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301リダイレクトとは?必要性・設定法・確認法【現役SEOコンサルタント監修】

公開日:2025.05.26
301リダイレクトとは

WebページのURLを変更するときに、301リダイレクトが正しく設定されていなければどうなるでしょうか? ユーザーがアクセスした画面に「404エラー(ページが見つからない)」が表示されたり、検索エンジンからの評価がリセットされる恐れが出てきてしまうのです。そんな事態を避けるために、本記事は正しい301リダイレクトの設定法と確認方法を初心者向けにやさしく解説します。

※すぐに設定方法を知りたい方はこちらの「設定方法」の段落へスキップ

301リダイレクトとは?

301リダイレクトとは、WebページのURLを変更した際に、ユーザーを新しいWebページへ自動で案内する仕組み(HTTPステータスコードの一種)です。HTTPのステータスコードは、特定のリクエストに対してサーバーが生成するレスポンスの種類。300番台は「リダイレクト(転送)」を示します。

301リダイレクトの説明図

ユーザーがアクセスしようとしたWebページが別の場所へ永続的に移転したとき、301リダイレクトを設定することで、自動的に新しいWebページへ転送されます。通常は瞬時にリダイレクトが実行されるため、ユーザーが転送に気づくことはほとんどありません。

また、301リダイレクトは検索エンジンに対しても「元のURLが新しいURLに移転した」ことを伝える手段となり、検索エンジンが元のURLの評価を新しいURLに引き継ぐ手助けになるとされています。 

302リダイレクトとの違い

302リダイレクトは、URLが一時的に変更される際に使用される仕組み(HTTPステータスコード)のこと。

ユーザーを自動で転送するという動きは、301リダイレクトと同じ。どちらもGoogleにURLの移転を伝え、その結果としてGoogle検索結果への悪影響を最小限に抑えられるとされています。ただし、その使い分けには明確な違いがあります。

301リダイレクトは「永続的に(moved permanently)」URLを変更する場合に使われ、古いURLへ戻す予定がないケースに適しています。

一方、302リダイレクトは、「一時的に(found)」別のURLへ転送したい場合、将来的に元のURLに戻す可能性があるときに使うものです。

301リダイレクトと302リダイレクトの違い
301リダイレクト
302リダイレクト
転送期間 moved permanently

URLを永続的に移動する場合に使用
found

URLを一時的に移動する場合に使用
使用する
主なケース
・ページ単位の変更
・ドメインの変更
・URLの正規化
・A/Bテストで、元デザインのURLから別デザインのURLへ転送する場合
・パソコンとスマートフォンで、異なるURLを使う場合
・キャンペーン中の一時的な転送

ただし、302リダイレクトが長期的に継続されている場合など、状況によってGoogleはそれを301とみなし、新しいURLをインデックスして検索結果に表示するケースも見られます。

※関連記事:リダイレクトとは? 301・302など種類・仕組み・設定法や注意点の初心者向け解説

なぜ?301リダイレクトが必要な理由

301リダイレクトは、単にWebページを転送するだけでなく、ユーザー体験の維持や検索エンジンからの評価を引き継ぐためにも重要な役割を果たします。

1.ユーザビリティを悪化させないため

301リダイレクトを行う理由の1つは、ユーザビリティを悪化させないためです。WebページのURLを変更した際、301リダイレクトを設定していなければ、ユーザーが古いページにアクセスした際に「404エラー(ページが見つかりません)」が表示されます。

ユーザーは目的のページを見つけられず、サイト内を探し回ることになり、ストレスや離脱の原因となってしまうでしょう。

※関連記事:404 not foundのエラー原因と解決方法、設定からイケてる事例まで解説

2.検索エンジンによる評価を引き継ぐため

これまでのURLで蓄積された検索エンジンからの評価を引き継ぐためにも、301リダイレクトは重要です。

検索エンジンで上位表示されていたWebページが、URL変更されたのに、301リダイレクトを設定されていなかった場合は、「新しいURL」として評価がゼロからのスタートに戻ります。検索順位が下がる・訪問者が減る・それに伴いCV数が減る…というリスクが発生します。 

逆にいえば、正しく301リダイレクトしておけば、変更したURLへも元の評価を引き継げると期待できるわけです。

301リダイレクトの設定方法【4つのケース】

ここでは、301リダイレクトの設定方法について4つのケースに分けて紹介します。

  • ドメイン変更の場合
  • ページ単位の変更の場合
  • URLの正規化の場合
  • WordPressでの転送の場合

設定法1.ドメイン変更の場合

会社名やブランド名などの変更に伴い、Webサイト全体のドメインを変えるときに使うのは「.htaccess(ドットエイチティーアクセス)」。.htaccessとは、Apache(アパッチ)と呼ばれるソフトウェアを使用したWebサーバーの動作を制御するファイルです。

「AAA.com」から「BBB.com」へWebページをリニューアルする場合、以下のように301リダイレクト設定のコードを記述します。


RewriteEngine on
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^(www\.)?AAA\.com$ [NC]
RewriteRule ^(.*)$ https://BBB.com/$1 [R=301,L]

設定法2.ページ単位の変更の場合

301リダイレクトの説明図

ページ単位でURLを変更する場合においても、301リダイレクトを設定しておくことで、ユーザーの利便性や検索評価の維持が期待できます。

たとえば「https://www.AAA.jp/old/index.html」から「https://www.AAA.jp/new/index.html」へURLを変更したい場合、以下のように記述します。


RewriteEngine on 
RewriteRule ^old/index\.html$ /new/index.html [R=301,L]

また、重複コンテンツがあり、それらを統合したい場合でも、301リダイレクトは有効です。「重複コンテンツが即時ペナルティにはならない」とGoogleは言及しているものの、長期的に見るとユーザビリティや検索結果での優位性を損なう可能性があるため、あらかじめ統合しておくことが推奨されます。

※関連記事:重複コンテンツはペナルティではない:Googleの発言とその意味

設定法3.URLの正規化の場合

同じコンテンツが複数のURLで存在する場合では、正規のURLに評価を集約する目的で、301リダイレクトを使ったURLの正規化を行います。

URLの正規化によって、Googleから評価を受けたいURLを1つに集約できるからです。1つのURLだけが検索結果に表示されるようになるのが特徴です。

たとえば、以下のようなケースが重複コンテンツに該当します。

  • 同じ内容のWebページに対し、モバイル版とパソコン版がある
  • 1つのWebページに「HTTP」と「HTTPS」の2つのプロトコルがある など

このような場合、.htaccessを設定して301リダイレクトさせることで、URLを正規化できます。たとえば、「www」の有無を統一したい場合の記述方法は以下のとおりです。


# === wwwありに統一 ================================
RewriteEngine on
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^cman\.jp
RewriteCond %{SERVER_PORT} 80
RewriteRule ^(.*)$ http://www.cman.jp/$1 [R=301,L]
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^cman\.jp
RewriteCond %{SERVER_PORT} 443
RewriteRule ^(.*)$ https://www.cman.jp/$1 [R=301,L]

設定法4.WordPressでの転送の場合

WordPressを使っている場合、プラグインを活用することで、コードの知識がなくても301リダイレクトを簡単に設定できるので便利です。

301リダイレクトに使える代表的なプラグインは「Redirection」です。

Redirection
※参考:Redirection|WordPress
※2025年時点での情報です。自社のWordPressやサイト環境に適応するかどうかは検証のうえ、ご活用ください。

WordPressの管理画面から「Redirection」を検索し、インストールして有効化すると、プラグイン一覧に以下のように表示されます。

続いて、左側の「設定」をクリックすると、以下のようにURLをセットアップできる画面が開きます。

セットアップ画面の「ソースURL」に古いURLを、「ターゲットURL」に新しいURLを入力し、「セットアップを開始」ボタンをクリックすることで設定が完了します。

301リダイレクトの確認方法

301リダイレクトの設定後は、正しく機能しているかどうかをチェック。次のどちらかの方法で確認してください。

  • ページ単位で確認する方法
  • 複数ページで確認する方法

ページ単位で確認する方法

ページ単位で301リダイレクトが機能しているかを確認するには、ブラウザのデベロッパーツールを使うと便利です。

①対象ページでマウスを右クリックして「検証」からデベロッパーツールを開く

②「Network」のタブを選択する

③「Preserve log」にチェックを入れた状態で、古いURLのページにアクセスする

「Status」に「301」が表示されていれば、リダイレクトが正しく設定されています。

複数のページを確認する方法

複数のページにわたり301リダイレクトが設定されているかを確認したい場合は、「Screaming Frog SEO Spider Website Crawler」というツールの利用がおすすめ。WebサイトをクロールしながらSEOの関連情報を一覧化して診断できるツールです。

※参考:Screaming Frog SEO Spider Website Crawler


また、301リダイレクトの設定に自信がない場合や、サイトの移転規模が大きい場合などでは、専門家による診断を受けるのも一つの方法です。以下のリンクをぜひチェックしてみてください。

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301リダイレクト 設定時の7つの注意点

301リダイレクトの設定時に起こりがちなミス、それによる実際の損失談を7つご紹介します。

注意点1.各ページに対して適切なリダイレクト先を設定する

301リダイレクトを設定する際には、各ページに対して、1対1で適切なリダイレクト先を指定することが重要です。たとえば、すべての古いページを1つのURLにまとめてリダイレクトすると、ユーザーが期待したWebページとは異なるページに転送され、ユーザビリティの低下を招いてしまうでしょう。

そのため、リダイレクト先をページ単位で正確に設定する必要があります。URLの変更が大量にある場合では、リダイレクトの対応表を事前に作成し、設定ミスを防ぐようにしましょう。

注意点2.関連性の低いURLへのリダイレクトは設定しない

内容の関連性が低いページへのリダイレクトは、ユーザーの意図していないページへ転送されるため、ユーザー体験の低下を招きます。

また、Googleから「ソフト404エラー」と判断され、評価の引継ぎがされなくなる可能性があります。

前述のように、Webページのリニューアルなど、多数のURLを変更する必要がある場合では、古いURLと新しいURLを対応させた一覧表をあらかじめ作成するなどの工夫が大切です。

※参考:サイトを移転する方法|Google 検索セントラル

注意点3.転送処理を早める対策を講じる

301リダイレクトの設定後、Googleの転送処理を早めるために、以下の2点を行いましょう。

  • アドレス変更ツールの活用
  • サイトマップの送信

ドメイン変更を伴う場合では、Google Search Consoleの「アドレス変更ツール」を使うと、移転を通知できて処理がスムーズになると期待できます。ただし、URL単位の変更やHTTPS化には対応していません。

また、古いURLを一時的にサイトマップに記載するのも1つの方法です。これによりGoogleに再クロールを促進できます。移転完了後、古いURLはサイトマップから削除しておきましょう。

注意点4.301リダイレクトは永続的に保持するのが望ましい

301リダイレクトは、永続的に保持するのが望ましいです。とくに古いURLをブックマークしているユーザーや、外部リンクから訪れるユーザーへの配慮として、永続的にリダイレクトを維持することが理想です。

設定を一時的なものにする場合でも、Googleからの評価を引き継ぐという観点では最低1年間の継続が推奨されています。

実際、ある企業では「Web制作会社からリダイレクト管理費を要求され続けて、もったいないから」という理由で半年でリダイレクトを解除した結果、検索順位が大きく下落し、トラフィックも減少しました。その後、301リダイレクトを再設定することで少しずつ回復したという事例があります。(そもそも、リダイレクトに対して月額費用を請求し続ける制作会社に疑問は悪質な可能性があります。請求されたら費用の正当性を疑ってみて、他のプロに相談してみてください)

301リダイレクトを短期間しか設定しなければ、大きな損失につながりかねないことを覚えておきましょう。

※関連記事:301リダイレクトはいつまでかけ続ければいいのか?【SEO初級者によくある質問】

301リダイレクト期間への相談窓口(Faber Comany)

注意点5.301リダイレクトが設定できないときは別の方法を検討する

サーバーの制限などによって301リダイレクトを設定できない場合には、以下の代替手段を検討しましょう。

  • meta refreshリダイレクト…
    metaタグのhttp-equiv属性の値にrefreshを指定
  • JavaScriptリダイレクト…
    headセクションでのscriptタグでlocationプロパティをリダイレクト先URLに設定
  • Cryptoリダイレクト…
    移転元ページに、移転したことを伝えるメッセージと移転先ページへのリンクを設置する方法


具体的な記述方法については、以下の記事で解説しています。合わせてぜひご覧ください。

※関連記事:301リダイレクトが使えないときのURL変更方法【SEO初級者によくある質問】

注意点6.ドメイン変更(URL変更)と大きな変更を一緒に行わない

ドメイン変更と一緒に、ページ内容やサイト構造といった大きな変更を同時に行うと、301リダイレクトを設定していても評価が下がるケースが多いので注意してください。

そのケースの1番の問題は、評価が下がった時に原因の切り分けができないこと。適切な対処をとりづらくなるので、大きな変更は1つずつ行うことを強くおすすめします。

注意点7.不必要にURLを変更しない

そもそも論ですが、特別な理由がない限りはURLの変更は推奨しません。「英字を間違えていたから、なんとなく気持ち悪い」「URLに西暦などの年数を入れてたから新しくしたい」などの気持ちはわかりますが、それでもおすすめできません。

301リダイレクトを正しく設定しても、元の評価がすべて引き継がれるとは限らないからです。

URLの変更は最終手段と覚えておいてください。基本はURLの変更をせずに改修できないか検討し、どうしてもURLの変更をせざるを得ないときだけ実施して301リダイレクトを設定しましょう。

それでも設定に不安があるときの対処法

301リダイレクトは、WebページのURL変更時に必要な処理であり、ユーザーに正しいページを案内するとともに、検索エンジンに移転したことを正確に伝える役割を担います。適切に設定できていなければ、404エラーや検索順位の下落などにつながるため注意が必要です。

※本記事の参考文献:リダイレクトと Google 検索|Goole検索セントラル

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本記事の著者
峯林 晃治
峯林 晃治
ファストマーケティング 代表取締役社長
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監修者
竹村 数輝
竹村 数輝
Faber Company SEOコンサルタント
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