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逆SEOとは?4つの方法を「受けてしまった」時の対策

更新日:2024.11.12 公開日:2023.08.01

逆SEOとは?

逆SEOではネガティブな評判や不正確な情報を含むページを検索結果の上位から下位に押し下げるSEO対策の1種で、企業や個人のオンライン評判を守るために使用されます。しかし、この手法は倫理的な問題を引き起こす可能性もあるため、慎重に取り組む必要があります。この記事では、逆SEOの4つの方法と、逆SEOを「受けてしまった」ときの対処法を解説します。

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逆SEOとは

逆SEOとは、該当のWebサイトの順位を落とすための施策です。誹謗中傷などによって風評被害を防ぐための対策としておこなわれます。

一般的なSEOは、検索結果の上位に表示されるように、外部施策や内部施策、質の高いコンテンツ制作などの施策に取り組みます。

一方で逆SEOは、Googleなどで検索したときに根拠のない内容やネガティブな情報・評判が検索結果に表示されないようにする手法です。「ネガティブSEO」や「リバースSEO」とも呼ばれています。

逆SEOをおこなう目的

逆SEOを実施する主な目的は、誹謗中傷や悪評・デマなどが拡散されないようにする風評被害の対策です。

たとえば企業名や商品名で検索したときに、根拠のない情報や悪評が書かれているときの対策として逆SEOがあげられます。商品や企業に興味を持ったユーザーが悪評やデマを目にしてしまうと、購買意欲や信頼性の低下につながりかねません。風評被害による機会損失を防ぐ目的があります。

まずは、風評被害の対策をおこないましょう。風評被害の対策方法は、誹謗中傷などの情報を発信しているサイトの運用担当者にコンテンツ削除を依頼したり、ポジティブな情報を発信しているサイトを上位表示したりするなどです。ただし、悪意のあるコンテンツの削除などは応じてもらえない可能性もあります。

逆SEOをおこなう場合は、リスクを伴う可能性があります。低品質なサイトの被リンクを該当サイトに大量に送るなどのスパムのような手法もあります。このような手法をおこなうと自社サイトにペナルティ扱いとなり、大幅な検索順位の低下につながる恐れがあります。モラルに反した手段は取らないように、気をつける必要があります。

風評被害対策のための逆SEO手法4つ

風評被害対策として逆SEOで講じられる手法は、以下のとおりです。

  • 自社サイトの表示順位を上げる
  • 検索順位の上位を維持する
  • Googleにコンテンツ削除の申請をする
  • 発信元にコンテンツの削除を依頼する

まずはネガティブな情報を発信するサイトよりも、上位表示できるように対策を講じることが重要です。

風評被害にあったときに試すべき、逆SEO手法をひとつずつ解説していきます。

【手法1】自社サイトの表示順位を上げる

誹謗中傷など悪影響を与えるサイトよりも、自社サイトのページを上位表示させることで対策できます。検索結果で自社ページが上位表示されていれば、悪影響のあるサイトの露出を減らすことができるからです。

まずは、悪影響のあるサイトが検索順位で上位表示されている検索クエリを把握しましょう。検索クエリがわかれば、そのキーワードに対して質の高いコンテンツを作成します。

Googleはユーザーファーストを掲げており、ユーザーにとって価値のあるページを評価します。検索したユーザーの悩みや課題を解決できるように、検索意図を満たすコンテンツを作成するように心がけましょう。

悪影響のあるサイトの露出を減らすには、自社ページを複数作成しておくのもひとつです。さらに逆SEOの効果が得られるでしょう。

検索順位を決める基準となる、検索アルゴリズムの仕組みを理解しておきましょう。

内部リンク:https://mieru-ca.com/blog/how_search_engines_work/

【手法2】検索順位の上位を維持する

自社サイトが上位表示されるようになったら、留意しなければいけないのが順位の維持です。

検索結果の順位は日々変動しているため、上位を維持できているかを確認しておく必要があります。自社ページが上位を維持できていないと、逆SEOの効果が薄れてしまうからです。

しかし複数の検索キーワードで上位表示できている場合は、検索順位の確認に手間がかかってしまいます。

効率的に検索順位を確認するときに役立つのが、検索順位のチェックツールです。複数キーワードの検索順位や推移を把握できます。

検索順位の把握は、逆SEOの効果を維持するためだけではなく、自社サイトの集客などの調査や分析にも有効です。

【手法3】Googleにコンテンツ削除の申請をする

Googleでは、法律に違反していたり、個人の権利を侵害していたりするコンテンツを報告できます。

たとえば、許可なく個人情報をさらしている場合などが該当します。

誹謗中傷など風評被害を受けているときは、Googleのポリシー違反に該当していないかを確認しましょう。

ポリシー違反に当てはまる際には、Googleに報告しておくと安心です。ポリシー違反が認められた場合は、検索結果に該当サイトが表示されなくなったり、削除されたりする措置が取られます。

参照:Google 上のコンテンツを報告

【手法4】発信元にコンテンツの削除を依頼する

風評被害を減らすには、原因となるコンテンツを削除してもらうことが効果的です。

まずは、悪評やデマを発信しているサイトの問い合わせ窓口に削除依頼をしましょう。コンテンツの削除を要請するときは、該当するコンテンツや理由などを客観的な視点でまとめてから問い合わせします。感情的にならないように気をつけましょう。

なかには、掲示板サイトや口コミサイトなどに根拠のない情報や悪意ある意見が投稿されていることもあります。投稿が掲載されているサイトの管理者に、削除が可能か問い合わせてみましょう。

しかし発信元にコンテンツの削除を依頼しても応じてもらえないこともあります。解決が難しいときは、弁護士などの専門家に相談しましょう。

避けるべき逆SEO手法4つ

逆SEOは手法によっては、スパムやブラックハットSEOとして扱われてしまいます。モラルに反した手法をおこなうと、自社サイトがペナルティを受けてしまうわけです。

以下のような逆SEOの手法は、避けるようにしましょう。

  • 低品質なサイトから被リンクを大量に送る
  • コピーサイトを複数作成する
  • ウイルスに感染させる
  • DMCA申請

避けるべき逆SEOの手法を詳しく解説します。

逆SEOによって、自社サイトの信頼を落とさないように留意しましょう。

【手法1】低品質なサイトから被リンクを大量に送る

ユーザーにとって価値のある質の高いページからの被リンクは、検索エンジンからの評価を高めます。SEO対策のひとつとして、質の高いサイトからの被リンク獲得は有効な手段です。

一方スパムサイトなど低品質なサイトからの被リンクは、サイトの評価を落とします。Googleでは、以下のようなリンクをスパムリンクとして紹介しています。

  • 質の低いディレクトリやブックマーク サイトのリンク
  • さまざまなサイトに配布されるウィジェットに埋め込まれている、大量のキーワードを含む非表示のリンクや低品質のリンク
  • さまざまなサイトのフッターやテンプレートに埋め込まれて広く配布されるリンク

引用元:リンクスパム | Google 検索セントラル 

被リンクの質や数によってサイトを評価する仕組みを利用して、相手のサイトの評価を落として、検索順位を低下させる手法です。

低品質なサイトから被リンクを大量に送ることはスパム行為に該当するため、あくまでも自衛する方法として覚えておきましょう。

【手法2】コピーサイトを複数作成する

逆SEOには、順位を下げたいサイトのコピーサイトを大量に作成する方法があります。類似したコンテンツを提供することはスパムと見なされるため、検索順位の低下を招くからです。

ただし、許可なくサイトを複製することは、著作権侵害にあたります。自社サイトにペナルティが罰せられたり、訴えられたりするリスクがあるので、むやみに取り組むべきではありません。

参照:無断で複製されたコンテンツ| Google 検索セントラル

内部リンク:https://mieru-ca.com/blog/duplicate-content/

【手法3】ウイルスに感染させる

対象サイトをウイルス感染させるために、有害なリンクを踏ませる行為も逆SEOのひとつの手法です。

ウイルスに感染しているサイトは、ユーザーに悪影響を与えるためスパムと認識されます。そのため、検索順位の低下や削除につながる恐れがあります。

不明なリンクを誤って押さないように留意する必要があります。また、ウイルスに感染させるなど倫理に反した手法は、決しておこなわないようにしましょう。

参照:マルウェアや悪意のある動作| Google 検索セントラル

【手法4】DMCA申請

逆SEOのひとつに、DMCA(デジタルミレニアム著作権法)を申請する方法があります。

DMCAとは、インターネット上のコンテンツの著作権に関するアメリカの法律です。コンテンツが許可なく利用されたり、複製されたり著作権侵害の被害にあった際に、申請できます。

逆SEOでは、相手のサイトやコンテンツが著作権を侵害していると主張して、不当に検索結果から削除するためにおこなわれます。ただし、正当性がなかったり、虚偽の可能性がたかかったりする申請は、法的なトラブルに巻き込まれるリスクがあります。

逆SEOの手法として、DMCAを利用するべきではありません。

逆SEOを実施する前に知っておきたい注意点

基本的に逆SEOには取り組むべきではありませんが、逆SEOの実施を検討する前に、以下の注意点を知っておく必要があります。

  • 効果が出るまでに時間がかかる
  • 倫理的に問題がある場合がある
  • ペナルティやトラブルの原因になる恐れがある

逆SEOの効果は、検索エンジンのアルゴリズムや相手のサイトのドメインパワーなどによって左右されます。そのため、一朝一夕で効果が出るものではありません。

また効果が出たとしても持続するとは限りません。逆SEOの効果を維持するためには、検索上位を維持したり、相手サイトの状況をチェックしたりする必要があります。分析や改善をおこなわなければいけないため、時間と労力を要してしまうわけです。さらに逆SEOを業者に依頼する場合は、費用もかかります。

また、逆SEOは、相手のサイトやコンテンツに対してスパム的な手法をおこなうことが多いです。検索エンジンからペナルティを受けたり、法的なトラブルに発展したりと、トラブルの原因になる恐れがあります。

逆SEOをおこなう際には、自社の信用や評判を損なわないように注意しなければなりません。

逆SEOを受けた時の対処方法3つ

低品質な被リンクを大量に送られるなど、自社メディアが逆SEOを受けてしまう可能性もあります。

逆SEOを受けた場合の対処方法は、以下のとおりです。

  • ドメインパワーを向上させる
  • 被リンクを確認して否認する
  • 弁護士に相談する

万が一受けてしまったときに、被害を最小限に抑えるために対処方法を知っておきましょう。

【方法1】ドメインパワーを向上させる

逆SEOによる被害を軽減するために、自社サイトのドメインパワーを向上させることが重要です。

ドメインパワーを高めるためには、高品質なコンテンツの提供や、信頼性のあるサイトからの被リンクの獲得に注力しましょう。

また、ソーシャルメディアの活用やオウンドメディアの充実も、ドメインパワーの向上に効果的です。

自社サイトの権威性や信頼性が高まることで、逆SEOによって下げられた表示順位も回復しやすくなり、逆SEOの影響を軽減することができるでしょう。

【方法2】被リンクを確認して否認する

検索順位が大幅に下がってしまったときは、逆SEOの被害を受けている可能性があります。低品質なサイトから被リンクが送られていないか確認しましょう。

スパムサイトからリンクが送られている場合は、被リンクを確認し、不正なリンクを否認することが重要です。Googleサーチコンソールを活用して、自社サイトへの被リンクの状況をモニタリングしましょう。

スパムサイトなどからの被リンクがあるときは、Googleサーチコンソールで手動削除したり、リンク否認ツールを用いて否認ファイルを作成して一括対応したりするとよいでしょう。

ただし被リンクを削除する際に、誤って質の高い被リンクも否認しないように気をつける必要があります。

【方法3】弁護士に相談する

逆SEOによって誹謗中傷など法的な問題が起きたときは、弁護士に相談することを検討しましょう。

名誉毀損や誹謗中傷、著作権侵害など法的な問題に対しては、専門知識が豊富な弁護士に対策方法やアドバイスをもらうのも有効です。

法的な手続きなども適切に進められるので、大きなトラブルを未然に防ぎ、被害を最小限に抑えることにつながります。

逆SEOの手法を理解して対処方法を知っておくことが大切

逆SEOは、対象サイトの検索順位を低下させる施策です。企業や商品などの悪評やデマといった、風評被害の要因となるコンテンツの露出を抑えるときに役立ちます。

自社サイトの質を高めて、悪意あるサイトよりも上位表示を目指す手法もありますが、なかにはスパムなどモラルに反する手法を講じる場合もあります。

そのため逆SEOは、自社サイトの順位を下げたり、信頼をなくしたりする恐れがあります。逆SEOには取り組まずに、自社コンテンツの質を高める施策を検討しましょう。

また万が一逆SEOの被害にあってしまった場合に迅速に対応できるように、対処方法を知っておくことが大切です。

本記事の著者
ミエルカ研究所所長
ミエルカ研究所所長
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