Googleトレンドで、世の中でどのようなキーワードが話題になっているのかを知ることは、SEOのみならずコンテンツ企画・制作の際に役立ちます。季節性のあるキーワードなら、旬の時期から逆算してコンテンツを作成すると、狙った時期にアクセスを稼げる可能性が高まります。ここではGoogleトレンドの使い方を中心に、トレンドキーワードの見つけ方、活かし方を解説します。
Googleトレンドとは?
Googleトレンドとは、そのキーワードが検索された回数の推移を調べることができるツール。過去5年間から過去1時間まで、対象期間を区切って調べることができるほか、特によく検索された地域や関連トピック、直近の急上昇キーワードを調べることもできます。
Googleが無料で提供しているので誰でも手軽に使えるのもおすすめのポイント。いま世の中の人が気になっているキーワード、これから話題になりそうなキーワードを把握することができます。
☑︎2021 年に最も注目を集めた 検索トレンドをチェック(日本)
トレンドキーワードを取り入れるメリット
こちらが一方的に伝えたい情報だけをサイトに掲載しても、なかなか読者は集まりません。そんな時、トレンドキーワードとからめてコンテンツを企画することで、検索で興味を持つ人がサイトを見に来てくれる機会が増えます。
もしかしたら「これは役に立つ」「みんなにも知らせたい」とSNSシェアする人も増え、サイトへの流入が増えるかもしれません。本来知らせたかった情報も、広めることができる可能性が高まります。
Googleトレンドの使い方|トレンドキーワードを見つける
季節型のキーワードであれば、夏の前に「日焼け止め」がトレンドキーワードに上がると思います。もっと詳細に「いつぐらいから日焼け止めについての検索行動が増えるのか」を把握できると、きちんと需要が高まるタイミングでコンテンツにユーザーを集めることができますよね。
まずはGoogleドレンドのキーワード検索欄に、「日焼け止め」と入力してみましょう。分析する期間を2年前からに設定すると結果は以下の通り。
縦軸が人気度(検索ボリュームの増減)横軸が時系列です。これを見ると、日焼け止めの検索動向は、毎年2月末ぐらいには徐々に人気度が上がっているのがわかります。さらに6月7月で一度下がり、8月に盛り返して9月には下火になるというサイクルです。
日焼け止めに関するコンテンツは冬の間に投稿?
上記の結果を見ると、もし日焼け止めに関する記事を書こうと思ったら、2月3月には投稿しておいて、最初の山場に備えておいたほうがいいと予測できます。本格的な夏場を迎えた時に投稿しても、最初の波を逃してしまっているので、相対的に見ればそのページを見てくれる人は減ってしまいます。
同じ理由で、クリスマスのGoogleトレンドを見てみると、9月にはコンテンツを投稿しておいたほうがいいことがわかります。コートやTシャツなど、ファッションアイテムの季節性も調べてみると面白いかもしれません。
興味を持っている地域/関連トピックもわかる
Googleトレンドでは、人気度の下のほうもスクロールしてみてください。関連項目も調べることができます。これらを利用して地域の施設、サービス名などを調べると、どの地域のユーザーが興味を持っているか、また関連してどんな競合が調べられているのかなども、ある程度把握ができます。
どこでよく検索されているか?
日焼け止めに関して言うと、2022年6月に調査した結果では、大阪のユーザーがよく調べているようです。
どんな関連トピックが話題になっているか?
さらにその下では、日焼け止めに関連したトピック(左)、よく検索されているテールワードも把握することができます。新しいコンテンツテーマやキーワードの発掘にもつながりそうですね!
Googleトレンドの使い方のポイント
Googleトレンドは、過去12カ月や、過去90日間、あるいは5年前からなど、年数をまたいで期間を指定できます。少し広げたり狭めたりしてみましょう。「◯年には違う傾向が出たから調べたら◯◯という出来事で検索が増えたようだ」など、面白い傾向があるかもしれません。
コロナ禍で需要が爆発的に増えた「マスク」など、鮮明にパンデミックとの連動性が見て取れます。
今まさにトレンド急上昇、または近々トレンドになりそうなキーワードはどう調べるの?
Googleトレンドには急上昇キーワードを調べる機能もあります。これは2022年6月28日に調べた急上昇キーワードです。梅雨明けや、猛暑で政府が打ち出した節電ポイントについて、芸能関連の検索が増えています。Googleは「2021年の急上昇キーワード」など、年間ランキングも発表しています。
急上昇キーワードを見つけるためのTwitter活用
現在〜3日前までの各時間帯におけるTwitterのトレンドキーワードをまとめたTwittrend(ツイットレンド)というツールもユニーク。日本だけでなくアメリカや韓国のバージョンもあります。
また、これからトレンドになりそうなキーワードを調べるなら、Twitterのモーメントカレンダーを活用するのもおすすめです。日々のイベントや「◯◯の日」などがカレンダー形式でまとまっており、キャンペーンに活かすことができます。
☑︎Twitterのエンゲージメントとは? インプレッションとの違いや分析方法を解説
法改正のタイミングを先取り
相続専門メディアで、税法が改正される前にコンテンツを企画し、投稿しておいたことで流入が増えた例。メインキーワードと投稿時期を決めてからの、実際のコンテンツ企画の手順もぜひ、参考にしてみてください。
☑︎「配偶者居住権」の法改正前にコンテンツを投稿して流入につながった例
法改正情報を事前に手に入れるには?
これから予定されている法改正情報なら、各省庁の公式サイトのほか、インターネット版官報、e-Gov法令検索などで調べることができます。
Googleトレンドとキーワードプランナーの使い分け
Googleにはもう一つ、キーワードプランナーという無料ツールがあります。 もともとGoogle広告(旧Google Adwords)に広告を出稿にあたり、キーワードを探したり、検索ボリュームなどを詳しく調査するためのツールですが、SEOのキーワード分析にも使えます。
- どんな複合キーワードで検索されているか
- それぞれの月間平均検索ボリューム
- 期間に分けた推移
- ページ上部に広告として掲載した場合の入札単価
などを知ることができます。
SEOでの使い方としては、実際にユーザーが検索するキーワードがどうかをキーワードプランナーで把握し、次にトレンド性があるのかどうか、あるならいつ頃にコンテンツを投稿・リリースしたらいいのか、Googleトレンドで確認していくのがおすすめの流れです。
イベントを先取りし、SEOやコンテンツに活かす方法は?
たとえば数年ごとのオリンピックやワールドカップ、アートイベント、映画祭なども開催前から検索する人が増えます。1年の中でも、花火大会や七五三、母の日、父の日、バレンタインやクリスマスなど「毎年発生するイベント」は検索ボリュームが増えるサイクルを把握してスケジュールしておくと良いでしょう。ECでも季節商品をおすすめする時期が、明確になります。把握したらどんなコンテンツを企画すればよいか、参考記事もいくつか紹介します。
☑︎白砂ゆき子が指南する「クリスマス特集」の作り方
☑︎新学期前に「ルーズリーフと大学ノート」をテーマにしたコンテンツがバズった文具メディアの例
☑︎年賀状シーズンを前に、顧客のニーズ先取りで企画した例
☑︎和菓子店がクリスマスケーキを自社ECで売出し、成功した例