2020年1月22日、第8回ミエルカユーザー会を開催いたしました。今回のテーマは「BtoBオウンドメディア」。ミエルカを使ってBtoBオウンドメディアを運営されている3社様と当社の月岡が、BtoBならではのお悩みや解決策について語りました。 来場いただいたBtoBマーケターの皆さまたちが、懇親会では同じ悩みや体験、ノウハウのシェアで大盛り上がりの会となりました!
目次
・BtoBコンテンツマーケティングの成功と失敗と運用時に抱える悩み(リンク・小川様)
・コンテンツマーケティングをスタートさせて社内理解を得るために行なった3つのこと(モンスター・ラボ・野本様)
・年間7,000件の見込み顧客を生み出すオウンドメディア運営術(ジャストシステム・庄子様)
・オウンドメディアをより多くの人に見てもらう3 つのコツ(Faber Company・月岡)
・懇親会はユーザー様同士のお悩み共有&意見交換で賑わいました
BtoBコンテンツマーケティングの成功と失敗と運用時に抱える悩み(リンク・小川泰範様)
トップバッターとしてご登壇いただいたのは、株式会社リンクの小川泰範様。小川様は、BtoBオウンドメディアを運営していて課題点がたくさんあるのだとか。今回は、小川様の中で積み重なっている「モヤモヤ」をご共有いただきました!
小川様と同じ悩みを抱えている方も多く、「モヤモヤ」をご共有いただくたびに、みなさんがうなずいて共感しているのが非常に印象的でした。 共感が多かった「モヤモヤ」をいくつかご紹介すると……
……コンテンツの内容が担当者の知識やスキルの偏りに左右される
②狙ったキーワードとは違うキーワードで上がってしまう
……コンバージョンの取れないキーワードで上位を獲れてしまう
③対策したいキーワードのクエリが少ない
……ニッチなキーワードなので、検索ユーザーの母数が少なく検索の幅が狭い
BtoBマーケターとして日々「モヤモヤ」していることを共有していただけたことで、会場も「分かる……!」と一体感のある雰囲気に包まれました。
その他にも、『専門領域のライターがいない。いても欲しいスキルを持っていない』という「モヤモヤ」は、当社もユーザー様からよく聞くお悩みでした。
小川様の場合は、専門性の高いコンテンツをその分野に知見のあるライターにお願いしたものの、SEOの知識がゼロの方だったため「ライターの色を残しつつ、SEO的に書き直す」ことに大変苦労したそうです。その後も、専門知識とSEO知識を丁度よく持つライターはまだ見つかっていないとのこと。
なかなか根深い問題ですが、両方のスキルを兼ね備えた人材は中々見つからないですね。。専門的な知識をもったライターさんがいたら、SEO的な部分は自分たち(編集部)で補完しつつ、ライターさんにも少しずつ理解をしてもらうのが遠回りのようで近道なんだと思います。また「自社を退職された方をスカウトする」という案も挙がりました(笑)。(当社ではデジタルに強いマーケターさんを紹介・マッチングするサービス”ミエルカコネクト”もありますのでいつでもご相談ください!)。
BtoC領域に比べて「ニッチ」が足かせになりがちなBtoB領域のオウンドメディアですが、だからこそ狙ったキーワードは確実に検索上位を獲ること、競合他社の動向把握が大切であることを、小川様は最後に強調されました。納得です。
コンテンツマーケティングをスタートさせて社内理解を得るために行なった3つのこと(モンスター・ラボ・野本和義様)
次にご登壇いただいたのは、株式会社モンスター・ラボの野本和義様。BtoBオウンドメディアへの社内理解を得ることができた秘訣をご紹介いただきました。
野本様は2019年春から、デジタルプロダクトの企画・設計から開発・運用までを手がけるモンスター・ラボでオウンドメディア「Monstar Lab Japan Blog」を運営されています。入社してわずか半年で自社ブログの流入数(UU)を20倍にし、社内外から認められるメディアへ育てるために取り組んだことが3つあるそうです。
……会社の経営戦略にマッチしたキーワードを選定、ハイクオリティな記事を作成
②会社の人間の「自分ごと」にした
……会社にいる人を巻き込んで記事を制作
③SEOの楽しさ・魅力を共有
……PM・エンジニア向けにSEO勉強会を開催
中でも大切なことは、「会社がどう見られたいか」をコンテンツ発想の起点にすること。
モンスター・ラボ様の場合は、最先端のデジタルテクノロジーを活用した新規ビジネスモデルの戦略立案から開発・運用までの全行程を一気通貫で提供できることが武器。自社の強み・特徴を活かして「デジタルトランスフォーメーション(DX)戦略実行のパートナー」になるというビジョンを体現するため、「デジタルトランスフォーメーション(DX)」や「AI」、「アジャイル開発」など、IT業界の最重要キーワードで検索上位を狙うコンテンツを作成されました。その結果、社内外から「〇〇のキーワードで検索したらモンスター・ラボの記事が1位でびっくりした」と声をかけられる機会が増えたとのこと。
また、自社事業の要となるファクター(ブランディングに関わること)に関する記事は監修を自社CTOに依頼し、Slackを通じてそのコンテンツを全社員にアピール。社内でSEOセミナーを開催するなどして社内理解の促進を進めたりしているうちに、自社CEOにもコンテンツを絶賛してもらえるように。そうした取り組みの甲斐もあって、企業イメージに関わる重要なメディア(=会社の財産)と認識してもらうことに成功したそうです。
ユーザーの検討期間が比較的長いBtoB分野では、オウンドメディアやコンテンツがどこまで企業イメージやブランドを訴求、アピールできているか、信頼感を与えられているかが重要になりますよね。野本様の渾身のコンテンツが素晴らしいです!
年間7,000件の見込み顧客を生み出すオウンドメディア運営術(ジャストシステム・庄子悟様)
株式会社ジャストシステムの庄子悟様。庄子様が編集長を務めるネットリサーチサービス「Fastask」のオウンドメディア「マーケティングリサーチキャンプ」は、ネットリサーチを活用したい企業の商品企画担当者やマーケティング担当者向けのメディアです。
大きく以下の3つをお話しいただきました。
②良いライターに出会う努力
③チャネルミックスでリーチ最大化
私が気になったのは2つ目の「良いライターに出会う努力」の部分です。
みなさんは、良いライターに出会う確率はどのくらいだと思いますか?庄子様の経験によると「60~80人に1人」だそうです。なかなか出会うのが大変ですね……。
そんな中で庄子様が工夫されていたこととして、外部ライターの方へ依頼をする際には、テーマ選定の理由、参考として確認しておいてほしい記事など「成果物に対する認識をライターと共有する」ということを挙げていらっしゃいました事前に記事構成シート(コンテンツの構成案、指示書)を送り、明確に自分の意図を伝える。ライターへの指示を丁寧に行うことが重要で、それによってライター選定の精度が増しただけでなく、原稿の手直しや手戻りも減ってチーム全体の生産性が上がるなど良い連鎖が生まれたそうです。
また「チャネルミックス」という考え方もコンテンツのリーチ力を高める手法として大変興味深いものでした。
コンテンツを多くの人に届けるため、プレスリリース⇒SNS(Facebook、Twitter)⇒メルマガ⇒SEOと、コンテンツ内容は同じでもチャネルと時間帯を変えてコンテンツを発信するよう工夫したそうです。
企業担当者にコンテンツに触れてもらえる可能性を高めるために、アプローチする「面」と「時間」を複数クロスさせてリーチする、というお話でした。なるほど!!
ジャストシステムさんの導入事例インタビューはこちら!
オウンドメディアをより多くの人に見てもらう3 つのコツ(Faber Company・月岡克博)
最後の登壇は、当社エグゼクティブ・マーケティング・ディレクターの月岡克博です。自社マーケティングを担当する月岡からは、オウンドメディアの集客力を高めるために実際に行っている具体的な3つのコツをシェアしました。
気になる3つのコツとは……
②ソーシャル拡散がんばる
③MA/CRMを活用する
「検索意図をおさえる」ということは、当社がよくユーザーさんにもお伝えしていることです。ここではミエルカも活用しながら検索意図を捉えたコンテンツを作るコツを紹介。
※「検索意図」
検索意図(インテント)とは?調べ方とSEOに効く検索キーワードを活用したコンテンツ制作とは
月岡はミエルカの「サジェスト・インテンション」機能を使って、キーワードを発掘したり、コンテンツ改善に役立てているとのこと。私もミエルカの中でお気に入りの機能の1つです!
サジェスト・インテンションでは、検索意図が近いキーワードがカタマリで表されます。自社にとって重要なキーワードか否かも加味しつつ、競合サイトと比較しながら、自社にとって意味のあるキーワードが何かを俯瞰的に分析することができます。
さらに時間をあまりかけずにコンテンツを作成する手法も紹介。「既存記事の中から、新しい軸や切り口でまとめた記事を作る」のが手間もかからず、結果もでやすいとのこと。
「オウンドメディア 作り方」というキーワードに応えるために、既存記事であった「ペルソナ作成」「ライター選び」「検索意図の把握方法」など初心者向けの記事をまとめて、1本の記事にまとめてアップ。コンテンツ作成の所要時間はなんと約1時間!!これで該当キーワードでの上位表示も達成しました。
その他、BtoBでも有効なSNS(TwitterやFacebook)の活用方法やCRM/マーケティングオートメーションの活用方法も紹介。来場者からは「明日からTwitterの拡散頑張ります!」という力強い意思表明もいただきました。
懇親会はユーザー様同士のお悩み共有&意見交換で賑わいました
各社のライトニングトーク後の懇親会では、ご参加いただいたミエルカユーザー様同士で盛り上がりました!登壇者へ質問したり、悩みや課題を共有して解決の糸口を見つけたり。。
登壇内容に刺激を受けて、当社CSスタッフに今後の施策を相談される方もいらっしゃいました。もちろんミエルカユーザーさまからのご相談はいつでもお待ちしております!「こんなこと聞いてもいいかな?」と悩む前にご一報くださいね。
ご参加いただいたユーザー様にとって、ネクストアクションに繋がる刺激的なユーザー会になったようです。CSスタッフもたくさんのユーザー様と交流できて嬉しいひと時であるとともに、より皆さまのサクセスに寄り添っていきたいなと感じました。
今後もミエルカユーザー会では皆様に成功体験をシェアして参りますので、ぜひ一度ご参加くださいませ。カスタマーサクセススタッフ一同、お待ちしております。
おわり
著者PROFILE
ホテルで顧客サービスを追究後、2019年6月ファベルにジョイン。「お客様の心に寄り添う」ことをモットーにCSチームで日々精進中。滝と旅とアボカドが大好き。
ミエルカカスタマーサクセスチームとしてお客さまへ価値を感じてもらうために毎日奮闘中。色々なところへ出かけることが最近の楽しみ。美味しいものを食べているときと洋服を探しているときが1番幸せ。