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【ベネッセコーポレーション様事例】「起承転結よりユーザーインサイト」で検索流入6倍!『いぬのきもち・ねこのきもちWEB MAGAZINE』でSEOに挑戦した雑誌編集者たちの覚悟

更新日:2021.11.16 公開日:2019.11.14

紙メディアの記事をそのままWebに投稿しても、検索にヒットせず、読まれない…。ベネッセコーポレーション様の人気ペットメディア『いぬのきもち』『ねこのきもち』も、2017年にWEB MAGAZINEを立ち上げ、その壁にぶつかりました。
Web編集室の持田武資氏、有田千歳氏、大沢恭子氏は、基礎からコンテンツマーケティングを学び直そうと一念発起。Faber Company白砂ゆき子のレクチャーのもと、3カ月でSEOの基礎を身につけ、大きなシステム構築を伴う「犬図鑑」「猫図鑑」にも取り組みました。

ユーザーに向き合い続けた結果、施策開始1年後2019年5月、オーガニック流入は6倍に。編集室が “怒涛の形”で取り組んだという1年間を、4人で振り返ります。(以後、発話は敬称略)
※当社にて取材させていただいたこちらの記事の内容を基に、Web担当者Forumのデジタルマーケターズサミット2019 Summer、およびMarkeZineのMarkeZine Day 2019 Autumnにて対談セッションを行いました。
登壇レポートはこちら。

デジタルマーケターズサミット2019 Summerレポート

MarkeZine Day 2019 Autumnレポート

ベネッセコーポレーション事例にご協力いただいたみなさまの集合写真
(左から)ベネッセコーポレーション ペッツ事業部 持田武資氏、有田千歳氏、大沢恭子氏、Faber Companyコンテンツマーケティング部 白砂ゆき子

雑誌編集者たちの前に立ちはだかった「SEO知識不足」

――いぬねこメディア統括ディレクターの持田さんは、もともとWeb業界の方だったんですか?

『いぬのきもち』『ねこのきもち』メディア統括ディレクター 持田武資氏の画像
『いぬのきもち』『ねこのきもち』メディア統括ディレクター 持田武資氏

持田:いいえ。私たち3人とも、紙メディアの編集者です。有田と私は2017年にWeb編集室に移籍してメディアの立ち上げに参加しました。

――雑誌のプロがWebも立ち上げたんですね。

持田:SEO施策のメインになるストックコンテンツについては、当初は雑誌やムックの記事をそのままWeb化すればよいと思っていました。でも実際それでは読まれず、検索で調べてもヒットしてこない。理由は決定的なSEOの知識不足でした。本気で、覚悟を持ってSEOに取り組む必要があると、Web編集室の共通認識として持つようになっていきました。

――外注に依頼する手もありますが…。

持田:外注では知見がたまりません。特にライターさんへの原稿指示、競合分析などは、ディレクション側がSEOを理解していなければいけない。その頃ちょうどMIERUCA(ミエルカ)の画面を見せてもらう機会があり、興味を持ちました。ツール導入に加えて「体制を構築して自走できるよう伴走してもらえる」という提案がまさに求めていた内容でした。何より、アドバイザーとしてついてくれた白砂さんの話に心動かされました。

雑誌とWeb。変えたこと、変えなかったこと

――白砂さん、どんなお話をしたのでしょう。

白砂:「ライトな記事を量産する時代じゃない。1ペルソナにつき1コンテンツ。1本1本カロリーが高い作り方をするのが必要」というお話をしました。ベネッセさん側が3本、弊社側が3本など、作り方を実際に見せてレクチャーしながら身に着けていただき、3カ月で自走していただくプラン。「短期間だから厳しいです、大変です、簡単にはできませんよ」ってお伝えしました。

持田:サイト構造やシステム面の話も大切ですが、「とにかくユーザーインサイトに応える!」という言葉が心に刺さりました。「最後には右脳(感性)がモノを言うのがコンテンツマーケティング。常に読者の興味を考えて雑誌を作って来た編集者の皆さんだからこそ、共感を呼ぶメディアにできるはず」とハッパをかけてもらい、モチベーションが上がりました。

――雑誌の編集方針は継承されたのでしょうか?

有田:「正しい情報の伝達」という方針は雑誌から変えずに引き継ぎました。私たちは「ペットはかけがえのない存在、家族の一員」として雑誌を作ってきました。人間にとって楽だけど猫や犬にとってストレスを与えるような飼い方は推奨しない。白砂さん自身が猫の飼い主さんで、それを理解してくださったことも大きかったです。

『ねこのきもち』Web編集長 有田千歳氏の画像
『ねこのきもち』Web編集長 有田千歳氏

白砂:ベネッセさんはキャット&ドッグファーストを徹底されていますよね。例えば「爪とぎ」という検索キーワードのユーザーインサイトを分析すると「防止」「しつけ」など「爪とぎをやめさせるにはどうしたら」という意図があることがわかります。他社ではたしかに課題解決の視点で、「爪とぎされたくない場所に猫の嫌がる臭いスプレーで対策を」といった内容も書いている。でもベネッセさんは「むしろ壁の保護を推奨すべき」と一貫していました。

有田:猫が爪とぎするのは生態上、仕方がないこと。それを踏まえた上で、飼い主さんがどうフォローするかというスタンスは崩したくなくて。だからあのコンテンツを作る時は白砂さんにご自宅で保護シート貼って、猫ちゃんの写真を撮ってもらったんですよね(笑)。

大沢:一方で、Webでは特に、冒頭から「これが正しい情報です」では読まれない傾向が顕著だと感じました。だから「ワンちゃん猫ちゃんのその行動、やめさせたいよね、大変だよね」と、ユーザーの気持ちに寄り沿う書き方を心がけています。

白砂:共感するだけではなく、ベネッセさんは専門家の監修の先生が最後に見てくださるから、すごく安心感があります。とにかく私たちは思い切ってユーザーインサイトに応える内容で作る。ダメならダメと監修の先生に言ってもらう。役割分担ができていたので、SEOの基礎さえ身に付けていただければ、伸びるメディアだと思いました。

――逆に紙とWebで変えた点はありますか?

持田:ペルソナの設定です。紙の雑誌は99%が飼い主さん。特に年齢層は40~50代の女性がメインでしたが、Webは若い層や、飼い主ではない犬猫好きも含めて、広くペルソナを想定する必要があります。

有田:言葉づかいや表現の仕方も、若い人にも分かりやすくを意識しました。また、雑誌では扱うことが少ないエンタメ要素の強いコンテンツをWeb独自で作ったりしましたね。

持田:そうそう。あと白砂さんから「犬はストックコンテンツ向き、猫はフローコンテンツ向き」「ストックコンテンツはこの4種で書きましょう」と言われて、やることが具体的に見えてきました。

いぬ・ねこ コンテンツ設計図
「犬種・猫種系」「しつけ・行動系」「アイテム・物販系」「病名・症状系」の4カテゴリで投稿することに

――それはどんな分析でしたか?

有田:猫は、トイレや食事などの基本的なお世話はありますが、お留守番も比較的長い時間可能なので、マンションなどでも飼いやすく、お悩みも少ないと思います。その分SNSでバズるような、ちょっとクスッと笑えるエンタメ性やトレンドを意識したフロー型の「かわいい動画」「さらっと読めて共感しやすい漫画」と非常に相性がいい。

白砂:初期に調べたデータですが、「猫 かわいい」 が月間検索数55,000に対し、「犬 かわいい」 は20,000。「ただただかわいい動画や写真で癒されたい」傾向は、犬より猫が強いとわかったのです。

有田:犬は飼い主と深いコミュニケーションを取れる楽しさがある半面、お散歩やしつけが必要だったり、お留守番が苦手だったりすることもあり、飼い主が「困りごとの解決法」を調べる場合が多いのです。だからストック型お悩み解決コンテンツに向いていると。なるほど!と思いました。

Webコンテンツは起承転結より「今知りたい」に応えること

――『いぬのきもち』Web編集長の大沢さんはすぐに呑み込めましたか?

大沢:私は2人の後からWeb担当になったので、最初は訳もわからず、追いつこうと必死でした。ただ、過去には「いぬのきもち」本誌の編集を担当していた経験から、犬を飼い始めた方の「こんなときはどうしたらいいの?」という課題解決のニーズは分かっていました。それには、「必要なタイミングで必要にそった検索という形での情報提供になるだろう」と、ストックコンテンツの重要性については納得していました。

『いぬのきもち』Web編集長 大沢恭子氏の画像
『いぬのきもち』Web編集長 大沢恭子氏

大沢:ただ、私はどうしても考え方が紙ベースだったので、ムックの目次みたいに、全体的な情報を網羅しようとしてしまうのです。しかし検索ニーズを見た時は、「この一番端っこの情報だけをピンポイントで知りたいんだ!」ということもある。すごく勉強になったし、面白いなと思いました。

――例えばどんな検索ニーズですか?

持田:「【獣医師監修】愛犬にぶどうは一粒でもNG?食べてしまった時の対処方法は」というコンテンツは、紙の編集者思考をSEO向きに転換するきっかけになりました。読者アンケートから、ぶどうは88%の飼い主さんが「犬が中毒を引き起こす食材」と認識していて、「犬 ぶどう」の月間検索数も8,000ほどと多い。そこで疑問や不安に応えるコンテンツを作ることになったのですが…。

「【獣医師監修】愛犬にぶどうは一粒でもNG?食べてしまった時の対処方法は」サイトのスクリーンショット
※クリックして外部サイトへ移動

「犬 ぶどう」のユーザー検索意図の図
サジェストキーワードの分析図(部分)。「犬 ぶどう」に一番近いニーズは「あげてしまった」「症状」「大丈夫」など、ユーザーの焦りが現れている(サジェスト・インテンション機能)

白砂:雑誌編集のご経験のある方は、おそらくまず「そもそも犬は雑食」→「犬に食べさせてはいけない食材の一覧」→「ぶどう」に向かう、美しい流れを考えると思います。でも検索ユーザーさんって、何か事件や、困難なことが目の前にあって、慌てて検索しているパターンも多いんですよね。「犬 ぶどう」はまさにそれ。サジェストキーワードやSERPsを分析すると、「ぶどうを食べてしまった。一粒でも危険?」「今すぐ何をすべき?」、または「食べたがっているけどあげていい?」といった焦りが見えました。そこで犬種・体重別の許容量や、誤食したときの対処を専門家が解説する内容をおすすめしたのです。

持田:記事の骨子となる構成案(ライターさんへの指示書)を作り、白砂さんからフィードバックをもらった時、「起承転結の『結』を最初に持ってくるのか!」と目からウロコでした。ミエルカ大学にも3回全部、学びに行きましたが、今までの雑誌編集とこのあたりが違うことを体感しましたね。

「犬 ぶどう」構成案の図
一度作った構成案へのフィードバックを繰り返し、基礎を習得。3カ月で自走できる体制になった

持田:「甘噛み」に関するコンテンツ軍も興味深い事例でした。以前から「甘噛み」をテーマにフローコンテンツを何度か投稿しており、「甘噛み」が含まれるものは50本近くありました。白砂さんから「それらをまとめたストックコンテンツを作りましょう」という提案があって。

コンテンツ群をグループ分けした図
あまり構成を作り込まずに設計したフローコンテンツが多かったため、ユーザーに評価されていなかった

ストック型コンテンツの目次画像
ユーザーインサイトを分析して立てたストック型コンテンツの目次

白砂:甘噛みコンテンツはどれも順位が不安定で、上位表示もしていませんでした。ユーザーは読むとすぐ「これじゃない」と閉じてしまっていたのでしょう。そこでニーズを特定し、ストック型コンテンツを1本作りましょうとご提案したのです。

――結果はどうでしたか?

持田:「犬 甘噛み」でこのストック型コンテンツが上位表示できました。「おー!」と思いましたね。しっかり根拠を持って設計するって大切だなっと。

検索意図を特定したストックコンテンツに順位がついてきた図
検索意図を特定したストックコンテンツが検索1ページ目に入るようになった

大沢:ストック記事によっては、外部配信でもはねるんですよ。

――どんな媒体で外部配信をしていますか?

大沢:主にスマホのニュースアプリ、あとは携帯キャリア会員様向けのコンテンツ配信サービスなどです。だれでも書けるブログ記事ではなく、ちゃんと専門家に監修・解説いただいたコンテンツを載せるに値するかどうかを基準に選びました。試行錯誤の中から「ここは猫より犬が強い」「おもしろ動画ならここが受ける」といった媒体ごとの勝ちパターンも見えてきました。

有田:「ただただかわいい猫動画」にも、『ねこのきもち』のオリジナル要素として専門家解説を入れて配信したら好評で。例えば、「へそ天」 と呼ばれる、猫がおなかを出して寝る姿を集めた写真コンテンツでは、「猫が相手を信頼・安心しきっているときにやる習性ですよ」といった解説要素を入れています。

「両方かわいい? 意味が違う2つの”へそ天”があった!」サイト画像
※クリックして外部サイトへ移動

――ウンチクがあるとSNSでも話題にしやすいですよね!

大沢:犬とおでかけできる施設紹介もたくさん配信していましたが、せっかく良いネタを集めてきているので、フロー記事「関東のおすすめドッグカフェ3選★体験ルポ付き」などまとめ記事にしてストック化。今後、更新したいと思っています。

――まとめ記事がインデックス、フロー記事が中身のような感じですか?

白砂:そうです。「都内 ドッグカフェ」など比較検討系キーワードはまとまっているページのほうがSEO向き。しかもまとめの下層に体験取材がしっかりレポートとして載っていると、ユーザーインサイトも捉えられ、上位表示しやすいですね。そのページからランディングしたユーザーがサイト内を回遊するきっかけにもなります。

Faber Companyコンテンツマーケティング部 シニアコンサルタント 白砂ゆき子の画像
Faber Company コンテンツマーケティング部 シニアコンサルタント 白砂ゆき子

有田:「猫 かわいい」 のフローコンテンツも、動画編、画像編のまとめコンテンツも配信しました。早くも順位がついています。イラストも作っていこうなど、相談しながら第2弾を進めています。

――サイト全体の成果はいかがでしょうか?

持田:白砂さんと施策を始めて1年で、オーガニックセッションは約6倍となり、成果を実感しました。

競合7サイトとの偏差値比較図
施策を始めて約1年間のファインダビリティスコア(サイト偏差値)。競合7サイトと比べて検索エンジン上の「見つけやすさ」を示す数字が着実に上がっていった

施策開始1年で検索流入6倍を達成した体制づくり

――現在の制作体制は?

持田:社内ディレクションはストックコンテンツ担当1名、フローコンテンツ担当2名。ストックコンテンツについては外注ライター4名に構成案を渡し、月間60本ほど書いていただいています。そして社内外の獣医師、ペット栄養管理士、犬種、猫種の専門家など5名ほどに監修をお願いしています。
フローとストックの割合、関係性、相互リンクなど接続も含めて、全員でSEO施策を進めている実感があります。最近は、一番検索ボリュームが大きい「チワワ」「アビシニアン」など犬種・猫種の単体検索ニーズに応えるために「犬図鑑」「猫図鑑」の取り組みも始めました(開発中)。

犬図鑑(ミニチュア・ダックスフント)のサイト画像
「ミニチュア・ダックスフンド」を開設する犬図鑑のページ。各犬種の特徴、ルーツ、正確、買い方などを解説

――「図鑑」はだれ向けのコンテンツですか?

持田:飼う前から飼い始めぐらいの方ですね。たとえば「トイプードル」は月間20万ぐらいの検索ボリューム。この検索ユーザーに向けて、犬種の特徴や飼い方などをまとめて読んでもらうためのものです。

白砂:皆さんと話し合いを続ける中で、「犬(猫)飼おうかな」と比較検討中の人が多いと特定できました。そこで1つの犬種を読み終わった後に、「似た属性の犬種も見てみませんか」とおすすめが出てくる”兄弟リンク”のページ構造をご提案しました。回遊性が高まりますから。

「兄弟リンク」にすることによるメリットの図
「図鑑」のページ構造は、似た属性をまとめ「兄弟リンク」に

――犬種・猫種の数を考えると、覚悟と予算と工数が必要な企画ですね。

持田:はい。猫と犬あわせて150ページは作ろうと目標を立てました。すべて専門家の監修を入れ、サイトの開発エンジニアとも連携する必要があります。でも検索ボリュームからサイト全体への貢献度を考えると、やらない手はない。写真は雑誌時代からの蓄積があり、読者投稿の写真もありますので、活用しようと話が進みました。
白砂:プロトタイプ公開後、「オーストラリアン・シェパード」3位、「四国犬」4位、「アビシニアン」7位(いずれも2019年7月現在)など、ちょっとずつ順位がつき始めましたね。

持田:「ヒマラヤン」も1位になりました。でもUI/UXについて白砂さんからダメ出しをいただいていて…。

「図鑑」ページに対する改善提案の図
「図鑑」ページに対する改善提案

白砂:図鑑なのにファーストビューで画像が来ない、内容をもっと濃くできるはず。そう思って、改修のご提案をしています。

持田:もともとあるCMSの機能でできない部分があって相談すると「CMSから切り離してでもいいから改修してください」との徹底ぶり(笑)。

ベネッセコーポレーション様事例にご協力いただいたみなさまの集合写真

――厳しいですね…。

白砂:私も言うのはつらいですが、「よく見てください、これでユーザーさん喜びますか?」と話して。一生懸命作っているからこそ、ユーザーにとってもっと価値あるコンテンツにして、上位表示を叶えてほしいんです。

持田:結果が出ない方がもっと悲しい。だから言ってもらえてありがたいです。白砂さんは、本当に良くしようと真剣にすすめてくれます。愛が感じられるというか、本当に親身になってくれるので、ビジネスを超えたヒトとヒトとの繋がりを感じますね。

ユーザーインサイトを徹底して考えた「愛あるコンテンツ」はデータを勝る

――今後の課題、目標を教えてください。

持田:とにかく犬猫メディアで圧倒的なナンバー1になりたい。それは、一番最初に正しい情報を見てもらいたいからなんです。飼い主さんもそうでない方も、すべての犬好きさん、猫好きさん、みんなに届けたい。

白砂:今後、Web接客ツールも使っていくと面白そうですよね。閲覧履歴によって、その読者が喜びそうなコンテンツを配信するとリピーターになってもらえる可能性も高い。

持田:そうですね。登録しているのが小型犬なら、小型犬にぴったりの情報を時期に合わせてお届けすることも考えられますよね。ユーザーインサイトやUI/UXを向上することで、物販の新規事業につなげたりと、メディアをハブに広げることも可能だと思います。

――雑誌編集で培われた発送も活かせそうですね。

持田:私たち紙メディアの編集出身者はもともと、ターゲットはだれ?では、その人たちにはどんな情報をどんな切り口でいつ届ければいいだろう?と、ラフコンテを描いて記事を作ってきました。それはSEO対策のストックコンテンツづくりなどとまったく同じ作業です。アナログな人も多いので、Webの用語を知らなかったり、ツールも使えなかったり、構成へのこだわりが強い人もいます。でも意識を少し変えてきちんと学べば、Webでも喜ばれるメディアづくりはできる。むしろ、紙メディアの出身者はSEOが得意なのではないかとさえ思えるようになりました。

白砂:これだけ犬や猫に愛情持って、読者さんと交流してきた編集者さんたちだからこそ、一つの単語を見ただけで、「これ書いたらこのユーザーさん喜ぶんじゃない?」みたいな「愛あるコンテンツ」がすぐ思い浮かぶ。実はそれがデータだけ見て書くより、ずっと正解だったことも多かったので。今後も可能性を広げていくお手伝いができたらと考えています。

――ありがとうございました。

おわり

著者PROFILE

井田 奈穂(いだ なほ)

記者、ライターとして活動後、大手英会話教材のWeb担当を経て、株式会社Faber Companyへ。広報としてミエルカ導入企業様の事例取材など発信業務を担当する。趣味は都内の銭湯めぐり。

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