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近年は「コンテンツマーケティング(有益な情報を発信して消費者とコミュニケーションを図る)」が、多くの企業のマーケティング戦略の中核を担っています。
ただしコンテンツマーケティングでは、たとえば「そのうち客」を対象にするのか「いますぐ客」を対象にするのかで発信するべきコンテンツそのものが違います。
一方で「SEO」から「リターゲティング」「SNSキャンペーン」など多様なコンテンツマーケティング手法に全て精通するマーケティング担当者は多くは無いものです。1つの選択肢としてコンテンツマーケティングのプロへ外注することには、検討の価値があります。
そこで今回はコンテンツマーケティング業務を外注に委託する流れとメリット、料金相場などを解説します。
コンテンツマーケティングを外注するメリット | 多様なフォーマットに対応しやすくなる
前述の通り、コンテンツマーケティングでは顧客の行動フローなどに沿って「適切なコンテンツ」を「適切なフォーマット」で作成することが必要です。
たとえば「購買」に近く、なおかつ自社製品に対する正確な知識が求められる「ホワイトペーパー」「ウェビナー」といったコンテンツは内製。
一方で認知獲得向けで、なおかつ制作本数も多く求められる「記事コンテンツ」「バイラルコンテンツ」「動画コンテンツ」などは外注するといった棲み分けは合理的かつ多様なフォーマットにも対応しやすくなるので、おすすめの選択肢の1つです。
コンテンツマーケティングを外注するメリット | 人件費を変動費に計上できる
コンテンツ制作を正社員が内製(インハウス)で行う場合、かかるコストは「固定費」に該当します。一方で外注した場合は、実質的に人件費を「変動費」に計上可能。
外注を積極的に使い、人件費を変動費に計上することで「損益分岐点売上高」が引き下がり、経営が健全化する可能性があります。
まず企業の損益分岐点売上高は、以下の計算式で求められます。
たとえば以下の場合、損益分岐点売上高は500万円となります。
- 固定費:400万円
- 変動費:200万円
- 売上高:1000万円
たとえば固定費を200万円削減し、同額を変動費に計上してみましょう。
- 固定費:200万円
- 変動費:400万円
- 売上高:1000万円
上記の費用を計算式に当てはめると、損益分岐点売上高は333万3333円へと大きく下がります。
マーケティング部門の人件費が高騰している企業は積極的に固定費削減と外注(アウトソーシング)を進めることをおすすめします。
コンテンツマーケティングを外注するメリット | 高いスキルやノウハウの活用
以下のチェックポイントのうち、「できてない」と思う項目が多い場合、自社内に十分なコンテンツマーケティングスキルを持った人材が在籍していない可能性があります。
たとえば社内にコンテンツマーケティングの実務経験を有する人材がいない場合、現実的に「必要なコンテンツ投下数を洗い出す」「競合の流入状況や売上に関するデータ収集」なども難しいでしょう。一方でこれらのデータが無ければ、適切な予算策定もできません。
よって、高いスキルやノウハウを持つプロにコンテンツマーケティングを外注した方が円滑に業務が進む可能性が高いです。
コンテンツマーケティングの外注先の選定基準
コンテンツマーケティングを外注する場合、「外注先」と「自社」の相性は非常に重要です。外注先によってコンテンツマーケティングのプロセスのうち「戦略部分に強みがある」のか「運用部分に強みがあるのか」は違います。
「コンテンツマーケティングの支援範囲」には、主に以下のようなバリエーションがあります。自社の外注先がどの種類に該当するか、事前に見極めましょう。
たとえば自社が求める支援内容が「制作のみ」の場合、戦略の知見がある外注先に依頼するのはあまりおすすめしません。自社が行ってほしい業務に対して、相手の保有スキルがトゥーマッチとなり、相手の能力を引き出しきれない状況になりやすいです。
コンテンツ作成支援
コンテンツの制作のみを支援するタイプです。社内で分析や企画立案が完了しているものの、実制作まで手が回らないといった際の外注先に適しています。
コンサルティング支援
社内にライターを抱えているなど「コンテンツ制作」自体はインハウスで可能なものの、分析に弱みがある場合におすすめの支援です。目標とするPV数やCV数に対して「何本程度のコンテンツ投下数が必要かが分からない」「競合サイトの最新の流入数や流入テーマがどのようなものか正確に把握できていない」といった際に、コンサルティング部分のみを切り出して外注するといいでしょう。
総合支援
コンサルティングからコンテンツ作成まで一気通貫で依頼するタイプの、総合支援です。筆者が見る限り、コンテンツマーケティングの外注を希望する企業は「総合支援を必要としている」ことが多いです。「コンテンツ作成のみ支援してもらえばOK」「コンサルティングのみ支援してもらえればOK」といった問題の切り分け自体ができていないケースが実は少なくありません。
また旧来型のメディアのDX化の際に多いのは「コンテンツ作成支援は不要」と思い込んでいるケースです。旧来型のメディアの方が考える「良いコンテンツ」と「コンテンツマーケティングの視点で考える良いコンテンツ」は全く別物というケースがしばしばあります。よってコンサルティングを行うと「そのコンサルティング結果に沿ったコンテンツを社内で用意できないため、総合支援に切り替えてほしい」といった依頼へと発展することもあります。
総じて「どのような支援が必要なのか」と迷った際は、総合支援をまず相手先に依頼することをおすすめします。社内のメンバーが少しずつコンテンツマーケティングに慣れてきたら、徐々に外注先への発注量をシュリンクするといったことも可能です。
コンテンツマーケティング業務の外注の基本的な流れ
コンテンツマーケティング業務の外注の流れは、外注先が「代理店」か「フリーランス」かによって異なります。
近年、人気が高まっているのは「フリーランスへの外注」です。
企業への外注の場合、アウトプットこそ残りますが社内に知見が貯まりません。一方でフリーランスへの外注の場合、現場に併走する形で稼働してくれるケースが多いです。またそのフリーランス人材を自社の顧問や相談役、正社員として雇い入れるという選択肢が残ります。
フリーランス人材を採用する場合、フリーランスエージェントを経由して人材紹介を受けるのがおすすめです。フリーランスマーケター専門のエージェント「ミエルカコネクト」の場合、最短1日で即戦力Webマーケターの紹介を受けられます。
一方で代理店に依頼したい場合は、複数の代理店に対して相見積もりを取ることから始めましょう。何故なら、代理店の見積もりは「企業の規模」「案件開始後に稼働するスタッフの人数」などによって企業ごとに大きく違います。時には過剰に高い見積もりが提示されるケースもあるため、注意しましょう。
コンテンツマーケティング業務を外注する際の費用/報酬相場
前述の通り、コンテンツマーケティング業務は多岐に渡り「どの工程のどの作業を外注するか」で費用は大きく変わります。
一例として最も基本的なコンテンツマーケティング手法である「SEO対策」の費用/報酬相場は以下の通りです。
総じて月20万円~30万円が下限、できれば月50万円程度の予算を用意しておくことがおすすめです。左記の予算を「高い」と感じる場合は、代理店へのSEO業務の依頼は費用面で難しいと見られます。一方でフリーランス人材への依頼であれば、フリーランスマーケターの稼働をある程度控えめにすることで予算内に収まる可能性もあります。
まとめ
「コンテンツマーケティング(有益な情報を発信して消費者とコミュニケーションを図る)」は、多くの企業にとって中心的なマーケティング戦略へと発展しています。
一方でコンテンツには「記事コンテンツ(SEO)」「動画コンテンツ」など代表的なものから、ウェビナー、イベント、プレスリリースまで多種多様なアウトプットが含まれます。これらすべてのコンテンツ形式に、自社だけで対応するのは簡単ではありません。そこで有力な手段となるのが、コンテンツマーケティングの外注。
ミエルカコネクトではコンテンツマーケティングのプロフェッショナル人材を業種や課題にあわせて、最短1日で紹介可能。発注予算の目安は、月20万円~30万円前後。人件費を変動費に計上できるという面でも、コンテンツマーケティングの外注手段として自信をもって弊社サービスをおすすめさせていただきます。コンテンツマーケティング関連の採用や各種業務の運用などでお悩みの方は、ぜひご相談ください。
著者PROFILE
音楽ライターを経て、プログラミングスクールのオウンドメディアのSEOを担当。月間20万PVのサイトを月間100万PVにグロースさせた後、月間300万PVの女性向けキュレーションサイトのマネージャーを担当。独立後はフリーランスとして多くのクライアントのコンテンツマーケティングを行う。SEOはコンテンツマーケティング・DB型SEOの経験が豊富。他、広告運用、MA、サイト売買の知見や、趣味のプログラミングでSEOツールをPythonを使い自作するなど、エンジニア系集客や技術的知見が必要なものも執筆可能。