ミエルカTOP ミエルカジャーナル コンテンツマーケティング 【ニフティ様事例】ユーザーの『知りたい』を共感と行動に変える。 投入記事本数を約1/3にしたのに、検索流入を29倍に成長
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【ニフティ様事例】ユーザーの『知りたい』を共感と行動に変える。 投入記事本数を約1/3にしたのに、検索流入を29倍に成長

更新日:2021.8.30 公開日:2017.09.27

「量より質」のコンテンツ戦略で、月間147万PV(2017年6月実績)を達成した要因について、当時のコモリエSEO責任者・宇佐美貴史さんにお話を伺いました。

一昔前、「とにかくコンテンツを量産しないと、コンテンツマーケティングは成功しない」という説が主流だった。その真逆をいく「量より質」のコンテンツ戦略で、月間147万PV(2017年6月実績)を達成したのが、ニフティ株式会社が運営する女性向けライフスタイルメディア「comorie(以下、コモリエ)」。

6か月間コンテンツを大量に投入し続けたのに、まったくアクセスが増えないことに悩んだ制作チームは、月の投入本数を1/3近く減らす代わりに、ある施策に挑戦。すると、みるみる検索流入が29倍に。成功の要因について、当時のコモリエSEO責任者・宇佐美貴史さんにお話を伺いました。
(株式会社Faber Company カスタマーサクセスチーム 小此木隼、中本俊一、山川秀美)

※コモリエは2017年8月23日より「@nifty不動産 家事/節約コラム」へ統合。

コンテンツの「量」から「質」へと転換したきっかけ

山川秀美(以下、山川) まずはこちらのグラフについて聞かせてください。青軸が投稿コンテンツの本数で、赤線が自然検索流入数です。月の投稿数は一番多かった昨年10月から1/3程度に減っているのに、アクセスは2017年1月を境に、6月には29倍になっています。1月に何があったんですか?

宇佐美貴史氏(以下、宇佐美) 「量」ではなく、「質」を意識して書いたコンテンツを投入し始めたのが、ちょうど1月でした。2016年5月のメディア公開から6か月間は、月250本を目指してひたすらコンテンツ本数を増やすことに注力していましたが、ご覧の通り検索流入はさんざんでした。
そこで、10月に私が「コンテンツの質のほうを追ってみたい」と提案し、制作体制を見直したのです。

山川 最初のKPIは記事本数だったんですね。

宇佐美 はい。もう一つのKPIはMAU(月間アクティブユーザー数)でした。「コモリエ」は、暮らしに関する「専門家」が、居心地のいい住空間を作り上げるためのノウハウを紹介するメディアとして立ち上げました。共働きの主婦(夫)が取り入れたくなるような、家事のライフハックを発信するメディアという位置づけです。

ニフティ株式会社 ネットワークサービス事業部 宇佐美貴史氏

そこで最初は、整理収納アドバイザーなどの「専門家」に依頼して、どんどん書いていただきました。「有資格者に顔出しで書いてもらって、これだけの本数を投入すれば、読んでくれる人は増えるに違いない」と考えていたのですが、結果は惨敗。悲しいほどPVもMAUも伸びなかったのです。「このまま本数を追っていていいのか…?」と、チーム内の空気も悪くなっていきました。

ページビュー数と月間アクティブユーザー数も、2017年1月を境に増加

「マネできない情報はいらない」。“主婦会議”での気づき

山川 伸び悩んでいたんですね。なぜ読んでもらえなかったのでしょう?

宇佐美 原因を知りたいと、社内の女性社員を集めたランチ会を開きました。ターゲット層に近い「共働き/子育て中」「ネットで家事の情報収集をする」という主婦たちに、コンテンツへのダメ出しをしてもらったのです。「この記事、全然わからない」とか、「こんな面倒くさい家事テクやらないよ」とか、皆さんけっこう辛口で(笑)。
そこでわかった反省点の一つは、家事の専門家であっても、「生活者」がすぐ試せる身近なアイデアについて書くとは限らなかったこと。もう一つは、読者に基礎知識があることを前提に書いた内容が多く、「共感」が得られにくかったことです。

山川 厳しいですね…。「自分の悩みを解決できる情報でも、共感できなければ読まない」ということですね。

宇佐美 そうなんです。当時の私たちは本数を追うばかりで、「編集部」として正しく機能していなかった。だから、「私もマネしてみたい」と心が動く内容、文章にできなかったんですね。
それを痛感したのが、月1回続けた “主婦会議”です。世帯年収やライフスタイルによってほしいものは変わるものの、読者層は「家事の専門家」より「生活者として自分と近い、半歩先行く人」のおすすめ情報を求めている。そこで、ブロガーさんをメインに起用することにしたんです。

ブロガーの突き抜けた情熱を、「共感」を呼ぶフックに

山川 なぜブロガーさんに着目したのですか?

宇佐美 以前ブログサービスを担当していた頃から、ブロガーさんには「心を動かす文章」を書ける人が多いと感じていました。粗削りでも、温度感のある、血の通った文章というか…。Faber Companyの中本さんにライター採用の相談をした時も、ブロガーさんをすすめられて。

そこでブログサイトを探すと、掃除や収納、料理に詳しいブロガーさんがたくさん見つかったのです。さらに、社内の主婦社員たちが「家事アイテムを探すときの基本」と口をそろえていた、無印良品や100円ショップに詳しい、マニア的なブロガーさんも見つかって。これぞと思う方をスカウトし、テストを経て、8名ほど採用しました。

ただ、ブロガーさんは特定の分野に突き抜けた知識と情熱がありますが、プロのライターではありません。そこで、ユーザーが知りたがっているテーマを、わかりやすく読みやすい構成で書いてもらう手段として、「MIERUCA(以下、ミエルカ)」を活用し始めました

山川 どうしてミエルカだったのでしょう?

宇佐美 ちょっと遡りますが、2015年頃にウェブアナリストの小川卓さん(Faber Company社外取締役CAO)の講演を聞いてミエルカに興味を持ったんです。Web解析の最前線にいる人たちが開発したマーケティングツールであることに期待して、すぐFaber Companyに連絡しました。

当時の私は、SEOもコンテンツマーケティングもまったくの未経験。用語さえ知らないほどだったので、ミエルカカスタマーサポートの小此木さんに基礎の基礎からコンテンツの作り方を教えてもらったのです。当社がやっていたマネーサイトをサンプルにして教えていただいたので、「なるほど、小川さんが言っていた集客力の高いサイトは、こういうツールを使えば作れるのか」とイメージできました。

ユーザーの検索意図から逆算してコンテンツを構成する方法

山川 宇佐美さまにどんなことをお伝えしたのですか?

小此木隼(以下、小此木) 「Webユーザーが検索をするキーワードから逆算して、コンテンツを設計していく」方法です。

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初心者でもできる!ミエルカ式 「集客力の高いコンテンツの作り方

ミエルカで検索キーワードや今評価されているコンテンツを分析し、ユーザーが知りたいテーマ・トピックを抽出する。

それを意図ごとに整理して、文章・図で解説していく流れを「コンテンツの構成案」にまとめる。

構成案に沿ってコンテンツを制作。

ユーザーが疑問を解消でき、読み応えがあるコンテンツほど、検索エンジンにも評価されやすい。
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Faber Companyカスタマーサクセスチーム 小此木隼

①の分析は、一見面倒くさいように見えるのですが、ミエルカを使えば大幅にショートカットできます。ここさえしっかり行って、ユーザーの検索意図に沿って書けば、コンテンツを量産してアクセスを稼ごうとする必要はありません

宇佐美 コモリエも当初、コンテンツの「本数」で勝ち切る戦略でしたから、月250本で成果が出なかった時も、現場では「年度末には月400本に増やそう」と話していたぐらいです。ここで一気にコンテンツの「質」を上げる方針に変えると、チームも戸惑ってしまう。

そこで私は「月100本にして、そのうち10本だけは、ミエルカを使ったコンテンツを試させてほしい」と、提案してみました。

山川 ユーザーの検索意図を分析して、初めてわかったことはありますか?

宇佐美 ミエルカを導入してすぐに、家事関連のキーワードを分析し、競合サイトとも比較しました。その結果、ユーザーは「収納について知りたくても、『収納』とは検索しない」という傾向がわかりました。実際の商品やお気に入りのブランド、身近な100円ショップを使って解決する方法を求めていたのです。雑誌やテレビ、口コミで見た情報を、検索で調べる傾向が強いとも推測できます。

この調査が、「無印良品」や「ダイソー」「セリア」など、ブランド名でのコンテンツにしっかり取り組むきっかけになりました。

山川 なるほど。ユーザーは「自分がすぐ買って、対策できそうな方法」を求めていると。最初に投入した10本のうち、手応えを感じたコンテンツは出ましたか?

宇佐美 はい。「無印良品マニアが厳選『買って良かった』おすすめ商品ベスト10」は、無印良品好きが高じて本まで出したブロガーのmujikko-RIEさんをスカウトして、書いていただいたコンテンツです。ターゲットキーワード「無印良品 おすすめ」で検索35位からスタートし、徐々に上がっていって、3カ月ほどかけて1位(2017年5月現在)になりました。
成功のポイントは4つほどあると思います。

ポイント1:冒頭で自己紹介。書き手の背景や価値観で共感を得る

ミエルカの分析でも、女性のライフスタイルメディアでは「家族構成や価値観の近い人の意見に共感する」という傾向が強く出ました。普通ランキングでは手っ取り早くベスト10を見せると思うのですが、コモリエでは冒頭で自己紹介。mujikko-RIEさんがママブロガーで、無印良品の何が好きで、どんなポイントでこの10点を選んだのかを書いていただいて、共感した人にじっくり読み進めてもらう流れを作りました。

ポイント2:検索ボリュームは気にし過ぎぎず、本気のおすすめを

私たちは「生活者の目線で正直に語る」をメディア運営の方針としています。「無印 おすすめ」を分析すると、ランキングで取り上げた商品より検索数が多い商品も出てきますが、それは考えず「本音のベスト10を書いてください」とお願いしました。

ポイント3:批判的な内容もありのまま入れてもらう

ポイント2にも通じますが、「共感できない情報はいらない」というユーザーの気持ちに応えるため、ブロガーさんに「10個のおすすめと、1個だけおすすめしないものについても書いてください」と依頼しました。これが記事の信頼度を高め、Facebookなどでもシェアされる要因になったと思います。

いくつかコンテンツを書きためた後、編集部で「商品のここが惜しい」「ここをもっとこうしてほしい」という、ヘビーユーザーならではの意見をまとめた記事を作成し、閲覧・回遊率を高めることにも成功しました。

ポイント4:商品の特徴・使い方に加え、「買える場所」の情報も入れる

これは別コンテンツで「無印良品 ホホバオイル」を分析した時の例ですが、「楽天」「アマゾン」のキーワードが上がっており、ユーザーが購入場所を知りたがっていることがわかりました。ただECサイトによっては値段が違うので、「安く買うならここ」といったおすすめも書くようにしました。

「無印良品 ホホバオイル」に関するサジェストキーワードを分析したネットワーク図。 ユーザーの検索意図の中に、ECサイトの名称が見つかった(ミエルカで作成)
【無料】サジェストキーワード分析機能を試してみる

山川 「共感」にこだわったことが、読まれるコンテンツにつながったんですね。

宇佐美 はい。編集側で “ブロガーさんの情熱をおさめる箱(=構成案)”を用意すれば、多少粗い内容でも評価されると、チーム全員が信じられるようになりました。

成果が数字で出ると、「もう本数を追わなくても大丈夫だ」と、企画が楽しくなります。かつてはサービスの成長を諦めかけていたメンバーも、自ら主婦社員にヒアリングしに行くほど主体的になりました。

山川 他にはどんなコンテンツ成功例がありますか?

宇佐美 「マネしたいと思わせる」点で反響が大きいのは、やはり「やってみたコンテンツ」ですね。

例えば「オキシクリーン」という洗剤があるのですが、サジェストキーワードを紐解くと、「シンク」「トイレ」「スニーカー」「換気扇」「風呂」と、あらゆるものに使えることが分かります。

「オキシクリーン」に関するサジェストキーワードを分析したネットワーク図。 ユーザーの検索意図が自動でグルーピングされる(ミエルカで作成)
【無料】自社ユーザーの検索意図を調べてみる

しかし同時に、ユーザーは「どう使えば何がどのぐらいきれいになるのか」という使い方、「においやカビは取れるのか」「靴が溶けないか」など、“結果”を知りたがっていました。

そこでブロガーさんに、家にあるもので実験してもらうシリーズを立ち上げました。

同じ洗剤でも「トイレ」「スニーカー」「洗濯槽」など アイテムに分けて書いた実験シリーズ

主婦社員がチェックしたテーマをブロガーに選んでもらい、構成案を作成

山川 洗剤を使う量や、つけ置き時間の目安がわかりやすい!これはマネしたくなりますね。書くテーマは、社内で決めてからブロガーさんに依頼するのですか?

宇佐美 いいえ、ブロガーさん自身に選んでもらっています。流れはこんな感じです。

________

① 季節に応じて取り上げたいテーマの大枠を、女性誌やミエルカを使って調べ、リストアップ。

② 社内の主婦社員に「このテーマはアリかナシか?」を聞く。そこで「アリ」と判断されたテーマだけをexcelのカレンダーにまとめる。

編集側で取り上げたいテーマをexcelでまとめ、ブロガーさんに選んでもらってから構成案を作る


③ ブロガーさんにexcelを渡し、「この中で書けそうなものはありますか?」と聞く。

④ 「うちは小学生の子がいて、オキシクリーンもある。体育着洗いの実験できます!」など、手が上がったテーマをミエルカにかけ、ユーザーの知りたいことを深掘りし、構成案を作る。

⑤ 構成案をブロガーさんに渡し、執筆してもらう。
___________

ブロガーさんが選ばなかったテーマは書きません。また、構成案は絶対にギチギチに細かくは作りません。基本はミエルカの分析結果から、「こういうステップで使っている様子を示してください」「ユーザーが気にしている情報は〇〇と××です」と、ポイントで示す程度です。「キーワードは無理に入れなくていいです。実感もって書けるものだけで」と、割と自由に書いていただいていますね。

山川 最初からこの方法で依頼していたのですか?

宇佐美 いえ、失敗も山ほどしました。調子に乗って自分でコンテンツを書いて、まったく評価が上がらなかったこともあります。「完璧な設計」を意識し過ぎて、違和感のある文章になってしまったのでしょうね。

それと似ていますが、細かく指定した構成案を作り、ブロガーさんではなくプロのライターさんに書いてもらった時も失敗しました。ライターさんは確かに、お願いした内容をきちんと入れてくれます。文章としての質はいい。けれど、あんまり心に刺さることがないんです。整いすぎていて。ブロガーさんはその点、情熱があってすごく心に刺さるものがあるんですけど、まとまっていないことも多い。

この失敗を通して、改めてブロガーさんの「好き」と検索ユーザーの「知りたい」をつなげる手助けをしてくれるのが、ミエルカだと感じました。ブロガーさんとの間の「共通言語」として橋渡しして、PDCAを回す核となってくれるので、本当に助かってますね。

Faber Companyカスタマーサクセスチーム 中本俊一

中本俊一(以下、中本) 小此木や私はさまざまな企業様のコンテンツ施策をお手伝いしていますが、宇佐美さまのディレクションを拝見して素晴らしいと感じるのは、答えを絞らずに “仮説”のままにしていることです。

ミエルカで分析すると、重要なテーマ・トピックが抽出できるため、多くの方は「この内容を入れれば間違いない」と、それを“答え”にしようとするんです。ところが宇佐美さまは「この辺に答えがあるんじゃないか」という仮説をもって、主婦社員の方に聞き、ブロガーさんに聞いてみる。信頼して、料理の仕方を任せてしまう。

ある意味、“遊び”を設けたほうがコンテンツマーケティングはうまくいくという実例ですよね。

宇佐美 それは大きいですね。最初から「これで書いてくれ」とマニュアル化しないほうが、自分が思っている以上のものが返ってくるんです。この“遊び”というポイントは、9割のコンテンツで構成案を作らない理由につながっているかもしれません。

中本 コンテンツの9割はブロガーさん自身の企画なんですね。それもすごい。

宇佐美 ブロガーさんに自由にネタ出ししてもらうと、編集側で考えつかないような企画が出てくるんですよ。例えば、コモリエで一時PV数1位だった「【裏技】レタスの保存は『爪楊枝』を使うと1カ月以上長持ちしました!」というコンテンツ。レタスの根元に爪楊枝を指すだけで、37日も鮮度が保てた!という内容ですが、これは「はてな」で一気に700ぐらいブックマークがつきました。

コモリエがソーシャルでの評価されるようになった理由は、もともと発信力のあるブロガーさんを起用したこともありますが、こういった「遊び」の部分を多く持っていることが、拡散力に大きく貢献したと思います。

じっくり読まれるコンテンツはシェアもよくされている (2017年5月の平均/シェア数のみコンテンツ公開日~5月末日)。 コンテンツAはリンク集のため、滞在時間や読了率は低くなる

山川 ブロガーさんの「これ面白い!伝えたい!」をイキイキと書いてもらうには、モチベーション管理も大事ですね。工夫はどのようにされていますか?

宇佐美 コンテンツがあまり読まれなくても、編集側が「次の企画で頑張ろう」と捉えればいいので、ブロガーさんにはポジティブな反響しかお伝えしません。ユーザーの気持ちを観察するためにも、コンテンツ投入後はタイトルでのエゴサーチを十分に行い、反響があればブロガーさんに欠かさず伝えています。

例えば、先ほどのmujikko-RIEさんに書いていただいた、「【カルディ】店員さんに聞きました!コーヒーに合うクッキー5選

というコンテンツを投入した後のこと。FacebookやTwitter、ブログの、「欲しいな」「買ってみよう」といった感想の中に、「自分の街にカルディがないので、100キロ先まで車を飛ばして買いに行きました!」といったコメントを見つけました。読んだ人の心を動かしていることを感じてうれしかったですね。mujikko-RIEさんに伝えると、とても喜んでくれました。

山川 それは最高の反響ですね!mujikko-RIEさんにも、少しお話しをお伺いしていいですか?

宇佐美 はい、ぜひ聞いてみてください。

人気ブロガーさんにもインタビュー「狭く深く!を大切に」

山川 ミエルカの構成案を元に書くことはどんな印象を持ちましたか?

mujikko-RIE

ユーザーさんが知りたがっていることが直接わかるので、書く側としても参考になります。最初の原稿こそ、構成の流れを整理したり写真を撮ったり、言葉遣いに迷ったりしましたが、テーマがはっきりしているので書きやすいですね。

山川 mujikko-RIEさんならではのオリジナルの工夫はありますか?

mujikko-RIE

実際の使い方はもちろんですが、プラスαとしてオリジナルの使い方も提案するようにしています。たとえば、石鹸の実験コンテンツの後に、「使いやすくする方法」なども入れたり。

【実験】「ウタマロ石けん」は効果あり?8種類の汚れで比較してみた!

山川 「石鹸をカットしてラップを撒くと手が滑らない」と写真付きで!これこそ使った人ならではの情報ですね。テーマ選びのポイントはありますか?

mujikko-RIE

やっぱり自分が好きなことじゃないと書きたい意欲もわかないので、興味あることや知りたいことを中心にテーマを選んでいます。逆に「どこかで見たことあるな」というありふれたテーマはあまり書かなくなりました。「狭く深く!」を意識しています。

山川 ニッチが成果につながるんですね。反響でうれしかったことは?

mujikko-RIE

SNSで話題になったり、記事ランキングに上位なると、書いててよかった~と思いますね。自分のブログに来てくれる人も増えました。ミエルカの構成案を元に書き始めてからは、好きなことをただ書くだけでなく「読みやすく」をより意識するようになり、自分のブログにもフィードバックされているように思います。

山川 mujikko-RIEさん、ありがとうございました!

山川 ご自身のブログ運営にも役立つという点は、ブロガーさんにとってもメリットですよね。

宇佐美 そうですね。もう一人、これまでに50本以上のコンテンツを書いてくださっているおそうじ☆ペコさんも、ミエルカを使った執筆について、「構成のノウハウを綿密に教えてもらえるので、これまで自分の伝えたいことだけを一方的に発信してきたことに気づかされました」と言ってくださっています。

こういったブロガーさんたちの活躍で、2017年5月には、単体キーワード「無印良品」で公式サイトよりも検索上位に表示される珍事まで起きました。

2017年5月「無印良品」でのGoogle検索結果画面。1位がコモリエのコンテンツ、2位が無印良品の運営会社・良品計画のサイト。

メディア運営者のコミュニティを作る

小此木 現在(2017年8月)も「無印良品 おすすめ」で調べると1位~3位がコモリエのコンテンツですね。こうした、実際にやって成果が出た手法は、他社のWeb担当者さんにとっても貴重な情報です。

宇佐美 メディア運営担当者って、けっこう孤独で、不安なんですよね。ミエルカの使用料は、私にとって「メディア運営の応援コミュニティに投資している」イメージなんですよ。今までミエルカセミナーやコンテンツカフェに参加しましたが、他社のWeb担当者さんと知り合えるってすごく貴重だなと。

コモリエは集客である程度成果が出た今、「@nifty不動産 家事/節約コラム」に統合し、別サイトへの送客を強化する施策も検討中です。ミエルカという共通言語を持つ担当者同志で、「コンバージョンを増やす施策って、どうされていますか?」とか、本音でノウハウを共有し合えると心強いですね。

中本 フェーズごと、業種ごとにわけたコミュニティづくりにもっと力を入れていきます。他社さんも、宇佐美さまが知見を持っておられる「ブロガーさんとの関係性づくり」について、知りたいはずです。

宇佐美 いいですね、期待しています。

著者PROFILE

ミエルカ研究所 所長

ミエルカ研究所は、人工知能と言語処理の力で、「言葉」の持つ可能性を追及、研究していくための研究所です。
SEO&コンテンツマーケティング・オウンドメディア支援ツール「ミエルカ」を提供するFaber Companyが母体となってます。

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