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【図解】チャットボットとは?メリットや機能種類、活用事例、ツール比較も

更新日:2023.3.22 公開日:2023.03.16

チャットボットとは、Webサイト上において問い合わせ対応などを自動化できるプログラムです。最近は多くのチャットボットにAIが搭載され、精度の高い回答ができるようになってきました。そのため、Webサイトの顧客体験や顧客満足度の向上の一環として、導入されるケースも増えています。

従来までは、AIといっても決められたシナリオに沿って返答するタイプのものが主流でしたが、近年はChatGPTをはじめとする、文字認識・文字生成AIの精度向上により、さらなる活用が期待されています

本稿では、チャットボットの種類や仕組み、活用例や導入事例、メリットやデメリットをわかりやすく紹介します。チャットボットツールの比較表もありますので、お役立てください。

ファストマーケティング峯林晃治

著者:ファストマーケティング(峯林晃治)

Webディレクター、SEOコンサルタントを経て、2013年に事業会社に入社。主にBtoB領域のデジタルマーケティングに携わる。特に、リード獲得を目的とした自主調査においては7年間で累計400件以上を企画、獲得したリード数(企業の名刺情報)は述べ6万件を超える。2020年に独立。
シニアコンテンツディレクターとして、株式会社Faber Companyでも鋭意活動中。▶︎Twitter

1.チャットボット(chabot)とは

チャットボットとは、「チャット」と「ボット」を組み合わせた言葉で、自動応答のプログラムを意味します。「ボット(bot)」とは「ロボット(robot)」の略で、人間に代わり問い合わせ対応などを自動化します

近年では、コンタクトセンターや社内ヘルプデスクの問い合わせ業務効率化、ECサイトでの顧客体験の向上や販売促進など、さまざまな場面で使用されています。

2.チャットボットの種類と仕組み

AI型(機械学習型)と選択肢型(シナリオ型)

チャットボットには大別して2種類あります。それぞれの特徴や仕組みについて解説します。

①選択肢型(シナリオ型)

選択肢型は、あらかじめ設定したシナリオに応じて選択肢を提示し、ユーザーがそれを選ぶことで回答を表示する仕組みです。選択肢に応じたアクションは「ツリー構造」で事前に決められていて、選択肢を選び続けながら質問の意図を絞り込み、回答を導き出します。

「よくある質問」への回答や、アンケート回答など定型化された内容であれば、正しい回答やアクションを提供しやすいです。

②AI型(機械学習型)

AI型のチャットボットは、入力されたテキストを解析し、膨大なデータベースのなかから統計的に正しいとされる回答を表示する仕組みです。

機械学習が搭載されているので、チャットボットを使用すればするほど回答精度を高められるのが特徴です。さらに、類似した表現を同じ単語として取り扱う機能もあるため、表記の揺れにも対応できます。AI型チャットボットは、これまでオペレーターが対応してきた業務を代替できるとして、注目されています。

3.チャットボットでできることや機能

チャットボットの機能について6点解説します。

チャットボットでできることや機能

①問い合わせへの自動応答

チャットボットの基本機能として、問い合わせの自動応答機能が挙げられます。ユーザーからの「よくある質問」をチャットボットが自動応答することで、業務効率化や省人化を図れます

②AIによる応答精度の向上

AI型のチャットボットを導入している場合、機械学習で応答精度を高められます。機械学習とは、コンピュータが人間のように自動で学習し、データのパターンやルールを見つけ出す方法です。

チャットボットを繰り返し使うことで、学習量が増えて自然な応答ができるようになり、精度が高まる仕組みです。

③データの分析

チャットボットの対応履歴や入力履歴などのデータを管理し、問い合わせの多い質問や閲覧数の多いページなど、ユーザーが求める情報を分析できます。

分析結果に応じて、チャットボットのシナリオに反映させたり、コンテンツを追加したりといったように、顧客体験の改善が図れます

④FAQ連携

既に活用しているFAQのデータベースとチャットボットを連携させることで、ユーザーに適切なFAQページを表示しやすくなります。

よくある問い合わせに関して、チャットボットで解決できるようになれば、電話での問い合わせ数が減少し、顧客満足度の向上はもちろん業務効率化につながります

⑤有人対応連携

チャットボットと有人対応のハイブリッド型の仕組みを構築すると、チャットボットで解決できない複雑な質問をオペレーターに引き継ぐことができます。対応内容をチャットボットで絞り込んだ状態で、オペレーターに振り分けます。

チャットボットの履歴に問い合わせ内容が残っているので、オペレーターはもう一度確認する必要がなく、スムーズな課題解決が可能です。

⑥外部システム連携

チャットボットには外部システムと連携できる機能もあります。

たとえば商品管理システムと連動させると、チャットボットで商品検索ができるようになります。商品の絞り込みや在庫確認ができるチャットボットをECサイトに設置すれば、ユーザーの利便性が向上し、間接的に売り上げにも貢献できます。

4.チャットボットの活用例

チャットボットの活用例として、3点解説します。

①Web接客

Webサイトに訪問したユーザーに、必要な情報を探し出せるようナビゲートする「Web接客ツール」としてチャットボットを活用できます。

一定時間滞在しているユーザーに対して、「何かお探しですか」「質問はありますか」とチャットボットで出すことで、ユーザーの悩みや意図の把握が可能です。

ユーザーの滞在時間や閲覧内容に応じて案内する内容を変え、パーソナライズすることでコンバージョン率が向上します。

②カスタマーサポート/FAQ

通販の商品注文や配送、キャンセルに関する問い合わせなど、カスタマーサポートの定型業務をチャットボットが自動対応すれば、人的コストの削減が可能です。

単純作業をチャットボットに任せることで、担当者は商品の企画やマーケティングなどコア業務に集中できるようになります

③社内ヘルプデスク

チャットボットは顧客対応だけでなく、社内のヘルプデスクにも活用されています。

パソコンやプリンタの設定、各種手続きに関する情報をチャットボットで案内し、FAQの閲覧につなげることで、総務部門やIT部門の業務負荷を軽減できます。

5.チャットボットの導入事例

チャットボットの導入事例を3件解説します。

①国税庁のチャットボット(ふたば)

国税庁ではシナリオ型チャットボット(ふたば)を導入しています。

国税庁のチャットボットふたば

出典:チャットボット(ふたば)に質問する|国税庁

チャットボット(ふたば)では、確定申告やe-Taxの操作方法、インボイス制度などについて調べられます。

よくある質問を選択肢から選んだり、テキストを入力して選択肢から絞り込んだりしながら、回答を導き出す仕組みです。チャットボットに表示された回答内の専門用語をクリックすると、用語説明の画面が表示されるため、複雑な税務手続きでも理解しやすくなっています。

②クロネコヤマトのチャットサポート

クロネコヤマトのチャットボット

出典:チャットボットによるご依頼やお問い合わせを、日本全国どこでもご利用いただけるようにしました。|ヤマト運輸

クロネコヤマトでは、集荷、受取日時や場所変更、配送状況の確認や再配達などの問い合わせ対応に、自動チャットサービスを導入しています。

フリーワードの入力でも問い合わせが可能で、入力テキストに応じて選択肢が表示されます。また、ヤマトのLINE公式アカウントの友だち追加後、「クロネコメンバーズ」のIDと連携させれば、LINEでも同様の問い合わせが可能です。

③ユニクロのIQ

ユニクロのIQチャットボット

出典:UQ|UNIQLO

ユニクロはECサイトと専用アプリに「IQチャットサポート」を設置しています。ユーザーの買い物アシスタントとして活用でき、商品検索や問い合わせ、注文やキャンセル、配送、返品交換などに利用可能です。

解決できない問い合わせに関しては、有人チャットで対応するハイブリッド型を採用しています。また、ログイン後にチャットボットを利用した場合は、過去1年間の履歴を確認できます。

6.チャットボットのメリット

チャットボットのメリットとして4点解説します。

①CVR向上

チャットボットでユーザーが疑問を自己解決できたり、必要な情報をすぐ取得できたりすると、離脱を防止しCVR(コンバージョン率)の向上に役立ちます。

②業務効率化

チャットボットとFAQを連動させユーザーが必要な情報に自らたどり着けるようになれば、オペレーターに電話やメールで問い合わせる必要がありません。問い合わせ対応業務の負荷が減り、業務効率化につながります。

③人的コストの削減

チャットボットが問い合わせに自動対応できるようになると、人的コストの削減につながる点もメリットです。有人オペレーターが必要となるのは、チャットボットが完了しきれない問い合わせに対応する場面に限られるからです。

④顧客満足度向上

チャットボットは24時間使用でき、ユーザーの都合でいつでも問い合わせができます。レスポンスも早く、定型的な質問であればすぐに解決できる点がメリットです。さらに、滞在時間や閲覧履歴からパーソナライズした対応をすれば、欲しい情報が手に入り顧客満足度の向上につながります。

7.チャットボットのデメリット

チャットボットのデメリットとして、3点解説します。

①導入コスト

チャットボットの導入には当然ながらコストがかかります。AI型のチャットボットは高額になる傾向にあるため、予算を確保が必要です。通常、チャットボットには初期費用と月額運用費がかかり、カスタマイズをするとオプション費用が加算されます。

②設計やデータベース構築の手間

チャットボットの設計やデータベースの構築には、手間や時間がかかる点がデメリットです。シナリオ型のチャットボットで連動させるFAQがなければ、そこから作成しなければなりません。AI型チャットボットでは、学習させる膨大なデータベースが必要です。

社内に点在するナレッジをかき集めてFAQから作成し、チャットボットに連携させながら更新し続けるために、社内体制を整える必要があります。

③完全に自動対応できるわけではない

AI型のチャットボットは入力されたテキストを理解し、自然な日本語で回答しますが、現状完全に応対するまでには至っていません。そのため現状は、多くのチャットボットでは「選択肢型」または「選択肢型とAI型のハイブリッド」構成となっています

さらに、チャットボットで対応しきれない質問は有人オペレーターと連携する必要があります。

8.【価格あり】チャットボットツールの比較表

ここからはチャットボットツールを紹介します。それぞれの機能については各項目で紹介します。各ツールの表における無印(空欄)は機能がないか、Webサイト上では確認できなかったものになります。

コンバージョンミエルカ チャットプラス Zendesk PKSHA Chatbot HiTTO OfficeBot Tebot sAI Chat KARAKURI chatbot hitobo
AI型
シナリオ型
カスタマーサポート向け
Web接客向け
価格 初期費用5万円、月額費1万円〜 月額1,500円〜 月額$49〜/人 問い合わせ 問い合わせ 初期費用35万円、月額費用15万円 初期費用0円、月額3万円〜 問い合わせ 問い合わせ 問い合わせ

※各機能や料金については2023年2月時点での各社公式サイトを参照しています。最新の情報は各公式サイトをご確認ください。

①コンバージョンミエルカ

ノーコードで簡単にWebサイトをパーソナライズ。コンバージョンミエルカ

タイプ シナリオ型
機能
  • ノーコードでシナリオ型チャットボットを作成できる
  • テンプレートが豊富
  • ユーザーの行動履歴などを分析できる
  • クリエイティブのABテストも可能
価格 初期費用5万円、月額費用1万円〜
URL https://mieru-ca.com/conversion/

②チャットプラス

チャットプラス

タイプ AI型とシナリオ型
機能
  • 画像や動画の送信も可
  • 有人チャットに切り替え可能で、入力テキストの予測ができる
  • クリック数や離脱率などデータ管理や分析が可能
価格 初期費用0円、月額1,500円〜
URL https://chatplus.jp/

③Zendesk

Zendesk

タイプ AI型とシナリオ型
機能
  • 単一のワークスペースで進捗状況や優先順位づけが可能
  • Webサイト、メッセージアプリ、SNS、Slackと連携しシームレスに会話を継続
  • FAQの構築も支援
価格 月額$49〜/人
URL https://www.zendesk.co.jp/

④PKSHA Chatbot

PKSHA Chatbot

タイプ AI型
機能
  • タグを数行Webサイトに埋め込むだけで利用可能
  • カスタマーサポートや社内問い合わせの自己解決を支
  • 精度の高い日本語表現で、金融系を中心に導入を支援
価格 問い合わせ
URL https://aisaas.pkshatech.com/chatbot/

⑤HiTTO

HiTTO

タイプ AI型
機能
  • 社内問い合わせに特化したチャットボット
  • 日本企業内の「よくある問い合わせ」を体系化し、ナレッジマネジメントの構築を支援
  • 問い合わせ内容をリアルタイムで可視化できるハイブリッド型
価格 問い合わせ
URL https://hitto.jp/

⑥OfficeBot

OfficeBot

タイプ AI型
機能
  • FAQのデータベースからAIがパターンを見つけ、最適な回答を表示
  • 表記揺れを理解し精度高い回答が可能
  • FAQ以外に、ドキュメントのアップロードでAIが解決策を提案
価格 初期費用35万円、月額費用15万円
URL https://officebot.jp/

⑦Tebot

Tebot

タイプ AI型とシナリオ型
機能
  • Web接客や社内外の問い合わせ対応で使用可能
  • 有人チャットへの切替や一問一答式にも対応
  • CRMや管理ツールなどと連携可能
価格 初期費用0円、月額3万円〜
URL https://anotete.co.jp/tebot/

⑧sAI Chat

sAI Chat

タイプ AI型
機能
  • FAQの類似表現をAIに学習させるため、高い回答精度を実現
  • 使いやすいデザインや豊富な機能を搭載
  • 利用率向上や施策立案にカスタマーサクセスチームが支援
価格 問い合わせ
URL https://saichat.jp/saichat/

⑨KARAKURI chatbot

KARAKURI chatbot

タイプ AI型とシナリオ型
機能
  • 高精度なAIチャットボットがコンタクトセンターの自己解決率向上を支援
  • チャットボットの履歴をFAQに自動反映し、メンテナンスコストを削減
  • AIがユーザーの悩みを予測し、自動でサポート
  • Web接客ツールも提供
価格 問い合わせ
URL https://karakuri.ai/

⑩hitobo

hitobo

タイプ AI型とシナリオ型
機能
  • Q&Aを登録すると最短3日で導入可能
  • AIが言葉を自動認識し、新しい入力テキストでも対応可能
  • AIがユーザーの悩みを予測し、自動でサポート
  • 履歴から追加すべきQ&Aを自動レコメンドする機能搭載
価格 問い合わせ
URL https://hitobo.io/

9.チャットボットの進化系? ChatGPT

従来のチャットボットの進化系として、今注目を集めているのがOpenAIのAI型チャットボット「ChatGPT」です

従来の選択肢型チャットボットはシナリオや回答のためのデータベースを構築する必要がありましたが、ChatGPTはネットにある情報を集めテキストを生成する点が大きな違いです。ChatGPTは自然言語処理能力が高く、人間が書いたような文章を生成し対話形式で質問に回答します。しかし、2021年までの情報に限定される点や、誤った情報や偏った情報を生成するケースもあり、ビジネスや教育現場などでの活用には注意が必要です。

GoogleもchatGPTに対抗する「Bard」という会話型AIの導入を発表しました。

いっぽうで、こうしたテクノロジーが現場の工数削減や生産性向上につながるのではと、期待されているのも事実です

弊社のミエルカでもGPT-3を活用した「AIコンテンツアシスト」をリリースしました。こちらはコンテンツ作成者の「業務を支援すること」を目的としております。ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。

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10.Web接客やCVR向上ならコンバージョンミエルカ

チャットボットは顧客満足度を高め、企業の業務効率化ができるというメリットがあります。しかし、導入時にFAQやデータベースの作成など手間がかかるのも事実です。

Web接客ツールの「コンバージョンミエルカ」は月額1万円から利用でき、スモールスタートしたい企業に最適です。無料トライアルも可能ですので、この機会にぜひご検討ください。

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著者PROFILE

ファストマーケティング峯林晃治
ファストマーケティング(峯林晃治)

Webディレクター、SEOコンサルタントを経て、2013年に事業会社に入社。主にBtoB領域のデジタルマーケティングに携わる。特に、リード獲得を目的とした自主調査においては7年間で累計400件以上を企画、獲得したリード数(企業の名刺情報)は述べ6万件を超える。2020年に独立。
シニアコンテンツディレクターとして、株式会社Faber Companyでも鋭意活動中。▶︎Twitter

監修者PROFILE

月岡 克博
月岡 克博(つきおか かつひろ)

SFA導入コンサルからCRMベンダーのセールスに転身し、営業マネージャーに。その後Faber Company営業部長を経て、マーケティングを担うIMC部を設立。現在は執行役員として、営業・マーケティング部の統括やセミナー登壇などの活動をメインに行っている。
■ 講演実績:マーケティングアジェンダ/日経クロストレンドForum 他■Twitter:@tsuuky09

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