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ホワイトペーパーとは?作り方・活用法・マーケティング戦略【動画解説】

更新日:2024.10.22 公開日:2024.08.17

最近、「ホワイトペーパーを作っても売上げにつながらない」というご相談を受けることが増えてきました。コロナ禍によってホワイトペーパー作成のニーズは増えているものの、課題は制作方法から、「商談創出」や「売上げ貢献」など次のステップに移りつつあります。

本記事ではその課題を解決するべく、ホワイトペーパーマーケティングで、延べ60,000件のリードを獲得した筆者が分かりやすく動画付きで解説します。

ホワイトペーパー作成でお困りごとはありませんか?

  • ホワイトペーパーを制作していきたいが、何から始めたらよいかわからない
  • ホワイトペーパー制作を進めていくうえで、実行リソースがない
  • リード獲得のためホワイトペーパーを活用したいが、社内に知見を持った人物がいない

上記のようなお困りごとがあれば、ぜひ一度ミエルカコネクトへご相談ください。
約18年間のBtoBマーケティングの知見をもとに、成果につながるホワイトペーパー制作の戦略から実行まで支援いたします。まずは貴社に必要なホワイトペーパーの種類のご提案など無料コンサルを実施していますので、お気軽にご相談ください。

1.ホワイトペーパーとは

ホワイトペーパーにはいくつかの意味があります。もともとは白書という意味で、政府等が発行する刊行物を指していました。しかし近年ではビジネスにおいてホワイトペーパーマーケティングという文脈の中で、語られることも増えています。

具体的には市場調査やノウハウなど、見込み顧客のためになる情報をPDFなどの資料にまとめたものです。インターネット上のコンテンツやメールなどで配布されることが多く、閲覧にはダウンロードフォームへの個人情報入力を必要とすることが一般的です。そこから将来的な自社商品・サービスの導入を検討してもらうことが目的になります。本記事ではビジネスにおけるホワイトペーパーについて、解説しましょう。

筆者が2020年12月に行った調査によると、2020年1月〜12月の間にホワイトペーパーをダウンロード(以下、DL)したビジネスパーソンは14.7%でした。およそ7人に1人です。またホワイトペーパーをDLしたことがある人は、月平均2~3本のホワイトペーパーをDLしていることも分かりました。

ホワイトペーパーの関する実態調査
ホワイトペーパーその2

▲参考・出典:ホワイトペーパーに関する実態調査

【豆知識】営業資料やサービス資料との違い
営業資料やサービス資料は、自社商品やサービスを検討している人に機能や価格を説明するものです。対象となるユーザーは「比較・検討層」であり、購入を後押しするのが目的です。一方、ホワイトペーパーの対象は幅広く、情報収集が目的の潜在層もターゲットになる点が大きく異なります

2.ホワイトペーパーを作成する目的

ホワイトペーパーを作成する目的は大きく2つ。

  1. 見込み顧客の育成(リード・ナーチャリングといいます)
  2. 新規見込み顧客の獲得(リード・ジェネレーションといいます)

それぞれどのように機能するのか、例を交えて解説します。

目的①見込み顧客の育成(リード・ナーチャリング)

見込み顧客、リードの育成は一般的にMA(マーケティング・オートメーション)を通じて実施されます。MAを使うことで顧客の役職や企業規模といった静的な情報と、Webサイトの閲覧状況などの動的な情報の両方を軸にスコアリングが行え、メールの打ち分けも可能になります。そのときに活用されるのが、ホワイトペーパーをはじめとするコンテンツなのです。

リード育成

より具体的なイメージを持っていただくために国産のMAツールとして有名な、「SATORI」様が作成されているホワイトペーパーを見てみましょう(※掲載許可をいただいております)。

SATORIのホワイトペーパー

SATORI様は、50本近くのお役立ち資料を作成されています。

大まかに分けると、下記のカテゴリーがあります。

  • SATORIを知る
  • SATORIをフル活用する
  • マーケティングオートメーションを知る
  • デジタルマーケティングに弾みをつける

顧客の検討ステージを整理し、丁寧にホワイトペーパーを作成・配信されているのが分かりますね。

目的②見込み顧客の獲得(リード・ジェネレーション)

ホワイトペーパーはリード・ナーチャリング専門と思われがちですが、新規見込み顧客、リードの獲得にも役立ちます。

リスティング広告のランディングページ(LP)にコンバージョンポイントとして設置したり、FacebookなどのSNSディスプレイ広告で配信すれば、新規リードを獲得できます。

また、潜在層にも訴求できるホワイトペーパーはSEOとも相性が良く、組み合わせることでリード獲得件数を飛躍的に伸ばせます。

3.ホワイトペーパーを作成するメリットや効果

ホワイトペーパーは作り方や活用方法によって、さまざまな効果が期待できます。リード獲得だけでなく、商談精度を高める効果にも一役買います。

メリット①企業の名刺情報(見込み顧客)を獲得できる

ホワイトペーパーをDLするとき、個人情報の入力フォームを設けることが一般的です。いわば有益な情報を届けることで、見込み顧客の名刺情報をお預かりするわけです。名刺情報を獲得することでメール配信など、プッシュ型のマーケティング施策が可能になります。シンプルですが重要な役割でしょう。

メリット②ニーズにあったホワイトペーパーはCVRを高められる

ユーザーの情報ニーズにあったホワイトペーパーを、広告用のLPやSEO記事に設置することでCVR(コンバージョン率)を高められます。

企業のWebサイトなどでは、CTA(※Call To Actionの略。コンバージョンポイント)が「お問い合わせ」のみであることも多いですよね。ただ、いきなり「お問い合わせ」ボタンをクリックするのは、ユーザーにとって心理的ハードルが高いものです。そのため、そういったケースではCVRも0.5~1%程度にとどまりがちです。

しかし、下記のページ(筆者事例)ではCVRが8%を超えています

ホワイトペーパーテンプレート ▲事例:「ホワイトペーパー テンプレート」で1位の筆者のページ

おそらく勝因は、〝ホワイトペーパー テンプレート〟というキーワードの情報ニーズに沿うよう、パワーポイントで使えるホワイトペーパーのテンプレートを無料でDLできるようにしたからだと思います。

ホワイトペーパー テンプレート

メリット③見込み顧客のニーズを把握できる

ユーザーの求める情報に合ったホワイトペーパーを複数用意すると、DLした資料によって顧客ニーズをある程度把握できます。

たとえばSATORI様を例に挙げると、「経営層が納得する『稟議書』を作成するためにMAツールの導入検討で確認すべき5つのポイント」というホワイトペーパーがあります。このホワイトペーパーをDLした人は、おそらくMAツールの導入にあたり「社内を説得する方法」を探していることが想像できるのではないでしょうか?

こうした情報は営業担当者やインサイドセールス(IS)担当者がコールするとき、商談の事前準備に必ず役立ちます。

メリット④商談につなげられる

ホワイトペーパーによって得られたリードに対し、営業担当者がコールを行うことで新規の商談につなげるのが一般的です。筆者が行った調査によると、ホワイトペーパーのDL経験者のうち約半数が、商談に至った経験があると回答しました。

また、アポ率は低くなると思われがちなホワイトペーパーですが、実際にはDLする資料によってその割合は異なります(※ここ、大事なところなので詳細を後述します)。

メリット⑤見込み顧客に気づきを与えられる

良質なホワイトペーパーは潜在的な見込み顧客に気づきを与えられます。「ちょっと興味があっただけ」の見込み顧客を、「具体的に検討してみようかな」という気持ちに変えることだって可能です。

ユーザーの態度変容

ただし、その逆もしかりです。内容が薄過ぎるなど、質の悪いホワイトペーパーはブランドイメージの毀損につながる可能性もあるでしょう。

メリット⑥営業サービス資料やウェビナーなど他の用途にも活用できる

一度作成したホワイトペーパーは、メール配信して終わりではありません。
さまざまな用途に二次利用できます。例えば、営業サービス資料やセミナー用資料などに使うことができます。また、ホワイトペーパー用に作った図版やグラフはオリジナルの素材なので、SEO施策の記事に活用し、独自性を高めることも可能です。

4.ホワイトペーパーの構成例や事例

ホワイトペーパーの代表的な型や、構成例を具体的な事例で解説します。

例①調査レポートの構成

ホワイトペーパーを作成するとき、まず決めるものは「入り口」と「出口」です。

  • 入り口:ターゲット
  • 出口:オチ、伝えたいこと

筆者が作成したホワイトペーパー資料を例に挙げましょう。

ホワイトペーパーに関する実態調査

▲筆者が過去に作成した超レポート系の資料
「ホワイトペーパーに関する実態調査」

この資料は、下記の構成案をもとに作りました。
↓ご覧ください。

ターゲット ホワイトペーパーを作成したい、作成しているビジネスパーソン。
目的や求める効果 ホワイトペーパー作成の後押しをすること。中身のあるホワイトペーパーを作る重要性を感じてもらいたい。
ページ構成 構成要素 求める役割
表紙 タイトル、ロゴ、アイキャッチ画像 LP等に掲載する際に、一定サイズの画像でもタイトルがきちんと伝わる。
調査概要 調査概要、調査対象、調査期間、調査手法 これからの調査への期待感を醸成する。
各調査の詳細ページ 調査項目、見出し、詳細解説、グラフ 各見出しとグラフを見ることで、言いたいことが伝わるようにする。
まとめ 考察、アイキャッチ画像 調査レポートの結果から言えること、主張したいことを述べる。
サービス紹介や事例 サービス内容、価格、事例など サービス内容を知ってもらうこと。興味を持ってもらうこと。Twitterなど他のメディアへの導線。

例②ノウハウ系資料の構成

こちらも、筆者が作成したホワイトペーパー資料「リード獲得におけるKPI設計とPDCAのキホン」を例に挙げます。

リード獲得におけるKPI設計とPDCAのキホン ▲筆者が過去に作成したノウハウ系の資料
「リード獲得におけるKPI設計とPDCAのキホン」

この資料は、下記の構成案をもとに作りました。
↓ご覧ください。

ターゲット リード獲得に本腰を入れたいBtoB企業。コロナ禍でデジタルに注力せざるを得なくなった企業。
目的や求める効果 BtoBのデジマではいかに自社の状況にあった手法を選ぶかが重要になることを知ってもらいたい。自社でもやれるイメージを持ってもらいたい。
ページ構成 構成要素 求める役割
表紙 タイトル、ロゴ、アイキャッチ画像 LP等に掲載する際に、一定サイズの画像でもタイトルがきちんと伝わる。
目次 見出しとページ番号 目次はあった方が全体感を把握しやすいのと、知りたい箇所だけを読むことも可能。
問題提起、共感醸成 本ホワイトペーパーでは「BtoBマーケティングの現状」というパートで調査データなどを基に解説している。 問題について共感醸成を得る導入パート。調査データなどを引用し、課題解決の必要性を強調する。
課題の解決方法やノウハウ 本ホワイトペーパーでは「リード獲得手法」「リードの質」「何を選ぶか」「KPI設計について」「PDCAサイクルの回し方」でそれぞれ解説している。 ノウハウパートが薄い内容のホワイトペーパーも散見されるが、納得感のある解決方法を提案することは重要。
まとめ 考察、アイキャッチ画像 ホワイトペーパーで言いたいこと=オチ。

例③導入事例系の資料構成

サービス導入事例や顧客の成功事例集も、ホワイトペーパーとして有効です。
例えば、Webマーケティングを支援する「ミエルカ(MIERUCA)」では、下記のような冊子型の資料をホワイトペーパーとしてDLできるようにしております。

Webマーケティング 【成功事例】 ▲「ミエルカ」からDLできる事例の資料
「Webマーケティング 【成功事例】

構成としては下記が挙げられます。
↓ご覧ください。

ターゲット 比較・検討層。サービスについて詳しく知りたい。
目的や求める効果 近しい事例を紹介することで、課題解決の具体的なイメージや、サービス利用のイメージを持ってもらう。それにより、導入の後押しをする。
ページ構成 構成要素 求める役割
表紙 見出し、ロゴ、取材先企業と撮影した写真、取材先企業のロゴ 導入事例であることが一目でわかること。
取材先の紹介 取材先企業が抱えていた問題や課題として顕在化していたことなどを記載。図解なども。 導入前の課題を数字や図解で端的に解説する。いかに大変だったかを訴求する。
サービス導入によってどう解決したのか サービス導入によって、何をどう解決したのか、その道筋を明確にする。 サービス導入の具体的なイメージを持ってもらう。結果だけでなく、プロセスもあるとよい。
導入後の効果 導入後の効果を数字や図解で解説。 ○○削減、○○アップなどわかりやすい数字で、導入のメリットを訴求する。自社でも実現できそうか、という期待感を醸成する。

導入事例については「取材先選定」も重要です。よくありがちなのが「有名な企業を選ぶ」や「営業が相談しやすい企業を選ぶ」といった選び方です。ただ、この方法だと事例が偏りがちです。

可能なら、従業員規模別や課題別などで対象となる事例の一覧表(アタックリスト)を作り、戦略的に事例開拓することをお勧めします。

例④書式・フォーマット系資料の構成

稟議書式や予算策定フォーマットなど、書式・ひな形・テンプレートも情報ニーズとしては一定ボリュームがあります。また、DLした書式によって抱えている課題をある程度推測できます。

たとえばパーソルキャリア様が運営されているオウンドメディア「d’s JOURNAL」では、人事業務に役立つ書式やテンプレートを数多く提供されています。

▲「d’s JOURNAL」からDLできる
書式・フォーマット系の資料のお役立ち資料

ターゲット 潜在層。課題に気づき、解決法を探している。
目的や求める効果 繰り返し利用してもらうことで、サービスの認知を上げて好感を持ってもらう。
ページ構成 構成要素 求める役割
表紙 見出し、ロゴ、フォーマットのレイアウト 便利そうだと一目でイメージできること。
シート WordやExcel、パワーポイントなどの一般的なフォーマットで作成。 すぐ使えること。利用者が個別にカスタムしやすいよう、選択式プルダウンなども充実させる。

例⑤ビジネスマンガの資料構成

おまけとしてビジネスマンガの事例もご紹介します。
IT系など説明が難しい商材などはマンガで紹介すると伝わりやすいです。

マンガタイプの資料 ▲こちらも筆者が過去に制作した
マンガタイプの資料

よくある構成としては下記が挙げられます。
↓ご覧ください。

ターゲット 比較・検討層。サービスについて詳しく知りたい。
目的や求める効果 マンガというスタイルを活用し、わかりやすくかつ手軽にサービスの詳細を知ってもらう。
ページ構成 構成要素 求める役割
業務課題を抱える主人公 舞台設定、企業名(仮称)や業種、部署、役割など。シーンとしては、業務で何らかの問題やトラブルが生じる。 問題提起と共感醸成。そのため、ターゲットに近しい主人公を設定することが一般的。
業務課題を解決する「何か」に出会う 主人公の課題を解決する誰か、もしくは何かに偶然出会う。 よくあるのはサービス提供企業の「中の人」が突然で来るパターン。
業務課題を解決する中でサービス紹介 課題を解決するプロセスを描きつつ、その中でサービス紹介を行う。 訴求するサービスがどのように課題を解決するのか、図解やキャプチャで解説する。
ハッピーエンド 課題を解決しどうなったのかを数字やシーンで描く。 サービス導入によって得られるベネフィットをシーンで訴求する。

上記のシナリオをゼロから作成するのもありですが、私がお勧めしているのは「導入事例」を下敷きにしたマンガ。実際の導入事例を活用することで、リアリティのあるマンガに仕上がります。

5.ホワイトペーパーを作る方法やおよその費用、注意点

ホワイトペーパーを作成する際の注意点やおよその費用を、以下の2パターンに分けて解説しましょう。

  1. 外注で作る場合
  2. 社内で作る場合

①外注で作る場合

ホワイトペーパーを外注で制作する場合は、下記の点を意識しましょう。

1:依頼する際に決めておくべきこと
目的、目標、ターゲット、露出方法をあらかじめ決めておきます。
2:依頼時に確認、合意形成すべきこと
ページボリューム、図版やイラスト作成の有無、取材の有無や納品形式、スケジュールを話し合いながら決めましょう。初回面談時などに外注先の事例なども確認し、トンマナなどが自社の商材にマッチしているかも確認します。
3:外注時のコストやスケジュール
ページ数が少ない場合やテンプレートがある場合、原稿を用意する場合などは5万円程度で作成できる場合もあります。 逆にページ数が多い場合や、取材・イラスト作成などが必要になる場合は20万円~50万円など幅広いです。
また外部にホワイトペーパー制作を委託する場合は、合意形成に一定の期間がかかるため、1ヶ月~2ヶ月程度は見ておきましょう。

②社内で作る場合

ホワイトペーパーを内製で作る場合の留意点、工数についても解説します。

1:ホワイトペーパーを作成するのに必要なスキル、人材
自社商品やサービスへの理解、取材・ライティング力、パワポスキル、デザインスキルなどです。
ただすべて兼ね備えた人はほぼいないので、それぞれ得意な人に依頼、分業すると良いでしょう。
2:見やすく、わかりやすく、チープに見えないホワイトペーパー作成のコツ
わかりやすいホワイトペーパーを作成するコツは、図や表、箇条書きを使うこと。そして、テンプレートを利用するなどが挙げられます。あとは、装飾し過ぎないこと、ストックフォトなどを有効活用することでしょう。初心者ほどパワポの描画機能を使いたくなってしまいますが、なるべく装飾を排除し、アリモノの素材を上手く取り入れることで、すっきりとスタイリッシュに見せられますよ。

ホワイトペーパーのデザイン例

3:ホワイトペーパー作成にかかる時間
ホワイトペーパーを制作する際の流れは下記の通りです。ホワイトペーパーを掲載する、受けページ(フォーム)制作の工程などは漏れがちなので要注意です。

  • 企画立案
  • 構成案の作成
  • 執筆
  • パワポでデザイン
  • PDF化
  • 受けページ(フォーム)の作成
  • メルマガ原稿の作成※メール配信する場合

制作にかかる時間は、テンプレートの有無や合意形成のプロセスによって異なります。すでにテンプレートがあり、意志決定のスピードが早い場合、1週間以内で作れる場合もあります。一般的には、企画から公開まで最短でも2週間、余裕を見て1ヶ月程度を見積もるとよいでしょう。

③リソースが確保できない場合

ホワイトペーパーを作成したいけれど、人材も費用も捻出できない場合は下記がお勧めです。

  • 既存コンテンツの要約版や総集編を制作する
  • 過去コンテンツの再利用・再編集
  • 導入事例※最近はZoom取材なども増え、フォトグラファーをアサインする必要が無いケースもあるため)

またスポットで外部人材を活用するという方法もあります。たとえば、企画や構成案は社内で作成し、スキルが必要な執筆やパワポ化を外部人材にやってもらうといった方法も可能です。

ホワイトペーパーのプロをお探しなら、弊社サービスのミエルカコネクトへご相談ください。

約18年間のBtoBマーケティングの知見をもとに、貴社の見込み顧客の育成や、新規顧客の獲得に寄与するホワイトペーパーの作成を支援いたします。まずは貴社にとってどんなホワイトペーパーが必要か?の無料コンサルも実施しておりますので、お気軽にご相談ください。

6.ホワイトペーパーマーケティングで意識すべき7つの鉄則

ホワイトペーパーマーケティングで成果を出すためには、意識すべき重要なポイントがあります。下記で紹介する7つの鉄則ポイントを考慮して取り組んでいただくと、より施策の精度を高められます。

鉄則① 「誰に」「どうなってもらいたいのか」を明確にすること

つまり「ターゲット」と「狙いたい態度変容」を定めておくことです。ターゲットについてはカスタマージャーニーマップやペルソナから作れればなお良しですが、手間もかかりますので下記例のように、 簡易的にターゲットを整理する方法 もあります。

簡易的なターゲット整理方法

ペルソナを整理するためのファネル

ここでのポイントは潜在層か顕在層かです。この違いは、ホワイトペーパーで得られる成果に大きく影響します。

鉄則②目的に応じたKPIを設定すること

ホワイトペーパーは制作する内容によって成果がまったく異なります。端的にいうと、潜在層向けのコンテンツはクリック数が伸びやすいものの、商談には結びつきにくいです。一方で、顕在層向けのコンテンツはクリック数が伸び悩むものの、商談には結びつきやすいです。作るホワイトペーパーの狙いにあったKPIを設定しましょう。

KPIと結果の例

KPIと結果例

※数字はサンプルです。

鉄則③施策単位ではなく「コンテンツ単位」で成果を測定すること

上述の通り、ホワイトペーパーは内容によってKPIに現れる数字が異なります。
そのため「コンテンツ単位」で成果を測定しなければなりません。コンテンツ単位で開封率や商談化率などを測定することで、それぞれのホワイトペーパーの特徴も見えてきます。商談化率の高いコンテンツは、MAのシナリオに積極的に組み込むと、PDCAを回しやすくなります。

鉄則④短期だけでなく中長期でも成果を追うこと

ホワイトペーパー施策は短期では成果が出にくく、費用対効果が合わないこともあります。当然ながら、商談化率は「お問い合わせ」や「資料請求」よりは低くなります。

商談や成約などの結果指標だけを追うのではなく、クリックやスコア、ステージ変化など中間指標も評価しましょう。また後述するコンテンツの再利用によって、継続的にリードを獲得し、費用対効果を高めることも可能です。

一例として、私の調査レポートのCPA推移を紹介します。2020年5月にリリースした調査レポートは1年経過した現在でもCVを生み出しており、トータルのCPAは下がり続けています。SEOと同じように、ホワイトペーパーはコンテンツ資産になるのです。

営業のオンライン商談に関する実態調査鉄則

▲参考:
オンライン商談の世代間ギャップとは? 営業のオンライン商談に関する実態調査鉄則

鉄則⑤営業メンバーとの連携を強化すること

ホワイトペーパーを作成してメールなどで配信したあとは、営業担当者やインサイドセールス(IS)担当者がコールします。その際にホワイトペーパーの目的や内容が伝わっていないと、うまく商談につながらないばかりか、場合によってはコールすらしてもらえません

営業メンバーとの連携をスムーズにするには下記が有効です。

  • カスタマージャーニーマップなどを営業も巻き込んで作成する
  • ホワイトペーパーの企画段階から数名の営業メンバーに入ってもらう
  • トークスクリプトを提供する
  • ホワイトペーパーに対するフィードバックをもらう
  • 営業からのフィードバックを企画に取り入れる

鉄則⑥クオリティと得られる成果とのバランスに配慮すること

ホワイトペーパー作成には労力も費用もかかります。そのため「こだわりすぎる」のはお勧めしません。
クオリティと得られる成果とのバランスを取る ことは重要です。ホワイトペーパーによって「得られる成果」を算出する際、コンテンツを再利用することも計画に組み込むと、施策の幅が広がります。

ホワイトペーパー作成の労力と費用

⑦一度作成したコンテンツは「使い倒す」こと

これまで述べたようにホワイトペーパー施策は単発では費用対効果が出ないケースもあります。作成したホワイトペーパーをさまざまな用途で二次利用することで、費用対効果を高められます。

代表的な二次利用法は、下記です。

  • プレスリリースで配信し新規リード獲得につなげる
  • リスティング広告のLPに掲載しCPAを下げる
  • ウェビナーコンテンツに流用する

7.ホワイトペーパーは作成したあとの露出も重要

ホワイトペーパーを作成したあとの露出方法もある程度「アタリ」をつけておくことがお勧めです。ホワイトペーパーの露出方法として、ハウスリストへ配信する方法以外にもさまざまな選択肢があります。

露出法①メール配信

最もスタンダードな方法です。すでに配信実績がある場合は、開封率などから効果も試算しやすいです。

露出法②リスティング広告・ディスプレイ広告

リスティング広告のLPにCTAとして設置することで、CVRを高められます。またホワイトペーパーはディスプレイ広告とも相性がよいです。

ただし、CVRが上がったとしても、問い合わせのハードルが下がることによる商談化率の低下というマイナスの側面もあります。リード・ナーチャリングなど、リード獲得後の商談化の仕組みも合わせて検討する必要があるでしょう。

露出法③プレスリリース

調査レポートをPRTIMESなどのプレスリリース配信サービスで配信することで、さまざまなメディアへの転載を狙えます。メディア転載されることによって、Webサイトへの流入が増え新規リード獲得につなげられます。

露出法④SEO

ホワイトペーパー施策は実は、コンテンツSEOととても相性が良いです。SEOで流入するユーザーは「潜在層」も多いからです。自社サービス資料のダウンロードや自社サービスのお問い合わせだけでなく、検索意図にあったホワイトペーパーを設置することで、リード獲得につなげやすくなります。

▶︎ プロが教える「コンテンツSEO 」とは? 始め方&費用対効果、事例も(初心者向け)
▶︎ 正しいSEO対策とは?基本施策5つの解説とSEOチェックリスト

露出法⑤SNS

SNSアカウントのフォロワー数が一定数いるならば、ホワイトペーパーの露出先として活用できます。ただSNSではあからさまなPRが嫌煙される傾向にあります。

たとえばお役立ち記事を一つ作成し、その記事のCTAとしてホワイトペーパーを設置するなどの一工夫がお勧めです。お役立ち記事をSEO記事にしてももちろんOKです。つまりSEO、SNS、ホワイトペーパーの合わせ技ですね。

▶︎ SNSマーケティングのやり方や戦略の立て方を事例を交えてわかりやすく解説

露出法⑥外部のメディアへの配信

コストがかけられるなら、外部のメディアでホワイトペーパーを配信するのも有効です。たとえば日経BPやMarkeZine等のメディアはすでに多くの読者を抱えているので、まとまった数のリードを短期で獲得できますよ

8.あとがき

ホワイトペーパーはターゲットや目的を明確にし、露出方法や活用方法とセットで戦略的に運用することが肝要です。費用対効果を高めるには、同じくストックコンテンツであるSEO等との組み合わせは非常に有効でしょう。

たとえばSEO記事とホワイトペーパーをセットで作成し、記事公開をすると同時に、メール配信も行えば見込み顧客獲得とリード・ナーチャリングの両面に効かせることができます。

もし、ホワイトペーパーマーケティングの戦略や、制作リソース不足で悩まれていましたら、ミエルカコネクトへ相談ください。

約18年間のBtoBマーケティングの知見をもとに、成果につながるホワイトペーパー制作の戦略から実行まで支援いたします。

まずは貴社に必要なホワイトペーパーの種類のご提案など無料コンサルを実施していますので、お気軽にご相談ください。

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本記事の著者
峯林 晃治
峯林 晃治
ファストマーケティング 代表取締役社長
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