が達成できる賞品を選定しましょう。

②キャンペーンのターゲット設定

Twitterキャンペーンのターゲット層を明確に設定することも重要です。新商品のプロモーションを兼ねるキャンペーンであるならば、自社の従来の顧客層を把握しつつも、新商品のターゲットとする客層にマッチするキャンペーン内容にしなければなりません。
Twitterキャンペーンのターゲット層をきちんと明確にすることで、キャンペーン賞品の選定や、コラボレーション企業などの選定をスムーズに行えます。

③キャンペーンのKPI設計

Twitterキャンペーンを実施する際には、KPI（重要業績評価指標）設計をきちんと行うことが重要です。
フォロワー数の増加を目的としたキャンペーンならば、フォロワー数を主軸としたKPI設計を行う場合が多いでしょう。
キャンペーンの目的及びターゲット別に、いいねの数やリツイート数、リプライの数やエンゲージメント率など、主軸とするべきKPIを設計しましょう。また、過去に実施したキャンペーンがある場合には、その際の各数値を参考にすることも有効です。

④キャンペーン後の運用をどうするか

キャンペーン実施後の運用をどうしていくのかを検討しておくことは重要です。一度きりのキャンペーンや、キャンペーンから次のキャンペーンまで長期間の間が空く場合、フォロワー数は減少する可能性が高いでしょう。

キャンペーン時に獲得したフォロワーを維持するために、必要なことの一つとして定期的にキャンペーンを実施することが挙げられます。 また、フォロワー属性によって、ツイート内容やコンテンツを精査し、きちんとプランニングして投稿を行っていく必要があります。ただし、投稿の頻度が高すぎてもフォローを解除されてしまう原因となってしまいます。投稿する頻度については、しつこくなく、飽きられない程度に配慮しましょう。

⑤オウンドサイト・オウンドメディアはしっかり運用されているか

せっかくキャンペーンで自社やブランドに興味をもってもらったのであれば、オウンドサイト・オウンドメディアにもきてもらうことでキャンペーンの効果は最大化します。キャンペーンきっかけでフォローしてもらったフォロワーに有益なコンテンツを届けることも可能になります。集客チャネルは多いほうがよいですので、SEO対策も意識されていると尚良しです。

効果的なTwitterキャンペーンを行うために

本記事ではTwitterキャンペーンの具体的な実施例を用いながら、キャンペーン運用の仕方や仕組み、コツなどを解説してきました。

Twitterキャンペーンは手軽に実施することが可能なマーケティング施策の一つですが、一度限りの実施だけでは、マーケティングの効果は高くありません。目的及びターゲットを明確にした上で、キャンペーンの内容によっては専用ツールなども活用し、効率よく継続的にキャンペーンを実施していくことで、自社の商品及びサービスの認知度拡大や、販売促進などに繋げられるでしょう。

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